IS×仮面ライダー 炎竜シーズン2 仮面ライダー輝龍 作:柏葉大樹
ファブニール=炎竜がIS学園を強襲した。
輝龍は炎竜と真正面から戦うも、ビルドたちがフルボトルに封じ込めていたキルバスを炎竜の手中に収められてしまった。
過去に十三異界覇王大戦を勝ち抜いた十三異界覇王をも生贄に究極の力を手に入れた炎竜。全てを屠る邪なる王が誕生した。
side3人称
漆黒の瘴気が鎧へ変わり、炎竜を包み込んだ。余剰な瘴気が吹き飛ぶとそこには鎧武極アームズに酷似した漆黒の戦士がいた。
仮面ライダー炎竜デュアル邪王アームズ、13体の十三異界覇王を生贄に生み出された究極の邪なる王である。
眼前でその姿を見た輝龍バハムートアームズは自身の本能が最大限の警告を発することに気付いた。目の前の相手は今までに戦った相手とは違う、まさに格上の存在だということを否が応にも感じていた。
輝龍は光龍剣と竜炎刀・陽炎を握り直し、炎竜デュアル邪王アームズに戦いを挑む。
複数のインベスに対処するアベンジャーズたちも炎竜の変化を目撃していた。それに対して口を開いたのは最年少スパイダーマンだった。
「ねえ、あれやばくない?」(スパイダーマン)
「聞かれなくてもヤバいだろ、あれ。」(アントマン)
目の前のインベスに対処する中で、輝龍と炎竜が戦う中で向かい始めるアベンジャーズたち。大量のインベスに対して、ソーが戦斧ストームブレイカーに雷を走らせて衝撃波と共に無数の雷を落として殲滅する。
道が開けても次から次へと殺到するインベスたち。それはこの場とは違う場所で戦っている者たちも同様だった。
アリーナの外でも無数のインベスたちが現れており、そこを仮面ライダー斬月・真メロンエナジーアームズと仮面ライダーブラーボドリアンアームズが対処していた。
「全く、キリがないな。」(斬月・真)
「そうね、ワテクシ達二人で対処するのも厳しいわね。」(ブラーボ)
向かってくるインベスは幼体である初級インベスから強力な成体であるカミキリインベスやライオンインベス、暴走体に変化しているセイリュウインベスとシカインベスなど大小さまざまであった。
歴戦の戦士である斬月・真とブラーボですらも手を焼くほどに大量に様々なインベスたちが襲い掛かる。
彼ら二人はこの場を切り抜けて、アリーナ内で激しい戦いの渦中にいる若き仮面ライダーたちの元へ急ごうとしていた。
炎竜デュアル邪王アームズに斬りかかる輝龍バハムートアームズ。距離を詰めるべく、走り出すと同時に光龍剣を大きく振るう。光龍剣を振るった右腕を引き戻し、その反動で左手に握った竜炎刀・陽炎の剣先を突き出す。
輝龍が繰り出す斬撃を炎竜デュアル邪王アームズはアームズの鎧で全て受け止めてしまう。
防がれる中で次々と斬撃を繰り出す輝龍。だが、繰り出す斬撃は尽く防がれてしまう。
≪デュアル邪王スカッシュ。≫
攻撃を防ぐ中で炎竜デュアル邪王アームズはデュアルギアを操作、サジタリアス・ゾディアーツが使う弓=ギルガメッシュを右腕に召喚する。
「っ!!」(輝龍)
輝龍は攻撃をする中で炎竜デュアル邪王アームズが武器を召喚、さらには必殺技を発動することを即座に察知する。だが、いまだに攻撃の最中であり、それを中断させることが出来なかった。
炎竜デュアル邪王アームズはギルガメッシュの銃口を輝龍に向けた。そこから無数の矢を発射。
近距離で繰り出された無数の矢は輝龍バハムートアームズに多大なダメージを与えた。
「があっ!!」(輝龍)
零距離で放たれた攻撃は輝龍を軽く吹っ飛ばした。
輝龍は地面に転がり、倒れ伏す。その瞬間に、輝龍の変身が解除される。
「「大樹!!」」(白銀、ヴァルキリー)
倒れる大樹の元へ白銀ゴッドエナジーアームズとヴァルキリーリヴァイアサンアームズ。
遠くでその様子を見ていたビーストロードとエグゼリオンビーストゲーマーレベル50も襲い来るインベスたちを倒しながら、大樹の元へ急ぐ。
「もう終わりか。」(炎竜)
倒れる大樹に炎竜が聞く。
倒れる大樹はけがを負いながらも炎竜を睨む。
「まだ気力はあるみたいだな。」(炎竜)
炎竜はそう言うと右腕に装着したギルガメッシュを消し、ダークドライブが使っていたブレイドガンナーを召喚した。
炎竜はブレイドガンナーの銃口を大樹に向けて引鉄を引いた。
ブレイドガンナーから放たれた銃弾は大樹の右手を貫いた。
「っ!!」(大樹)
ダメージを負い、即座に動くことができない状態だった大樹は痛みに呻くことも出来なかった。
「お前!!」(白銀)
そこへ白銀とヴァルキリーが駆けつける。だが、あと少しの所を無数のインベスたちによって道を阻まれる。
アベンジャーズの面々もインベスたちを撃破しながら進むもののまだ大樹の元へ到着するまでに時間がかかる。
誰もが大樹の危機に駆け付けることが出来ない中、たった一人だけ即座に動いた人物がいた。
≪ワイバニックフィニッシュ!!≫
漆黒の稲妻が宙から大樹と炎竜の間に凄まじい勢いで落ちてきた。
漆黒の稲妻はそのまま炎竜に向かって回し蹴りを放つ。
炎竜はブレイドガンナーを盾代わりにしてその攻撃を防いだ。
「お前。」(大樹)
「何を無様な姿を。」(シュバルツ)
もう一人の大樹、黒崎修羅こと仮面ライダーシュバルツだった。期しくも並行世界における柏葉大樹が、この世界において存在する柏葉大樹が揃った瞬間だった。
「お前は、いやお前もか。」(炎竜)
シュバルツを見て、炎竜は即座に彼も自分と同じ、並行世界の柏葉大樹であることを理解した。そして、修羅から感じる気配からある人物の関与も察した。
「なる程な。紘汰の奴が何をしたかは知らんが。少し想定と違うがやることに変わりはない。」(炎竜)
再度、ブレイドガンナーを構えて銃弾を放つ炎竜。
回復した大樹と駆けつけたシュバルツはそこから即座に回避する。
大樹は戦極ドライバーではなく、オルタリングを出現させる。
「変身!!」(大樹)
大樹はアギトヴォルカニックフォームに変身、右手の傷を回復させると同時に専用武器であるヴォルカニックセイバーアローを召喚する。
シュバルツが自身のスピードを活かして、三次元的な動きで炎竜を翻弄する。
大樹が変身したアギトヴォルカニックフォームはヴォルカニックセイバーアローで攻撃する。
炎竜はブレイドガンナーを左手に持ち変え、右手にアマゾンネオの武器であるアマゾンブレイドを生成する。
二刀流で戦う炎竜に、迅雷の如きシュバルツと業火の如きアギトヴォルカニックフォームが立ち向かう。
「大樹、良かった。」(ヴァルキリー)
「万夏!急ぐぞ!!」(白銀)
「うん!!」(ヴァルキリー)
恋人が無事なことを確認して安堵するヴァルキリー。そこに白銀が急いで駆けつけることを言う。
白銀とヴァルキリーは一人で戦っている家族のもとへ急ぐ。
混沌とした戦場を、安全な観客席から眺めている藤村=魔蛇。
「さて、お前さんの目的を完遂させることは出来るかな。」(魔蛇)
炎竜の様子を見て、それを愉快そうに見る魔蛇。
魔蛇の右隣にクラックが開く。
開かれたクラックから現れたのは仮面ライダー鎧武極アームズ=葛葉紘汰であった。
「久しぶりだな、葛葉紘汰。」(魔蛇)
「魔蛇、大樹を止めろ!」(鎧武)
「お前の言うダイキはあそこにいるどいつのことだ?それと、俺がカシワバダイキのことを操っていると考えているならそれは違うぞ。奴は自分の意思で俺の元へ来た。そして、十三異界覇王大戦についても奴が協力している。」(魔蛇)
魔蛇は鎧武を挑発するようにここまでの経緯を話す。
「まあ、あそこに居る奴らは俺の想定外だがな。アベンジャーズ、と言ったか。報復する者達とは、随分と傲慢な名前だな。」(魔蛇)
魔蛇は擬態である藤村としての姿から骸骨の異形としての本来の姿となる。
「さて、始まりの男。今回はお前が目的ではないが、お前の力も渡してもらおうか。」(魔蛇)
魔蛇は周囲にいるインベスとは別のインベスを呼び出す。そのインベスはかつて現れたフェムシンムのオーバーロード、デェムシェとレデュエに似た姿をしていた。
新たに現れたインベスに対して鎧武はバナスピアーを召喚する。
「そうはさせるか。お前を倒して、大樹を止める!」(鎧武)
「やってみろ、葛葉紘汰!!」(魔蛇)
新たに始まる戦い。世界を救った始まりの男とヘルヘイムの森の意思が今再び激突する。
炎竜を前に共闘するアギトヴォルカニックフォームとシュバルツ。
二人が揃って戦っているものの圧倒的な力の差を埋めることが出来ない。
≪デュアル邪王オーレ!≫
炎竜はデュアルギアを操作、ブレイドガンナーから巨大な光弾を放ち、アマゾンブレイドから放った斬撃と合体させてアギトヴォルカニックフォームとシュバルツに放った。
アギトヴォルカニックフォームはヴォルカニックセイバーアローを盾にする。
シュバルツはビルドドライバーを操作して、エネルギーをチャージする。
強力な一撃はアギトヴォルカニックフォームとシュバルツの居た場所を無数のインベスを巻き込んで大爆発を起こした。
炎竜は手にしていた武器を消す。そこへ、インベスたちを薙ぎ払っていたアベンジャーズのメンバーが姿を見せた。
「ダイキ!お前、自分が何をしたか分かっているのか!!」(ハルク)
メンバーの中で最も温和なハルクが声を荒げた。それに対して炎竜からの返事はない。
そこへ、クイックシルバーとアントマンが即座に動き始めた。
スピードで翻弄するクイックシルバー、時折パンチなどの攻撃を繰り出す。
クイックシルバーの拳を止める炎竜。
「ダイキ、俺を助けたお前が。なぜ、こんなことを?」(クイックシルバー)
「ピエトロ、俺には俺の目的がある。」(炎竜)
そこへさらにソーがストームブレイカーを振りかざす。
それを視界の端に見ていた炎竜はクイックシルバーを突き飛ばす。
≪ドラゴンフルーツスカッシュ!≫
右足にエネルギーを集め、ソーが振りかぶるストームブレイカーの刃を蹴りで受け止める。
ストームブレイカーから放たれるエネルギーと炎竜の右足から迸る爆炎が拮抗する。
「相変わらず、神様ってのは伊達じゃねえか。」(炎竜)
「っ!俺が本命ではないぞ!!」(ソー)
ソーの言葉を証明するように炎竜の背後にホークアイ、ウィンターソルジャー、ファルコンが攻撃する。
ウィンターソルジャーの鋼の剛腕が炎竜を抑え、ファルコンが投げた盾とホークアイが放った矢が当たると巨大な盾となって炎竜に激突する。
だが、炎竜は空いている手で盾を受け止めた。
「今の俺はサノスと遜色ない力を持ってる。もう少し援軍が必要だろ。」(炎竜)
そう言った炎竜を横から強烈な一撃を見舞ったのはハルクだった。
「君の動きを少しでも止めれれば良い。」(ハルク)
ハルクに続くようにスパイダーマンがウェブシューターから糸を次々と出して炎竜を拘束する。そこへ、ピム粒子で縮小していた車や何やらを次々と出して炎竜の上にぶん投げるアントマン。
「これで良いかな?」(スパイダーマン)
「これだけやれば動けないだろ、流石に。」(アントマン)
「仕上げは彼女がやってくれる。」(ハルク)
瓦礫の中から頭だけを出している炎竜。そこへスカーレットウィッチが近づき、炎竜の頭に手をかざす。
「ごめんなさい、ダイキ。」(スカーレットウィッチ)
そのまま彼女は炎竜の、ダイキの心の中へ入っていった。
ワンダが入ったのは前後左右上下が真っ白な空間だった。そこに、先程まで戦っていた炎竜=ダイキがいた。
「ダイキ、もう辞めて。こんなことをしても誰も喜ばない。きっと、あなたの愛した彼女だって。」(ワンダ)
「...はあ、ここまで来ちゃったか。」(炎竜=ダイキ)
ワンダの言葉に苦笑しながら頬を掻くダイキ。
「ねえ、ダイキ。あなたは強い人よ、誰かに操られているなら...。」(ワンダ)
「ワンダ、ここに来て理解してるだろ。俺は誰にもマインドコントロールされていない。ここまでは全て俺の意思だ。」(ダイキ)
ワンダの訴えに微笑むダイキ。それを見て、全てを理解するワンダ。
「あなた、もしかして。」(ワンダ)
「これしか思いつかなかった。でも、こうしないとこの世界の俺は強くなれない。」(ダイキ)
ダイキの言葉に、表情に、そして精神内にいることでダイキが考えていることを全て理解してしまったワンダ。それが意味することも、その終わりも全て知ってしまった。
「ダメよ、ダイキ。そんな、そんなことをしても!!」(ワンダ)
「これは俺の望んだことなんだ。そして、そのためにここまで来たんだ。皆にも伝えてくれ、俺の邪魔をしないでくれ。」(ダイキ)
その言葉を境にダイキは炎竜へと姿を変える。それと同時に二人のいる純白の世界は漆黒の闇へと変わり、その闇に怪物たちの唸り声を響く。
「ダイキ、待って!!」(ワンダ)
「ワンダ、サヨナラだ。」(炎竜)
ワンダの声に背を向ける炎竜。その瞬間、ワンダは現実の世界へ引き戻された。
現実の世界では、スカーレットウィッチが炎竜から弾き飛ばされた。彼女を兄であるクイックシルバーが受け止める。
「どうした、ワンダ。」(クイックシルバー)
「ダイキを止めないと!!」(スカーレットウィッチ)
スカーレットウィッチの切羽詰まった様子からアベンジャーズのメンバーは状況が思っていたよりも危険なことを理解する。
身動きが取れない炎竜は邪王ロックシードに吸収させた魔化魍ヤマタノオロチを召喚、自身を縛る拘束を破壊して抜け出す。そこへ、炎竜の攻撃を受けて姿が見えなかったアギトヴォルカニックフォームとシュバルツが炎竜に飛び掛かる。
「俺を超えて見せろ、柏葉大樹。」(炎竜)
「うおおおおお!!」(アギトヴォルカニックフォーム)
炎竜の真意を知ったワンダ。
激闘の中でその真意を知った大樹たち。
「これが、俺の答えだ。」
この世界を生きる柏葉大樹として、かつて世界を守るために命を落とした柏葉大樹として今現在の自分の答えを示す。