星のカービィ Wish in the Symphony 作:テンカイザー
ですが皆さん、作者はリアルの都合上いつ週一更新が止まってもおかしくない状況であることをどうかご理解下さい。
なんとかリーパーたちを退け、カービィの元へたどり着いた翼。
だがそこで、初めて見る存在―――メタナイトに気づく。
「お前は……?」
「話は後だ、今集中すべきは目の前の敵であろう」
目の前の騎士が何者かはわからない。
だが、少なくとも今は同じ敵を見据えている。
ならば、彼女にとってやるべきことは一つだ。
「あぁ、ならば共に戦ってくれるか?」
「無論だ、剣士の誇りに掛け、奴らを一匹残らず葬り去るッ!」
その時、メタナイトはどこからともなく別の剣を取り出し、カービィの目の前へと投げる。
「使え、カービィ」
「ぽよっ!」
すぐさまカービィは、剣を手に取る。
次の瞬間、カービィの身体が一瞬光り輝き、頭に緑の帽子が現れる。
―――コピー能力『ソード』
今ここに、三人の剣士が集った。
先に翼が踏み込み、スフィアローパーへ剣を振るう。
スフィアローパーはそれを躱す。
だが、翼は即座にスフィアローパーが躱した方向へと振り上げた。
避けられることを予測しての一撃であった。
スフィアローパーは、翼の一撃に怯む。
次にメタナイトが肉薄し、縦に回転しながら斬撃を繰り出す。
―――『スピニングナイト』
さらにメタナイトは、そのまま剣をスフィアローパーの頭へ叩きつけ、地面へ叩きつける。
制空権を失ったスフィアローパーは、それを取り戻すべくすぐさま飛翔しようとする。
そうはさせまいと言わんばかりに、カービィが剣先を突出させながら突進を繰り出す。
―――『ドリルソード』
スフィアローパーは剣先を刺されながら、後方に押される。
だが、スフィアローパーは突如として、口から火炎放射を繰り出す。
炎の熱気に押されたカービィは、突進を止め後退してしまう。
カービィを退けたスフィアローパーは、再び飛翔し出しす。
ダメージが残っている故か、まだ若干ふらついている。
それでも何とか空中で体制を立て直す。
次の瞬間、スフィアローパーは全身に炎を纏い出す。
だが、その炎の勢いは、前に見た個体よりもさらに激しいものだ。
(……?炎の勢いが増している?)
その様子に、メタナイトは違和感を感じる。
彼は過去にスフィアローパーと何度か戦ったことがある。
しかし、目の前の個体が出す炎はそれの比ではない。
一方で、スフィアローパーは再び突進を繰り出す。
激しく燃え盛る炎の熱気が、近づいて来るたびにに徐々に強くなる。
三人は何とか横へ跳んでそれを躱す。
スフィアローパーが通った跡は、激しく燃えている。
それが、あの炎の凄まじさをより三人に思い知らせた。
そして、今度はスフィアローパーは上空から火の玉をがむしゃらに撃ち出す。
「くッ……!」
次々と降って来る火の玉を、三人は躱しつつ、時に剣で防ぎながらやり過ごしていく。
だが、炎の雨は一向に止む気配を見せない。
これではいつまでも相手に近づけない。
だがその時、なんとカービィは炎の雨のなかを駆け出したのだ。
「―――ッ!?待てカービィ……ッ!」
翼はすぐさま制止をかける。
あの中を駆けるなど無謀でしかない。
だが、カービィは翼の制止を聞かず、一目散に駆ける。
自身へ迫る火の玉は剣で振り払い、少しづつスフィアローパーと距離を縮めていく。
しかし、連続で来る火の玉を全てやり過ごすのは、やはり不可能であった。
再び火の玉を薙ぎ払ったその時、丁度それと重なっていたもう一つに気づけなかった。
勢いがついたカービィは、もはや止まることなど出来ない。
「はあッ!」
しかし、突如後方から飛んできた光が、カービィに迫っていた火の玉を打ち消した。
彼の後ろでは、メタナイトが剣を振り下ろしていた。
―――『ナイトビーム』
火の玉が消えたことにより、カービィは尚も進み続ける。
そして、遂にスフィアローパーの真下に来た。
ジャンプと同時に剣を振り上げ、スフィアローパーを下から切り上げる。
―――『切り上げスラッシュ』
さらにそのまま宙で一回転し、剣をスフィアローパーの頭へ叩きつける。
―――『メテオエンド』
メテオの名の如く、スフィアローパーと共に地面へと降下する。
スフィアローパーは地面に叩きつけられ、再び制空権を失う。
何とか地面から起き上がり、再び飛翔しようと試みる。
しかし、スフィアローパーはそこから全く動かない。
否、動けなかった。
突然身体が自分の意思に従わなくなったことに、スフィアローパーは慌て出す。
スフィアローパーは気付いてなかったが、彼の影には小太刀が刺さっている。
―――『影縫い』
翼が隙を見て、スフィアローパーの影へと投擲していたのだ。
動けなくなったスフィアローパーは、正に格好の的。
何とか動こうと精一杯もがいているが、既に手遅れだ。
三人の剣士は、トドメを刺すべく動きだす。
翼は剣を大剣に変形させ、蒼ノ一閃の体勢に入る。
カービィとメタナイトは、それぞれ剣を天へと掲げ、力を溜める。
すると、二人の力が剣先に宿り、光出す。
『はあッ!』
そして、三人は剣を振り下ろした。
同時に、剣から光の孤が放たれ、前方へ向けて飛んでいく。
さらにそれだけではない。
なんと、三つの孤が飛んでいく中で重なり合ったのだ。
―――『三閃・スカイエナジーソード』
スフィアローパーは最後の足掻きも虚しく、三振りの孤をモロに喰らう。
最後に断末魔を上げ、爆発四散した。
やがて爆発が晴れると、そこには先ほどまでスフィアローパーだった塵の中に、激しく光り輝く
やがて羽は宙を煌びやかに舞い、そのまま地面へ落ちた。
(あの羽が、奴の異様な力の元凶だったのか?)
メタナイトは、羽を見ながら推測を立てる。
この羽がなんなのかはわからない。
しかし、スフィアローパーの炎の威力は、あきらかに異常に強くなっていた。
原因があるとすれば、突然変異によるものか、外的要因によるものかのどちらかだ。
そして、この羽は確かにスフィアローパーが持っていた物。
ならば、このような推測に行き着くのが自然であろう。
「さて、あなたのお陰で敵を退けられた。改めて礼を言わせて欲しい」
そんな時、メタナイトは翼に声をかけられる。
「何、私は剣士としての務めを果たしたに過ぎない。礼を言われるほどのことではない」
「それでも、私たちはあなたに助けられた。だからどうか受け取って欲しい」
「…………」
メタナイトは何も言わなかった。
―――その時、
「クオォォォォォォッ!!」
『―――ッ!?』
突如として、謎の奇声が森全体に鳴り響く。
だが、カービィとメタナイトはその声に聞き覚えがあった。
すると、三人のいる場所が、突如として巨大な影に覆われた。
★☆★☆★☆
「はあッ!」
FAIRIAL†TRICKを繰り出し、リーパーたちを一掃するセレナ。
見れば、リーパーたちの群れは消えていた。
どうやら残りは他の者たちが片付けたようだ。
務めを果たしたことにより、安堵するセレナ。
後は、森を消火するだけだ。
それは恐らく、研究所の者たちがやってくれるだろう。
―――そう思ったその時である
「クオォォォォォォッ!!」
「―――ッ!?」
突然森全体に響き渡った奇声にセレナは動揺する。
すぐさま辺りを見渡し、発声源を探す。
すると、空から飛んで来る巨大な影が目に写る。
目を凝らして見ると、その姿がはっきりと見えた。
その姿は正しく、巨大な鳥である。
まるで刃物のように煌めく、鋭い白銀の翼。
頭から生えた巨大な黄色い鶏冠。
胸には、青く輝く宝石。
その姿を見た途端、セレナの中であることがよぎる。
(あれって、もしかしてあの子の―――ッ!?)
そう、巨大鳥の姿は、あの雛鳥に物凄く似ているのだ。
セレナには思わずにいられなかった、
―――あれがあの子の親だと
セレナはすぐさま巨大鳥の方向へ向けて走り出した。
★☆★☆★☆
巨大な影の主は、カービィたちの目の前に降り立った。
その正体は、異様な雰囲気を放つ巨大な鳥だ。
巨大鳥を見た途端、翼はすぐさまアームドギアを構え直す。
だが、カービィとメタナイトは、巨大鳥を見て驚いている。
「ぽよっ!ぽよぽよっ!?」
「馬鹿な、何故ここにいる!?"ダイナブレイド"!!」
―――ダイナブレイド
それが巨大鳥の名である。
「二人は、あの鳥を知っているのか?」
「あぁ、奴は我々と同じ星に住んでいる鳥だ。だがまさかヤツもこの世界に紛れ込んでいたとは……!」
「ぽよ!ぽよぽよ!」
一方でカービィは、何故かダイナブレイドへ向けて笑顔で手を振っている。
「あの鳥は、カービィとは親しい仲なのか?」
「まあな、ダイナブレイドはカービィにはある恩を持っていてな……」
メタナイトの話から、翼はダイナブレイドがカービィの敵ではないということを理解し、アームドギアを下そうとする。
―――その時だ
「クオォォォォォォッ!!」
「―――ぽよッ!?」
『―――ッ!?』
なんとダイナブレイドは、カービィを見るや否や、突然くちばしを彼に向けて突いて来たのだ。
カービィは咄嗟に躱したが、ダイナブレイドの行動に戸惑いを隠せずにいる。
「どういうことだ、あの鳥はカービィの仲間ではなかったのか!?」
「そのはずだ、一体どうなっているッ!?」
するとダイナブレイドは、今度は口から赤と白が混ざり合った炎を連続で吐き出して来る。
カービィは、なんとか躱しつつ走り回る。
「ぽよ!ぽよぽよッ!?」
必死に何かを訴えるが、その思いも虚しく、ダイナブレイドは翼を振るってくる。
カービィは後ろへ跳ぶことで難を逃れる。
地面には、巨大な斬撃の痕が残っている。
「ぽよぽよ!ぽよっ、ぽよよ!」
カービィは尚も必死に訴えるが、ダイナブレイドは全く聞く耳を持たない。
―――何故こんなことに?
戸惑い続ける中、カービィはある物に気づく。
それは、ダイナブレイドの首についている首輪だ。
もともと服のような装飾を身につけているダイナブレイドだが、あの首輪はどう見ても異様だ。
―――そんな時
「待って下さいッ!」
「ぽよっ!?」
突然後ろから声をかけられる。
そこにいたのは、セレナだ。
セレナはダイナブレイドを見た途端、すぐさま近づく。
「あなたがあの子の親なんですよね?すぐに一緒に来て下さい!あなたの子どもが待っているんですッ!」
セレナは必死に訴える。
だが、ダイナブレイドはセレナの言葉にも耳を貸さず、今度はセレナにも炎を吐き出す。
「―――ッ!?」
「はあッ!」
刹那、翼がセレナの前に出て、剣を高速回転することで炎を防ぐ。
「セレナ、お前とあの鳥の間に何があったかは知らない。だが、今の奴は我々を目の敵にしている。アームドギアを構えなければ、我々が先に朽ちるぞッ!」
「風鳴さん、でも―――」
その時、ダイナブレイドは羽ばたき、飛翔する。
そして、翼を勢いよく閉じる。
すると、翼から羽が手裏剣の如く飛んで来る。
「はあッ!」
「おらぁっ!」
だが、突然後方から現れた二つの影が、それぞれの武器で羽を防いだ。
―――マリアと響だ
「はあ、はあ、やっと追いついた……」
さらに、後から遅れてワドルディもやって来る。
「お前もこの世界に来ていたのか、バンダナワドルディ」
「ん……?て、えぇっ!?メタナイト、何でここに―――ッ!?」
ワドルディはメタナイトの存在に気づき、慌て出す。
「てえぇぇぇぇっ!!ダイナブレイドもいる!どうなってるの!?」
「話は後だ、それよりも早く構えろッ!」
その時、ダイナブレイドは空中を旋回しだす。
「マズい、突進がくる!全員すぐに伏せろッ!」
するとダイナブレイドは、旋回した勢いで加速し、メタナイトのいう通り突進を繰り出した。
なんとか全員メタナイトの忠告により、身体を伏せることでことなきを得た。
だが、先ほどの突進から伝わって来た勢いは尋常ではなく、一同の身体に染み染みと伝わっていた。
ダイナブレイドは再び地面に足をつける。
すると今度は、なんとダイナブレイドの首が伸び、前方に向けて勢いよく突きを仕掛けて来たのだ。
「うわッ!」
丁度その目の前にいた響は、咄嗟に横に跳ぶことで躱す。
ダイナブレイドは、地面に刺さったくちばしを引っこ抜き、首を元の長さに戻す。
全員が奮闘する中、セレナは戸惑っていた。
ダイナブレイドがあの雛鳥の親であることは間違いないであろう。
故に、倒す訳にはいかない。
だが、相手はこちらの話しを全く聞いてくれない。
それ所かこちらに対して敵意剥き出しだ。
どうすればいいのか、セレナはただ葛藤することしか出来ない。
―――その時だ
『……?』
突如としてダイナブレイドの目の前に、謎の赤い光が現れたのだ。
よく目を凝らすと、その中には、"赤い羽"が見える。
「あれは、……フェニックスの羽!?」
赤い羽―――フェニックスの羽は、そのままダイナブレイドへと近づいて行く。
やがてダイナブレイドの胸の宝石に触れ合う。
「クオォォォォォォッ!!」
突然ダイナブレイドが叫び出す。
だが、その鳴き声は先ほどとは違い、まるで苦しんでいるかのようだ。
すると、赤い羽はダイナブレイドの中へ溶け込むかのように、その姿を消してしまった。
―――そして
「クオォォォォォォッ!!」
なんとダイナブレイドの身体が、炎に包まれたのだ。
炎の中では、ダイナブレイドがもがき苦しんでいる様子が見える。
セレナは黙って見てはいられなかった。
すぐさま炎の中へ駆け込もうとする。
「ッ……!?セレナ、待ちなさいッ!」
マリアはセレナの腕を掴むことで制止させる。
「マリア姉さん、でもこのままじゃあの鳥が―――ッ!」
「だからって闇雲に突っ込むのは危険よッ!落ち着きなさいセレナッ!」
セレナはマリアと口論しながら、なんとか腕の拘束を逃れようともがく。
対するマリアも、必死にセレナから手を放さずにいる。
「グオォォォォォォッ!!」
すると、ダイナブレイドを覆い尽くしていた炎が晴れる。
そこから現れたのは、変わり果てた異形の姿であった。
翼や鶏冠など、至る所から炎が出ている。
胸の青い宝石は、炎の如く真っ赤に染まっている。
眼まで炎に包まれ、その奥の瞳が見えなくなっている。
「何だ、あの姿は……」
メタナイトは、ダイナブレイドの変貌ぶりに驚愕する。
他の者たちも、それぞれ驚愕をあらわにしている。
「グオォォォォォォッ!!」
「―――ッ!?不味いッ!」
ダイナブレイドが再び咆哮を上げた途端、マリアは真っ先に前へと出る。
―――次の瞬間
ダイナブレイドは、口から炎を吹き出した。
その威力は先ほどの炎の比ではない。一瞬にしてこの場の全員を焼き尽くしてしまうかのような威力だ。
だが、マリアが出した三角のエネルギーシールドが、なんとかそれを防ぐ。
だが、ダイナブレイドの炎の威力は凄まじく、マリアは全身の力をシールドに込めることでなんとか耐えている。
「―――ッ!?くっ……!」
やがてシールドは砕け散ってしまった。
だが同時にダイナブレイドの火炎放射も止まる。
するとダイナブレイドは、再び飛翔し出す。
また突進を仕掛けて来ると思い、一同は警戒する。
だが、ダイナブレイドは一同に目もくれず、どこかへ向けて飛び立って行く。
『―――ッ!?』
逃がすまいと後を追おうとする一同。
しかし、すぐにダイナブレイドの姿は空の向こうへと消えてしまった。
今回は、戦闘描写で色々悩みました。これでメタ様活躍出来てましたよね?
それとあくまで可能性の話ですが、もしかしたらこの章、割と早く終わるかもしれません。