星のカービィ Wish in the Symphony 作:テンカイザー
誠に申し訳ございませんでした!(全力土下座)
詳しい謝罪の方は、後ほど活動報告にてあげたいと思っていますのでどうかしばしお待ちを。
弦十郎が参戦して、それから数分と掛からずリーパーの群れは全滅寸前となった。
それぞれが自身の武器を巧みに使いこなし、多彩な技を繰り出しリーパーは倒されていった。
だが、やはり決めてとなったのはやはり弦十郎の存在である。
拳を地面に叩けば地割れが起き、宙に震えば突風で吹き飛ばし、次々と繰り出されるその規格外の数々は、ここに集う戦力の中でも常を逸していた。
おそらくリーパーを蹴散らした数では彼が最もであろう。
別の世界の存在とは言え、これにはカービィの仲間たちも唖然としてしまっていた。
「こっちの世界の弦十郎さん、強いんだね……」
「我々が知る者とは別人とは言え、ここまでとは……」
だが、そこで彼らの話をこっそり聞いていたクリスが言葉を漏らす。
「いや、実はあたしらの世界でもおっさんはバケモンだぞ」
「へ?それってどういう–––––」
バンワドが言い切る前に、新たな異変は起こった。
突如として虫の翅のような謎の音が響き渡る。
それと同時に地面には影が現れた。
やがて音が大きくなっていくと同時に、地面の影が大きくなっていく。
そして程なくして"ソレ"は空から舞い降りた。
まるで巨大な蝗を思わせるかのような躰に鬼の様な形相を浮かべる歪んだ人間の顔。尻の先からは蠍のような棘のある尾が生えている。
「な、なんだコイツは!?」
突如として現れた異形を前に、一同は戦慄する。
その視線からは知性を感じさせない、ただ何かに突き動かされるだけのような無機質さを感じさせる。まるで人形のような……
「……ッ!?来るぞ!」
メタナイトがそう言ったと同時に、一同は瞬時に後ずさる。
彼女等がたった今までいた場所には、異形が地面へと爪を深く突き立てていた。
「なんだか知らないが、向こうはやる気のようだな!」
改めて向き直り、全員が各々の武器を構え異形へと向き合う。
それぞれ異形とリーパーを相手取りながらなんとか対応して行く。しかし、全てが自身たちを標的と定めている訳ではなかった。
「−−−!!コイツら一般人を狙って!?」
そう、異形の数体は未だ逃げ遅れていた一般人へと牙を剥けていた。
それを見て咄嗟に前へ出たのは、クリスだ。
「オラっ!こっちむきやがれ!」
弾丸を数発放ち、異形を僅かに怯ませた。その隙にクリスは、一般人の前へと跳び込む。
「早く逃げろ!」
「……は、はいっ!」
逃げたのを確認しながら、クリスは異形へさらに弾丸を浴びせる。だが、僅かに怯んではいるものの決定打には至らない。
「ぽよっ!」
そこへカービィが横から爆弾を投げ込み、爆発の衝撃で異形は吹き飛んだ。
「ぽよ」
「わりぃ、助かった」
カービィはクリスの無事を確認し、安堵する。
だが、先程吹き飛ばされた筈の異形はダメージを負った様子を見せながらも、未だその牙を研ぎ澄ませていた。
「……ぽよ!?」
「マジかよ、アイツどんだけタフなんだよ……」
他のメンバーもそれぞれ応戦しているが、みんなが謎の異形に手間取っている様子だ。
いくら攻撃を与えても中々倒れない異形、加えて未だ鬱陶しく群れてくるリーパーたち。このままでは埒が開かない、なんとか打開策を撃たなければ−−−
「くっ、ならば!」
そう思い動き出したのは、メタナイトだ。
瞬間、メタナイトの身体が青い光を放つと同時に、閃光の如き速さで次々と敵を切り裂いて行く。
「なっ!?メタナイトの動きが……」
「アレは『メタクイック』、メタナイトの得意技だよ!」
―――『メタクイック』
その速さは残像さえ残る程の速さは、翼の眼に深く焼き付いていた。
まだほんの僅かながら、翼とメタナイトは共に剣を交えた仲。だが、彼の実力は幼少期から鍛錬を積んできた翼でさえ認める程の腕前であった。そんな彼が、さらに自身の知らない手の内を見せてきたのだ。翼の心の奥底では同じ剣士として彼への闘志が燃え上がっていた。
(なんとも驚かされる、彼とは是非ともまた手合わせ願いたいものだ。今度はこちらもまた更なる磨きを掛けてな、故に―――)
刹那、翼は振り向き様に剣を横に薙ぎ払い自身に迫っていたリーパーたちを一刀両断にした。
その刃は、彼女の闘志に応えるが如く研ぎ澄まされているようにも見える。
「防人として更なる高みへいたるべく、この刃を以って悪鬼を断つ!」
続け様に翼は異形へと剣を振るう。その刃は先程よりも明らかに重みを増していた。
(ふっ、中々やるではないか。流石は私が見込んだだけのことはある)
闘志を燃やしていたのは翼だけではない、メタナイトもまた同じであった。
メタナイトは表面こそ誇り高き騎士、だがその内には戦いを生き甲斐とする武人の如き一面を秘めている。翼の闘志に感化され、メタナイトの武人の一面もまた熱く滾り始めていた。
(ならば、こちらも特大級のをお見せしよう!)
「全員離れろ、巻き込まれん内にな!」
「なっ、お前まさか―――!?」
デデデが言い切る前にメタナイトはソレを始めてしまう。
突然宙に浮き始めたと思えば、なんとメタナイトは目にも止まらぬ速さで回転しだしたのだ。
ソレを知らない装者たちは一体何が始まるのかと困惑しだす。だが、ソレがなんなのかを知っていたカービィたちは冷や汗を流しながら即座に声を上げる。
「マズイ、お前ら全員離れろ!」
「おいっ、いきなりなんだ?一体何が始ま―――」
「今話してる場合じゃないんだ!メタナイトのアレは……」
すると今度は、回転を増していくメタナイトを中心に突然地面が大きく揺れ始める。その衝撃で、地面が一部割れ始めていた。
さらにはなんと、メタナイトを中心に巨大な赤い竜巻が起こり始めたではないか。
「ぽよぽよ!」
「はっ!?んだありゃ!」
「それよりも全員衝撃に備えるんだ!」
未だに困惑しながらも、装者たちは全員が本能的に悟った。
―――アレは不味い、と。
「はぁっ!!」
すると突然、弦十郎は拳を深く地面に打ち込んだ。
今度はカービィたちが困惑し出すが、次の瞬間なんと拳の余波で地面の一部が大きく浮き上がり、自身たちを守る盾と化したのだ。
「さぁ、早く伏せるんだ!」
「え、えぇぇぇぇ!!??」
弦十郎がやってのけた奇想天外な行動にバンワドは驚きのあまり叫んでしまう。だが、全員が伏せ始めたのを見て咄嗟に我に返り自身も伏せ始める。
「受けるがいい、異形共よ!」
そしてメタナイトは、すでに竜巻に巻き込まれていた異形やリーパーたちを余所に、竜巻の余波で周囲を吹き飛ばし始めた。
―――『マッハトルネイド』
周囲にいた異形やリーパーたちは瞬く間に吹き飛ばされ、一瞬にして空中で塵となった。
「ふう、少し熱くなりすぎてしまったか……」
見事大技を決めたメタナイトは、静かに降りながら余波で傷だらけとなった地面へと足を付けた。
「少しどころではないわ、俺さまたちを巻き込むつもりか!」
そこへ苛立ちを見せながらデデデが駆け寄り抗議し出す。
他の者たちも弦十郎が咄嗟に取った行動により無事であった。
「あぁ、すまん。久々に血の気が騒いでしまってな」
「キサマ!すまんで済むと思っているのか!帰ったらキサマが隠し持っているチョコレートパフェをもらうからな!」
「なっ、キサマ何故それを!?アレは―――」
次第に何やら漫才じみてきたやりとりを見せて来る二人。
傍で聞いていた者たちは突然出てきたチョコレートパフェなる謎の用語が少し気になる一同であったが、一先ずそれを聞き流し二人に声をかけようとしたその時であった。
―――キャアァァァ!!!
『―――ッ!?』
突如として大勢の悲鳴が全員の耳に鳴り響いた。声の大きさから恐らくここからそう遠くない場所だと推測出来る。
「どうやらまだ終わってないようだな!」
「あぁ、行くぞ!防人の務めを全うする」
かくして一同は悲鳴の発声源へと駆けつけていった。
★☆★☆★☆
「なんなのネ、アイツ等は……」
"彼"は苛立っていた。自身が操る使者たちが得体の知れない連中にことごとくやられてしまったためだ。
「許さないのネ、ワタシのシメイを邪魔するヤツらは絶対に……!」
彼は思わぬ邪魔者に怒りを顕にしながらも、再び使者たちを各地に繰り出す。全ては自身に課せられた"使命"のため。
「ケガレた奴らはゼッタイに許さないのネ、スベては綺麗にトリノゾかないといけないのネ、それがワタシが"女王様"に与えられた使命なのネ……!」
―――女王様
それこそが彼が使命を全うする理由であり、自身の全てである。
女王様に尽くすことこそが自身の生きる意味、絶対に期待を裏切ることは許されない。それだけが今の彼を突き動かす全てとなっていた。
「本当にソレがキミのスベキことなのサ?」
「……ッ!?ダレなのネ!?」
突然聞こえてきた知らない声、すぐさま声の主に問いだすが返事は返ってこない。
「女王様にツカえることがそんなに大事なのサ?本当にキミにはソレ以外何もないのサ?何か変だと思ったこと……ないのサ?」
「―――ッ!うるさい、うるさいのネ!!」
どこか自分を小馬鹿にしてるような喋り方、いつまでも姿を現さない声の主に彼の苛立ちはますます募っていく。
「ワタシは女王様が全てなのネ!女王様がいたからこそ今のワタシがいるのネ!ワタシには最初から女王様しかいないのネ!」
苛立ちを抑えきれず、彼は怒声を響かせる。
未だ収まらない苛立ちを抱えながらも、いきなり怒声を上げたことで息切れを起こしてしまう。
「ふーん、そんなに女王様が大事なのサ。
けどその女王様は、本当に"アイツ"なのサ?」
「……?」
その言葉を聞いた途端、彼の中で突然謎の違和感がで初める。
すると頭の中が次第に訳のわからないことになり出した。自分は女王様に仕えることこそ全て、女王様の命令は絶対、女王様は美シイ……、女王様…………、女…オウ……サマ………………
セ……ニア…………マ
「ッ!?なんなのネ!?一体なんなのネこれは―――ッ!!??」
瞬間、彼は頭を抱え始める。
頭の中で色んなことがゴチャゴチャになり、もう何がなんなのかわからなくなっていた。
『……ラ……ザ、タ…………ンザ』
「―――ッ!?あっ、アッアァァァァ!!」
すると今度は、脳裏からほんの僅かながら声が聞こえてく。
なんとも儚げな様子で、今にも散ってしまいそうな声。だが何故だろうか、彼はこの声がほんのり暖かく感じた。
この声は誰なのか、全くわからない筈なのに何故だが物凄く暖かくて、懐かしくて、ずっと前から大事にしていたような……
「アッ!アァァァァァァァッ!!」
瞬間、彼の頭に激しい痛みが駆け巡り、あまりの痛さに大声を上げてしまう。
痛みにもがきながらぐちゃぐちゃに頭を掻きむしり、悲痛な声を止められずにはいられなかった。
★☆★☆★☆
「……ぽよ?」
謎の異形から人々を守りつつ戦っていたカービィたちであったが、突如として彼等はまたしても困惑する自体となる。
それもその筈、謎の異形が突然として動きを止めたのだから。
「止まっただと?」
「一体どうなってやがんだ……?」
先程までなんとか異形を対処していた彼等だが、決して彼等が押していた訳ではない。むしろ、異形のタフさに加え数の多さにより彼等の方が危うく追い込まれる程にまでなっていた。
だと言うのに、突然として異形は動きを一斉に止めた。この隙になんとか逃げ遅れた人々を逃しつつも、一同は警戒を解かずにいた。
「ぽよぉ?」
「あ、よせバカピンク球!」
だが、なんとカービィが突然異形に近づきこともあろうか異形をツンツンと触り始めてしまった。
彼の純真無垢な心故に出てしまった行動だが、あまりにも不用心な行動にクリスは思わずカービィに叫ぶ。
「ぽよっ!?」
「―――ッ!?……消えた?」
そして今度は、異形たちが突然光出したかと思えば瞬く間にその姿を消してしまった。街中を埋め尽くす程いたであろう異形たちの姿は、もう一匹も見えなくなっていた。
「終わった、のか……?」
「なんだったんだよ一体……」
一先ず騒動は一時収まったものの、一同の困惑は解けずにいた。
一体あの異形はなんだったのか、何故突然消えたのか、各々が多くの疑問を抱えたまま、戦闘は幕を閉じた。
「……ん?なんだこれ」
そんな中でクリスだけがある物を見つける。それは、四角い折りたたみ式の機械のような物であった。異様な雰囲気を漂わせながらも、クリスはふと折りたたまれた機械を開いた。
「―――ッ!?これは……」
そこに写されていた物を見た途端、クリスは戦慄した。
久々の投稿でかなり不安になっております。
ですが私はどのような罵詈雑言でも受け止めるおつもりでございます。
所で皆様、『星のカービィディスカバリー』は楽しんでおられますでしょうか?私はつい先日前に100%クリアいたしました。ネタバレ防止のためあまり深くは言いませんが、ただ一言。……タマコロェ()
次回もなるべく早く投稿できるよう努力いたしますので、どうかしばしお待ちを。