星のカービィ Wish in the Symphony   作:テンカイザー

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見切りはっしゃです。あくまで自分の腕前が周囲からはどれ程の物かを確かめる為に投稿しました。
あまり期待せずに読んでいただければ幸いです。


唄い導く願い星
零星目 導かれる前に


 無数の星が広がる、広大な宇宙の闇。

 その遥か彼方に煌めく、一つのとある星。

 その外観は、二つの輪に囲まれた巨大な黄色い星型。

 

 ―――『ポップスター』

 

 豊かな自然に包まれ、そこに住む生命は何不自由なく過ごしている。

 まさに平和そのものとも言える穏やかな星。

 

 だが、この星も常に平和なわけではない。

 過去には悪意に満ちた侵略者により、危機に陥れられたことも少なからずあった。

 では何故この星はこれほどまで平和でいられるのか。

 それは、“勇者”がいたからだ。

 

 ポップスターの内に存在する、緑にあふれ、温かい風が吹く平和に満ちた国。

 

 ―――『プププランド』

 

 そこには、相も変わらず“彼”がいた。

 

 温かい太陽の光があたり一面を包みこむ中、大きな木の影の中でもたれかかる“彼”は、とても居心地良さそうに夢の中へと浸っている。

 

「……zzz」

 

 彼のその姿を形容するのであれば、相応しき言葉はまさしく『桃玉』。

 全身まっピンクに染まったまん丸いボールのような体。

 ちょこんと横に生えた小さな手と思われる突起と、下にくっ付いた楕円形の赤い足。

 ほぼ全身とも取れるような顔には、目と思われる箇所には目を閉じていることを現す二本の横線。

 その下のあたりには、口と思われる小さな穴が寝息の音をたてながら小さくなったり大きくなったりを繰り返している。

 

 一見人によっては心にときめいてしまいそうなとても愛くるしい見た目をしている。

 上記の姿からはとても想像もつかないであろうが、彼こそがポップスターの危機を幾度となく救った“勇者”である。

 

 ―――『星のカービィ』

 

 とても一般の勇者という概念からは遠くかけ離れた姿形ではあるが、決して間違いなどではない。

 彼こそがこの星の勇者である。

 これまで彼が成した偉業の数々は、この星はおろか、宇宙さえをも救ったほどの物であったが、詳細を記すのはまたこの次の機会としよう。

 

「…………んぅ」

 

 先ほどまでとても気持ちよさそうに寝ていた彼であったが、どうやら目が覚めたようだ。

 体ともとれるその顔にひかれていた二本の横線は次第にひろがって行き、その内のつぶらな瞳が徐々に明らかになって行く。

 目がちょうど半分開いたところで、体を起こしまたしても目をぐっと閉じ、体の横についていた両手を頭の上へと持って行く。

 

「……うぅ~~ん!」

 

 次の瞬間、彼のまん丸とした体がほんの少し縦に細くなり、彼の足がかかとから上がって行き、つま先立ちとなる。

 

「ぽぉ!」

 

 彼が行っていた一連の行動はそう、寝覚めの背伸びだったようだ。

 背伸びを終えた彼は、両手を下げ、足の全体をぺったりと地面に付け、閉じていた瞼をぱっちりと開き、その内に秘められていたつぶらな青い瞳を露わにする。

 温かい眠りから覚めたばかりで、彼の意識はまだ朦朧としている。

 だが、次の瞬間彼の意識は心の奥底から湧きあがったある感情によって瞬時に覚醒させられる。

 

 ―――おなかすいた

 

 

 

 

★☆★☆★☆

 

 

 

 

「お腹すいたよぉ~」

 

 そんなことをぼやいていたのは、とある少女である。

 その少女は椅子に座りながら、ぐったりと目の前のテーブルに上半身を倒している。

 

「もう、お昼も人一倍食べたくせに……。帰りだってクレープ屋さんにも寄ったのに」

 

 そんなお行儀の悪い格好の少女に呆れの籠った言葉をかけるのは、もう一人の少女。

 

「だって、今日の訓練物凄くきつかったんだもん……。師匠もなんかやけに乗り気でいつもの倍ぐらいされたし……」

 

 もう一人の少女に対し、彼女かどこか愚痴の混ざった返答を返す。

 

「はいはい。じゃあ今日は“響”が好きな物作ってあげるから。」

 

 その言葉を聞いた途端、『響』と呼ばれた少女はすぐさま体を起こしもう一人の少女に喜びに満ちた顔を向ける。

 

「本当!やったぁ~!やっぱり“未来”は私の一番の親友だよ~!」

 

 顔に満面の笑みを浮かべながら、響は『未来』と呼ばれた少女に喜びに満ちた言葉をかける。

 対する未来も、響の“一番の親友”という言葉に顔を赤らめながらも、自身の“大好きな親友”の喜びに満ち溢れた表情に自身も笑みを浮かべるのであった。

 

 とても穏やかで温かい日常を過ごす少女たち。

 

 しかし、彼女たちは知らなかった。

 このほんの少し先の未来で、新たな“出会い”が待っていることを……。




時系列などは後程ご説明いたしますが、カービィはスターアライズの後日談であることは確定です。
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