「あれ?なんだこれ?依頼がほとんど無いじゃないか」
「カズマ!これだ、これにしよう!ブラックファングと呼ばれる巨大クマ討伐を!」
「却下だ却下!おいなんだよ高難易度のクエストしか残ってないぞ」
「申し訳ございません」
「ん?」
「実は最近、魔王軍の幹部らしきものが街の近くに住み着きまして…」
「え?」
「その影響かこの近辺の弱いモンスターは隠れてしまい、仕事が激減しておりまして」
「えー…」
〜数日後〜
「私の存在意義を奪わないでよ〜私がいるからいいじゃん!うぇーん」
「んん…」
「カズマは結構えげつない攻撃力がありますから遠慮なく本音をぶちまけますと大抵の女性は泣きますよ」
どうやらカズマさんがアクアにお前自身に価値がないから回復魔法を教えろと言ったらしい、それは泣きますよ。
「ふ、ストレスが溜まっているのなら、代わりに私を口汚く罵ってくれてもいいぞ」
(ちらっ)
「ん?」
「うえーん酷いよー!」
(こいつ〜)
「緊急!緊急!全冒険者の皆さんは直ちに武装し戦闘態勢に入り街の正門に集まってください!」
緊急…緊急?まいりました原作知識あまりありませんね。
「あれは…ただ事じゃねえ」
「ええー何なに?」
「おいなんだ!めちゃくちゃ強そうだぞ」
「俺はつい最近近くの城に引っ越してきた魔王軍の幹部のものだが…」
「あれはデュラハンか」
「…俺の城に毎日毎日…毎日毎日毎日欠かさず爆裂魔法を撃ち込んでくるああ頭のおかしい大バカは誰だァァァ!!!」
(魔王の幹部はそれはもうお怒りだった)
「……ふーん(ニヤリ)」
「爆裂魔法?」
「爆裂魔法使えるやつといったら…」
「え?…(ぷい)」
「「「(ちらっ)」」」
「え?あ、あたし?なんであたしが見られてるの?爆裂魔法なんて使えないよ!あの、あたしまだ駆け出しであの、違うんです信じて下さい私まだ死にたくない!小さい弟達もいるのに〜」
いや〜めぐみん酷いわね無実の子に罪を着せるなんて、はあ…しょうがないわね。
「「……」」
「私よ」
「「「え?」」」
「私がアンタの城にばかすか爆裂魔法を撃っていたのよ」
「ちょっグレイ何を」
「めぐみん静かにしていてください」
「…!?」
「ほう?…お前か!お前が毎日毎日俺の城に爆裂魔法を撃ち込んでくる大バカ者か!俺が、魔王軍の幹部だって知っているなら堂々と城に攻めてくるがいい!その気が無いなら街で震えているがいい!ねえ、なんでこんな陰湿な嫌がらせするの?どうせ雑魚しかいない街だと放置して居れば調子に乗って毎日毎日ポンポンポンポン!撃ち込んで来よって!頭おかしいんじゃないのか貴様ァ!」
「ふふ」
「あ?」
「ふはははははは!」
「あの…グレイはどうしたんですか?魔王軍の幹部の前だから頭がおかしくなったんですか?」
「いや、グレイに限ってそれはないと思うが…それに」
「それに?」
「グレイのあの目何か面白い玩具を見つけた子供のような目だった」
「おい!何笑ってる!」
「いや〜まじかで見たら分かります、流石魔王軍の幹部なかなかの力を持ってますね」
「ほう?分かるか」
「ええ、私はグレイおそらくこの街で1番強い冒険者です以後お見知りおきを」
「…嘘は無さそうだな、貴様から溢れるその闘志、魔力からそこら辺の雑魚とは違うとは分かる貴様、何故こんな街に居る?」
「ふふ、まあちょっとばかしやることがありましてね、それより貴方の城に爆裂魔法を打ち込んだ理由でしたっけ?」
「ああ、そうだ最初は頭のおかしい奴がやってるのかと思ったが話している限り想像とは違う、何故あんな真似をした」
「簡単ですよ貴方を人目見てみたかった、ただそれだけです」
「…なるほど、俺を見てみたかったと?」
「ええ、貴方の城に攻めていっても部下に邪魔されて会えないかもしれないじゃない?だから嫌がらせをして貴方が出てくるのを待ったのよ」
「辻褄は合うな、わかった」
「わかってくれたかしら?」
「ああ、わかったさ――貴様が嘘をついていることがな」
「…いつからかしら?」
「なんだ?もう芝居は終わりか?まあ言わせてもらうなら最初からだ毎日爆裂魔法を使っていたのは後ろにいる紅魔族だろう?貴様が出てくる前に俺の前に出てこようとしていたからな」
「「!?」」
「あら、よく見ていたのね」
「まあな、これでも観察眼はいいほうだ、ただそれだけではまだ確信はなかったがなだからカマをかけた」
「なるほどね…だから私に付き合ったのかしら?」
「いや、ただの気まぐれだ命の危険があるにも関わらず仲間の為に前に出た貴様に興味が出ただけだ」
「あらあらお優しいのね」
「ふん、まあ今回は見逃してやるだが後ろの紅魔族に伝えておけもう爆裂魔法は使うなと」
「(ちらっ)」
「(ぶんぶん)」
「無理よ紅魔族は一日に1回爆裂魔法を撃たないと死んじゃうからね」
「おおい!聞いたことないぞそんな事、適当な嘘をつくなよ!どうあっても爆裂魔法を撃つのをやめるつもりはないと?」
「(ちらっ)」
「(こく)」
「ないわね」
「そこの紅魔族!いい加減に前に出てこい!」
「いいじゃない彼女じゃ貴方の相手は無理よ」
「ムカッ」
「まあいい、俺は魔に身を落とした身ではあるが元は騎士だ弱者を刈り取る趣味はない、だが――ここは紅魔の娘を苦しませてやるか」
「!?(ダッ!)」
「間に合わんよ〘汝に死の宣告を〙お前は1週間後に死ぬだろう」
「ぐっ…ぐあぁぁぁ!」
「ダクネス!」
クッ…やられましたか…
「…私ではなくて彼女を狙うとはね…」
「ダクネス!ダクネス!」
「大丈夫か!」
「なんともないようだが…」
「若干予定は狂ったが、仲間同士の結束が硬い貴様らにはむしろこちらの方が堪えそうだな、紅魔族の娘よそのクルセイダーは1週間後に死ぬ、ふふお前の大切な仲間はそれまで死の恐怖に怯え苦しむことになるのだ、そう貴様のせいでな」
「はっ…」
「これより1週間仲間の苦しむ様を見て己の行いを悔いるがいいははは、素直に俺の言う事を聞いておけばよかったんだ」
ふむ…呪い浄化の魔法ありましたっけ?
「な、なんてことだ…つまり貴様は、この私に死の呪いを掛け、呪いを解いて欲しくば俺の言うことを聞けと!つまりそういうことなのか!」
「えっ」
(何を言ってるのか理解できない、したくない)
(怖い…ダクネスが怖いわ)
「クッ…!呪いくらいでは私は屈はしない…!屈しはしないが…っ!ど、どうしようカズマ!見るがいい、あのデュラハンの兜の下のいやらしい目を!あれは私をこのまま城へと連れ帰り、呪いを解いて欲しくば黙って言うことを聞けと、凄まじいハードコア変態プレイを要求する変質者の目だっ!」
大衆の前で、突然変質者呼ばわりされた可哀想なデュラハンは、ぽつりと言った。
「…えっ」
うわ…可哀想。
「この私の身体は好きにできても心までは自由にできるとは思うなよ! 城に囚われて魔王の手先に理不尽な要求をされる女騎士とかっ!ああ、どうしよう、どうしようカズマっ!予想外に燃えるシチュエーションだ!行きたくはない、行きたくはないが仕方がない!ギリギリまで抵抗してみるから邪魔しないでくれ!では、行ってくりゅう!」
「ええっ!?」
「止めろ、行くな!デュラハンの人が困ってるだろ!」
やばいですね☆
「と、とにかく!これに懲りたら俺の城に爆裂魔法を放つのは止めろ!そして、紅魔族の娘よ!そこのクルセイダーの呪いを解いて欲しくば、俺の城に来るがいい!城の最上階の俺の部屋まで来ることができたなら、その呪いを解いてやろう!…だが、城には俺の配下のアンデッドナイト達がひしめいている。ひよっ子冒険者のお前たちに、果たして俺の所まで辿り着く事ができるかな?クククククッ、クハハハハハハッ!」
デュラハンはそう宣言すると、哄笑しながらそのまま城へと去っていった…とさ、するとめぐみんが1人で街の外に出ていこうとします。
「おい、どこ行く気だ!何しようってんだよ」
カズマさんがそう言いながらめぐみんのマントを引っ張るとめぐみんは言いました。
「今回の事は私の責任です。ちょっと城まで行って、あのデュラハンに直接爆裂魔法ぶち込んで、ダクネスの呪いをとかせてきます」
(はあ…)
「俺も行くに決まってるだろうが。お前1人じゃ、雑魚相手に魔法を使ってそれで終わっちゃうだろ。そもそも、俺も毎回行きながら、幹部の城だって気づかなかったマヌケだしな」
「…わかりましたじゃあ一緒に行きますか。でも相手はアンデッドナイトがひしめいているらしいです。となると、武器は効きにくいですね。私の魔法の方が効果的なはずです。…なので、こんな時こそ私を頼りにしてくださいね」
「よせ…やめるんだ2人とも私の為に…」
「おいダクネス!呪いは絶対何とかしてやるからな!だから、安心…」
「〘シャナク〙」
「あっ…」
「何残念そうな顔をしてるのよはい、今回の事は終わりじゃあ解散」
「ねえ!ちょっと今回は私の出番でしょ!?何勝手に私の出番取ってるのよグレイ!」
「「……えっ」」
(魔王神様は呪いも解けるらしいというか勝手に盛り上がっていた、俺とめぐみんのやる気を返せ)
長かった…長かったよ〜疲れた〜!頑張ったよ〜!