悪の帝国魔王軍に敢然と反旗を翻し、
海賊の汚名を誇りとして名乗るゴーカイな奴ら!
その名は!
1
ゆんゆんと名乗った少女を和真たちはとりあえず積もる話もあるだろうから。
と、カエルの肉を換金したのちにガレオンに招待した。
「お帰り。ありゃ?
見慣れない美人がいるけどそちらは?」
戻ると荷物運びの仕事を終えた総一が戻ってきていた。
どうやら他の二人はまだ戻っていないらしい。
「こいつは紅魔の里にいた頃からやたらと私に絡んでくる変わり者のゆんゆんです。」
「ちょ、ちょっとめぐみん!
初対面の人に変な紹介しないでよ!」
「はは。愉快な人だな。
そっちの馬鹿二人の様子を見るに助けられた感じか?」
あんまりな紹介に苦笑する総一。
しかし恐らくはいつもの光景なのだろう。
ゆんゆんはいじられて抗議こそしているが怒っている様子はない
総一は咳払いして注目を集めてから腰の剣を引き抜き
「自己紹介が遅れたな。我が名は七海総一!
宇宙海賊船ゴーカイガレオン船長にして、
いずれ魔王軍を滅ぼすレッドレンジャー!」
ピン!といつもの名乗りの時と同じ上着の襟を指で弾くポーズを取るとめぐみんは感心したように頷き
「ほら、里の外の人でも私を見習えばあんな風に堂々自己紹介できるんですよ?
少しは見習ったらどうですか?」
「え、ええぇ?そ、その、恥ずかしくないんですか?」
「そりゃあんまり大勢の前でやろうとは思わんけど仲間内だし、紅魔族相手だしね。」
本来なら彼女が普通の感性が普通なのだが、
紅魔族という集団においては彼女の方がマイノリティだ。
大変な苦労があったんだろう。と総一は心で彼女をいたわった。
「それよりダクネスの奴、まだ戻らないのか?」
ジョーが尋ねると総一は首を振った。
一同の顔が暗くなる。
唯一置いてけぼりのゆんゆんは首をかしげたが
「や、やはりもう既にアルダープの手籠めに…」
すぐ隣で青い顔で震えるめぐみんを見て明らかな異常を感知した。
「正直、不安しかないが…」
どうしようもない。
言いたくなかったが非情な事実を悔しそうにジョーが言いかけたところでけたたましい着信音が鳴った。
総一は自分のモバイレーツを開く。
「リアから?いったいなんだ?」
「まさか、魔王軍とかじゃない!?」
カエルの粘液まみれのアクアが言う。
「もしもしリア?どうした?なんかあったのか?」
『ああ!やっと出てくれた!早く来てください!
街の孤児院の前です!いま、結構大変な事態になってて!』
「よし来た!もうちょっと持ちこたえててくれよ!
めぐみん!いつでもガレオン出せるようにしとけ!
ジョー、和真、ゆんゆん!馬鹿女神!行くぞ!」
「ああ!」
「うっす!」
「え!?わ、私も!?」
「ちょっと!馬鹿女神って何よ!」
2
「サトウカズマ!またお前の仕業だろ!」
現場は騒然としていた。
戦闘の跡があったり力を使い果たしたリアが倒れていたりとかそうゆうのも勿論有ったのだが
「おいリア、大丈夫か?」
「そ、総一さん…なんとか。」
「これは、一体?」
ルカの妹、と言われたら通じるぐらいにルカそっくりの7歳ぐらいの女の子が彼らの前でおろおろしていた。
それ以外にもちらほらギルドや街で見たことある冒険者をそのまま小さくしたような連中が怖がった様子でこちらの様子を窺っている。
「み、皆が…」
「子供になってる!?」
「おい公僕、俺たちに昼間ずっと一緒にいたお前が一番こいつのせいじゃないってわかってるだろ。
何があったんだ?」
ジョーがそう聞くとセナは
「魔王軍行動隊長を名乗る怪人が現れたんです!
奴の攻撃を受けた冒険者や民間人が…」
「若返ったと?」
無茶苦茶なと思いつつもそれが魔王軍だったな。
と、思い直し三人は周囲を警戒する。
「どうしたんですか?まさか他にも…」
「ああ。奴らは毎度毎度ぞろぞろと雑兵ども引き連れてくるからな。」
「正解だ!」
いつの間にか包囲されていた。
ここ最近見ていなかった気がするゴーミン共に、首のない、頭を同に埋め込んだ土偶のような怪人が現れる。
「この事態はてめえの仕業か!」
「ああ!このドロロボーマ様の仕業だ!
お前たちの年齢も食い尽くして何もできない赤ん坊にして奴隷として売りさばいてやる!
やれ!」
「「「ゴー!」」」
武器を持って迫って来たゴーミンたち。
四人はそれぞれ武器を引き抜きリア、セナとゆんゆんに子供たちを任せると走り出す。
「そりゃあ!この!」
まず総一。
向かってくるゴーミンを躱して振り向きざまに峰打ちや鞘での殴打で倒していき、
「ゴーカイチェンジ!」
<ゴーーッカイジャー!>
「ゴーカイレッドォ!」
続いてジョー。
自慢の剣技で武器ごとゴーミンを真っ二つにしていき、
「ゴーカイチェンジ!」
<ゴーーッカイジャー!>
「ゴーカイブルー!」
そして和真。
スライディングからの足払いで転ばし、倒した敵を踏みつけながらジャンプ。
大上段から切りかかり、その時に出来た隙は真っ先に来た敵の武器をスティールで奪って対応。
「ゴーカイチェンジ!」
<ゴーーッカイジャー!>
「ゴーカイグリーン!」
最後にアクア。真正面からゴーミンを殴り伏せ、
ボディーブローやラリアットワンツーパンチで殴り飛ばす!
「ゴーカイチェンジ!」
<ゴーーッカイジャー!>
「ゴーカイピンク!」
「海賊戦隊!」
「「「「ゴーカイジャー!」」」」
「派手に行くぜ!」
「お望み通り派手に散らしてやる!」
武器を走りながら交換し、二刀流のレッド、ブルーが前に出て光線を防ぐ。
そしてその二人の肩を台に飛び上がったグリーン、ピンクが銃弾を浴びせる。
「うぐぅう!この程度!いけ!スゴーミン!」
ドロロボーマの掛け声とともに四体のスゴーミンが現れ、向かってくる。
「結局他人任せじゃない!」
「ここは速攻で片付けましょう!」
そう言ったグリーンが一本のキーを取り出し、モバイレーツにセット!
「ゴーカイチェンジ!」
<カーーッレンジャー!>
レッドレーサーにチェンジしフェンダーソードを構え先陣を切る和真
「俺らも続くぞ!」
「「「ゴーカイチェンジ!」」」
<ハーーッリケンジャー!>
<ゴーーッオンジャー!>
<デーーッカレンジャー!>
「よし!」
「行くぞ!」
「瞬瞬必生!」
まずはデカレッドの射撃で怯ませ、
「超忍法!空駆!」
ハリケンレッドはゴーミンを空に連れ去ってからゼロ距離でドライガンを押し当て地面に叩き落とし、
「マンタンガン!ロードサーベル!」
ゴーオンレッドは二刀流で息吐く間もない連続攻撃を
「スゴー!」
「ほれ、やるよ。」
「スゴ?」
「なーんてな!」
レッドレーサーは何と殴り掛かってきたスゴーミンに武器を渡して混乱した所をオートブラスターで撃つ!
「お、お前らそれでも正義の味方か!?」
「悪党に言われたくねえよ!」
「それに俺ら海賊だしな!」
そう言ってハリケンレッドはどこからか縄を取り出し
「超忍法!自在縄!」
スゴーミンを纏めるように拘束し、そこで三人が前に出る。
「カンカンマンタンガン!」
「シフトアップ!オートパニッシャー!」
「ハイブリットマグナム!」
「「「シュート!」」」
「「「スゴー!」」」
必殺ビームの連撃を受けたスゴーミン達は爆裂四散した!
ゴーカイジャーの姿に戻り四人がドロロボーマを取り囲む。
「あとはお前だけだ!」
「そ、それは…どうかな!?」
ドロロボーマがそう言うといつの間にかいなくなっていた四体目のスゴーミンがブルーを捕まえる!
「しまった!」
「もらった!」
そう言うとドロロボーマは右手を掲げてブルーから何かを吸い取った!
「ジョー!」
「しっかり!?」
変身解除されてうずくまったジョーに駆け寄る三人。
その隙にドロロボーマとスゴーミンは逃げ出した。
「この隙にさいならー!」
「あ、しまった!」
三人は今度こそいなくなったと確信して変身を解除した。
「ん?おいジョー?お前なんかおかしくないか?」
ふと振り返ると総一はジョーに違和感を感じた。
なんだかさっきより小さくなっているような…
「ここは……兄ちゃんたち誰?」
「マジかよ。」
見た目どころか記憶や持ち物まで若返ってしまったジョーに一同はそろって頭を抱えた。
3
やあみんな。総一だ。
とりあえずその場は和真の機転でセナとゆんゆんに押し付…ゲフンゲフン!任せてぱっと見12歳ぐらいになってしまったジョーと7歳ぐらいになってしまったルカを連れて和真の屋敷に向かうことにした。
「なあ。俺をどこに連れてくんだよ?
いい加減話してよ。兄ちゃんたちなんで俺の名前知ってんの?」
「ジョー少年、ちょっと俺たちもどこまで現状を把握できてるか分かんねえんだ。
ゼッタイ後でちゃんと説明するから今はとにかくついてきてくれ。
事が全部終われば国元まで送るから。」
総一にそう言われるとジョー少年は黙ってついてきた。
魔王軍のせいだと説明は受けているので一応は信じてくれたようだ。
問題は…
「リアお姉さま、本当に、本当にお父様とお母さまには内緒にしてくださいね?
ルカとの約束ですよ?エリス様に誓って破らないでくださいまし。
お兄さまたちもお願いいたしますね?」
「大丈夫。絶対秘密にしてあげるから。」
ルカだ。
誰この滅茶苦茶いい子ちゃんのお嬢様。
何このかわいい生き物。
なんでこんないい子が十年であんなサバサバした金にがめつい盗賊になるの?
この世界残酷すぎない?
「あれ?」
「どうした和真?」
「いや、門の前に変な人が…」
言われてみると門の前に誰か立っているようだ。
若くはない金髪の男だ。
服装は派手ではないが一目で上等とわかる良い布を使っていて、
顔だちも整っていて髭もきれいに整えられている。
中肉中背で戦いに向いてるようには見えないが背筋はピンとしていてしゃきっとしている。
「!? 君たち!君たちがこの屋敷に住んでるという冒険者たちか!?」
「あ、はい。俺がそうですけど…」
「頼む!娘を元に戻してくれ!」
娘?と一同がそろって首を傾げていると、
深々と頭を下げた男の背中から
「皆様お初にお目にかかります。
ダスティネス・フォード・ララティーナと申します。
以後お見知りおきを。」
「「「…………」」」
歳は、9歳ぐらいか?
ものすごくお行儀よくきちんとしたご挨拶をしてくれたお嬢ちゃんの10年後ぐらいがひどいアへ顔で敵に突っ込んでいくの知ってる身としては目の前の光景が信じられないんだけど…
「とりあえず、中、どうぞ。」
絞り出すように言った和真に続いて俺らも屋敷に上がった。
次ーーッ回!第十三話!
和真「嘘だろ!おーい!どこ行ったー!?」
リア「囮どころかはぐれちゃったんです!」
総一「こっちもだ!」
ドロロボーマ「勾玉を返せー!」
ジョー少年「誰が返すか!」
ルカ(ロリ)「これがあれば、あいつをやっつけられるの?」
ダクネス(ロリ)「…協力してくれる?」
僕たち少年海賊団!
三人「「「俺(私)たちがやるしかない!」」」