マスターガンダムでZの世界を生き抜きます   作:ボートマン

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第19話

Q月D日

 

ぐぅぅ……まだ体が痛い。

 

流石は破壊の王だな。

 

ガイオウとの戦いの後、あの戦場を離脱したがZEXISが逃がしてくれなかった。

 

待ってくれ~とか話がしたい~とか通信で呼びかけてたよ。

 

まあ、ガイオウと互角に戦うやつを野放しにするわけにはいかないんだろ。

 

それにしても、ガイオウは気づいてたのかな。

 

あの最終奥義のこと。

 

あの奥義を習得した俺と戦うために戦闘を中断したのか?

 

…………なんだろう、これを自分で言うと天狗になってる感じになるな。

 

とりあえずは、あたたっ!

 

傷ついた体を治さないとな。

 

Q月E日

 

あれから何日経ったか。

 

やっと体も治ってきた

 

ガイオウ戦から中華連邦の廃墟となった街でジンは体を治すためにこの街に滞在していた。

 

はぁ~こういう時のために簡単な治療法の本でも買っておこう。

 

体を伸ばして調子を確認しながら、必ず買うことを決意する。

 

さて!次の目標は最終奥義習得だ!

 

ガイオウとの再戦とか関係なく、あれは絶対に習得しないといけない。

 

流派東方不敗を極めるなら当然だから。

 

そんな意気込むジンは近くで聞き覚えのある声が聞こえる。

 

思わず隠れたジンはこっそりと様子を窺う。

 

声の方向を確認すると、そこにはZEXISと獣人が何か話し合っていた。

 

話し合っていたとはいえ和やかな雰囲気ではなく、一触即発の雰囲気でだった。

 

しかし、あの宣戦布告した大きい獣人。

 

あいつって確か暗黒大陸で戦った奴だよな。

 

まさかこんな所で会うとはな。

 

ZEXISは何やら因縁があって戦う様子だったが、因縁ならこっちもあるんだよね。

 

 

 

ZEXISと獣人軍を率いる螺旋四天王一人、怒涛のチミルフの戦いは一進一退の攻防が続いていた。

 

そこに均衡を崩す二つの存在が現れた。

 

一つはインベーダー。

 

しかし、インベーダーは獣人を攻撃せずZEXISだけを攻撃していた。

 

もう一つはUGことマスターガンダムだった。

 

「またUGか!奴の目的は一体?」

 

ガイオウ戦から消息不明だったマスターガンダムの登場にZEXISの面々は驚く中、この男だけは違った。

 

「おうおうおう!でやかったな真っ黒野郎!丁度いいぜてめえもぶっ倒してやる!」

 

そうカミナだった。

 

カミナはガイオウ戦でジンから言われた言葉に一番に頭に来ていた。

 

とはいえ消息不明で戦おうにも戦えなかったが、この好機を逃がすカミナではなかった。

 

「(何で俺こんなに敵対されてんだろ?)」

 

ジンは困惑しながらもチミルフの乗艦であるダイカンザンを見据える。

 

「また人間共の増援か!奴も蹴散らせ!」

 

チミルフはマスターガンダムをZEXISの仲間と思い、部下たちに攻撃するように命令する。

 

「(流石にクーロンガンダムじゃないから覚えてないか……)」

 

マスターガンダムに攻撃を仕掛けるガンメンやインベーダーに対して、ジンは焦らずに冷静に構える。

 

「でゃゃゃゃ!」

 

そして、向かってくるガンメンやインベーダーをマスターガンダムは蹴散らしていく。

 

「ちっ!シモン、俺達も負けてられねえぞ!」

 

「え!?わ、わかったよ兄貴!」

 

そうしてジンがガンメンやインベーダーを蹴散らしている間に、ZEXISはダイガンザンに攻撃を集中する。

 

ZEXISの集中攻撃にダイガンザンは動きを停止した。

 

この機を逃さずカミナは頭部のラガンを掴む。

 

「よし!行け、シモォォォォン!!」

 

「うん!」

 

そして、グレンはダイカンザンに向けてラガンを投擲する。

 

投擲されたラガンはダイカンザンにとりつくことに成功した。

 

これで敵の戦艦を奪取できたとZEXISのメンバーは思っていた。

 

しかし、シモンはダイカンザンを乗っ取ることができないでいた。

 

「何があったんだ?」

 

そんな様子をジンは戦いながら見ていた。

 

そこへマスターガンダムに攻撃を仕掛けていたガンメン達は、ダイカンザンを守るべく攻撃を止めて戻り始める。

 

「逃がさん!」

 

ジンは超級覇王電影弾の構えをとる。

 

その射線にはダイカンザンも入っていたが、ジンは攻撃の手を止めない。

 

回転しようとした矢先、マスターガンダムに通信が入る。

 

「ちょっとあんた!何しようとしてんのよ!」

 

通信相手はヨーコだった。

 

「よーっ!?ゲフンゲフン!………何の用だ?」

 

ついヨーコと呼びそうになるも、どうにか抑えて用件を尋ねる。

 

「ん?あんたの声、聞き覚えが……?」

 

「一体何のようだ!?」

 

危うくバレそうになり、語気を荒げて用件を尋ねる。

 

「そうだった、今シモンがあのガンメンを奪おうとしてる。だから、邪魔しないで!」

 

「奪うだと?私の目には奪えていないようだが?」

 

ちらっと様子を見ると、今もダイカンザンの制御を乗っ取ることができずにいた。

 

「あれでどう奪うというのだ?」

 

「いいから黙ってみてなさい!」

 

「………信じてるんだな、奴らがあれを奪取すると」

 

「まあね……」

 

シモンなら必ずダイカンザンを奪えると信じているヨーコに、ジンは少しだけ妬けてしまった。

 

そうやって話している間に状況は好転する。

 

仲間たちがガンメンを抑えている間にカミナのグレンがシモンのラガンの下へ向かう。

 

そして、あろうことかカミナはシモンの顔面をぶん殴った。

 

「………おい、あれで本当に大丈夫なのか?」

 

「だ、大丈夫に決まってるでしょ!ほら、見なさいよ!」

 

ヨーコの言う通りで迷いが吹っ切れたのか、シモンはどんどんダイカンザンの制御を奪っていた。

 

このままいけばと誰もが思っていた。

 

しかし、そんな甘い考えは一瞬で崩された。

 

ダイカンザンより発艦した白いガンメンがグレンを強襲する。

 

その白いガンメンはチミルフの専用機であるビャコウだった。

 

ビャコウはグレンに攻撃を畳みかける。

 

「ちっ!」

 

今の傷ついたグレンでは回避はできないため、ジンは急いでグレンの下に向かう。

 

だが、いくらマスターガンダムと言えど距離があるため、すぐに向かうことはできなかった。

 

その間にビャコウの一撃がグレンを貫く。

 

「兄貴!返事してよ兄貴!」

 

誰が見ても大破しているグレンに、シモンは焦り始める。

 

「ふん!このチミルフが止めを刺してくれるわ!」

 

大破しているグレンに止めを刺そうと、ビャコウは槍を構える。

 

そんなビャコウにマスターガンダムがグレンの前に立つ。

 

「ぬぅ!儂の邪魔をするな!」

 

「断る!おい、いつまで寝てるつもりだ?」

 

ジンの言葉は後ろのグレンにかけられていた。

 

「……うるせえ……よ。このぐらい……屁でもねえぜ……」

 

「兄貴!生きてたんだね!」

 

グレンから聞こえる声にシモンは喜びの声をあげる。

 

「シモン、俺を誰だと思ってやがんだ!これぐらいでやられるかよ!」

 

「(これは……そうか……)」

 

最初の声からジンはあることを感じ取った。

 

「時間を稼ぐ。………出来ることなら手合わせをしたかった」

 

「へっ!これが終わったら何時でも受けて立つぜ」

 

「そうか……それは楽しみだな!」

 

そして、ジンは引き続きチミルフを抑える。

 

「ぐぅぅっ!貴様はいったい何者なんだ!」

 

邪魔をするジンにチミルフは苛立ちを露わにしていた。

 

「無茶と無謀と笑われようと意地が支えのケンカ道!」

 

「壁があったら殴って壊す!道がなければ、この手で造る!」

 

二人の口上に合わせて、ラガンはグレンとの合体を始める。

 

「「心のマグマが炎と燃える!超絶合体!グレンラガン!」

 

そこに立つのは先程までボロボロだった機体ではない。

 

「俺を!」

 

「俺達を!」

 

「「誰だと思っていやがる!!!!」」

 

男と男の魂の合体で蘇った紅蓮の機体“グレンラガン”だ。

 

「きたぜ!きたぜ!」

 

「よっしゃー!いけ―カミナァっ!」

 

グレンラガンの復活にZEXISのメンバーの士気は最高潮に達していた。

 

「ふっ……最後の締めはお前たちで決めろ!」

 

「おうよ!いくぜシモン!」

 

「うん!」

 

「必殺!!」

 

グレンラガンは体中にドリルを生やし、グレンのサングラスをビャコウに向かって投げつける。

 

投げられたサングラスは二つになると、ビャコウの両腕と両足に刺さり動きを止める。

 

そして、グレンラガンは右腕を天に掲げると、生えていたドリルは右腕に集結して巨大なドリルに変形する。

 

「ギガァッ…!ドリルゥゥゥッ…!ブレェェェェイクッ!」

 

ドリルは動きを封じたビャコウに向かって吶喊し、巨大なドリルはビャコウを貫いた。

 

「ば、馬鹿な……!!おのれぇぇぇ……!!」

 

ビャコウは爆散し、この戦いはZEXISが勝利した。

 

「おい、真っ黒野郎」

 

「何だ?」

 

「お前、大グレン団に入らねえか?」

 

「……時が来れば入ろう」

 

カミナからの誘いにジンはそう答えると、踵を返してこの戦場から離脱する。

 

「そう……かよ……ありがとうよ」

 

去り際に聞こえた言葉にジンは振り返らずに戦場を離脱する。

 

 

 

 

 

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