悪の帝国魔王軍に敢然と反旗を翻し、
海賊の汚名を誇りとして名乗るゴーカイな奴ら!
その名は!
1
「死ね!レッドレンジャー!」
五人はそれぞれ自分と同じ色の敵と対峙した。
レッド二人は最初は無手で戦っていたが、
ネジレッドが懐に飛び込みながら愛刀ネジセイバーを引き抜く。
「うお!お前らなんなんだ!?」
「我らの存在を証明するために邪魔な貴様らを倒す!
ただそれだけの事よ!」
「そうかよ!ゴーカイチェンジ!」
<オーーッレンジャー!>
「スターライザー!」
2本の赤い剣が火花を散らす。
同じころブルーは
「ネジトマホーク!はぁあ!」
青い斧型武器とスピードを生かして連続攻撃を仕掛けるネジブルー!
「速さならこれだ!」
<ターーッボレンジャー!>
手に入れたばかりのブルーターボに変身し、専用武器のJガンでネジブルーを狙う。
「ほう!剣士と聞いていたが中々見事な銃裁き。」
「武器が変わった程度で折れるようでは我が流派の名折れ。
どんな時でも俺は戦える!」
イエローの方も銃撃戦へともつれこんでいた。
パチンコ型のネジスリングで休みなく光弾を浴びせるネジイエロー。
「だったらこっちは一撃のパワー!
ゴーカイチェンジ!」
<ラーーッイブマン!>
「ライオンバツーカ!はぁ!」
強力な一撃に足場を壊され転ぶネジイエロー。
そこにイエローライオンは銃剣の様にライオンバツーカを使って近接戦を仕掛ける。
グリーン二人は互いの武器を搔い潜りながらカウンターの応酬を続ける。
「ネジロッド!はぁあ!」
「色どころか槍までかぶりますか…だったらこれです!」
<ゴーーッゴーファイブ!>
「エクステンド!ブイランサー!」
ブイブーメランを取り外し牽制で投げつけ、一気に飛び込み連撃につなげる。
「この!卑怯な!」
「そのセリフ!和真さんと戦うまで取っといた方がいいですよ?」
そして最後にピンク二人は遠距離武器での近距離戦。
「くらえネジアロー!」
「誰が食らいますか!ゴーカイチェンジ!」
<ゴーーッセイジャー!>
「スカイックショット!」
2人の武器での打撃とゼロ距離銃撃の応酬が続く。
「秘剣・超力ライザー!」
「Jガン乱れ撃ち!」
「ライオンバツーカ!ファイヤー!」
「ブイスラッシュ!」
「ピンクダイナミック!」
やがてそれぞれ相手に隙を作ると必殺技を放つ。
五人のネジレンジャーはそれぞれ吹っ飛ばされるが、五人集まり
「クソ!やはり強い!」
「おのれレンジャー!」
「焦るなネジイエロー、ネジグリーン。
勝負の機会はまだある。」
「はっ!余裕こいてくれるじゃねえか!
逃がすわけねえだろ!」
五人が走り出すとネジレンジャーは両手にパワーを溜めるポーズを取り
「「「「「邪電エネルギーアタック!はぁああ!」」」」」
「ッ!ゴーカイチェンジ!」
<アーーッバレンジャー!>
スピード重視の戦士故、一歩先に出ていたジョーがさらにアバレブルーにチェンジし、トリケラバンカーでどうにか受けたが逃走は許してしまった。
「しまった!」
「ジョー!アンタ大丈夫!?」
「ああ。向こうも目くらまし以上のつもりはなかったようだな。ん?」
膝をついていたジョーは足元に落ちていた紙を拾い上げる。
「これは…果たし状か。」
ジョーは紙をセナ含めた五人に見せるた。
『街はずれのダンジョンにて。
我らが主人と共にいつでも待っているぞ。』
そう書かれている。
「街はずれのですって!?
まさか…ダンジョンの異変も!?」
「何か知っているのか?」
「はい!もしここに書かれているダンジョンが報告のあったダンジョンだとしたら…大変なことが起きています!」
2
「お前ってやつはぁああ!」
「なんで私!?」
話を聞く限りどうにかお見合いを断れたらしい三人に事情を説明すると和真はアクアの胸倉を思いきり掴み上げてがくがくとゆすった。
「な、なんでよ!今回私ホントに何もしてない!」
「本当だろうな!?本当に住み着いた魔王軍の正なんだろうな!?
セナが言ってた奇妙なモンスターの大量発生は本当にお前のせいじゃないんだな!?
街はずれのダンジョンってこの前ゴセイジャーのキーをあのリッチーからもらったとこだよな!?
本当に何もしてない!?何か残したりしてない!?」
「残したと言えばもうアンデッドが湧かないように魔法陣を…」
「このボケナスぅううう!
もしその魔法陣がお前が仕掛けたのだってわかったらただでさえ印象最悪のうちのパーティーは犯人扱いじゃねえか!」
少しでもお前をあの時見直した俺がバカだった!
そう吐き捨てると和真は武器を整え出ていこうとする。
「ちょ、ちょっと!そんな言い方ないじゃない!」
アクアもその後を追う。
俺はそんな二人を見送った後残るメンバーを見渡した。
「どうする?俺たちも行く?」
「無論だ。ネジレンジャーには借りがある!」
「ダンジョン探索に盗賊は必須よ。」
ジョーとルカは二人を追って出ていった。
「私も行きたいところですが実はこの後ゆんゆんと約束があるので。
本当はドタキャンしてもいいのですが拗ねると面倒なので。
ダンジョンですし爆裂魔法の出番もないでしょうし。」
「よし分かった。リア!
いつでもガレオン動かせるようにしといてくれ。」
「了解です!ネジレンジャーにたっぷりお灸をすえてやってくださいね!」
俺たちは急ぎギルドに向かって捜査に協力する旨をセナに伝えた。
「あなた達をまだ疑ってはいますが、強力には素直に感謝します。」
「普通言うかそれ?」
「職業柄ってやつじゃない?
そんなんじゃ男は寄り付かないわよ?」
そう言ってルカがからかうとセナは意外と気にしてたのか少ししょぼくれた。
「んんっ!それではダンジョンまで案内します。
ある程度近付いてくると例のモンスターも見かけるようになるので注意してくださいね?」
そういうセナについていくと、確かに変わったモンスターとしか言いようのない変な、仮面をつけた人形みたいなのがダンジョンから湧き出てきていた。
「今からでもめぐみん呼んで爆裂魔法で入口ふさぐとかじゃダメなの?」
「お!ルカさんナイス!それでいいじゃないですか。」
「ダメですよ!明らかにこれは自然発生してるものじゃないんですから何か原因が悪意ある第三者なら討伐しないと!」
「それにネジレンジャーが潜伏してるなら転移魔法とかで逃げられるかもだしな。」
「いい作戦だと思ったんだけどなー。」
「確かにネジレンジャーはいますが、
一番濃厚なのが魔法陣でどこから召喚している可能性です。
ネジレンジャーも変な空間から出てきていましたし、
このお札で魔法陣を封印してください。」
そう言って俺たちは三枚のお札を渡された。
俺と和真が一枚ずつ。
そもそもディスペルとか覚えてるアクアには渡さずルカたちには『解』のモヂカラでの無効化を想定してシンケンジャーのキーを渡した。
「おいアクア行くぞ…ってなに石投げてんだろ寄ってくるだろ。」
「何って生理的に受け付けないのよ!
具体的にはあのチビ魔王に洗脳されてデストロイヤーに融合してバカやったあのリッチーぐらいに受け付けないわ!…ってあら?」
石を投げつけられた仮面モンスターは真っ直ぐアクアのもとに寄ってくるとその膝にくっついた。
「何かしら。甘えてるのかしら?
なんだか見てると無条件にムカムカしてくる仮面だけど、
こうして甘えられると段々かわいく見えて…。
ね、ねえカズマ。
なんだかこの人形ジリジリ熱くなってきたんですけど?
ていうか、ヤな予感がするんですけど!」
俺たちは和真に倣ってアホ女神から距離を取って耳をふさいだ。
しばらくすると熱風と耳をふさいでも聞こえるほどの爆発音が響いた。
「……このモンスターは見ての通り動くものに引っ付いて自爆する習性をもってて、冒険者ギルドでも対処に困っているんですよ。」
「なるほど確かにこれは厄介だな。」
「ああ。捨て石はそう何人もいないしな。」
「ちょっと!なんで皆そんなに冷静なの!?
いたわってよ!もっと私を心配してよ!?」
「別に?お前のことだし年貢の納め時が来たんだなーぐらいにしか思わん。」
「うわぁああああん!ダクネスー!」
「よ、よしよし…ソウイチ!
いくらアクアが相手でも言って良い事と悪い事があるぞ!」
「ダクネス、今お前が一番ひどいこと言わなかったか?」
「しっかしあの爆発、アクアの装備じゃなきゃ死んでた感じだろ?
流石に爆裂魔法には遠く及ばないが人一人吹き飛ばすぐらいは余裕そうだしなぁ…。」
「そうなんです。
ちょっとでもダメージを受ければ自爆。
遠隔でちまちま倒すしかなくて…。」
なんて話しているとダクネスが背中の剣を抜いて近付いてきていた仮面人形に剣を振り下ろした。
当然、白熱したかと思うと轟音を立てて爆発する!
「お、おいダクネス!?」
「お前何やってんだ!?」
思わず声を上げた俺たちだったが、
煙の向こうからピンピンしたダクネスが現れる。
「……うむ。これならいける。問題ない。」
これには若干、セナふくめ周りの連中全員引いている。
だが、泣きわめきもぐずりもしない優秀な肉壁はこの作戦で一番必要なものだ。
「私が露払いに前に出よう。
カズマ、ソウイチ。後をついてきてくれるか?
カズマだけだとどうも、な。」
「あー。確かに。」
「ちょっと総一さん!?
てかなんで俺なんだよ?別にジョーさんでも…」
「俺は剣士だ。
ダクネスほど頑丈じゃないし、夜目もお前らほど利かん。」
「ルカさん…」
「潜伏スキルもち二人いるならバラバラの方がいいでしょ?
それにソーイチいるならカズマもダクネスにセクハラしたりしないでしょそ?」
「そうでなくてもしませんよ!アクア!お前はどうす…」
「いやよアンタと一緒にダンジョンなんて!
また私を置き去りにする気でしょ!
モンスターやアンデッドに追い掛けられるのはもうごめんなのぉ!
支援魔法ならかけてあげるからやめて本当にお願いだからぁあああああああああああ!」
「………ちっ!仕方ねえ。ジョー、ルカ。
そこの馬鹿女神と不本意だろうが陰湿なモテねえ女のお守りは任せた。」
「も!モテないのは関係内でしょ!」
何やらギャーギャー言ってるセナを背後に和真、ダクネスと共に俺たちはダンジョンに潜った。
俺や和真含めた数人がランタン片手に後ろに控えて、前方に武器だけを持ったダクネスや盾持ち壁になってもらう布陣で進む。
「なあ。俺はダンジョンにちゃんと潜るの実はまだ二回目なんだけど、静かすぎないか?」
俺がそう尋ねると横に居た冒険者が
「いやうるせえだろ。
主にお前らが連れて来たあいつが…」
「フフフフ!ハハハハハハハハハハッ!
見ろ二人とも!当たる!当たるぞ!
こいつは私の剣でもちゃんと当たる!」
攻撃を一切避けない敵を相手にダクネスは嬉々として剣を振り回していた。
反撃の自爆を喰らうが、防御に極振りしたステータスの彼女には煤汚れにしかなっていない。
「どうにかなんねえの?」
「あんな喜ぶなら『大剣』スキルでも取ったらいいのに」
「まあ、そっとしといてやってくれよ。
多分アイツの人生に一回あるかないかだし。」
なんて言っているとダクネスはどんどん奥に進んでいく。
「おいダクネス!ちょっと早すぎないか!?
おーいちょっとー!?」
俺は声をかけるがあいつは目の前の敵を斬るのに夢中なのと爆発音で聞こえていないらしい。
「うわぁあああ!引っ付かれた!誰か剥がしてくれぇ!」
「おいバカこっちくんな!」
後ろの惨劇にも気づいていないようだ。
まあ、鎧もしっかり来てるし死ぬことないだろうけど。
「よしダクネス!その調子で真っ直ぐガンガン進め!」
「え?」
「よし任せろ!ああ、何だろうこの高揚感は!
今私は久しぶりにまともなクルセイダーやってる気がする!」
「ええ!?ちょっと待てよ2人とも!」
俺は心で他にいた奴らに謝りながら二人追って走った。
3
曰く、主は自らをかたどり土をこねてアダムとイヴを作ったらしい。
それと関係があるかどうかは不明だが、ダンジョンの奥よりやや手前。
胡坐をかいて自分をかたどり人形を作る仮面の男がいた。
「どうしたもんかな。あれ絶対今回の主犯だよ。」
「ああ。あれこそ我らを召喚した主。
魔王軍幹部の見通す悪魔、地獄の公爵、バニル様だ。」
「ああ。解説ありが…てめえネジレンジャー!?」
思わず総一は剣を抜いて飛び上がる。
いつの間にか真後ろにネジピンクとネジグリーンがいたのだ。
そして飛び上がった三人を囲むように他の三人も現れる。
「ふふ。うれしいぞ。
自分から飛び込んできてくれるとはな。」
「ブルーとピンクがいないな。まあいい。
お前たちは八人。
ここでお前らを潰しておけば次ぎ合うときは確実に5対5だ。」
そう言って武器を構えるネジレンジャーたち。
「ほう?これはこれはよく来たなゴーカイジャー!
ようこそ吾輩のダンジョンへ!」
そう言って立ち上がった悪魔、バニルは作っていた人形を土に返すと、ウィズが使っていたのと同じダークモバイレーツ、そしてキーを構える。
「臨気外装!」
<ゲーーッキレンジャー!>
バニルは黒獅子リオに変身した。
「かかって来いゴーカイジャー!」
次ーーッ回!第十六話!
ネジレッド「今こそ決着だ!」
バニル「まだまだ!お代わりであーる!」
ダクネス「モモレンジャーにデカブルー!?」
和真「黒騎士にオーグリーンまで!」
このムカつく仮面に鉄拳を!
総一「おいおい!ゴーカイすぎるだろ!」