IS×仮面ライダー 炎竜シーズン2 仮面ライダー輝龍   作:柏葉大樹

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 皆様、こちらではお久しぶりです。2ヶ月ぶりの投稿ですが、仮面ライダー輝龍最新話をどうぞ!!


仮面ライダー輝龍 第38話 十三異界覇王大戦編第2章 白夜両断 白き死神のパーティータイム

side三人称

 風都の街に現れたNEVERのドーパントたち。そこに駆けつけた仮面ライダーW、仮面ライダー白銀、仮面ライダーオーズNEO。いざ、戦いが始めるというその時に、十三異界覇王の一人である仮面ライダーエターナルが姿を見せたのだった。

 オーズNEOハヤガコンボは姿を見せた仮面ライダーエターナルと戦闘を始めた。

 エターナルは専用武器のエターナルエッジを使い、卓越した動きでオーズNEOに攻撃を始める。

 オーズNEOは両腕のヤドカリアームの装甲でエターナルエッジの攻撃を防御していく。

 

 「ふん、そう簡単に傷付かないのか。」(エターナル)

 「そう言って、隙突いて攻撃しようとしてるだろ!!」(オーズNEO)

 

 オーズNEOはエターナルの攻撃を防御し続ける。

 攻撃を繰り出すエターナルはオーズNEOの防御を掻い潜ろうと矢継ぎ早に攻撃する。エターナルエッジの斬撃だけでなく、体術も絡めて様々な攻撃を繰り出していく。

 ほんの少しでも気を抜けば、防御の薄い場所へ徹底的に攻撃が来る。それが理解できているオーズNEOは攻撃に転ずることが難しかった。

 

 「正則兄!」(白銀)

 「一夏はそっちに集中しろ!!」(オーズNEO)

 

 オーズNEOの危機に白銀はそちらへ向かおうとするが、それをオーズNEOは止める。今ここでエターナルに戦力を集中して全滅することはあってはならない。

 

 「ほう、良いのか。助けがなくて。」(エターナル)

 「はっ、足手まといになるだけだ。」(オーズNEO)

 

 迫りくる凶刃を防御するオーズNEO。

 エターナルはエターナルエッジの剣先をオーズNEOに突き出す。

 突き出されたエターナルエッジに対して、オーズNEOはヤドカリアームに備わっているドリルを回転させる。

 回転するドリルによりエターナルエッジはオーズNEOに当たることなくそれる。

 オーズNEOはかろうじてできた隙を狙い、エターナルの胴めがけて右足を振り上げる。

 エターナルは身体を回転させて、オーズNEOの攻撃を躱す。

 オーズNEOとエターナルの間に距離ができる。その瞬間を狙い、オーズNEOはコアメダルを入れ替える。

 

 「これなら、お前の攻撃を気にせずに戦える。」(オーズNEO)

 《シャコ!ヤドカリ!グソクムシ!シャドグ!シャドーグー!シャ!ド!グ!》

 

 オーズNEOの全身が水色に染まる。頭部がシャコを思わせる意匠の突起が生成され、脚部がグソクムシのような蛇腹のアーマーが生成された。

 オーズNEOシャドグコンボ、甲殻類のメダルで変身したこのコンボは自己再生能力を有する形態である。

 オーズNEOは先程までと違い、エターナルに猛ラッシュをかける。

 オーズNEOシャドグコンボの固有能力の自己再生能力、さらに甲殻類特有の瞬発力を有する。甲殻類の甲殻による防御力、他の形態にはない爆発的瞬発力が特徴のこのコンボは驚異的なラッシュでエターナルを追い詰める。

 エターナルはエターナルローブでオーズNEOの攻撃を防ぐ。

 

 「はっ、少しはやるな。」(エターナル)

 「言ってろ!!」(オーズNEO)

 

 オーズNEOは隙を全く見せない猛ラッシュを続ける。それをエターナルは的確にさばき続ける。だが、オーズNEOはヤドカリアームのドリルを高速回転させながら、グソクレッグの驚異的な瞬発力で右に左に攻撃を繰り出す。

 自己再生能力と硬い甲殻により防御力は流石のエターナルも攻め手がないように見えた。

 

 (どうした、何を企んでる。奴の使うメモリにシャドグコンボを突破できるものはないはず、どこからその余裕があるんだ。)(オーズNEO)

 

 戦っているオーズNEOはエターナルの余裕と思えるその動きに違和感を覚えていた。相性が良いとは決して言えない相手を前に、余裕と思えるその動きはまるで問題などないと言わんしているようだった。

 オーズNEOはその疑念が決して的外れではないということを察知していた。だからこそ、勝負を決めるために大技の準備に入った。

 

 《スキャニングチャージ!》

 

 コアメダルの力が活性化、ヤドカリアームのドリルが巨大化して激しく回転する。

 

 (何を企んでるかは分からねぇが、大技一つ当たれば流石に怯むだろ。)

 「はあっ、セイヤー!!」(オーズNEO)

 

 オーズNEOはグソクレッグを収縮、一気に伸長させて瞬時に距離を詰める。驚異的な瞬発力により、敵の懐深くに潜り込んでのドリルパンチ、ヤドリルブレイクを放つオーズNEO。

 高速回転するドリルがエターナルを捉え、貫通したかに見えた。

 

 「その程度か、別世界の仮面ライダー。」

 

 オーズNEOのヤドリルブレイクはエターナルが纏うエターナルローブによってエターナルに届くことはなかった。

 

 「くっ!」(オーズNEO)

 

 必殺技を躱されたオーズNEO。必殺技を放った反動で動きが一瞬止まってしまう。そして、それを見逃してくれるほど死神は甘くない。

 

 「ドリルなら、俺が見本を見せてやる。」(エターナル)

 《ユニコーン!マキシマムドライブ!》

 

 エターナルは既に反撃の一手を指していた。

 ユニコーンメモリをエターナルエッジにセット、右腕にユニコーンの角を模したオーラを纏う。

 

 「はあっ!!」(エターナル)

 「っ!!」(オーズNEO)

 

 エターナルはオーラを纏った右腕でパンチを繰り出す。それを見たオーズNEOは咄嗟にヤドカリアームで防御する。

 エターナルの放ったマキシマムドライブはオーズNEOのヤドカリアームの装甲をガリガリと音を立てながら削り、オーズNEOを吹っ飛ばした。

 背後のビルに向かって激突するかに見えたその瞬間、オーズNEOを高速で走る何者かが受け止めた。

 

 「おい、平気か、岩城。」(アクセル)

 「間一髪ですよ、照井さん。」(オーズNEO)

 

 風都を守るもう一人の仮面ライダー、照井竜が変身する仮面ライダーアクセルその人である。そして、アクセルはトライアルメモリで変身するアクセルトライアルに変身していた。

 

 「ほう、もう一人来たか。」(エターナル)

 「これ以上、お前たちの好きにはさせない。」(アクセル)

 

 アクセルトライアルは専用武器のエンジンブレードを構える。

 

 「照井さん、メダル変えるんで少し頼みます。」(オーズNEO)

 「良いのか、休んでいなくて。」(アクセル)

 「休んで良い相手じゃないでしょ。」(オーズNEO)

 

 アクセルトライアルはオーズNEOが動けるのを確認するとエターナルに向かって走り出す。高速移動からの連続攻撃、大抵の相手であれば瞬く間に切り刻まれるそれをエターナルは難なく防いでいく。

 アクセルトライアルがエターナルと戦っている時、オーズNEOはメダルを甲殻類系のメダルからNEO鳥類系のメダルに入れ替える。

 ヤブフシコンボにコンボチェンジしたオーズNEOは背中のフクロウウィングを広げて宙高く飛び上がった。

 一方、戦いに駆けつけたアクセルトライアルはエターナルと一進一退の攻防を繰り広げる。

 

 「ふん、このまま振り切らせてもらう。」(アクセルトライアル)

 「言っていろ。すぐに、地獄を楽しませてやる。」(エターナル)

 

 エターナルは赤いメモリ、アクセルメモリを取り出す。

 

 《アクセル!マキシマムドライブ!》

 

 エターナルはアクセルメモリのマキシマムドライブを発動、超高速で行動するアクセルトライアルと同じ速度で動き始めた。

 超高速の戦闘は誰の目にも止まらないほどの速さとなっていく。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 アクセルトライアルとエターナルが戦闘をしている中、Wと白銀はNEVERのドーパントたちと激しい戦いを繰り広げていた。

 ヒートドーパントとルナドーパントをWが、メタルドーパントを白銀が対処していた。

 

 「はあっ!」(ヒートドーパント)

 「行ってらっしゃ〜い!」(ルナドーパント)

 

 ヒートドーパントが火球を放つ横でルナドーパントはマスカレイドドーパントを模した分身体を複数呼び出していく。

 Wはジョーカーメモリからトリガーメモリへメモリを変える。

 

 《サイクロン!トリガー!》

 「はあっ!」(W=翔太郎)

 

 サイクロンジョーカーからサイクロントリガーへメモリチェンジしたWはトリガーマグナムを使い、迫りくる火球とマスカレイドドーパントを攻撃する。

 トリガーマグナムの銃口から風の高速弾が放たれ、火球とマスカレイドドーパントを次々と撃破する。

 一対複数、一見すれば圧倒的不利な状況だがWは全く不利な素振りを見せない。

 

 「おおおおおおらあああああああああ!!」(メタルドーパント)

 

 メタルドーパントはメタルシャフトを大きく振るい、地面に叩きつける。

 メタルドーパントにより、アスファルトで舗装された地面が大きくひび割れ陥没する。

 白銀は足場が大きく崩れるもまだ崩れていない場所を疾走する。

 

 「たああああっ!」(白銀)

 

 白銀はメタルドーパントに近付くとバニシングブレードを振るう。

 振り下ろしたバニシングブレードの刃をメタルドーパントが掴んで止める。

 

 「甘いなっ!その程度じゃあ、俺様に傷一つつけることはできねえぞ!!」(メタルドーパント)

 「それなら、これはどうだ!!」(白銀)

 

 白銀はゲネシスドライバーを操作、ロックシードのエネルギーがバニシングブレードへと供給され刃が白銀色に輝く。

 強化された刃はメタルドーパントの強固な表皮を切り裂いた。

 メタルドーパントがバニシングブレードを放したことで自由になった白銀はそのままメタルドーパントに斬りかかる。

 

 「ぐっ!てめぇ、ガキぃ!」(メタルドーパント)

 

 手傷を負わされたメタルドーパントは激昂する。それに対して白銀は果敢に立ち向かう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 そして、アクセルトライアルとエターナルの高速対決はエターナルのマキシマムドライブが終了したことで終わりを告げた。

 

 「お前のマキシマムドライブ、長時間は保たないようだな。」(アクセルトライアル)

 「流石は風都の仮面ライダーというだけはある。だが、これならどうかな?」(エターナル)

 

 そう言うとエターナルはロストドライバーからエターナルメモリを抜いた。それの意味することを理解したアクセルトライアル。そして、高速で飛行するオーズNEOも即座に理解して、オースキャナーでコアメダルの力を読み込んだ。

 

 「させるか!」(アクセルトライアル)

 「そいつを使わせるわけないだろ!!」(オーズNEO)

 

 アクセルトライアルが走り出し、オーズNEOがヤブエッジを召喚してエターナルに斬りかかる。オーズNEOのヤブエッジがエターナルに当たると思われたその瞬間、アクセルトライアルの高速の前蹴りがエターナルに迫る。

 エターナルは攻撃が当たるその瞬間、エターナルメモリをロストドライバーに戻して別のメモリでマキシマムドライブを発動する。

 

 《クイーン!マキシマムドライブ!》

 

 エターナルは自身を中心に強力な防御壁を生成、オーズNEOとアクセルトライアルの攻撃を完全に防いでみせた。

 

 「なに!?」(アクセルトライアル)

 「クイーンのメモリを!?まさか、エターナルは、ブラフか。」(オーズNEO)

 

 驚愕するオーズNEOとアクセルトライアルに対してエターナルは余裕のある態度を崩さない。

 

 「お前たちがエターナルの力を知っているのは戦っている様子で分かった。マキシマムドライブを行うと思わせれば、こうして向かってくることも予想がついた。」(エターナル)

 

 さらに、エターナルは新たなマキシマムドライブを発動する。

 

 《サイクロン!マキシマムドライブ!》

 

 エターナルを中心に緑色の疾風が渦巻き、竜巻となる。アクセルトライアルとオーズNEOは距離と取ろうとする。

 

 「まずは、メモリを使わないお前から始末しよう。」(エターナル)

 

 竜巻に合わせて上昇していたエターナルは新たにマキシマムドライブを発動する。

 

 《バード!マキシマムドライブ!》

 

 エターナルローブが鳥の翼に変化、そのまま高速で飛行してオーズNEOを捕らえる。

 

 「ぐっ!」(オーズNEO)

 「正則!!」(アクセル)

 

 アクセルトライアルはブースターを取り出してアクセルブースターに変身しようとするもサイクロンマキシマムドライブの竜巻によって動くことができなかった。

 エターナルはオーズNEOにトドメをさすべく、エターナルエッジに黒いメモリをセットする。

 

 「それはっ!?翔太郎さんの!?」(オーズNEO)

 「あの男が使っていた技だ、よく味わえ。」(エターナル)

 《ジョーカー!マキシマムドライブ!》

 

 エターナルエッジに装填されたジョーカーメモリによりエターナルの右腕が強化される。それが何なのか、風都出身でそこで戦う仮面ライダーをよく知るオーズNEO=正則にとって信じられない技だった。

 

 「ライダーパンチ。」(エターナル)

 

 蒼炎を宿した右拳が紫電を纏ってオーズNEOのオーズドライバーを直撃、ベルトへの攻撃を受けて変身が解除される。

 生身となった正則は口から血を吐き、エターナルを睨みつける。

 

 「その技は、翔太郎さんの技だ。お前が使って良い技じゃない。」(正則)

 

 強い怒りの眼差しを向けて落下し始める正則。それに対してエターナルは右手の親指を地面に向ける例の仕草を見せた。

 

 「さあ、地獄を楽しみな。」(エターナル)

 

 

 

 

 

   

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 落下し続ける正則の腰に懐から急に出てきた六連オーズドライバーが自動で装着した。そして、6枚の金色のコアメダルが勝手にスロットへ入り、オースキャナーが自動でコアメダルを読み込んだ。

 

 《ショッカー!ゲルショッカー!デストロン!ゴッド!ガランダー!デルザー!》

 

 正則の姿がヘキサオーズへ変身する。ヘキサオーズは背中の6本の触手状の翼を広げて落下する空中で静止した。

 

 「おっと、はあ、はあ。」(ヘキサオーズ)

 

 ヘキサオーズはライダーパンチを受けた腹部を押さえる。直前で受けたライダーパンチのダメージが残っていた。それと同時に腹部の収まるベルトを見る。

 

 「まさか、お前たちが助けてくれるとはな。」(ヘキサオーズ)

 

 ヘキサオーズは六連オーズドライバーに収まる6枚のコアメダル、そこに宿るグリードたちの意思に話しかける。ヘキサオーズの脳内でかわされるその会話は他者が推し量ることはできない。だが、ヘキサオーズの声音は穏やかなものだった。

 

 「助けてくれてありがとうよ。おし、あのいけ好かねえメッシュ野郎に一発入れてやるか。」(ヘキサオーズ)

 

 そう言うとヘキサオーズは再度エターナルに向かって行く。

 

 「ほう、まだ来るか。」(エターナル)

 「一発は入れないと気がすまねえんだ、いい気になるんじゃねえぞ!!」(ヘキサオーズ)

 

 空中で猛ラッシュをかけるヘキサオーズ。先程までと違い、重く鋭い連続攻撃がエターナルを襲う。

 

 「正則!俺も加わる!」(アクセル)

 

 そこへ地上で足止めされていたアクセル、もといアクセルブースターが加わる。飛行能力を備えた黄色のアクセルでガイアメモリを強化するブースターをアクセルメモリに使用することで変身する。

 2対1の状況となりながらもエターナルは二人の仮面ライダーと互角に戦う。強化された形態、最強の姿の仮面ライダーを前に一歩も引かない力を見せるエターナル。空中戦を得意とする仮面ライダーが二人がかりで攻撃しても一向に苦戦する様子がない。

 

 「チッ、一筋縄ではいかないか。」(ヘキサオーズ)

 「一度、左とフィリップが敗北した相手だ。そう簡単に勝てる相手ではない。」(アクセル)

 「俺の世界では、誰も俺に勝つことはできなかった。今ここで立っているお前たち二人も、俺がいた世界では俺に勝つことはできなかった。」(エターナル)

 

 改めてヘキサオーズは眼前の相手が別世界のエターナルだということを理解した。かつて、Wが戦ったエターナルもかなりの強敵だった。街の人々の祈りが引き起こした奇跡、サイクロンジョーカーゴールドエクストリームというエクストリームを超えた究極の力でなんとか撃破した敵だった。その奇跡が起きなければ勝つことができなかった相手である。

 エターナルの次の動きを警戒するヘキサオーズとアクセルトライアル。複数のガイアメモリを使いこなす強敵を前に警戒を強める。だが、この戦いもあっけなく終わりを告げた。

 

 「ふん、今日はここで退こう。」(エターナル)

 

 そう言うとエターナルはバードメモリを引き抜くと地面に落下、着地した。

 

 「おい!」(ヘキサオーズ)

 「正則、追うぞ!」(アクセル)

 

 ヘキサオーズとアクセルブースターはエターナルを追う。

 地面に降り立ったエターナルは辺りを見渡すとここまでに使ったメモリとは別のメモリを使用する。

 

 《アイスエイジ!マキシマムドライブ!》

 

 周囲に冷気を放ち、Wと白銀の動きを封じた。

 

 「お前たち、今日はここで引くぞ。」(エターナル)

 

 エターナルの指示を聞いたヒートドーパント、ルナドーパント、メタルドーパント、トリガードーパントはエターナルの元へ集まる。

 

 「は〜い、それじゃ、また会いましょ〜う!」(ルナドーパント)

 「待てっ!!」(白銀)

 

 ルナドーパントは両腕を大きく振るうと他のNEVERのメンバーを消した。その直後に自身も消えてしまった。

 エターナルがいなくなったことで冷気の効果が消えてWと白銀がNEVERのいた場所に駆け寄る。そこへ、ヘキサオーズとアクセルブースターも駆けつけた。

 

 「くそっ、逃がしたか。」(W=翔太郎)

 「ルナメモリの力を使っている以上、追うことは難しいだろう。特に、ルナメモリと適正の高い泉京水が相手では。」(W=フィリップ)

 「何か手はないのかよ!!」(白銀)

 「追跡は難しい。だが、奴らが風都を狙っているならそう時間はかけないはずだ。」(W=フィリップ)

 「クソっ、打つ手なしかよ。」(白銀)

 

 取り逃がしたことに怒りを隠せない白銀。それをなだめるように白銀の肩に手を置くヘキサオーズ。

 

 「とりあえず、街への被害を抑えられた。それで良しとしよう、一夏。」(ヘキサオーズ)

 

 そう言ってヘキサオーズは変身を解除する。それを見て白銀、W、アクセルブースターは変身を解除する。

 

 「だけど、正則兄!あのエターナルって奴も倒せなかっただろ!」(白銀)

 「それについてはすまん。啖呵切って抑えられずにベルトまで壊されちまった。大道克己については俺の落ち度だ。」(正則)

 「いや、正則は十分にやってくれたぜ。あの大道克己と対等に渡り合ったんだからな。」(翔太郎)

 「まずは、情報を集める。しばらく俺は一緒に行動するのは難しいからな。」(照井)

 「ひとまず、事務所に戻るぞ。この後の対策を立てねえと。」(翔太郎)

 

 そうして大道克己率いるNEVERとの初戦は相手の力量の高さを否応にも理解する結果になってしまった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 戦いから数時間後、一夏は鳴海探偵事務所を出て一人で風都の街を歩いていた。なお、当然のことだが大道克己らNEVERのことを探していた。

 

 「一体、どこにいるんだよ。」(一夏)

 

 夜の街を走り続ける一夏。その頃の鳴海探偵事務所では、束と千冬が居た。

 

 「あ〜あ、いっくん行っちゃったね。」(束)

 「一夏ももう少し落ち着いてくれれば良いんだが。」(千冬)

 「いっくんが言うことを聞くタイプじゃないのは分っているじゃない。だから、マー君が追いかけたんだし。」(束)

 

 束は大道克己のマキシマムドライブへの対抗プログラムを作成中であった。正則は負傷していたものの一夏を追いかけて事務所の外へ出てしまった。

 事務所の主である亜樹子は既に帰宅しており、翔太郎は照井とともに警察へNEVERの襲撃について情報を集めに行った。そして、事務所奥にいるフィリップは「地球の本棚」に入って、大道克己たちについて検索をしていた。

 

 「でも、意外だな〜。ちーちゃんもいっくんのことを追いかけると思ったんだけど。」(千冬)

 「そうか。」(千冬)

 「うん。」(束)

 

 そんな中で残ったのは束と千冬。しばらく、他愛のない話を続ける二人。正確には束が話しかけるのが大半だった。

 

 「良い加減、本題に入れ。気まずくて話ができない仲ではないだろ、私達は。」(千冬)

 

 話を遮るように千冬が言った。その言葉に束はパソコンのキーボードを叩く指を止めた。

 

 「ん〜、私も変わったのかな。昔はズケズケ言ってたのにね。」(束)

 「良いから話せ。」(千冬)

 

 束は自身の変化、本来のIS世界ではあり得ない伴侶との出会い、家族との和解を通じて自身が普通の、かつてなら石ころや凡人としか主な分かった大多数の人々と同じようなことをするようになったことに苦笑する。だが、それを後悔はしておらず、今の幸せを噛み締めているからこそ、眼の前の親友に対して本題に入ることにした。

 

 「ねえ、ちーちゃん。○○○○○○○○◯◯。」(束)

 

 束が発したこの言葉に千冬は微塵も表情を変えなかった。この後の二人をやり取りについて詳細を知るものは他には居なかった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 この時、織斑千冬と篠ノ野束の仲が決定的に別れることとなった。それを本人たちも自覚しており、この世界の最後の時までその仲が元に戻ることはなかった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 夜の風都でも風は吹いている。当てもなく、闇雲に大道克己を探す一夏にもそれは同様だった。

 

 「くそっ。やっぱ、そう上手くいかないか。」(一夏)

 

 風都の港へと来ていた一夏。土地勘のない街では、どこを探しても手がかり一つを手に入れるのも難しかった。

 遠くの沖合からやってくる船の汽笛が響く。

 暗闇の染まる海を見つめる一夏。背後から響いて来た足音に振り向いた。

 

 「ここは初めてか?」(???)

 

 足音の主はそのまま一夏に話しかけた。

 一夏は声の主の方へ向く。そこには茶髪に青色のメッシュを入れた男が居た。

 

 「え、ああ、まあ。」(一夏)

 

 一夏は男の纏う空気から一瞬身構える。だが、男はそのまま一夏の隣に立つと漆黒の海を見つめる。

 

 「この街には何をしに来た。」(???)

 

 男は海を見つめたまま一夏に問いかける。男の問いかけは穏やかで、一夏は警戒を弱めた。

 

 「この街に悪いやつが居て、そいつを倒すために来た。」(一夏)

 「ほう、そうか。」(???)

 

 一夏は風都に来た理由を正直に話した。それを男は穏やかに聞いていた。

 

 「仮面ライダーエターナルって言う悪い奴が居て、そいつがこの世界を破壊しようしている。それで、そいつと戦うためにこの街にやってきたんだ。」(一夏)

 「なるほどな。そのエターナルとやらは本当に悪か?」(???)

 

 一夏に対して男はエターナルは悪かと問う。それに対して一夏は怪訝そうに聞いた。

 

 「それって、どういう意味だよ。」(一夏)

 「言葉通りだ。本当に悪か、悪い奴と言うには悪だという確証があるんだろ?それを聞いているだけだ。」(???)

 「世界を壊そうとしているんだぞ。悪い奴に決まっているだろ。」(一夏)

 「確かに、世界を壊そうとしているならそれは確かに悪で罪だろう。だが、その理由をお前は分かっているのか?ただ、自分の価値観だけで悪と決めているのは本当に正しいか。」(???)

 

 男はまるで一夏との対話を楽しんでいるようだった。一夏の中で相手に対しての疑心が芽生え始める。

 

 「なあ、おっさん。あんた、何者だよ。」(一夏)

 

 一夏の問いに対して男はゆっくりと一夏の方へと向いた。

 

 「俺は、亡霊だ。過去を失い、未来を求め、今という地獄を楽しむだけの存在だ。織斑一夏、お前はどうしたい?」(???)

 「えっ?」(一夏)

 

 男の問いかけを理解できないでいる一夏。男はそのまま続ける。

 

 「お前の本当の望みはなんだ?この世界を破壊しようとする奴らを全てその手で切り裂くことか?自分の居場所を守ることか?」(???)

 「何を言っているんだよ、おっさん。それに、何で俺の名前を。」(一夏)

 「俺の残っている記憶じゃあ、俺は元の世界でお前と出会った。俺が居た世界のお前も同じように、俺を悪だと言っていたよ。」(???)

 

 一夏はやっと目の前の男が何者か理解した。だからこそ、眼の前の男が、昼間に街を襲ったNEVERを率いていた人物がなぜ自分の前に姿を表したのかを理解することができなかった。

 

 「おっさん、あんたはもしかして。」(一夏)

 「ふん、ただの亡霊だ。その亡霊からの問いに答えられないか、プロジェクト・モザイカによって誕生した超人織斑千冬の弟。」(???)

 

 男=大道克己は一夏に問いかける。

 

 「本当はどうしたい、この世界を?お前は全てを手にすることもできる、破壊することもできる。そんなお前の本当の望みはなんだ?」(???→克己)

 「俺の、俺の本当の望み?」(一夏)

 

 一夏は初めて自分の胸中を、戦いにおける自分自身を見つめ始めた。

 

 「プロジェクト・モザイカと聞いても動揺しないな。俺の居た世界のお前は激しく動揺していたぞ。」(克己)

 「俺の、俺と千冬姉の生まれについては今は関係ない。俺は俺だ。プロジェクト・モザイカはもう関係ない。」(一夏)

 「お前、知っていたのか。なら、動揺しないわけだ。その上で、織斑一夏。お前はどうするんだ?」(克己)

 

 克己の問いに、それを答える気はないと示すように一夏はゲネシスドライバーを取り出す。それを見た克己は仕方ないと言わんばかりにロストドライバーを取り出す。

 

 「そうか。なら、刃を交わし合うしかないな。」(克己)

 

 一夏と克己はそれぞれドライバーを身につける。

 

 《シルバーエナジー!》

 「変身!!」(一夏)

 《エターナル!》

 「変身。」(克己)

 

 一夏は仮面ライダー白銀シルバーエナジーアームズに、克己は仮面ライダーエターナルへと変身した。

 夜の港で刃を向け合う両者。そのままお互いの武器を振り上げて、刃をぶつけ合うのだった。




 大道克己こと仮面ライダーエターナルと対峙した一夏=仮面ライダー白銀。エターナルの目的は?なぜ、一夏の前に現れたのか?一夏への問いかけは何を意味するのか。一夏は自身の戦う理由について向き合い始める。
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