星のカービィ Wish in the Symphony   作:テンカイザー

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今回は、私がお世話になっている師匠に文章の一部を添削していただきました。
これからも日々精進いたしますので、どうかこの作品をよろしくお願いします。
まだ文章でおかしい部分があると思いますので、もし気になる所があれば遠慮なくご指摘お願いします。

今回ようやく物語が少し進ん………だのでしょうか?

追記

前のは何か違う感があったためサブタイトルを変更しました。まだ装者たちとの絆はそこまで深まってないのに「友と歌姫との絆の戦い」は違うかなと思いまして。


五星目 友との絆の戦い、歌姫を交えて

 スフィアローパーへと向き直った一同は、それぞれのアームドギアを構え、スフィアローパーを真っ直ぐに見据える。

 

 先に行動に出たのはスフィアローパーだった。これまで同様、単調な動きでこちらへと突進する。

 

 しかし、今回のスフィアローパーは前回と違い、体に電気を帯びた状態で向かって来ていた。

 

『ッ!』

 

 これまで幾多の強敵達と対峙してきた装者たちに、スフィアローパーとは何度も戦ってきたカービィとワドルディ。

 単調な体当たりを避けるなど、一同には雑作もない。

 

 そして、今度は装者たちの番だった。

 

「はあっ!」

 

 調のヘッドギアの左右に装着されているホルダーが開き、その中から桃色の丸鋸が高速回転しながら大量に射出される。

 

―――『α式・百輪廻』

 

 自身へと向けて放たれた大量の丸鋸を避けるべく、スフィアローパーは空中を徘徊しだす。

 

 しかし、全て避けることは叶わない。いくつかの丸鋸はスフィアローパーの身体に命中し、火花を散らした。

 

 だが、スフィアローパーはリーパーほど脆くはない。ダメージを負いながらも尚、装者たちへと向かってくる。

 

 次の瞬間、上昇し空高く舞い上がったスフィアローパーの全身を、緑に輝く電撃がパチパチと弾けながら迸る。

 更に、電撃を纏ったスフィアローパーは、高速で回転し始めたでは無いか。

 

『っ……!?』

「ぽよっ!?」

「うわっ!?」

 

 スフィアローパーを中心に、縦一線に落雷が発生する。

 装者達は危険を察知し、咄嗟にかわした。

 

 幸い、誰一人として命中することは無かったが、落雷が落ちた場所には小さなクレーターが出来ており、煙が立ち上がっている。威力は相当なものらしい。

 

 だが、スフィアローパーの攻撃はこれで終わらない。一同の頭上から、再び雷が轟いた。

 

 避けても避けても、落雷は不規則ながらも次々と上空から降り注ぎ、装者達に息をつく間も与えない。

 

 だが、頭上をとられた程度で怖気付く彼女たちではなかった。

 

「制空権を取ったくらいで、いい気になるなよ雷野郎ッ!」

 

 クリスのアームドギアが弩弓型に変形し、通常のものより巨大な矢を発射する。

 放たれた矢は、スフィアローパー……ではなく、その更に上空へと飛んだ。

 

 外したのではない。スフィアローパーへの意趣返しでもあるが、この矢にはクラスター弾としての性質が備わっているのだ。

 

 次の瞬間、放たれた矢は無数の小弾へと分裂し、スフィアローパーの頭上へと降り注いだ。

 

―――『GIGA ZEPPELIN』

 

 突然頭上を取られてしまったことでスフィアローパーは対応し切れず、大量の弾をもろに喰らってしまう。

 翼にダメージを負ったことにより、スフィアローパーは飛行のバランスが乱れてしまい、そのまま地面へ落下し始めた。

 

 その隙を逃すほど彼女たちは甘くはない。

 

「はあっ!」

 

 マリアはアームドギアの片手剣を自身の左腕を覆う装甲へ収納する。すると左腕は砲身へと姿を変え、砲撃が放たれた。

 

―――『HORIZON†CANNON』

 

 スフィアローパーは砲撃をもろに受けてしまい、吹っ飛ばされ、地面に身体を叩きつけられる。

 

 だが、スフィアローパーはまだ終わらなかった。

 

 装者たちの技を連続で喰らい、ダメージが溜まりに溜まったスフィアローパーは、完全に怒りに駆られている。

 

『○*☆#〆*×☆ッ!!』

 

 そして、スフィアローパーは荒れ狂う獣の如く雄叫びをあげる。

 

 怒りに駆られ我を見失ったスフィアローパーは狙いも定まらないまま突進を繰り出す。

 

 だが、彼らがそれをただ黙って受けるはずがない。

 

「やあっ!」

 

 ワドルディは槍を地面につける。

 次の瞬間、地面を抉るかの如く勢いで突進を繰り出す。

 

―――『大地づき』

 

 突進と突進がぶつかり合い、両者は互いに距離を開ける。

 

「ぽよっ!」

 

 その隙を逃さない者がいた。

 

 そう、カービィである。

 

 ワドルディが突進する前に駆け出し、両者がぶつかり合い動きが止まる一瞬を待っていたのだ。

 

 そしてカービィは、友が作ってくれた隙を逃しはしない。

 

 走りながらスフィアローパーへ迫ると同時に、手に持っていた刃を横へ薙ぎ払う。

 

―――『ダッシュカッター切り』

 

 横一文字に切り裂かれたスフィアローパーは、再び吹っ飛ばされる。

 

 たった今受けた一撃により、スフィアローパーは標的をカービィに変える。

 

 今度は、口から自身の身体と同じ緑色の球弾をがむしゃらに吐き出す。

 

 カービィは自身へ降り注ぐ光弾を刃で切り裂いていく。

 そして再びスフィアローパーと間合いを詰めるべく走り続ける。

 

 この時、スフィアローパーは怒りに身を任せるが故に、ある重要なことを失念していた。

 

―――相手は一人ではないということを

 

 スフィアローパーの頭上より上に影が迫る。

 

 それは、ワドルディであった。

 

 ワドルディはなんと、槍を高速で回転させることによってヘリコプターの如く空へ舞っていたのだ。

 

 スフィアローパーはカービィへの攻撃に無我夢中になる余り、自身に迫るワドルディの気配に全く気づかない。

 

 故に、不意打ちを許してしまう。

 

 ワドルディは槍の先を自身の真下にいるスフィアローパーへと変える。

 そして体を回転させながら、全身の重心を下へ向け急降下する。

 

―――『月落とし』

 

 ワドルディの持っていた槍はスフィアローパーの頭へと突き刺さる。

 スフィアローパーの皮膚が硬いのか貫き通すことはない。

 だが、スフィアローパーは、そのまま地面へ向けて落ちて行く。

 

 完全にカービィに執着していたスフィアローパーは、自身の身に何が起きたのか理解出来ないまま地面へと叩きつけられた。

 

 ワドルディはスフィアローパーの頭から降り、その場を離れた。

 友にトドメを刺させるために……。

 

 スフィアローパーは全身に伝わって来る痛みを湧き上がる怒りによって堪えてながら、なんとか再び飛び立とうとする。

 

 だが、それは叶わなかった……。

 

 スフィアローパーの目前にはすでにカービィが佇んでいる。

 

 そしてカービィはトドメの刃を振り払う。

 

 あらゆる方向から繰り出される斬撃が、スフィアローパーの身体を切り裂く。

 

―――『カッターめった切り』

 

 何度か切り裂いたあと、刃を振り上げると同時に、カービィは空へ舞い上がる。

 

 そして、トドメの一撃を振り下ろす。

 

―――『ファイナルカッター』

 

 縦一線に切り裂かれたスフィアローパーは、最後の断末魔をあげる猶予さえなく爆散した。

 

 荒々しく燃え上がる怒りの炎は、戦姫の歌声と星の絆の前に沈下させられた。

 

 

 

★☆★☆★☆

 

 

 戦いを終えた一同は、S.O.N.G.本部へと帰還していた。

 

 その場の全員の目はワドルディへと向けられている。

 だがそれもそうだ。ようやくカービィやリーパーたちについて知っていて、尚且つ自分たちと意思疎通が可能な者が現れたのだ。

 最近起きた異変について何の手がかりも掴めていないS.O.N.G.にとって、ワドルディは希望とも言える存在だ。

 

「……えぇと、君たち誰?カービィの新しい友達?」

 

 一方のワドルディは、自身の置かれた立場を理解出来ずにいる。

 だがそれもそのはず、突然訳の分からない場所に飛ばされたと思いきや、敵と戦う羽目になり、カービィと再会できたのは唯一の幸いであったが、今度はまたしても訳の分からない場所へ連れて来られ、周りから動物園のパンダの如くジロジロと見られている。

 普通なら誰でも混乱するであろう中で、今の状況を理解するなど無理難題にもほどがある。

 

「……あぁ、すまない。我々は君に敵意はないから、どうか安心して欲しい」

 

 ワドルディが不安になっているのを悟った弦十郎は、彼を安心させるべく声をかける。

 

「我々は君にどうしても聞きたいことがあるんだ。どうかこちらでの事態解決のためにも、協力してくれないだろうか?」

 

 弦十郎の言葉から、ワドルディは彼らが自身の敵ではないことは理解出来た。

 

 だが、突然の事態に彼の心情は未だに落ち着きを取り戻せずにいた。

 

「ぽーよ」

 

 そんなワドルディの気持ちを和らげるために、カービィは声をかけた。

 

「……そうなの?」

「ぽよ!」

「そっか、カービィが大丈夫って言うなら安心だね」

 

 どうやらカービィの言葉により、ワドルディは安心を取り戻せたようだ。

 

「……ちょっと待て。お前、ピンク玉の言ってることがわかるのか?」

 

 今まで黙っていたクリスが、突如として疑問の声をあげた。

 

 連続して訳の分からない者が現れたことにより、多少おかしな者が来ても驚かなくなったクリスであったが、目の前で全てが謎に包まれたカービィの「ぽよ」と言う言葉をごく自然に解読して見せたワドルディに、湧き上がる疑問が我慢を超えたのだ。

 

「うん、わかるけど?カービィとの付き合いは大分長いからねぇ。」

「……いや、それだけで飲み込めるほどあたしの頭は暴食じゃねぇ!!」

 

 ごく普通に答えたワドルディに、クリスは毎度お馴染みの独特な日本語で突っ込みをかます。

 

「……ともかく、我々の質問に答えてはくれないだろうか?」

 

 クリスとほんの少しばかり口論……というより漫才に近しいやり取りをしている中、弦十郎はワドルディに問いかける。

 

「うん、わかった。カービィが信じる人たちなら大丈夫だと思うから」

「……感謝する」

 

 突然の事態に困っているであろう中、自分たちを信じくれる意を示したワドルディに、弦十郎は感謝を伝えた。

 

 そして問いかけるのは、今までカービィやリーパーたちについて熱心に調べていたエルフナインだ。

 

「ではまず最初にお聞き致します。あなた方は何者なんですか?」

 

 エルフナインはまず最初に、自身を含めこの場の全員が気になっていることを聞いた。

 

 エルフナインは今までカービィについて何度も調査を重ねてきたが、体の構造も既存の生物とは大きく異なっており、戦闘で見せた謎の力についてもわからずじまいだった。

 

―――カービィは一体なんなのか

―――一体どんな異端技術が関わっているのか

 

 今までずっと解き明かしたかった疑問を、今ここで明らかにするべくワドルディへ問いた。

 

「……えぇと、ボクはバンダナワドルディって言うんだ。わかりやすく言えばカービィの友達だよ。ボクたちはね、ポップスターって云う星から来たんだ」

『ッ……!?』

 

 ワドルディから帰って来た答えは、全員の予想から遥かに外れたものであった。

 

―――ポップスターと云う星から来た

 

 それが意味することを確かめるべく、エルフナインは再びワドルディに問いただす。

 

「……つまり、あなた方は異星人ということですか?」

「…え?そうだけど?」

『ッ…!?』

 

 ワドルディは何の躊躇いもなく、ごく普通のことのように答えた。

 

 だが、S.O.N.G.の者たちにとってそれは衝撃の事実以外の何でもなかった。

 

「異星人……だとッ!?」

「えぇぇっ!?カービィって宇宙人だったの!?」

 

「調!あたしたち地球で初めて宇宙人と交流したデスよ!一緒に有名になれるかもしれないデスよ!」

「……切ちゃん、落ち着いて」

 

 誰も予想だにしていなかった事実に、弦十郎は毎度お馴染みのフレーズをあげ、響も驚きの声をあげた。

 切歌は新しい玩具を貰ったこどもの如くはしゃいでおり、それを調がなだめる。

 

「……え、何?そんなに驚くことなの?」

 

 一同がそれぞれ驚きの反応を示すなか、ワドルディは皆の反応に疑問を露わにする。

 

「あなた方の星では、異星人との交流は普通なのですか?」

「うん、そうだよ。カービィなんて今まで何度も宇宙を旅したしね」

「ぽよ!」

『ッ…!?』

 

 ワドルディがさりげなく発したセリフに一同はもう本日何度目かわからない驚愕を浮かべる。 

 

「……もしかして、カービィって凄いの?」

 

 その場の全員が同じく思った疑問を真っ先に聞いたのは響である。

 

「うん、いままでボクたちの星が悪い奴らにシンリャクされそうになるたびにカービィが何度も助けてくれたんだ!最近だとカービィはカミさまもやっつけたしね!」

『ッ…!?』

 

 ワドルディはまたしてもさりげなくとんでもないセリフを放ち、一同を驚愕させる。

 

 装者たちも、以前(アヌンナキ)と戦い、そして見事勝利し、この星を救ったことがある。

 だがまさか、自分たちと同じく神―――カービィと戦った神がどれほどの者かはわからないが―――と戦った者が、それも地球外生命体が現れるなど誰が想像出来ようか。

 

 しかも、カービィの外見はどちらかと言えばまるでどこかのマスコットと思い違うような愛くるしい見た目であり、それが星を救うほどの偉業を成し遂げるなどとても想像できるはずがない。

 

「へぇ〜そうなんだ!カービィってそんなに凄かったんだ!」

「ぽよ、ぽよ!」

 

 だが、そんな事実をあっさり受け入れ、カービィに慣れ親しむ者がいた。

 そう、響だ。

 

 いつの間にか響はカービィを抱いており、満面の笑みをカービィへ向けていた。

 

 一同がいまだ「信じられない」という表情を浮かべる中、一人呑気にカービィと親しむ響に一同は内心で呆れていた。

 

「では、あなた方は何故この地球へ来たのですか?」

 

 エルフナインは、次に気になっていた疑問をワドルディに聞く。

 

「……地球、それがこの星の名前?うぅん……それが、ボクにもわからないんだ。」

「……どういうことですか?」

 

 エルフナインの質問にワドルディははっきりとした答えを言わなかった。否、言えなかった。

 

「ボクも突然ディメンションホールに飲み込まれて、気がついたらこの星にいたんだ」

「…ぽよぽよ」

「あ、カービィも同じみたいだよ」

「……ディメンションホール?」

 

 エルフナインは、ワドルディが言ったディメンションホールなる謎の用語に疑問を浮かべる。

 

「ディメンションホールは、ボクたちが住んでいる場所とは別の次元『アナザーディメンション』を繋げる、異空間の穴のことだよ」

「……別の次元?アナザーディメンション?」

「アナザーディメンションは、色んな次元とつながっていて、それでたぶんこの星に流れてついちゃったんだと思う」

 

 ワドルディは自身たちが地球へやって来た経緯を憶測を交えながら話す。

 

 対するエルフナインは、ワドルディから発せられた単語の数々に、思考の海へと浸り始める。

 

 その時、エルフナインの頭の中であることが思い浮かぶ。

 

「……もしかして、あの謎の反応!?」

『ッ…!?』

 

 エルフナインが咄嗟に発した言葉に、一同は以前エルフナインが言っていたことを思い出す。

 

――― 僕はあの未確認生命体が現れた日の現場を解析していました

――― すると、あのときあの場所から離れた所で未知の反応があったのです

――― この反応は"ギャラルホルン"の反応に僅かながら似ていたんです

 

 エルフナインが以前言っていたギャラルホルンに似た謎の反応と、さっきワドルディが言ったディメンションホール及びアナザーディメンション。

 この二つが、一同の頭の中で結び付く。

 

 そしてエルフナインは確証を得るために、ワドルディへ更に問い詰める。

 

「バンダナワドルディさん、あなたとカービィさんが装者の皆さんと戦ったあの生命体は、そのディメンションホールと何か関係はありませんか!?」

「……え?それって、リーパーやスフィアローパーのこと?」

 

 ワドルディが放った発言により、これまで未確認生命体と呼んでいた謎の敵の名前が明かされた。

 

「うん、リーパーたちは元々アナザーディメンションに住んでいる生き物で、たぶんボクたちがこの星に来たときに一緒にディメンションホールから出て来たんだと思う」

『ッ…!』

 

 ワドルディの言葉によって、エルフナインは確証を得た。

 

「……この謎の反応の正体は、ディメンションホールだったのですね」

 

 そう、それこそがエルフナインが得た確証であった。

 

 これまで現れたリーパーやスフィアローパーは、全てディメンションホールから発生したものだったのだ。

 ギャラルホルンと反応が似ていたのも、両方とも同じく自身たちが住む場所とは別々の次元へと繋がる性質を持つが故だったのだ。

 

「けど、変なんだ……。」

「……変、とは?」

 

 だが、ここでワドルディにはある疑問が思い浮かぶ。

 

「ディメンションホールは、普通なら自然に出来るものじゃないんだ。発生させるには、何かとても強い力が必要なはずなんだ。」

「ッ…!?それは……」

 

 そう、ディメンションホールは本来自然発生するような物ではない。

 

 以前発生した時は古代の遺産に秘められた強大なエネルギーによって…

 またある時は強大な魔力が集まったことによって…

 

 ともかく、これまでディメンションホールが発生したのは、必ず強大な力による原因があった。

 

 ワドルディの話しから仮説を立てるのは、エルフナインにとって容易かった。

 

「それはつまり、

 

 

 

 

 

 

 

―――ディメンションホールを発生させている、"元凶"が存在しているということですか……ッ!?」




次回以降は一旦シナリオを整理するために、更新が大幅に遅れると思われますが、どうかご了承下さいませ。
……え?前回も同じこと言ったって?……今度はガチでもしかしたら二週間ぐらい遅れると思いますのでどうかご了承下さいませ(土下座)
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