星のカービィ Wish in the Symphony   作:テンカイザー

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> おそらく来週以降になると思われます。
こんなはずじゃなかった!!

そして今回、タイトルから察せるよう、遂に"アイツ"が……。

それと、未来さん!お誕生日おめでとう!

いつか誕生日回も書きたいです……。


九星目 白銀の姉妹と、剣士の降臨

 装者たち及び弦十郎、そしてカービィたちは司令室へと集まっていた。

 

「それでエルフナインくん、ギャラルホルンは今、一体どういう状態なんだ?」

「はい……!?これは……」

 

 コンソールを操作していたエルフナインの顔が、突如変わる。

 

「この反応は、……ディメンションホールの反応に酷似しています!」

「なんだと……ッ!?」

 

 エルフナインの言葉を皮切りに、全員が最悪の事態を想定する。

 

「という事は、此処にもリーパーが……ッ!?」

「それは、現段階ではまだわかりません。ですが、今のところはリーパーの反応はありません」

 

 今はまだ最悪の事態は起きていない。だが、リーパーがいつ現れるかわからない故、装者たちは安堵など出来なかった。

 

「ただ、この反応はあくまでも似ているだけで、本来のディメンションホールの反応に比べて、とても安定しているのです」

 

 エルフナインは一同に説明するが、それを完璧に理解出来た者はいない。

 

「更にこの反応を照合したところ、どうやら既に繋がっているある世界への道を示しているようなのです」

「そのある世界とは……?」

「はい、照合によりますと、これは恐らく()()()()()()()()です」

「ッ……!?」

 

 エルフナインの言葉に一番動揺したのは、マリアだ。

 無理もない。セレナ(大切な妹)がいる世界に、異変が起きたのかもしれないのだから。

 

「何故ギャラルホルンがこのような反応を示したのかは、現段階ではわかりません。ですが、ギャラルホルンの反応はこれまで()()()()()()()を感知していました。恐らく今回も例外ではないと思われます」

 

 ギャラルホルンはもともと並行世界で起きた危機を感知する機能がある。

 これまでも装者たちはギャラルホルンの力であらゆる世界に赴き、その世界で幾多もの危機を解決して来た。

 故に、今回も例外ではないことが予想出来る。

 

「ならば、すぐにその世界へ赴き、異変を調査しなければならんな。それに、リーパーたちが本部に現れる可能性も危惧して、ギャラルホルンの調査のほうもしなければならん」

 

 弦十郎の言葉に、装者たちは真剣な顔に変わる。

 

「では、調査に行ってもらうメンバーだが、響くんに翼、そしてマリアくん、頼めるか?」

『了解!』

 

 弦十郎からの指名に、三人は返事をする。

 

 余談だが、マリアの指名は弦十郎による、セレナを心配する彼女への計らいであった。

 

「ぽよぽよっ!」

「待って、ボクたちも行かせて下さい!」

 

 三人がギャラルホルンの元へ向かおうとしたその時、カービィたちは待ったをかける。

 

「理由を聞かせてもらえるか?」

「今回の件は、ディメンションホールが関わっているんでしょ?なら、もしかしたらボクたちがこの世界に来た元凶が見つかるかもしれない。そうすれば、ボクたちも元の星に帰れるかもしれない。だから……」

 

 ワドルディが言った内容に、弦十郎は頭を悩ませる。

 

 確かに今回の件にディメンションホールが関わっているのなら、その元凶が絡んでいる可能性は充分にある。

 彼らとの約束を守るためにも、帰れる方法が見つかる可能性があるならば、彼らを同行させるべきだろう。

 

―――しかし

 

「すまないが、それは無理なんだ」

「えぇ、なんで……ッ!?」

 

 弦十郎はワドルディの頼みを拒否する。

 だが、これには明確な理由があった。

 

「ギャラルホルンのゲートを通れるのは、装者だけなんだ」

「へ……?」

 

 そう、ギャラルホルンが並行世界を繋ぐ際に生まれるゲートを通れるのは、シンフォギア装者だけなのだ。

 理由は定かではないが、ギャラルホルン自体が通す者を指定しているのでは、という仮説もある。

 

「すまないが、今回ばかりは我々でもどうしようも出来ない。どうかわかってくれ」

「はい……」

「ぽよ……」

 

 二人は渋々了解した。

 

 

★☆★☆★☆

 

 

 緑色の巨大な法螺貝のような物――『ギャラルホルン』が鎮座されている部屋。

 ギアを纏った装者たちは、ギャラルホルンの目の前へと来ていた。

 

―――その時

 

『ッ……!?』

 

 突如として、まるで装者たちが来たのに反応したかのように、ギャラルホルンの前に、異様な星型の穴が現れる。

 

 それはカービィたちをこの世界へと誘った元凶と同じ姿であった。

 

―――『ディメンションホール』

 

「これが、ディメンションホール……」

 

 初めて見た装者たちは、その異様な穴をじっと見ている。

 

「ともかく、行くぞ」

 

 翼の言葉を合図に、全員がディメンションホールへと進み出す―――と思われたその時

 

「ぽよっ!」

「カービィ!だがら勝手に入っちゃダメだってば!」

 

 突如として聞こえてきた声に、装者たちは一斉に後ろを振り向く。

 

「カービィ、なんでいるの!?」

 

 そこには、カービィを必死に止めようと彼にしがみつくワドルディと、彼を無視して進むカービィの姿があった。

 

 そして、カービィは目の前にあるディメンションホールに気づく。

 

 次の瞬間、カービィは何を思ったのか、しがみついていたワドルディを振り払って突然走り出し、なんと自らホールへと飛び込んでしまったのだ。

 

「カービィ……ッ!?」

 

 やがて、カービィの姿はホールの向こうへと消えてしまった。

 

 

★☆★☆★☆

 

 

 F.I.S.日本支部研究所。

 そこでは―――

 

「ほら、あーん」

「ぴぃー」

 

 先日セレナが保護した雛鳥――というには巨大――と、雛鳥にリンゴをあげるセレナの姿があった。

 

 あれから雛鳥は、傷の手当てを無事に受け、なんとか最悪の事態を逃れた。ナスターシャ曰く、かなり危険な状態だったそうだ。

 

 その後、雛鳥は、仕方なくこの研究所で保護することとなった。

 だが、本部に知れ渡れば、雛鳥が実験材料にされてしまう危険性があるため、ナスターシャが上手く情報を隠蔽してくれた。

 

 しかし、雛鳥はまだどこか警戒心を持っており、研究所の人間に頑なにに心を開こうとしない。

 だが、唯一セレナには、助けられた恩義くらか、ほんの少しだけ心を許しているようだ。

 

「セレナ、よろしいですか?」

「はい、マム。ごめんね、また後でね」

 

 ナスターシャに呼ばれ、セレナは一旦雛鳥から離れる。

 

「あの後、その雛鳥が発見された付近を調査した所、こんな物が見つかりました」

 

 そう言うと、ナスターシャはコンソールを操作し出す。すると、モニターの画面に、壊れた首輪のような物が写しだされる。

 

「これは、……首輪ですか?」

「えぇ、恐らくこれはあの雛鳥についていた物です。あの生命体に襲われた時に外れたのでしょう。そして、どうやらこの首輪は、遠隔操作で電流が流れる仕組みになっていたようなのです」

「ッ……!?まさか、あの子は―――」

 

 セレナがはナスターシャの言葉から、あることを悟ってしまう。

 

「もしかしたらあの鳥は、既に何処かで人間に酷い仕打ちを受けたのかもしれません」

「そんな……」

 

 一体誰が、何のためにしたのかはわからない。だが、まだ未熟な雛鳥にするなど、到底許されるはずのない行為だ。

 

 だが、セレナが感じていたのは、怒りよりも悲しみであった。

 

 あんなまだ幼い雛が、親とはぐれてしまった上に、人間の身勝手な理由で痛めつけられたのだ。

 

―――きっと、とても辛かったであろう……

―――寂しかったであろう……

 

「これより、この首輪の発信源を辿ってみます。もしかしたら、そこにあの雛鳥の親もいるかもしれません」

「ッ……!本当ですか!?」

「あくまで可能性の話しです、断定は出来ません」

 

 ナスターシャの話しはあくまで可能性に過ぎない。だが、希望がない訳でもない。

 セレナは決意を固めた、"雛鳥の親を絶対に探す"と。

 

―――ブォーン!ブォーン!

 

 そんな時、突然アラートの音が部屋全体に鳴り響く。

 突然響いたけたましい音に、雛鳥も怯えてしまっている。

 

「聖遺物保管庫付近に、先日の未確認生命体が……ッ!」

 

 研究員からの報告に、二人は動揺する。

 

 以前の話から、リーパーたちが聖遺物を狙うのは明白だ。このままでは、この研究所の聖遺物まで奪われてしまう。

 

「マム、私行ってきますッ!」

「頼みましたよ、セレナ」

 

 セレナはまず先に、怯えている雛鳥へ駆け寄る。

 

「大丈夫、すぐ戻るから、いい子で待っててね」

「ぴぃー……」

 

 そしてセレナは、すぐさま部屋から出て行った。

 

 

★☆★☆★☆

 

 

 聖遺物保管庫付近の森林。

 そこには、大量のリーパーたちが、何かを求めるかのように飛んでいる。

 彼らが向かう先こそ、聖遺物保管庫だ。

 

 その時―――

 

「はぁッ!」

 

 リーパーの一体が、突如真っ二つになった。

 突然仲間が亡き者となったことにより、リーパーたちは進行を止め、仲間を切り裂いた存在を見据える。

 

 そこには、ギアを纏ったセレナの姿があった。

 

「あなたたちに聖遺物は渡しませんッ!」

 

 セレナはアームドギアを構え、リーパーの群れへ向かう。

 

 リーパーたちは次々と突進を繰り出すが、その度にセレナに切り裂かれてしまう。

 

 すると―――

 

「ぽよっ!」

「え……?」

 

 突然この場に似つかわしくない、可愛らしい声が鳴り響く。

 辺りを見渡すと、そこにはまん丸ピンクの謎の生き物―――カービィがいた。

 

 リーパーたちも、カービィの存在に気づき、彼に突進を繰り出す。

 

「危ないッ!」

 

 すぐさまカービィの元々へ駆け出すセレナ。

 しかし、この距離では間に合わない。そう思われたその時―――

 

「はぁー!!……ゴクッ」

 

 カービィが口を大きく開けたかと思えば、そのままリーパーは彼に飲み込まれた。

 

「……へ?」

 

 唖然としてしまうセレナ。

 

「はぁっ!」

 

 するとまたしても乱入者が現れる。

 だが、その姿はセレナにとって、最も大切な存在であった。

 

「マリア姉さんッ!」

「セレナッ!」

 

 セレナとマリアは、互いの姿を確認するやいなや、お互いに駆け寄る。

 

「どうして此処に……?」

「話は後よ、今はリーパーたちを片付けるわよ」

「リーパー、あの生き物のこと?わかった!」

 

 二人は、再びリーパーたちを見据える。

 するとそこへ、またしても新たな姿が現れる。

 

「やっと見つけた!もうカービィ、何でいつも勝手なことするのッ!?」

「立花、今はそれよりも敵に集中しろッ!まさかリーパーがこの世界にも出現していたとは……ッ!」

 

 響と翼だ。

 更によく見ると、彼女たちの足元に、カービィと同じくらいの高さの生き物―――バンダナワドルディもいる。

 

 カービィやワドルディに対する疑問が絶えないセレナ。

 だが、今は割り切り、最も優先すべきことを皆に伝える。

 

「皆さん、この生き物たちはこの先の聖遺物保管庫を狙っていますッ!そこへ行かれる前に倒さないと……ッ!」

「えぇ、わかったわッ!」

「心得たッ!」

「任せてッ!」

 

 セレナの言葉に、全員了解の意を示す。

 そしてそれは、装者たちだけではない。

 

「ぽよっ!」

 

 カービィはリーパーを吸い込んでは吐き出すを繰り返し、リーパーたちを倒して行く。

 

 しかし、リーパーを頬張る時、カービィの動きは鈍くなり、隙が生まれてしまう。当然敵はその隙を逃しはしない。

 

 カービィの背後から、別のリーパーが突進を繰り出す。

 

「はぁッ!」

 

 それを翼が切り裂いた。

 

(やはりコピー能力がなければ、カービィは不利か)

 

 そう思われたその時だった。

 なんとカービィは辺りに生えていた木から、葉っぱを吸い込みだしたのだ。

 

「カービィ、何してるの!?」

 

 カービィの謎の行動に、響は困惑する。  

 だが、その行動の意味は、すぐさまあきらかとなる。

 

 葉っぱを飲み込むと、カービィの身体が光輝く。

 やがて光が晴れると、カービィの頭には、複数の葉っぱで出来た冠があった。

 

―――コピー能力『リーフ』

 

「え?葉っぱのコピー能力?」

 

 予想だにしなかったコピー能力に、響は愕然とする。

 

 そして、カービィが頭を振るうと、頭から葉っぱが独特の軌道を描きながら飛び、リーパーを切り裂く。

 

―――『リーフカッター』

 

 頭から次々と放たれるリーフカッターが、リーパーたちを切り裂いて行く。

 

 そして今度は、カービィを中心に、大量の葉っぱを巻き込んだ風が吹き始める。

 動きを止めたカービィに、リーパーたちは次々と突進を繰り出す。

 だが、カービィの周りを旋回していた葉っぱにより、リーパーたちは切り裂かれてしまう。

 

―――『リーフバリアー』

 

 リーパーたちの数が減って来たその時、"それ"は現れた。

 

「ぽよっ!?」

 

 突然どこからか不意打ちを喰らい、カービィは吹き飛ばされる。

 見れば、そこには赤いスフィアローパーがいる。

 

「スフィアローパーか!……?」

 

 スフィアローパーの存在に気づいた翼は、ある物を見つける。

 

「赤い……羽?」

 

 響の言う通り、スフィアローパーの口の中には、赤く煌めく羽のような物が見える。

 

 すると突然、セレナに通信が掛かってくる。

 

「マム、どうしたんですか?」

『セレナ、その付近から"フェニックスの羽"の反応が出ています!』

「ッ……!?まさか―――」

 

 ナスターシャの言葉から、セレナは確信する。

 

―――目の前の存在が、フェニックスの羽を奪った犯人だと

 

 すると、スフィアローパーは、口から辺り一面に火の玉を撒き散らす。

 

 飛び散った炎が、辺りの木々へと燃え移り、火事が起こる。辺り一面は。一瞬にして火の海とかしてしまった。

 

「けほっ、けほっ」

「カービィッ!?」

 

 すると突然、カービィは咳き込んでしまう。

 

 今の彼は、あからさまに弱っているのがわかる。

 燃え盛る炎の熱気、漂う黒い煙、飛び散る火の粉……

 これらがカービィのリーフの力を弱らせているのだ。

 

「ぽよっ!?」

 

 弱っていたカービィは、スフィアローパーの突進をモロに食らってしまう。

 その衝撃でコピー能力が抜け落ち、もとの状態に戻ってしまった。

 

 そして、スフィアローパーはら無慈悲にも倒れて動けないカービィに狙いを定め、突進の大勢に入ってしまう。

 

 装者たちは助けに向かおうとする。だが、リーパーたちに足止めを喰らい、向かおうにも向かえない。

 

―――このままではマズイッ!

 

 カービィは、己の運命を悟り、目を瞑る

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

―――その時であった

 

―――ザッ!

 

 突如、謎の斬撃音が鳴り響く。

 

 いつまで経っても痛みが来ないことに違和感を感じ、カービィは目を開く。

 そこには―――

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「堕落したか、カービィ。この程度の者に何遅れをとっている」

 

 カービィと同じく丸い身体、顔全体を覆う仮面、そして手に携えた黄金の剣。

 

 その姿は間違いなく"彼"だ。

 時にライバルとして戦い、時に仲間として共に戦った存在。

 

 

 

 

 

 

 

 

―――仮面の騎士、『メタナイト』

 

 孤高の剣士が、今戦場に降り立った。




なんかまたシナリオに行き詰まって来たので、また更新が遅れるかもしれませんが、どうかご了承下さいませ。
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