スーパー戦隊このすばメガフォース   作:伊勢村誠三

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冒険とロマンを求めこの世界を往く若者たちがいた。
悪の帝国魔王軍に敢然と反旗を翻し、
海賊の汚名を誇りとして名乗るゴーカイな奴ら!
その名は!


いつもよりゴーカイなチェンジ!前編

1

「ようこそ!水の都アルカンレティアへ!」

 

ガレオンを風雷丸の力で透明にした赤き海賊団一同とウィズは降り立った。

 

「思って便り奇麗な街ね。」

 

「そりゃどんな山賊だろうと裸足で逃げだすアクシズ教徒でも自分で住んでるとことぐらいは奇麗にするだろ。

仮にも癒しの女神祭ってるわけだし。」

 

「へー、そんなもんですか。

ところでソウイチはなんで変身してるんですか?」

 

何故か総一はゴーカイレッドに変身したままだった。

 

「顔覚えられたらたまんねえからな。」

 

一周回って覚えられない?というツッコミは誰もしなかった。

するのがめんどくさかったのだ。

 

「アルカンレティアへようこそ!

温泉ですか?観光ですか?入信ですか?洗礼ですか?入会ですか?

それとも仕事を探しに?

でしたらアクシズ教のすばらしさを解くだけでお金をもらえる仕事が有りますよ!

今ならオマケでアクシズ教徒を名乗れる権利もついてきます!どうですか?」

 

こんなのはまだいい。

 

 

「ああ!怖い暴漢に襲われてしまったわ!

たすけてー!かっこいいアクシズ教徒!」

 

「ガはははは!なまっちょろいエリス教徒なんかこわくないぞ!

でもアクシズ教徒がいたら逃げちゃうかなー!」

 

ゴーカイレッドは無言で暴漢を演じるアクシズ教徒に鉛玉を恵んであげた。

襲われていた女性役の人は「あなたー!誰かプリーストを―!」と、叫んでいる。

 

「ちょ!ちょっと総一さん!あれ良いんですか?」

 

「あの馬鹿プリーストが行ったし問題ないだろ?」

 

一同は金だけは有るので一番デカい温泉旅館を選んで中に入った。

台帳と偽って入信用の書類にサインされそうにこそなったが、それ以外は特に問題なく通された。

 

「四人部屋と五人部屋を取ったから、

ウィズは俺のパーティーと総一さんのパーティーとどっちの部屋に行く?」

 

「ソウイチさんたちの方でお願いします。

アクア様と一緒にいると浄化されかねないので…」

 

「だったら一緒にお風呂行きましょうよ!

ここの温泉結構評判だし!」

 

「え?あ、あの…」

 

「いいですね!あ、和真さん!

言っときますけど壁越しに聴き耳とか立てないでくださいね?」

 

「ちょ!なんでそれ俺だけに!?」

 

「そりゃ一番やりそうだからだろ?」

 

荷物を置いて降りていった三人を見送り残ったメンバーは顔を見合わせる。

 

「お前らはどうする?」

 

「俺は風呂行ってきます。」

 

そう言うと和真はダクネスに荷物を預けて三人の後を追って行った。

 

「まったく、カズマは本当に仕方ないわね。

私は教団の本部の方に行ってくるわ!他のみんなもついてくる?」

 

「絶対行かない。」

 

「じゃあ私がついていきます。

アクアがまたなにかやらかさないか不安なので。」

 

そう言ってスキップしながら去って行くアクアについていくめぐみん。

 

「ジョー、お前は?」

 

「温泉に。今なら男湯は貸切だろうしな?」

 

「てことはここには混浴風呂が?」

 

「ああ。」

 

ジョーは剣だけ置くと鍵をかけて湯船に向かって行った。

 

「私は少し町を見て回ろうと思う。ソウイチは?」

 

「お前についていくかな。

あのくそ女神とは別ベクトルで問題を起こしそうだ。」

 

「むっ…なんだそのまるで私がいつでも不真面目みたいな物言いは?」

 

 

別に―、と間違いなく仮面の下で含みを持った笑みで言った彼にダクネスは横に並んで肘でこずいた。

 

 

 

ジョーの見立て通り迷わず混浴風呂に入った和真は腰にタオルを巻いて脱衣所を出た。

 

三等分にされているはずだがそれでも十分に広い湯船には先客が二人ほどいた。

一人はやや肥満体の男で、裸が一切濡れていない。

 

(何しに温泉来たんだよ。まさか落書きでもしてたのか?

あんないい年下おっさんが?)

 

そう一瞬だけ思ったが、目の前にタオル越しにある女体を凝視する作業に移った。

女性は恥ずかしそうに 身をよじる。

水面の下にある太ももが、そして水面よりやや上にある柔らかな乳房がむちっ、と、存在を強調される。

湯船のお陰でドライアイにはならないだろ、と、全く医学的根拠のない理由をつけて瞬きさえせずに見続ける。

 

「……あなたも湯治に?」

 

「……ええ、まあ、そんなとこです。

血流良くなったおかげですかね?もう指痛くないですけど。」

 

「そう、それはよかったわね。

全部台無しになる前に治って。」

 

「……あんた、さっきの男とグルって訳か。」

 

和真の女性を見る目が鋭くなった。

彼の中で彼女を凝視する理由が、その豊満で張りのある体以外に増えた。

女性は胸元でタオルを押さえたまま湯船を上がる。

 

「忠告だけど、さっさとこの街を出た方がいいわ。

死にたくないなら、ね。」

 

「アンタこそ、気を付けろよ。どっかの水の女神に。」

 

女性は不敵に笑うと胸の谷間に手を入れ、レンジャーキー用のシリンダーの付いた笛のようなアイテムと黄色いレンジャーキーを取り出した。

 

「アンタまさか!」

 

ぴぃいいいいい!と、甲高い音が鳴り、笛からレンジャーキーを核には黒い怪人が実体化する。

 

(マジかよ!モバイレーツ…脱衣所だ!)

 

「じゃあ、あとは宜しくね。」

 

ぽん!と、怪人の肩を叩いて出ていく女性。

和真はなんとか後を追おうとするが、怪人は針付きの触手を和真に伸ばし、

思い切り壁に叩きつける!

 

「わぁあああああ!」

 

「きゃあああああああああああ!なに!?」

 

「ちょ!カズマあんた!この!変態!」

 

「ッ!タンマタンマ!敵!敵が来てる!」

 

なんとか振り下ろされる桶を受け止め自分が出てきた方を指さす。

破壊された仕切りのむこうから二本の触手が伸びていた。

 

それは和真とルカに刺さると、一瞬金色に光り、二人の気を失わせて引っ込んでいった。

 

「な!? ウィズさん二人をお願いします!」

 

「は、はい!」

 

リアがそれを追いかけている間にウィズは二人を湯船から引っ張り上げ介抱する。

幸い二人とも変な場所を打ったりはしていなさそうだ。

 

「二人ともしっかり!大丈夫ですか?」

 

「う、うーん…いったい何が…」

 

「痛たた…やってくれたわねあの魔王軍!」

 

頭を抱えながらつぶやく二人。

和真は素早く立ち上がりパン!と拳を打ち鳴らす。

 

「ちょっとカズマさん無理しないでください!」

 

「は?ウィズあんた何ってるの?」

 

和真は心底不思議そうに首を傾げた。

それに賛同するようにルカも起き上がりながら言う。

 

「そうだぜウィズ。カズマはこっち……え?」

 

そう言いながら起き上がったルカが和真の方を見て固まった。

そしてゆっくりと視線を下におろし、自らの胸に手を這わす。

 

「や、やわらかい…。

うそだろ、こっちが出っ張った分こっちは引っ込んでる!」

 

「へ、変なとこ触ってるんじゃないわよ!

嘘でしょ…こんな、こんなバカなことが…」

 

「嘘だろ。まさか俺たち…」

 

「「入れ替わってるー!?」」

 




次ーーッ回!第二十話!

ルカ(和真)「総一さんたちもっすか。」

ダクネス(総一)「ああ。参ったよ。」

アクア「本当よ!魔王軍が来てるのよ!」

信徒A「偽物が!」

信徒B「街から追い出せ!」

いつもよりゴーカイなチェンジ!中編

ルカ(和真)「全くしょうがねえなぁ!」
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