IS×仮面ライダー 炎竜シーズン2 仮面ライダー輝龍 作:柏葉大樹
side3人称
獄炎龍覇王ファブニールこと仮面ライダー炎竜と輝龍たちの激しい戦いが朝焼けに包まれるIS学園第5アリーナで始まった。
無数のインベスたちを輝龍たちフューチャージェネレーションライダーたちが立ち向かう。
炎竜に対してアベンジャーズが立ち向かう。
ソー、ハルク、ホークアイ、ウォーマシーン、ファルコン、ウィンターソルジャー。さらに、スカーレットウィッチ、クイックシルバー、アントマン、スパイダーマン。
10人のアベンジャーズはあらゆる方向から炎竜を攻撃する。
無数のインベスたちを相手にする輝龍、白銀、ヴァルキリー、ロード、エグゼリオンは各々で対処することを強いられており、単独戦闘を余儀なくされている。敵に多さに白銀、ヴァルキリー、ロード、エグゼリオンは現在使用できる最強形態に変身、強化された武器で一気にインベスたちを撃破する。その中で輝龍は竜炎刀と無双セイバーを合体させ、迫りくるインベスたちを一振りで撃破する。
「ッ!」(輝龍)
輝龍は道を切り開きながら、アベンジャーズと炎竜が戦っている場所へ向かって行く。
異世界の自分、ここにいる自分とは違う道を進んだ自分を知り輝龍は心の中で決意を決めていた。
(何があったかは知らない。だけど、俺を狙ってきたのは理由がある。なら、俺が相手になる。)(輝龍)
激震地となっているアベンジャーズと炎竜の戦場へ走る輝龍。彼はまだ、この後に待ち受ける展開を知らなかった。
IS学園で戦いが始まった時と同じ頃、東京某所にある仮面ライダービルドこと桐生戦兎の研究所である倉庫に大量のインベスたちが殺到していた。
「急に現れやがって!キリがねえぞ!!」(クローズ)
殺到するインベスを殴り飛ばす仮面ライダークローズこと万丈龍我。ただし、撃破するたびに襲い掛かるインベスに悪態をつく。
それに対して仮面ライダービルドはラビットタンクスパークリングフォームに変身し、複数の武器を変えながらインベスたちを攻撃する。
「どうやら、俺達の研究所にあるものが目的らしいな。ま、何を狙っているとしても!通す訳ないけど!!」(ビルド)
インベスたちがビルドとクローズの拠点を襲ったのは炎竜の指令でキルバスが封じ込められているフルボトルを回収するためである。それを知らないビルドとクローズは殺到する無数のインベスに手を焼いていた。
ビルドとクローズが戦っているところを遠巻きに見ている人物が居た。
漆黒のコートを羽織り、浅黒い肌と鮮血のような赤い両目。その風貌は大樹と瓜二つである。
黒崎修羅、大樹から生まれた別人格であり、仮面ライダーシュバルツに変身する青年である。
「ここまで大量のインベスが居るなんてな。」(修羅)
修羅はそう言うとビルドドライバーを取り出し、装着した。さらに、そばにいたサポートメカ=シュバルツワイバーンを手に取るとワイバーンフルボトルをセットしてビルドドライバーを合体させる。
「変身。」(修羅)
修羅はビルドドライバーを操作し仮面ライダーシュバルツに変身した。
シュバルツは無数のインベスに苦戦するビルドとクローズの元へ駆け出す。
スピードの乗ったシュバルツは初球インベスに飛び掛かり、両手に備わった爪で切り裂く。
「おいおい、大丈夫かよ先輩方。」(シュバルツ)
「修羅!!」(ビルド)
「良いから、手伝え!!」(クローズ)
「はいはい。」(シュバルツ)
シュバルツも加わってインベスと戦うビルドとクローズ。戦う仲間が一人増えたことで明確に戦局が変わり始めた。その中でビルドとシュバルツはインベスの動きに何か明確な理由があるのを察知した。
「修羅、こいつら。」(ビルド)
「俺も薄々は勘付いた。ここにある何かを狙っているな、こいつら。」(シュバルツ)
ビルドは自身の研究所にあるもの、フルボトルやホワイトパネルが狙われていることを予想する。一方のシュバルツはインベスたちが狙いを持って襲撃していることを理解しているが、それよりも殺到するインベスたちを迎撃することに集中する。
≪ワイバニックフィニッシュ!!≫
「まあ、全部殺せば同じだな。」(シュバルツ)
殺到するインベスをライダーキックで撃破するシュバルツ。仮面の下にある素顔を凶暴な笑みで歪ませるシュバルツ。その時、シュバルツの背後でビルドとクローズの研究所のシャッターをインベスたちが破ってしまった。
「なあ!?」(クローズ)
「まずい!!」(ビルド)
破られてシャッターからインベスたちが研究所の中へ大挙して押し入ってくる。
その動きを見てシュバルツが迅速に動いた。
破られたシャッターから中を覗くシュバルツ。中ではインベスたちが研究所の中を荒らしまわっていた。その中でホワイトパネルとフルボトルに見向きもしないことをシュバルツは気付いた。
「まさか、こないだのキルバスか。」(シュバルツ)
そう呟いたシュバルツの目の前でインベスがキルバスを封じている赤いボトルを持っていた。
それを見たシュバルツはボトルを持ったインベスを抑えようと動く。
インベスたちは開いたクラックの先へ入っていく。
「逃がさねえよ。」(シュバルツ)
「修羅!!」(ビルド)
ビルドとクローズがシュバルツの元へ駆け寄ろうとするがその前にクラックがシュバルツとインベスを飲み込んで閉じてしまった。
sideシュバルツ
クラックの先へ飛び込んだは良いが、
「おいおい、学園に出るなんて聞いてないぞ。」(シュバルツ)
まさか、学園にまた来るとはな。ふと見るとあいつが見たこともない奴らと昔の俺に似た仮面ライダーと戦っている。
「どいつも忙しいらしいな。」(シュバルツ)
まあ、ここにいるインベスを全て殺せば良いか。
俺は混乱する戦場を見て、殺意を漲らせながら襲い掛かるインベスに爪を振るう。
side輝龍
「これで揃った。」(炎竜)
炎竜の言葉に俺は嫌な予感がした。
「何をする気だ。」(輝龍)
鍔迫り合いをしながら俺は炎竜に聞く。それに対して炎竜は俺を押し返した。
俺は体勢を立て直すために自分から跳び退って、無双セイバーを構える。
「俺は、葛葉紘汰と同じ高みへ行く。」(炎竜)
炎竜が話し出す。俺はアベンジャーズのメンバーを見るが誰もがインベスに対処に追われていた。
「俺の目的は、俺の望む世界を作る。だが、黄金の果実を使うことは無い。」(炎竜)
そう言うと炎竜は光り輝く果実を取り出した。ここまでの戦いで、黄金の果実を持っていることは予想していた。でも、それを使わない?自分の望む世界を簡単に生み出せるものを持ちながら、別の物で代用する。その理由はなんだ?
「黄金の果実を使って異世界を移動していたんだろ。それなのに、なぜ使わない。」(輝龍)
俺の問いに黄金の果実に視線を落とす炎竜。すぐに顔を上げ、俺を見据える。
「マドカのこと、愛しているのか。」(炎竜)
「ええ?」(輝龍)
なぜ、万夏のことについて聞く。分からないけど、答えない限りはこっちの質問の答えを話してくれそうにはない。
「ああ。」(輝龍)
「そうか、大切か。」(炎竜)
「当然。なあ、これを聞い「この黄金の果実はマドカが手に入れたものだ」っ!」(輝龍)
炎竜のマドカが手に入れたもの、それを聞いて俺は薄れている記憶から黄金の果実について思い出す。
「まさか、あんたの世界は。」(輝龍)
「そう。ヘルヘイムの侵略を受けた。彼女が黄金の果実を手にし、二人で世界を救おうとした。邪魔が入った所為で彼女は死んだ。」(炎竜)
ヘルヘイムの侵略、黄金の果実を巡る争奪戦。その過程で黄金の果実は炎竜の世界のマドカを選んだ。本来であれば、俺の目の前にいる炎竜は黄金の果実を手にして始まりの男になるはずだった。だけど、そうはならなかった。
「彼女は俺に生きてと言った。その彼女が残した黄金の果実を、俺だけの願いのためには使えない。だから、俺は世界を滅ぼした13体の怪人、十三異界覇王の力を集める。それを集めた力で俺の望む世界を生み出す。」(炎竜)
万夏が死んだとなれば俺もそうなるだろう。そして、彼女が残したものを自分の望みのためには使えないということも理解できる。
必要だと判断すれば、俺も同じことをするかもしれない。だけど、それはきっと、超えてはいけないことだ。それをすれば、それをしてしまえば俺は、俺の全てを否定することになる。この世界で育った僕と、前の世界で皆を守るために一人で戦い続けた俺の全てを否定することになる。
俺の目の前に立つもう一人の俺はここまでで生きてきた
「そうなる前に、あんたを止める。」(輝龍)
≪バハムートアームズ!龍帝、バーニングブレイズ!!≫
俺はバハムートアームズに変身し、光龍剣と竜炎刀・陽炎で炎竜に斬りかかる。ここで炎竜を止めないと俺が恐れている以上のことが起きてしまう。
≪ファブニールアームズ!邪龍、アウトレイジ!!≫
炎竜は大剣を装備した赤黒い姿=ファブニールアームズに変身して俺を迎え撃つ。
俺は二刀流で戦い、炎竜は大剣を片手で振るう。
両手に持った光龍剣と竜炎刀・陽炎を振るうも大剣で弾き返される。
一太刀を入れるべく向かって行くがそのどれもが無情な一振りで叩き潰される。
「でも、ここまでで倒した十三異界覇王は半数にも至っていない。それなのに、これで揃ったってどういうことだ。」(輝龍)
武器を振るいながら俺は引っ掛かっていたことを炎竜に問いただす。さっき話したことから考えると炎竜に必要な数の十三異界覇王を倒していないはずだ。
「お前が言っているのはダグバ、アマゾンネオ、オーズ、アギト、キルバス、ドラス、アークのことだろ?」(炎竜)
「足りていないだろ。」(輝龍)
「ドラスにはダークドライブとゲムデウスが吸収されていた。その他に、必要な数は揃えてある。」(炎竜)
そう言った炎竜がクラックを開いた。
クラックの数は4つ、足りない分はストックしていたらしい。
クラックから出てきたのは巨大な白い邪神、八つ首の大蛇、体に星座を刻んだ怪人、黄金のローブを纏った仮面ライダーの4体。どいつも危険度はクソ兄貴をはるかに超える天変地異を引き起こす相手ばかりだ。
「フォーティーン、魔化魍ヤマタノオロチ、サジタリアス・ゾディアーツ、仮面ライダーエクストリーマー。お前も知っているよな、こいつらのこと。」(炎竜)
「危険度は死んだクソ兄貴をはるかに超える奴らだろ。」(輝龍)
まさか、こいつらは,,,。
「ちなみに、ここにいる奴らは過去に行われた十三異界覇王大戦を勝ち抜いた勝者だ。」(炎竜)
最悪のパターンだ。
最悪の展開に、俺の、俺達の手に負える範囲を大幅に超える事態になりそうだ。
side三人称
クラックから出てきた4体の十三異界覇王、かつての十三異界覇王大戦を勝ち抜いたと言う彼ら。
敵も味方も入り乱れて戦う混乱の中、炎竜の思惑が遂に動く。そして、それをアリーナの観客席から見ているのは大樹の兄、柏葉勇吾の部下である藤村の姿をしている魔蛇だった。
「そうか、遂に動くか柏葉大樹。最後まで見させてもらうぞ。」(魔蛇)
炎竜は邪龍DJ破断剣にファブニールロックシードのエネルギーを集める。
刃を巨大な光刃にしてそれをクラックから出した過去の十三異界覇王を切り裂いた。さらに、インベスの1体が持っていたキルバスのボトルを炎竜に渡す。
炎竜は戦極ドライバーを操作して手にしたボトルを握りつぶした。
これで4体の十三異界覇王がその命を終えた。ここに魔蛇が画策した十三異界覇王大戦という儀式が完了する。
「まあ、俺の考えたものとは違うが始めるか。」(魔蛇)
魔蛇はスーツの上着から骨の意匠があるロックシードを取り出した。
魔蛇が持っているロックシードに、今倒された十三異界覇王の力が集まっていく。
全ての力がロックシードに吸収されるとロックシードは漆黒に染まった。
「邪王ロックシード。俺が求めた俺の黄金の果実だ。精々、うまく使えよ。」(魔蛇)
魔蛇はアリーナに居る炎竜へ邪王ロックシードを投げ渡した。
炎竜は空を飛ぶ邪王ロックシードを見て、手に取った。
「魔蛇の奴、取り敢えずは俺にやらせてくれるってことか。」(炎竜)
炎竜は手にした邪王ロックシードを開錠する。
≪邪王!≫
ぐぐもった音声が響く。クラックからはアームズでは無く、漆黒の瘴気が大量に出始める。
「さあ、終わりの時間だ。」(炎竜)
炎竜は邪王ロックシードをデュアルギアにセットする。
「この時のために準備してきた。ここですべてを終わらせる。」(炎竜)
炎竜はデュアルギアを操作、邪王ロックシードがその力を開放する。
次の瞬間、漆黒の瘴気が炎竜に集まっていく。
「っ、っ!ぐああ!!」(炎竜)
漆黒の瘴気に覆われた炎竜が苦悶の声を上げる。
side炎竜
全身に激痛が走る。普通の人間が使うにはやはり無理があったか。
痛みの中に、ここまでに倒された十三異界覇王の怨嗟の声が響く。
怨嗟の声の他に奴らの力が俺を蝕んていく。
奴らの力が、声が俺を蝕むたびに俺の中にある大切な物が消えていく。その中で、遂にはマドカとの思い出まで、消え,,,,,,,,。
「良いから、言うことを聞け。」(炎竜)
消えさせてたまるか。俺を蝕む奴らをねじ伏せて言い聞かせる。
「敗者は黙って従え。俺に、お前たちの力を全て寄越せ!!」(炎竜)
奴らから全ての力を奪い取る。俺が力を奪ったことで消えていく。
≪デュアル邪王アームズ!魔の道、オンステージ。≫
アームズの力をものにしたために、漆黒の瘴気が鎧の形をとる。俺は目の前にいるこの世界の俺を見る。
「さあ、終極だ。もう一人の俺、抗ってみせろ。」(炎竜)
side三人称
漆黒の瘴気が形作ったのは鎧武極アームズに酷似した鎧だった。
仮面ライダー炎竜デュアル邪王アームズ、十三異界覇王の力を宿した邪なる王。
十三異界覇王大戦は遂に佳境を迎えた。
最凶最悪の力を手にした炎竜。その猛威は輝龍たちを圧倒する。
戦いの中で輝龍たちはアベンジャーズと協力、炎竜を打倒すべく動き始める。