IS×仮面ライダー 炎竜シーズン2 仮面ライダー輝龍   作:柏葉大樹

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 ドラスの体内に囚われていたファブニール。ファブニールでドラスの体内でその脱出の隙を伺っていた。
 一方、篠ノ之神社では秋人と柳韻が神社の中にある資料を調べていた。彼らがこの戦いの謎を解くカギと見ているのは篠ノ之神社本殿の天井に書かれた以前この地で行われた十三異界覇王大戦と思われる絵だった。


仮面ライダー輝龍 第14話

side三人称

 ドラスとロードが激突した翌日、颯斗は沢芽市へと向かっていた。

 ドラスの目的が何なのか、ロイミュードの力を吸収した上で沢芽市へと来たその理由は何なのか、ここまでの戦いの中で比較的沢芽市に被害が集中することが多い理由を颯斗は知ろうとしていた。

 颯斗はライドローダーに乗り、シャルモン1号店へと停めた。

 シャルモンのドアには本日貸し切りと看板が立てかけられており、颯斗はそれを確認すると扉を開けて中へ入った。

 

 「お邪魔します。」(颯斗)

 「いらっしゃい、坊や。席に座ってなさい。」(鳳蓮)

 「は~い。」(颯斗)

 

 シャルモンには既に待っていた鳳蓮と貴虎の姿があった。

 

 「時間を作ってくださってありがとうございます。」(颯斗)

 「いや、ここまで来てもらって感謝する。君から話をしたいとあっては私達も話すべきだろう。」(貴虎)

 「まさか、あなたから話をしたいって、ワテクシ達とあまり話はしていなかったわよね。」(鳳蓮)

 

 突然の颯斗からの連絡に驚いた貴虎たちだったが若い世代からの助けとあれば快く引き受けたのだった。

 

 「ここまでの十三異界覇王の襲撃についてなんですけど、ここ沢芽市に集中しているじゃないですか。」(颯斗)

 「ああ。」(貴虎)

 

 早速、颯斗は貴虎に質問をした。その質問に対して口を開いたのは鳳蓮だった。

 

 「そうね。あなたたちが戦う前、沢芽市に戦いが集中したのはそもそもここにクラックが出現しやすいというのが理由の一つだったのよ。」(鳳蓮)

 

 貴虎、鳳蓮が激しい戦いをしていた頃より前から沢芽市では異界の裂け目=クラックが頻出していた。そのためにそのほかの地域と比べてインベスの出現率が高かった。そのインベスに対処するために当時ユグドラシルにいた貴虎が前線に出ていた。

 

 「だが、沢芽市での戦いが激しかったのはクラックの所為、というよりも私を含めたユグドラシル側の動きが大きな理由だ。」(貴虎)

 

 その頃のユグドラシルでは戦極ドライバー実用化のために戦極ドライバーを街の若者=ビートライダーズにばらまいた。その結果、戦いが激化したのである(これはインベスの対策のためのインベスゲームに合わせて行ったため)。最終的に戦いの激化はクラックより異界ヘルヘイムの森より襲来したフェムシンムの民に伴った。

 

 「その当時から、ここでは激しい戦いがあったのはクラックが多く出現するから、というのが理由と言うことですか。」(颯斗)

 「当時について、その認識で間違いはない。だが、今の十三異界覇王たちに対しては正直なところは我々も分からない。」(貴虎)

 「IS学園に現れたのはワテクシたちが対峙したオーバーロードに近い存在ではあるけど、他の十三異界覇王に対してはお手上げね。ワテクシ達はアーマードライダーとインベス、ヘルヘイムの森に関するものであれば詳しいけれども。」(鳳蓮)

 「颯斗君が撃破したン・ダグバ・ゼバは過去に東京で連続殺人を繰り返した未確認生命体の首領と酷似していること、大樹君が撃破した異世界のアギトは我々でも認知しているが...。」(貴虎)

 

 実際の処、貴虎と鳳蓮はアーマードライダーとインベスの専門家であるがその他については颯斗に対して十分な答えを出せるわけではない。

 

 「じゃあ、現時点で貴虎さんたちは今回の相手はどう考えていますか?」(颯斗)

 「と言うと?」(貴虎)

 「今回の相手、それぞれが独自の目的を持っていると思うんです。僕が倒したダグバ、CRの仮面ライダーたちが倒したアマゾンっている奴ら、鴻上コーポレーションを襲撃したオーズ、大樹が倒したアギトたち、そして僕たちの前に最初に現れたファブニールとこないだのドライブもどき。ドライブもどきに関してはまだなんとも言えないけど、それぞれの行動に決まった目的がバラバラだったんじゃないのか、って。」(颯斗)

 

 だが、颯斗は貴虎と鳳蓮から明かされた情報から推測を始めていた。颯斗はその推測を貴虎と鳳蓮に話し始めた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 颯斗が貴虎たちと話している時と同じ頃、東北地方宮城県仙台市仙台駅。そこに大樹とマドカの姿があった。

 旅行という形で彼此五日目となる今日、大樹とマドカはある目的のために東北の地へ訪れていた。

 

 「ええと、ここから行くにはバスに乗るしか方法は無いか。しかも、もうバス出てるのか。次のバスはかなり後だな。」(大樹)

 「ねえ、今のうちにご飯を食べに行こう。」(マドカ)

 「ずんだ餅?」(大樹)

 「名物だけど、お昼に食べたいの?」(マドカ)

 「言ってみただけ、本気じゃないし。せっかく仙台に来たんだ。牛タン、牛タン。牛タンを食べないと。」(大樹)

 「近くにあると良いね。」(マドカ)

 

 まずは、昼食ということで二人は仙台駅の近くにある牛タンの店へと入る。

 二人はそれぞれ牛タン定食を頼んだ。

 

 「ありがとう、ここまで一緒に来てくれて。」(大樹)

 「うんうん。私から最初に誘ったから。もしかして、大樹の中のアギトの力について?」(マドカ)

 

 定食が来るまでの間、大樹とマドカは仙台に来た目的について話し始めた。

 

 「それだけじゃないよ。マドカの中にいるファントムについてもだし。柏葉の本家、篠ノ之神社とやり取りしてた神社に何かあるかもしれない。」(大樹)

 

 大樹とマドカが宮城県、東北の地を訪れたのは大樹のアギトの力、マドカのファントムについて手掛かりを得るためだった。

 既に一族が途絶えた柏葉の本家は東北にあった。今回の旅で大樹は自身の中にある力のルーツを、先代の護龍についてその謎を解くつもりでいた。

 

 「私の中にある魔法石も一緒に保管されていたんだっけ。」(マドカ)

 「話によると、だけどね。」(大樹)

 

 マドカと話す中で大樹は脳裏では考え始めていた。

 

 (ただ、死んだ父さんはどこでそんなものを手に入れたんだ。アギトの力、俺の幼い記憶にあったオルタリングにマドカに移植された魔法石、柏葉の本家が保管していたならそう簡単には持ちだせないはず。)(大樹)

 

 なぜ、死んだ両親がアギトの力と魔法石を持ちだしたのか。そして、

 

 (そして、俺が変身したアギトの姿は基本形態のグランドフォームではなかった。恐らくは護龍が進化する中で獲得した姿だ。一体、あの姿になる時に何があったんだ。)(大樹)

 

 護龍と呼ばれた柏葉家のアギト、謎が多いその人物についても大樹はその真実を求めていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 沢芽市、颯斗が貴虎たちと話している時に撤退したドラスがその姿を再び現していた。

 その姿は颯斗が撃退した時と同様に鎧武者のようなドライブに酷似した姿である。

 旧ユグドラシルタワーの跡地に降り立ったドラスは無双セイバーと竜炎刀を持ち、赤黒い斬撃を放ち、破壊活動を始めた。

 シャルモンで話していた颯斗、貴虎、鳳蓮は破壊による爆発音を聞きつけ、現場へ向かっていた。

 

 「まさか、あのドライブもどきが。」(颯斗)

 「颯斗君、敵は重加速現象を起こすなら君が適任だ。行ってもらえるか。」(貴虎)

 「ワテクシとメロンの君は市民の避難をするわ。」(鳳蓮)

 「分かりました。」(颯斗)

 

 颯斗はそう言うとマッハドライバーを腰に装着し、ドラスの元へ向かう。

 

 「ハート!」(颯斗)

 「分かっている。行くぞ、颯斗!」(ハート)

 

 颯斗の呼びかけに即座に答えたハート。颯斗はハートを掴み、走りながら叫んだ。

 

 「変身!!」(颯斗)

 

 颯斗は仮面ライダーロードに変身、地面を強く蹴って宙高く跳び上がった。

 

 

 

 

 

 ドラスは破壊活動を繰り返しながらある方向へ向かって進んでいた。そこに爆炎を纏いながらドラスに飛び掛かるロードがその進行を妨げた。

 

 「ハアッ!!」(ロード)

 

 爆炎を纏った拳を、腕部アーマーに装備されているブースターで加速させてドラスの胸部に叩き込んだ。

 ロードの爆炎を纏った鉄拳を受けたドラスは胸部に爆発を起こして、後退りをした。

 

 「どこへ行くのか分からないけど、ここで倒させてもらうよ。」(ロード)

 「颯斗、このまま押し切るぞ。」(ハート)

 

 ロードはデッドゾーンを発動、全身の装甲が高熱を帯びていき、その姿が赤く輝き始めた。

 ロードは赤熱した拳をドラスの体に叩き込んでいく。

 ドラスの肉体は金属で構成されており、ロードが放つ高熱によって確実にダメージが入っていた。

 ロードの拳が叩き込まれていくにつれてドラスの体にはロードの拳の跡が付き始めていた。

 

 ≪ヒッサーツ!フルスロットル!デッドヒート、ハート!≫

 「ドリャアア!!」(ロード)

 

 必殺技デッドヒートパニッシュを発動したロードは赤く輝く拳をドラスに叩き込んだ。

 拳がドラスに触れたその瞬間、ドラスは大爆発を起こした。

 

 「よし!」(ロード)

 

 ロードは必殺技の感触から確実にドラスを撃破したと感じた。だが、爆炎が晴れるとそこには黄金色の、悪魔を思わせるような姿に変化したドラスがいただけだった。

 

 「おわ、何あれ。」(ロード)

 「ブレン、分析できるか。」(ハート)

 「そうおっしゃると思い、すでに始めています。」(ブレン)

 

 ドラスが姿を変えたことで警戒するロード。

 ドラスは右手に大剣、左手に楯を召喚してロードに襲い掛かる。

 ロードは振り下ろされる大剣を躱して、ドラスに拳を振るうが盾に阻まれて思うように攻撃を繰り出せない。それだけではなく、ドラスは大剣を地面に突き刺すと周囲を謎のフィールドへと変えていく。

 

 「何、これ。」(ロード)

 「俺達の重加速現象とは違うようだが。」(ハート)

 

 ロードが見ていく中で変化していく世界、そこはまるでゲームに出てくる神殿ような世界だった。

 ドラスは背中から黄金の両翼を広げて、ロードに向かって勢いよく迫った。

 ロードは一瞬たじろくものの、寸でのところで切り替えてドラスにパンチを放つがそれよりも速くドラスが大剣を振り下ろした。

 デッドゾーンにより防御力が低下している状態で強烈な一撃を受けてしまったロード。

 それによって変身が解除され、地面に倒れた颯斗。

 

 「痛っっっったぁ。」(颯斗)

 

 受けた一撃によるダメージは大きく颯斗は呻きながら地面に倒れることしか出来なかった。

 ドラスは倒れた颯斗にその大剣を振り下ろした。

 颯斗は両手をかざして、振り下ろされる凶刃から身を守ろうとする。だが、

 

 「ふ~、間一髪!」(エグゼリオン)

 

 颯斗をドラスの大剣から守ったのは碧き獅子。仮面ライダーエグゼリオンアクションゲーマーレベル2だった。エグゼリオンはガシャコンスピアーを大きく振るう。

 ドラスはそのままその勢いのままに後方に跳んで距離を取った。

 

 「桐ケ谷君?」(颯斗)

 「おっす、留芽。バグスターウィルスの反応があるって聞いたから飛んで来たらビンゴだったか。」(エグゼリオン)

 

 ドラスと距離が出来たことで一息を付けた颯斗。

 

 「あいつ、ロイミュードも吸収してバグスターウィルスも取り込んでいるなら手に負えないよ。」(颯斗)

 「おお?ってことは裏ボス並みの高難易度か、腕が鳴るぜ。」(エグゼリオン)

 

 エグゼリオンはそう言うとガシャットギアデュアルγを取り出す。

 

 「いや、だから僕もやるってこと。重加速を使ってくるならハートたちの力が必要なんだよ。」(颯斗)

 「OK、OK。じゃあ、頼むぜ。」(エグゼリオン)

 ≪ビーストコンバット!≫

 

 エグゼリオンはガシャットギアデュアルγを起動する。

 

 「ゲームスキルレベル50、大・変身!」(エグゼリオン)

 

 エグゼリオンはビーストコンバットゲーマーレベル50にレベルアップするとドラスに躍りかかる。

 

 「ああ、話聞かないのね。」(颯斗)

 「颯斗、どうするんだ。」(ハート)

 「やるに決まってるでしょ。」(颯斗)

 

 颯斗はやや呆れながらも再度ロードに変身する。

 ロードはドラスがエグゼリオンの攻撃を躱したその瞬間に強烈なアッパーを浴びせた。

 意識外からの攻撃だったためにドラスはまともにロードの攻撃を受ける。

 浮かび上がったドラスに目掛けてエグゼリオンが両手の鋭い爪で切り裂く。

 有効打を浴びせてもなお、疲労の色を見せないドラス。そこでロードが新兵器を取り出した。

 

 「それじゃあ、試運転させてもらうよ。」(ロード)

 

 ロードは赤いボディに獣の爪のようなパーツが付いたブレイクガンナー、ビーストガンナーとシフトハートロンに似たバイラルシフトカーシフトビーストロンを取り出した。

 シフトビーストロンの起動ボタンをロードは押した。

 

 ≪Fire! All BEAST!!≫

 

 シフトビーストロンから起動音声が響く。起動を確認したロードはシフトビーストロンをビーストガンナーにセットする。

 

 ≪Tune up! Beast LOAD!≫ 

 

 ロードはビーストガンナーの銃口を押し込み、ビーストロンの力を開放。ビーストガンナーの銃口をドラスに向けて引き金を引いた。

 銃口からは巨大な動物たちが飛び出した。

 トラ、カマキリ、ヤマアラシ、サソリ、イノシシ、ウミヘビ、サメ、バイソン、カブトムシという9体の動物たちのオーラがドラスを攻撃していく。攻撃した動物たちは次々とロードの元へ戻り、ロードのアーマーへと変換されていく。

 タイプデッドヒートハートの上から動物たちが変化したアーマーが装着されていく。

 

 ≪BEASTS FULL TUNE!≫

 

 ロードの姿はマッシブなスタイルが特徴的なタイプデッドヒートハートと比べるとスマートな姿へと変化した。アーマーの色はえんじ色へと変わり、右肩の装甲にはトラ、左肩の装甲にバイソン、右手のアーマーにはカマキリ、左手のアーマーにはサソリ、右大腿部にはウミヘビ、左大腿部にはサメ、両足にはヤマアラシ、胸部のアーマーにはイノシシ、頭部にはカブトムシの意匠が現れていた。

 仮面ライダービーストロード、グロンギたちのゲブロンを分析して開発したシフトビーストロンの力を専用武器ビーストガンナーで引き出したロード最強の姿である。

 

 「デッドゾーンの向こう側まで、付き合え!!」(ロード)

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