IS×仮面ライダー 炎竜シーズン2 仮面ライダー輝龍 作:柏葉大樹
side颯斗
大樹が万夏ちゃんと一緒に帰る日にちが全く分からない旅行に行ってから早5日が経った。キルバスっていう十三異界覇王が倒された後に大樹から電話があってしばらく万夏ちゃんと二人きりで旅行に行くって伝えられた。順調に倒してきている中での電話、それも大樹が戦いから遠ざかる旨の話をした。
正直、大樹の性格だとこの戦いが終わるまで絶対に戦いを抜けるなんてことをしないと思ってた。というより、この戦いが終わったところでまた別の戦いに関わる感じがするけど。そもそも、僕が倒したダグバ、正則さんが倒した初代オーズ(初代って何!?)、大樹が倒したアギトっていう奴に桐ケ谷君が戦ったアマゾン、そこにキルバスを加えた5体を倒したけれども単純計算であと8体も残っている。
その残っている8体の内にあのファブニールもいる。そんな状況のままで大樹がしばらく戦いから離れるなんて考えられなかった。
今回、しばらく二人でいるというのはかんちゃん曰く万夏ちゃんが考えていたということではないかとのこと。
普段の二人の様子を見ていると大樹はこうと決めたことは例え万夏ちゃんの言うことでも基本絶対に曲げない(まあ、万夏ちゃんが強引に押し倒しているみたいだから絶対に曲げないとは言えないかもしれない)。そんな大樹が万夏ちゃんの誘いを受けてそうするのは余程のことだろう。
実際、お兄さんとの戦いが終わってからの大樹はどこか戦っている時に迷いみたいなのがあったし、その時の戦いで見せた覇気もあまり見られなくなっていた。
ここ最近の戦いで迷いが出るようなことがあったのは確かみたい。大樹にもいろいろと考える時間が必要だし、そのためには今回のことは良いと僕は思う。
大樹と万夏ちゃんがいないその間に他の十三異界覇王が暴れた時には僕の他にも過去に戦って来た仮面ライダーの先輩たちもいる。戦力的には余程のことがない限りは引けを取らないはず。
ここまでのことと戦力に余裕がある。
それを踏まえて、僕は大樹に気にしないで旅行に行って休んできてよと言った。それくらいの休みを取っても罰は当たらないはず、そう話した翌日に大樹と万夏ちゃんは東京を離れた。
この数日は万夏ちゃんがかんちゃんに送った旅行の写真を見るだけだけどこれで僕は良かったと思う。戦いばかりを考えるのは良くないし、二人で水入らずに過ごすのは大事、大事。
ただ、送られてくる写真がどれも大樹が見ていないなってタイミングを狙った写真が多いけど。すごく、気が抜けてる様子だから完全に油断したタイミングなんだろうな。ちなみに、大樹なのか万夏ちゃんなのか何を血迷ったのか明らかに事後どころか致しているよね?的な写真があった。
そんな写真をかんちゃんと二人で見るのはかなり恥ずかしかったよ。
大樹と万夏ちゃんがそれはもう毎日ムラムラしてお盛んでIS学園在学中にベイビーちゃんを生むつもりなの?ってくらいにしているのは知っているけど、改めてそう言う写真を見せられるとこっちはかなり恥ずかしいよ。
まあ、そういうのをするってことは精神的にはリラックスしているってことだと思うから良いけどね。
そんなこんなで今の僕は次の敵に備えて、相も変わらずにガドラさんの所に通ってる。
最近、素手で木に穴を開けるくらいまでには鍛えてきたからより強くなるためにガドラさんの所へ来ている。
ガドラさん以外の他のグロンギの皆はと言うと、僕たちと年齢が近いジャラジ君とザザルちゃんは刀奈姉ちゃんの手回しで学校に通っている、それもIS学園に。流石はロシア代表、影響力が違う。
ジイノさんとベミウさんは刀奈姉ちゃんが作ってくれた戸籍を使って仕事に着いている。
ジイノさんはなんと保育園で働いているみたいだし、ベミウさんは夜にジャズバーでピアノを演奏してるみたい。一度見に行こうと思ったけど未成年はダメってなってた。
解せぬ。
バベルさんとジャーザさんは一緒に生活しているらしく、今でもジャーザさんがFXや株とかでガンガン稼いでいるらしい。
バベルさんはと言うと他の皆と違って時たまガドラさんの所に顔を出したり、長野県の九郎ヶ岳遺跡の方に出向いたりしている。遺跡の方はこの世界のグロンギたちがどんな感じだったのかを知るために行っていることをこないだは話してくれた。で、僕と殴り合いをしたガドルはまたどこかに行っているらしい。バベルさんたち曰く、「ハヤトにボコボコにされたのが相当気に食わなかったんだろうな。また、しばらくしたら顔を出すだろうから気にしなくていい。」
とのこと。まあ、僕は今はそんなに気にしていないし。
そして、僕は目の前の木に正拳突き1000本を撃ち込んでいる。最初のころは痛かったけど今は全然痛くない。それどころか一本入れるたびに樹皮が弾け飛んでる。いや~バ〇とかゴ〇とか夢じゃないぞ!その内、ス〇ンドとか波〇とか出せるんじゃないのかな!!
「颯斗、特訓中悪いが敵が現れたぞ。」(ハート)
10本目の正拳突きを撃ち込んだ時にハートが敵が来たことを知らせてくれた。
「うん!行こう!!」(颯斗)
僕はハートにそう言うとこの場を後にする。
「ガドラさん!また、後で来ます!」(颯斗)
ガドラさんがいる小屋に声を掛けたけど返事はない。まあ、毎度のことだからそのまま僕はライドローダーに乗って敵が現れた場所に向かう。
僕がガドラさんの息子、ガミオに瓜二つだからいっぱい話しかけてくれるのかなと思っていた。
大切な家族が死んでしまう、僕はそんな経験はしたことが無い。だから、ガドラさんの気持ちを分かることはできない。でも、でも、いつかは、ガミオさん、ガドラさんの息子がどんな人だったのか話してくれると僕は嬉しいかな。
side三人称
「ブレン、敵が現れた場所までのルートを教えて。」(颯斗)
ライドローダーに乗る颯斗は運転をしながらブレンにナビゲートを頼む。
「ライドローダーのナビに表示しました。最短最速ルートを表示しています。」(ブレン)
「ありがと!」(颯斗)
ライドローダーに表示されたルートを通って颯斗は敵が現れた場所、沢芽市へと向かう。
沢芽市、幾度となく驚異の侵略者たちからの侵略を受けてきたこの地に新たな侵略者が現れた。かつて、この地で戦った仮面ライダー鎧武と共闘した仮面ライダードライブ、鎧武の力を受けたその姿に酷似した敵が現れた。赤黒い陣笠を被り、無双セイバーと竜炎刀を持つバッタを思わせる仮面、ゲムデウスとダークドライブを吸収した十三異界覇王の一体ドラスの進化した姿である。そして、この姿の元になったのは大樹たちが最初に対峙した十三異界覇王、異世界の柏葉大樹であるファブニールである。どうして、このようになったのか、それを知るのはこの場に駆け付けたアーマードライダーたちが良く知る人物だけだった。
「城之内は関係ない人たちを避難させろ!」(ザック)
「その間に僕たちが奴と戦って時間を稼ぐ。」(光実)
「二人とも、無理はするなよ。」(城之内)
この地で戦い続けるビートライダーズだった青年たち、呉島光実、ザック、城之内秀保の3人。城之内が市民の非難をする中でドラスと対峙する光実とザックが戦極ドライバーとロックシードを構える。
≪ブドウ!≫
≪クルミ!≫
「「変身!!」」(光実、ザック)
≪ブドウアームズ!龍砲、ハッ!ハッ!ハッ!≫
≪クルミアームズ!ミスターナックルマン!≫
光実は仮面ライダー龍玄ブドウアームズに、ザックは仮面ライダーナックルクルミアームズへと変身した。
二人はそのままドラスへと向かっていく。
ドラスは自身に立ち向かってくる二人の仮面ライダーの気配を察知するとそのまま龍玄とナックルに斬りかかった。
龍玄とナックルはドラスの凶刃を躱し、攻撃を撃ち込む。
龍玄はブドウ龍砲を使った射撃を、ナックルはクルミボンバーによる強烈なパンチをドラスに浴びせていく。
ドラスは無双セイバーと竜炎刀を巧みに使い、龍玄とナックルの攻撃を防いでいく。
≪クルミオーレ!≫
「オラァ!」(ナックル)
ナックルは戦極ドライバーを操作してクルミ型の巨大なオーラ弾をドラスに撃ちだしていく。
ドラスはナックルの子の攻撃にも対応してきたが攻撃を防御したために龍玄とナックルから距離が出来てしまう。そこをすかさずに龍玄が攻撃を加える。
≪ブドウスカッシュ!≫
龍玄の必殺技、ドラゴンショットがドラスの炸裂する。
ドラゴンショットが命中したことによる爆炎が生じ、ドラスの姿を煙が隠す。
生じた煙を無傷のドラスが両手に持った武器でかき消す。
ドラスのその姿からは龍玄とナックルの攻撃が有効打になっていないことが容易に窺い知れた。
ドラスは左手のシフトブレスにセットされているシフトカーを操作して、両手の武器にエネルギーを貯めた。
赤黒い稲妻状のエネルギーを帯びた無双セイバーと竜炎刀をドラスは龍玄とナックルに向かって振るった。
赤黒い稲妻はそのままエックス型の斬撃となって龍玄とナックルに向かって高速で飛んでいく。
放たれた斬撃は龍玄とナックルに直撃、大爆発を起こした。
爆発は戦いの舞台となっている街中の建物に被害を出した。
龍玄とナックルは吹き飛ばされて、地面に転がる。
ダメージを受けてなお立ち上がる二人だったがそこにドラスが無双セイバーと竜炎刀を振りかぶる。
龍玄とナックルは迫りくるに凶刃に自らの武器で防御しようと動いた。その次の瞬間、ドラスを何かが吹っ飛ばした。
「光実さん!ザックさん、大丈夫ですか!」(ロード)
颯斗が変身したロードが龍玄とナックルを間一髪のところを助けたのだった。
ロードはライドローダーをパワードアーマー型のバトルモードに変形させて装着し、その巨大な拳でドラスを殴りつけていたのだった。
「颯斗君、助かったよ。」(龍玄)
「大樹の奴は?一緒じゃないのか。」(ナックル)
「所用でしばらく帰ってこないです。それより、あいつ。ドライブみたいですけど。」(ロード)
ロードは攻撃したドラスを見て、仮面ライダードライブに酷似していることに気付いた。
「もしかして、今回の十三異界覇王ってドライブ?」(ロード)
「いや、俺達が知っている泊進ノ介ならあり得ない。それに、十三異界覇王になら108の可能性が高いが。」(ハート)
ロードはハートと話して十三異界覇王が誰かを予想する。だが、その予想を決する前にフッ飛ばされたドラスが目の前にいた。
「それで、ハート。あいつは108?」(ハート)
「108ではないな。僅かながらに奴がいた痕跡はある。ロイミュードの肉体に、ドライブシステム。108も使っていたが108はすでに消滅しているみたいだ。」(ハート)
ドラスは攻撃目標をロードへと変えて、瞬時に距離を詰めて、無双セイバーと竜炎刀をロードに叩きつけようと振り上げる。。
ロードはライドローダーの装甲でドラスが振るう刃を防ぎ、巨大なアームでドラスを鷲掴みにする。
メカアームに捕まったドラスは脱出しようともがくがロードはそのままドラスを地面に叩きつけた。
そこへロードは両腕のメカアームを何度も何度もドラスに叩きつける。
「オラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラ!!」(ロード)
巨大な鉄拳(文字通り)による無限ラッシュ、ドラスの強化された肉体がギシギシと軋み出してきた。
「トドメ!!」(ロード)
ロードがドラスに強力なフィニッシュブローを繰り出そうとした。だが、その一瞬の隙を突いてドラスはその場から大きく跳び上がってその場の近くにあったビルの屋上へと移動した。
ドラスはコウモリとクモのバイラルカーを取り出す。
ドラスはロードたちに向かってバイラルカーを放ち、自身はその場から離れた。
「颯斗!このままだと逃げられるぞ!」(ハート)
「分かってる!」(ロードは)
ロードはドラスを追いかけようとするがドラスが残したバイラルカーが怪人に変化して足止めを食らってしまう。
バイラルカーから変化した怪人、コウモリ男と蜘蛛女は周囲に重加速フィールドを展開する。
ロード以外のものを動きが大幅に抑えられてしまい、ロードはコウモリ男と蜘蛛女を相手に戦うことを余儀なくされた。
「仕方ない。こいつらを片付けるぞ、颯斗!」(ハート)
「うん!」(颯斗)
ロードとハートを切り替えて、目の前の敵を対処することに決めた。
ロイミュードと比べ、有機的な見た目をしているコウモリ男と蜘蛛女。防御力が低そうな見た目から予想出来ないほどの強固な甲殻を持っている2体は、モチーフとなった生物の特性を生かした攻撃でロードを翻弄する。
「ああ、もう!戦いにくい!!ライドローダー、バトルモードオフ!」(ロード)
パワードスーツとなっていたライドローダーからロードは降りると、身軽になったことでコウモリ男と蜘蛛女を相手に対等に渡り合う。
コウモリ男は空中を飛びながら、超音波を放つ。それだけではなく、両腕の鋭い爪で引掻く。
蜘蛛女は蜘蛛の腹に似た器官から糸を放つ。
ロードは違う方向から来る攻撃をかいくぐり、燃え盛る鉄拳をぶつけていく。
決して深追いせずに的確にパンチを放つロード。一発だけでも下級怪人を撃破できる程の威力を持つ鉄拳を何度も当てていく。空中からの攻撃を察知すれば、即座に攻撃を辞めて距離を取り、攻撃を回避する。
今までの戦い方と比べ、冷静に敵の攻撃をさばいていくロード。これまでの戦い方はパワーを前面に押し出した漫画やアニメの主人公を模したケンカ殺法だった。だが、グロンギのガドラ、バベルの元で鍛錬を積むうちに洗練された格闘技のような戦い方を身に付けたのだった。
≪急に!デッドヒート、ハート!デッドゾーン!≫
「ハアッ!」(ロード)
ロードの体がデッドゾーンの発動により赤熱化する。そのまま、ロードは跳び上がってコウモリ男の顎に強烈な右アッパーをぶちかました。
強化された攻撃によって爆殺するコウモリ男。
爆発に巻き込まれたロードを見た蜘蛛女は戦っている相手が死んだものと思い、重加速現象によって動きがなおも鈍くなっている龍玄とナックルに向かっていく。だが、龍玄とナックルの元へ蜘蛛女が歩を進めることは無かった。
蜘蛛女の胴に赤熱した拳が刺さっており、それを蜘蛛女が知る前に蜘蛛女も爆殺した。
コウモリ男と蜘蛛女が倒されたことで重加速現象が消失、龍玄とナックルはその束縛から解放された。
「おおっ。大丈夫か、ミッチー。」(ナックル)
「大丈夫。動きが鈍くなっただけでなんともないよ。」(龍玄)
無事を確かめ合う龍玄とナックル。敵がいないことを確認して変身を解除する。そこに同様に変身を解除した颯斗も加わる。
「光実さん、ザックさん。敵のボス、逃がしてごめんなさい。」(颯斗)
「いや、あれは仕方ねえ。それに次に来た時に倒せば良い。だろ、ミッチー。」(ザック)
「うん。幸い、颯斗君が来てくれたおかげで僕たちも助かった。次は倒せるさ。」(光実)
颯斗はドラスを逃がしたことを二人に謝るが光実とザックから救援に来てくれたことの礼が帰って来た。
「それと、大樹君が所用でいないって言っていたけどどうしたんだい?」(光実)
「しばらくは万夏ちゃんと旅行に行くって。数日前に旅行で東京にはいないんです。学校もしばらくは休んでいるんで。あ、でも宿題は出されたみたいで織斑先生が毎日パソコンに送られたものを確認しているみたいですね。」(颯斗)
「旅行って、どこに?」(ザック)
「さあ、それはさっぱり。あ、写真見ます?毎日、万夏ちゃんからかんちゃんに送られてて。」(颯斗)
颯斗はスマホに入っている大樹と万夏の写真を見せる。それを見た二人はどこか優しい眼差しでそれを見る。
「良い表情だな。」(ザック)
「良いんじゃないかな。二人だけの時間も必要だし。」(光実)
大紀と万夏の写真を見る光実とザックはそう言う。2年前、まだ中学生だった大樹と出会った二人は当時からの大樹の様子を考えると写真にあるような穏やかで楽しそうな大樹は見たことが無かった。
「ちなみに明らかにあれを致しているではないかという写真も。」(颯斗)
「いや、何で見せるんだよ。」(ザック)
件の問題の写真を見せようとするのはいらないだろうが。
どこかの廃工場。そこで傷を負ったドラスは元の姿であるバッタ型の怪人の姿で傷を癒していた。その体内には...
「しくじったな。」(ファブニール)
チェルノブイリでドラスと戦っていたファブニールが囚われていた。