落としもの   作:白手袋

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入学式は眠くなるよね

始業式も眠くなるよね

なんとか式ってやつは大抵眠くなるよね。


始業式と入学式

入学式です。

 

落とすものが増える時期になりましたね。

 

新しい友達とか願わなくなってきた系女子高校生『一橋 結』です!

 

なんてキャラ変えて話してみようかと思ったけど、やめました。

 

私よく言われるんですよ。大人しそうなのに中がうるさいよねって、

実際うるさくしてる訳ではないんですよ、みんなが勝手にイメージを作っているだけなんですよ。てか、なんで中が見えちゃってるんですか?

それ一大事ですよ!?

 

と、まあ、実際はこんなに落ち着きがないキャラなんですけど、外に出ると何故か声が出なくなるんです。いつも言葉に詰まってしまうのですが、あの日は違いました。

 

彼は落としものを拾ってくれたんです。

まあ、うまくは話せませんでしたが、言いたいことがはっきり言えたのは本当です。

 

また会えないかなと思っていたら、なんとたぶん先輩でした!嬉しいですね!

 

入学式なのに、誰も喜んでくれる人がいないのはとても悲しいのですが、仕方がないことです。

 

『では、行ってきます。』

 

【いってらっしゃーい】

 

今日もおうちは賑やかですね!

 

では、行きますか。

 

【ちょっと待った!】

 

え、

 

【お前、一人で行く来だったんか!?】

 

『そうですけど、』

 

【わいもついて行く】

 

『ええ、大丈夫ですよー』

 

【そういや、中学校の入学式も卒業式もそう言ったな?で、どうなったんだっけか?】

 

『で、でもそれは、【言い訳は結構。】うう』

 

『だって、いらないと思ったから、覚えてて、良いことなんてないよ。』

 

【はあ、その考え方をなんとかしないとダメですぜ。なんで、わいもついて行きます。】

 

こいつ、

 

『はあ、分かったよ。深冬、うるさくしないでね。』

 

【はい。わいがうるさくしてもムスビ様が騒がなきゃ大丈夫です】

 

じゃあ、改めて、

 

『【行ってきます】』

 

【いってらっしゃーい】

 

で、着きました。高校に

 

怖っ、人多い。

 

【人が多いですね、ムスビさん!】

 

なんだこいつテンション高っ。

 

『会場は、何処にあるの、』

 

【プリントには、第一体育館って書いてありますよ?】

 

『第一体育館ねえ、』

 

二つも体育館を作る理由は何かしら

 

迷子になるだけじゃない?

 

「あの、もしかして新入生ですか?」

 

えー、体育館何処だよ。

 

見上げれば校舎。見渡せば生徒。

 

みんな迷子なのかな?

 

【ムスビさん。ムスビさん?呼ばれてますよ?】

 

『うひゃあ!びっくりした。』

 

振り向いた瞬間顔面とかキツすぎますわ

 

「あ、あのすみません。新入生ですか?」

 

『.....そうですが。』

 

「あ、よかったです!私も新入生なんですけど、迷子になってしまって、」

 

あー、やっぱみんな迷子の仲間なのかな、((違う

 

『そうなんですか、では、』

 

「ちょ、ちょ、ちょっと待ってくださいよ!なんで、それでは、になるんですか?」

 

『え、だって同じ新入生と言うだけで、なんの関わりもないじゃないですか?』

 

「いや、でも、」

 

『では、』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【ムスビさん、あなたは馬鹿なんですか?】

 

『だって、本当のことじゃないですか。』

 

はあ、疲れたな。

 

というか、ここはどこ、

誰もいない

 

ドサッ

 

なんか音がしたなと思った。

でも、目の前が真っ暗だったので、何も見えなかった。

深冬が呼んでる気がするけど、眠たいな。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「「あーあ、いったい誰のおかげなんだろうなー。」」

 

「いやー、すみませんね、一ノ瀬さん、ツムギさん!」

 

「こんなところで、春休みのお返しが来るとは思ってなかった。」

 

「同意」

 

「と言うか、元々は春原がロッカーをドミノ倒ししたのが悪いんだろ?」

 

「はあ!?お前らそんなことしてたのかよ!」

 

「違う!違う!俺は見てただけ、優等生がそんなことする訳ないじゃん!」

 

「一ノ瀬、お前嘘つくなって!お前もやっただろ!」

 

「俺は10円落ちてるよって言っただけじゃん!関係ないね。」

 

「その10円を拾おうとしたら、ああなったんだろ、お前が10円って言わなければ、」

 

どっちもどっちじゃないのか?

まあ、僕は関係ないがな

 

「そのことのせいだったら、僕関係なくないか?」 

 

「「え、」」

 

「俺は春原の所為にした」

 

「俺は一ノ瀬の所為にした」

 

「先生は、いつもの3人で係りを手伝えといった。」

 

「と、言うことは?」

 

「なるほど、分かった。先生が悪いと言いたいのだな?」

 

「「そゆこと」」

 

で、頼まれた係が、

 

落としもの係と迷子係ってわけか、

 

高校生にもなって迷子とかないでしょ、

って思っていましたが、なっている方がいました。

 

「うへ〜〜ん、迷子ですよぉ〜グスッ」

 

なんてる典型的な迷子!

自ら迷子アピールをしているだと!?

 

「僕ちょっと行ってくる」

 

「「りょーかーい」」

 

 

「あのすみません、大丈夫ですか?」

 

「ふぇえ、もしかしてあなたも新入生の方ですか?迷子ですか?私も迷子なんですぅううう」

 

は?

 

新入生の方?迷子?僕が新入生で迷子ってどう言うことだよ。

 

「あの、僕迷子係なんですけど、第一体育まで案内しますね、」

 

「え?先輩なんですか?」

 

「そんな真顔で言わなくても!」

 

真顔で言われた。

 

「す、すみません!身長も低いし、声も高いので新入生というか中学生に見えてしまって。」

 

ほお、中学生、まあいいでしょう、

まだ成長期なんで、

 

 

「では、連れて行きますね。もうすぐ入学式が始まりますよ。」

 

「ちょ、ちょちょちょ待ってください!もう一人迷子がいたんです!」

 

何故にそんな慌てる、

 

「どんな人ですか?」

 

「ベリーショートの女の子で右のだけ髪の毛が胸ぐらいまでありました。目の色が空の色で、とても細かったです。あと、たまに独り言?を言っていて、あと、」

 

何故こんなに細かい情報を一度会っただけで言えるんだ、

そして何故、もう一人の迷子が目の前にいる迷子と初めて会ったと思ったのだろうか、

 

「もう大丈夫です!それだけの情報があるなら見つけられますから、」

 

「ほ、本当ですか? 本当に本当に本当ですか!?」

 

「一ノ瀬!この子よろしく!」

 

「え、俺なの?」

 

「春原に任せられるか!」

 

「え、ひどい!」

 

 

 

 

 

「じゃあ行きましょうか、えーっと、」

 

「三木 咲佳《みつき さよ》です。」

 

「ん。りょーかい。それじゃ行こっか、」

 

「はい、先輩!」

 

この子、目がハートになってやがる。

一ノ瀬、抜け駆けはずるいぞ!

 

「じゃあな春原、」

 

ドヤ顔!?

あの野郎!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

一ノ瀬と春原と迷子を置いて校舎裏走った。

そして迷子らしき子は、倒れてました!!

 

 

そしてなんかいます。

 

「あの、あなたは.........?」

 

【そんなこといいから!はよ主様を助けてくれや!】

 

その言葉を聞いた途端、僕の体は固まることを拒否し、操り人形のように体が勝手に動き出した。

 

「保健室、行かなきゃ....、」

 

僕は一生分の筋力を使う気で、少女を持ち上げた。

 

「ごめんなさい!失礼します!」

 

【お姫様抱っこ!?それはいかんやろ!】

 

なんでだよ!

 

「ええ!?じゃあどうやって運ぶんですか!?」

 

【せめておんぶでお願いします。】

 

この人絶対に注文が多いタイプだ

 

 




50点代って実質赤点だよな
テスト終わった
勉強頑張ろ

褒めて欲しいな色々と
じゃあね

手袋さん

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