IS×仮面ライダー 炎竜シーズン2 仮面ライダー輝龍 作:柏葉大樹
side三人称
十三異界覇王の一角、獄炎龍覇王ファブニールこと仮面ライダー炎竜との戦い。突如として輝龍たちの援軍に現れたのは異世界からやって来たスーパーヒーローチーム、アベンジャーズだった。
力強き最強の雷神マイティ・ソー、スーパーソルジャーであるキャプテンアメリカの魂を受け継いだファルコンとウィンターソルジャー、アイアイマンの盟友であるウォーマシーン、剛腕と知性を併せ持つ緑の巨人ハルク、世界最高の弓手ホークアイ、超能力と魔術を操るスカーレットウィッチ、銀色の光速クイックシルバー、小さき巨人アントマン、鋼鉄の意思を継ぐ親愛なる隣人スパイダーマンの10人のアベンジャーズが輝龍たちのいるこの世界へやって来たのだ。
かつての仲間であるファブニール=炎竜を止めるべく、超魔術を操る魔術師ドクターストレンジの力でこの世界へやって来た彼ら。その彼らと対峙する炎竜は軽口を叩きながらも苛立ちを見せていた。
「わざわざ、マルチバースを股にかけて来たのはそんなことを言うためか?そんなセリフで止まる人間だと思われて心外だな。」(炎竜)
目に見えて苛立ち始めた炎竜を包囲するソー、ファルコン、ウィンターソルジャー、ウォーマシーン、ホークアイ。
ダメージを負っている輝龍たちを介抱するハルクは腕に装着しているデバイスを確認する。
「よし、僕達の数値が安定している。思う存分、戦って良い。」(ハルク)
ハルクの言葉に早速攻撃に移ったのは雷神マイティ・ソーである。
失われたムジョルニアに変わって手にした戦斧ストームブレイカーを両手で握り、雷を走らせながら炎竜デュアルブラッドオレンジアームズに振り下ろした。
走り出す雷を前に炎竜はデュアルギアを操作、大橙丸・紅にエネルギーを宿す。
迫りくる雷を横なぎに振るった大橙丸・紅で打ち消す炎竜。
「ダイエットに成功したようだな、ソー。」(炎竜)
「目を覚ませ!サノスと同じになるつもりか!!」(ソー)
炎竜の軽口にソーはかつて対峙した巨悪サノスの名を出す。
ストームブレイカーの刃が通る軌道には青白い雷が走る。
紅蓮に光る大橙丸・紅を振るう炎竜。
戦斧と刀がぶつかり合う中、炎竜を包囲している他のアベンジャーズもただ見ているだけでは無かった。
ファルコンは背中に装備しているウィングを展開、空中を自在に飛び始める。
ウォーマシーンは内蔵されている重火器を稼働、炎竜に向けて撃ち始める。
ウィンターソルジャーは手にするグレネードガンで炎竜を攻撃、ウォーマシーンの補助を行う。
ホークアイは彼らから距離を置き、安全な場所から炎竜を狙う。
「まあ、あの宇宙人と同じだと言われても仕方ない。」(炎竜)
「ダイキ!」(ソー)
「それでも、俺は止まる気は無い。」(炎竜)
炎竜はソーを掴むと空中に居るファルコン目掛けてソーを投げ飛ばす。空中でファルコンとソーが激突、地面へ落ちてしまう。さらに、炎竜は自身を足止めするウォーマシーンに目を付ける。
重火器を鎧の防御力に任せて無視する炎竜はウォーマシーンとの距離を一気に詰める。
距離を詰めた瞬間にウォーマシーンに強烈な前蹴りを放つ。
ウォーマシーンは咄嗟に胸のアークリアクターからユニビームを放つ。
蹴りの威力を完全に無効化することは出来なかったが、距離を取ることが出来た。
射線が開いたことでホークアイが炎竜に向かって矢を放った。だが、その矢も大橙丸・紅で切り伏せられてしまう。ホークアイは続けざまに矢をつがえ放つ。
炎竜はウィンターソルジャーが撃ったグレネード弾を弾く中でホークアイの矢を再び切り伏せようと大橙丸・紅を振るう。
大橙丸・紅の刃がホークアイの放った矢に当たった瞬間、矢が爆発したのだった。
矢の爆発により炎竜に隙が生じた。そこへ体勢を立て直したファルコンとソーが攻撃を加える。
ファルコンが投げたシールドとソーの雷撃が炎竜を大きく後方へ飛ばした。
「いい加減、俺も本気で行くぞ。」(炎竜)
炎竜はデュアルギアと戦極ドライバーを操作、大橙丸・紅に二つのロックシードから解放したエネルギーを纏わせる。
大橙丸・紅に纏われたエネルギー刃は赤く輝く巨大な光刃となる。
「ハアアアアアア!!」(炎竜)
炎竜は大橙丸・紅を大きく横なぎに振るう。
その攻撃を見たソーたちは急いでその場を離れようとする。
巨大な光刃はそのままソーたちを飲み込み、爆発を起こした。
戦いの場となった市街地のビルを崩壊させる一撃は炎竜を支点として扇状に広がっていた。
「流石に吹っ飛んだか。」(炎竜)
炎竜がそう言うと、そこにはインベスの対処に追われていたスカーレットウィッチが超能力で仲間を守っていた。
「ワンダ。」(炎竜)
「ダイキ。」(スカーレットウィッチ)
スカーレットウィッチは炎竜に対して何かを言おうとした。だが、それを聞く前に炎竜はクラックを召喚、その場から立ち去ろうとする。
「次は最初から本気で行く。仲間だろうと、俺は止まる気は無い。」(炎竜)
炎竜はそう言い残すとクラックの中へ姿を消した。
炎竜が消えても輝龍たちもアベンジャーズもクラックが消えた場所を見つめていた。
side大樹
ファブニールとの戦いが終わった後、遅れて到着した貴虎さんと鳳蓮さんが現場での調査と住民の避難をする中、俺達はIS学園へ戻っていた。当然、異世界から来たアベンジャーズもIS学園に居る。
俺達はISの整備室に集まっている。
「へえ、これすごいね!!」(ピーター)
「でしょ?力作なんだ。」(颯斗)
颯斗が新武器ビーストガンナーを見せているのはスパイダーマンことピーター・パーカー。
「え、まじ?アベンジャーズ居ないの?」(スコット)
「てか、アベンジャーズって?」(陸)
「マジで知らないの!!キャプテンアメリカやアイアンマンすらも!?」(スコット)
陸と話しているのがアントマンことスコット・ラング。
「それにしても、君のような若い少年が戦っているとはね。」(クリント)
「家族を守るためだ。その家族が戦っているならなおさらだ。」(一夏)
一夏と話しながら弓の調整をしているのはホークアイことクリント・バートン。
その二人からある程度距離を離れているのはクイックシルバー=ピエトロ・アシモフとスカーレットウィッチ=ワンダ・アシモフ。万夏がワンダさんと話しており、万夏の表情を見る限りはそう悪い内容ではなさそうだ。
「なる程ね。良い家族ね。」(ワンダ)
「はい。」(万夏)
ワンダさんと話していると二人共笑顔で話をしている。それをピエトロさんが見守っている。
「まさか、こういうことってあるのか。」(ソー)
「ああ、俺も驚きだ。」(ローディ)
「いや、マルチバースの世界で考えればおかしいことではないよ。」(ハルク)
「....。」(大樹)
そして、俺を見るソー、ウォーマシーン=ジェームズ・ローディ・ローズ、ハルクことブルース・バナー(今はハルクがあっているのか?)。この3人は俺の顔を見て驚いていた。流石にこの面子に囲まれていると流石の俺も圧倒される。だって、筋肉(雷神)と鋼鉄の鎧(軍人)と筋肉(ハルク)の三人だよ?威圧感がヤバい。だけど、彼らが俺の顔を見て驚いていること、ファブニールのことを大樹と呼んでいたことから何となく察することが出てきた。そこへ、整備室に席を外していたウィンターソルジャー=バッキー・バーンズ、ファルコン=サム・ウィルソンが千冬姉ちゃんと山田先生と共に入って来た。
「とりあえず、あなた方の身分を保証できるものがない以上は簡単に受け入れることはできない。」(千冬)
「おい、本気で言っているのか。この女は?」(ソー)
千冬姉ちゃんの言葉に詰め寄るソー。まあ、遠路はるばる来たところ身分証明書がないから出てけだから。詰め寄るのも無理はない。
「まずはこちらの話を聞いてください。」(千冬)
「この人の話を聞いてくれ。俺とバッキーが聞いた話もあるんだ。」(サム)
サムが千冬姉ちゃんの言葉を引き継いだ。それを聞いてソーは腕を組んで、続きを話せと態度で示した。
千冬姉ちゃんと真耶さんが視線を交わすと真耶さんが口を開いた。
「皆さんが異世界から来たことについては、ここで深く言及はしません。あなたたちの拠点としては、ヴァルハラという組織の方たちが保証してくださいます。」(真耶)
「そのヴァルハラって組織はどんな組織なんだ?」(ローディ)
「あなた方アベンジャーズと同じように世界を守っている組織だ。」(貴虎)
真耶さんがローディさんの質問に返そうとすると、貴虎さんと鳳蓮さんが入って来た。
「君達を我々の本部へ来てもらう前に、あのオーバーロードと君たちの関係を話してもらいたい。」(貴虎)
「オーバーロード?」(ローディ)
「恐らくはダイキのことだろう。僕達は彼のことをマスクドライダーと呼んでいた。そして、彼は僕達アベンジャーズの仲間だ。」(ハルク)
貴虎さんの質問にブルースさんが答えた。
「彼の名はダイキ・カシワバ。僕達アベンジャーズを繋いだ異世界の旅人、激戦を終えて行方不明になっていた。」(ハルク)
side3人称
ブルース・バナーの後を継ぐようにローディが話し出した。
「初めてダイキと会ったのはアベンジャーズの一員で俺の友人だったトニー・スタークだった。アイアンマンとして活動をしていたトニーの前に突然、姿を見せたのがダイキだった。」(ローディ)
「あなたたちはあのオーバーロード、ファブニールのことを大樹と呼んでいるの?」(鳳蓮)
「彼は自分から名乗った。正直、そこの彼が俺達の知っているダイキとそっくりなのは驚きだが。」(ローディ)
アベンジャーズの面々が大樹のことを見る。彼らの言うダイキが大樹たちが戦っていたファブニール=炎竜と同一人物なのは分かる。だが、この場に居たメンバーの中でファブニールと大樹の関係について誰もが頭を悩ませていた。
ただ、その関係について一人は結論が出ていた。
「ファブニールは、アベンジャーズに居たダイキは並行世界の俺ってことじゃないのかな。」(大樹)
大樹本人はファブニールと自分の関係が並行世界における自分同士だと結論が出ていた。その結論について一夏と陸、スコットがまさかと口にするが他のメンバーは大樹が言ったことが事実ではないかと考えていた。
「恐らくはそうだろう。君は僕たちの知るダイキのマルチバースにおける別のダイキ・カシワバ、そうでないとそのことに説明が着かないからね。」(ハルク)
大樹の考えにブルースさんが同意する。ここまで、大樹達と戦っていたオーバーロードファブニール。その正体は並行世界における柏葉大樹である。ここで初めて大樹たちはそれを知ったのだ。
そんな中、外から警報が聞えて来た。
「なんだ?」(ソー)
警報を聞き、その場にいる彼らはその警報が出ている方向を見る。
「第5アリーナだ。」(千冬)
千冬の言葉に大樹、一夏、颯斗、陸、万夏がその場から走り出す。それを追い、貴虎と鳳蓮、アベンジャーズのメンバーも走り出す。
大樹たちが第5アリーナに着くとそこには朝焼けを受けて一人の男が居た。
大樹と瓜二つのその表情は長い戦いを潜り抜けたことで険しいものになっていた。
「どの世界でも、ここは変わらないな。」(ダイキ)
そう言う彼に対して誰も答えない。
「一つ教えておく、この世界も終わりの時が来る。13の異世界からやって来た最凶最悪の侵略者、十三異界覇王の侵略でな。俺はそのうちの一人、獄炎龍覇王ファブニール。文字通り、この世界の終わりを齎す者だ。」(ダイキ)
ダイキはそう言うと懐から黄金の果実を取り出した。ダイキはその視線を大樹たち若き仮面ライダーに向ける。
「君たちの奮闘でダグバ、オーズ、アマゾンネオ、アギト、ドラス、ダークドライブ、ゲムデウス、アークが倒された。まだ、キルバスの回収をしていないが。中々の戦士だよ、君たちは。でも、ここで終わりだ。」(ダイキ)
ダイキは黄金の果実の力で大量のインベスを呼び出した。
「申し訳ないが、キルバスの回収もさせてもらう。君達がここにいるのは好都合だ。俺の目的が達成される。」(ダイキ)
かつての友も、異世界の自分をも敵に回してダイキは戦極ドライバーを腰に装着する。
大樹たちも変身の準備をする。それを見て、ダイキはドラゴンフルーツロックシードを取り出す。
ドラゴンフルーツロックシードを開錠したダイキは仮面ライダー炎竜ドラゴンフルーツアームズに変身する。その直後に、大樹たちもそれぞれ変身した。
炎竜は輝龍たちの準備が整ったその瞬間にインベスたちを輝龍に差し向けた。
無数のインベスの大群に果敢に挑む輝龍たち。それを見た炎竜は竜炎刀を抜き放つ。
「この戦い、俺が勝つ。」(炎竜)
獄炎龍覇王仮面ライダー炎竜と激しい戦いを繰り広げる輝龍たち。戦いの中で炎竜は最凶最悪の力を手にする。
「邪王アームズ!!」
「さあ、終極だ。」
炎の竜は邪悪なる力を纏い、邪なる王となる。