IS×仮面ライダー 炎竜シーズン2 仮面ライダー輝龍   作:柏葉大樹

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仮面ライダー輝龍 第15話

 仮面ライダーロードの新たな姿、ビーストロード。異世界のグロンギたちとの絆を現したかのようなその姿は今までのロードとは違い、スマートなアーマーには9体の動物の意匠が形となっていた。

 ビーストロードはビーストガンナーにセットしたシフトビーストロンのボタンを押した。

 

 ≪SHARK, SNAKE, HEDGEHOG!BEASTS'CHIMAIRAISE!!≫

 

 シフトビーストロンの音声が響くと、ビーストロードはビーストガンナーの銃口を押した。

 

 ≪BEASTS'UP!! BRASTING BEASTSHOT!!≫

 

 ビーストロードのアーマーに書かれたそれぞれの動物たちの目が光る。すると、ビーストロードが持つビーストガンナーにはサメ、ウミヘビ、ヤマアラシの顔が付いたマシンガンウェポン=ブラスティングビーストショットが装備された。

 ビーストロードはブラスティングビーストショットの銃口をドラスへと向ける。

 

 「行っけえ!!」(ロード)

 

 ビーストガンナーの引き金を引くビーストロード。その動作によって、ビーストガンナーと接続されているブラスティングビーストショットが起動する。

 ブラスティングビーストショットの銃口からは針状の弾丸が無数に撃ちだされ、ドラスへと向かって行く。

 ドラスはビーストロードの攻撃を盾で防ぐ。そこへ、エグゼリオンビーストゲーマーレベル50が両手に装備されている鋭い爪でドラスの体を切り裂いていく。

 

 「俺が居るのを忘れるなよ!」(エグゼリオン)

 

 エグゼリオンへとドラスの注意は向き、ドラスは盾をビーストロードへと投げつけて自身はエグゼリオンに攻撃を繰り出していく。

 ビーストロードは投げられた盾をブラスティングビーストショットの銃撃で破壊すると、シフトビーストロンのボタンを再度押した。

 

 ≪MANTIS, TIGER, SCORPION! BEASTS'CHIMAIRAISE!!≫

 

 シフトビーストロンの音声が再び響くとブラスティングビーストショットが分解され、今度はビーストロードの両手に刃が逆手に、左手に一本の鋭い刺、右手にトラのような爪が付いた手甲が装着される。

 

 ≪BEASTS’UP!! SLASHING BEASTEDGE!!≫

 

 新たに装備した武器スラッシングビーストエッジを持って、ビーストロードはドラスに斬りかかった。逆手に装備された刃はカマキリの鎌のようになっており、引っ掛けるようにして振るって行く。

 ドラスはシフトカーを操作して、大剣にエネルギーをチャージする。ドラスはエネルギーがチャージされた大剣を横なぎに振るい、黒と金色の斬撃をロードとエグゼリオンに放つ。

 ビーストロードとエグゼリオンはドラスの攻撃を躱して、距離を取った。

 ビーストロードとエグゼリオンは着地した瞬間にそれぞれのベルトを操作する。

 

 ≪ヒッサーツ!フルスロットル!デッドヒート、ハート!≫

 ≪キメワザ!ビーストクリティカルレイジング!!≫

 

 ビーストロードはデッドヒートパニッシュを、エグゼリオンはビーストクリティカルレイジングをドラスに放つ。

 爆炎燃え盛る鉄拳と不規則な軌道で暴れまわる暴れ独楽がドラスに襲い掛かる。

 ドラスは再度大剣を振るうもののビーストロードとエグゼリオンの攻撃を受け、大きく吹き飛ばされて地面に倒れた。

 

 「どうだ!」(エグゼリオン)

 「確実に攻撃が入った手応えだから、たぶん。」(ロード)

 

 ビーストロードとエグゼリオンは確実に攻撃が入ったことを確信した。だが、その核心と裏腹にドラスは不意に起き上がり、その赤い複眼でビーストロードとエグゼリオンを見据える。その胸部にはビーストロードとエグゼリオンの攻撃の跡を深々と刻まれていた。

 

 「嘘でしょ。確実に入ったのに。」(ロード)

 「これは行動パターンが変わるかもな。HPが減ると行動パターンが変わるのが定番だからな。」(エグゼリオン)

 「それ、今の状況で言う?」(ロード)

 

 会話をするビーストロードとエグゼリオンの前でドラスは赤黒いシフトカーを手に取り、シフトブレスにセットした黄金色のシフトカーを一体化させる。一つとなったシフトカーは赤黒いボディに金色のラインが走り、有機的な形状をしていた。

 ドラスは新たなシフトカーをシフトブレスのセットした。

 

 ≪DRIVE!TYPE MEGA EVIL!! DLAS THE DARKRIDER!≫

 

 ドラスの背後にゲムデウス、ダークドライブ、ファブニールの幻影が現れる。3体の幻影とドラスが一体となるとドラスの姿は3体の十三異界覇王と融合した姿となる。ダークドライブの装甲とファブニールの具足が本来の姿となったドラスに装着される。そこにゲムデウスの翼や角、大剣と盾が出現する。体色もゲムデウスのものとなり、先程まで以上のプレッシャーを放つようになっていた。

 

 「ああ、フラグだったじゃん!」(ロード)

 「やっぱ、お約束なんだな。」(エグゼリオン)

 

 ドラスが全力を出すであろうことを察知する二人。その二人とドラスの間にクラックが開いた。

 新たな敵と考えたビーストロードとエグゼリオンは身構えるが、クラックから無数のアームズウェポンが次々と飛び出してドラスを攻撃する。

 突然の攻撃にドラスは盾を前に出して防いだ。

 ドラスの動きが止まった時に、クラックから姿を見せたのは白銀の創造神=仮面ライダー鎧武極アームズであった。

 

 「おお、銀ピカ。」(エグゼリオン)

 「腰には、それ戦極ドライバー!?」(ロード)

 

 鎧武の登場に驚くビーストロードとエグゼリオン。

 鎧武は極ロックシードを操作して大橙丸を召喚する。

 武器を召喚した鎧武を見て、ドラスは標的を変える。

 

 「ここは俺に任せてくれ。」(鎧武)

 

 鎧武は自分に任せるようにビーストロードとエグゼリオンに言って、前に出る。だが、

 

 「いやいや、まだやれるのに辞めるなんて。面白くないでしょ。」(エグゼリオン)

 「ぼくたちも一緒に戦います!」(ロード)

 

 ここまで戦っていたビーストロードとエグゼリオンが鎧武の言ったことを実行するわけはなく、二人は鎧武の前に出るとドラスと見据えてファイティングポーズを構える。

 鎧武は若き二人の仮面ライダーの姿を見ると、かつて共に戦った仲間たちを思い出した。かつての仲間と関りが無いはずの二人の若い仮面ライダーの姿を見た鎧武はかつてのことを思い出し、仮面の下で笑みを浮かべた。

 

 「分かった。」(鎧武)

 

 鎧武はそう言うとビーストロードとエグゼリオンの間に並び立つ。

 

 「さあ、ここからは俺達仮面ライダーのステージだ!」(鎧武)

 

 鎧武があの、決め台詞を言う。

 ドラスは大剣にエネルギーをチャージして、鎧武たちを攻撃する。

 ドラスの強力な攻撃を鎧武は大橙丸で真っ向から打ち消していく。

 ビーストロードは武装を解除して、ビーストガンナーでドラスを殴りつける。

 エグゼリオンはガシャットギアデュアルγを操作して、ハザードゲーマーに変身してガシャコンガトリングでドラスに無数の光弾を浴びせていく。

 鎧武は長く愛用している大橙丸を振るい、ドラスの肉体を切り裂いていく。

 3人の仮面ライダーを相手にドラスはその身に吸収したダークドライブ、ゲムデウス、ファブニールの力を開放する。

 戦いの地には爆炎が上がり、戦いはより激しいものとなっていく。

 

 「ハアッ!!」(ロード)

 

 ビーストロードはスマートになったその姿の通り、以前よりも切れのある動きでドラスを攻撃していく。共に戦う仲間が増えたことでビーストロードは新たな武器を召喚するのではなく、ビーストガンナーを用いた打撃でドラスにダメージを与えていく。ドラスが盾で防ごうとすると途中で攻撃する箇所を変えて対処するなど、以前のようなパワー一辺倒ではない戦いを見せる。

 高火力重武装のハザードゲーマーにレベルアップしたエグゼリオンだがその戦い方は他の二人の邪魔にならないよう必要最低限のものだった。ドラスが他の二人を攻撃しようとした瞬間にガシャコンガトリングで攻撃を中断させ、距離を取ろうとしたところも同様に攻撃することでドラスの動きを封じていたのだ。

 二人の若き仮面ライダーに一切引けを取らずに戦う鎧武。使っている武器は大橙丸だけだが、その堂々たる太刀筋はドラスに反撃を許すことは無かった。だが、計3体の十三異界覇王を吸収しているドラスにはここまでの攻撃が微々たるダメージしか与えていなかった。そして、強大な力を大剣に乗せて放出するドラスに3人の仮面ライダーは一時距離を取る。

 

 「やっぱり、一回の攻撃が強過ぎるな!ヒリヒリするぜ!」(エグゼリオン)

 「そもそも、装甲が固すぎてダメージが入らないよ!それに攻撃は一発でも当たっちゃダメなんて無理ゲーだよ!?」(ロード)

 「それなら!」(鎧武)

 

 敵の強大さに打つ手がないと思われた時、鎧武は火縄橙DJ銃を召喚。オレンジロックシードをセットして、必殺技を放つ準備をする。

 鎧武の動きを見たビーストロードとエグゼリオンも最大火力の必殺技を放つべく、鎧武の両隣に並び立つ。

 

 ≪オレンジチャージ!一、十、百、千、万、億、兆、無量大数!!≫

 ≪BEASTS’UP!!BEST’S BURST!!≫

 ≪キメワザ!ハザードクリティカルバースト!!≫

 

 ドラスに向けて3人の仮面ライダーが一斉に武器の銃口を向けて強力なエネルギー弾やレーザーを浴びせた。

 ドラスは盾で防ぐものの、盾は数秒ももたずに破壊された。追撃の攻撃により強固な外骨格を持つドラスの肉体は多大なダメージを受けたのだった。

 ドラスはダメージを受けた肉体を再生するべくシフトブレスを操作しようとする。だが、ドラスがシフトブレスに触れようとしたその瞬間にドラスの姿は元のバッタを思わせる怪人の姿へと戻ったのだった。

 

 「いよっし!」(エグゼリオン)

 「今のうちに!!」(ロード)

 

 ドラスの変化からビーストロードとエグゼリオンはドラスに猛攻を仕掛ける。

 急な弱体化の理由が分からないドラスはビーストロードとエグゼリオンの猛攻に対応できずに次々と強力な攻撃を受けてしまう。

 ドラスが弱体化し、ダメージを受けた今こそ勝負を決する時だと察した鎧武は戦極ドライバーを操作する。

 ドラスは鎧武の攻撃が自身を終わらせるに足る一撃だと察してその場から逃走しようとするがビーストロードとエグゼリオンが押さえつける。

 

 「逃がすか!!」(ロード)

 「これでゲームクリアにしてもらうぜ!」(エグゼリオン)

 

 ドラスはもがくが二人の仮面ライダーの力を簡単にほどくことが出来なかった。

 

 「セイッハー!」(鎧武)

 

 光り輝く右足が、鎧武の無頼キックがドラスの胸部に深々と刺さる。

 ビーストロードとエグゼリオンは鎧武の無頼キックがドラスに決まったその瞬間にドラスから距離を取った。

 鎧武の無頼キックがドラスの胸部を貫通、鎧武はそのままドラスの背後に着地する。

 胸部に大穴が空いたドラスは全身から火花を散らし、爆散した。

 ドラスが爆散したその場には赤黒い鎧に身に包んだ竜武者、ファブニール(炎竜ファブニールアームズ)がいた。

 ファブニールは小さな傷がいくつも付いたその姿でしっかりと立っており、鎧武を見て口を開いた。

 

 「殺し合いをした相手を助けるとは本当にお人好しだよ、お前。」(ファブニール)

 

 エグゼリオンはファブニールを見て、武器を構える。

 

 「へえ、次の相手はあんたか?」(エグゼリオン)

 「馬鹿を言うな。ドラスを相手に消耗しているところで戦うつもりはない。」(ファブニール)

 

 ドラスとの戦いで消耗していることを見抜くファブニール。邪龍DJ破断剣を手に持つ彼もダメージはあるが、エグゼリオン、ビーストロードと比べるとその消耗は少ない。

 エグゼリオンは構えるが、目の前の相手に戦いを仕掛けても無駄と分かる。

 ビーストロードは最初、ファブニールを見てファイティングポーズをとるが、ファブニールが自分たちを攻撃する意思がないことに気付く。そして、その穏やかな声音が自分の友人の、今は戦いの場を離れている柏葉大樹に酷似していることに初めて気付いた。

 鎧武はファブニールと距離を詰める。

 

 「魔蛇と協力するのは辞めろ。あいつは絶対にお前を利用している。」(鎧武)

 「それを承知の上でやっている。じゃあな。」(ファブニール)

 

 ファブニールは黄金の果実の力を使い、クラックを開ける。

 

 「留芽颯斗、桐ケ谷陸。次は容赦はしない。それをよく覚えておけよ。」(ファブニール)

 「待って!」(ロード)

 

 ビーストロードが呼び止めようとするもファブニールはクラックの先へと姿を消した。あとに残された3人の仮面ライダーには三者三様の思いが胸の中に暗雲の様に立ち込め始めていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 東北、宮城県某所。大樹とマドカはバスに揺られながら目的の場所へと向かっていた。山奥の停留所にバスが留まった時に二人はバスから降りた。

 

 「残りは徒歩で30分。長旅だな。」(大樹)

 「じゃあ、行こう!」(マドカ)

 

 目的地までの道のりは遠く、到着する時には疲労も溜まっていることが想像に難くなかった。それでも、マドカは威勢よく歩き始めており、大樹はマドカの後ろをついて行く形で歩き始めた。

 柏葉、その本家は源流に源義経がいるだとか、奥州平泉氏の血筋があるだとか、伊達政宗の家臣だっただとか、速い話が武家の血筋を引いていたと言われる地方の豪族だった一族である。

 大樹の実の父である柏葉玲人はそんな家の分家の人間であり、どこか閉鎖的で高圧的だった一族から距離を置いていた。そんな、玲人と同じく柏葉の本家の雰囲気を嫌う分家の者たちもそう少なくはなかった。だが、そんな分家の者が本家に強硬に出ることが無かった。その要因は不明だったのだが、大樹とマドカはそこに護龍と魔法石が関係していると考えていた。

 なお、真相があると思われたその地に着いた二人を待っていたのは寂れた廃村だった。

 村にあった建物は皆朽ちており、既に人がいなくなってからそれなりの時間が経っているのが容易に窺い知れた。

 大樹とマドカは村の中心にそびえたつ巨大な大木へと来た。

 

 「大きい。」(マドカ)

 「屋久杉と同じくらいか。屋久杉を見たことないけど。」(大樹)

 

 二人が見るその大木は非常に大きく、村の半分ほどを枝が覆い隠すほどだった。

 

 「ねえ、他に何もないけど。」(マドカ)

 「廃村、だからな。仕方ない、帰るか。」(大樹)

 

 めぼしいものが無いことを知って、大樹とマドカはその場を離れようとする。そこに、巨木の幹にクラックが開き始めていた。

 背後のクラックに大樹とマドカは気付いていなかった。そして、クラックからは眩い光が漏れ出していた。

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