悪の帝国魔王軍に敢然と反旗を翻し、
海賊の汚名を誇りとして名乗るゴーカイな奴ら!
その名は!
1
「はぁ!」
「そらぁ!」
アベコンベには総一とダクネスが。
レガエルにはルカとリアがそれぞれ相手取る。
炎攻撃と触手により打撃が武器のアベコンべに、
やわらかい体を利用して剣戟も銃撃も一切通じないレガエル。
「全くやりずらいな!」
「こーゆーのが、いいんじゃないの?」
そう言って総一は二本のキーを後ろに投げ渡す。
「アンタらには多分これね!」
ルカも二人にキーを投げる。
それぞれ敵本体ではなく足元に銃弾を撃ち込み、
隙を作るとフォームチェンジする。
「「「「ゴーカイチェンジ!」」」」
<アーーッバレンジャー!>
<ジェーーットマン!>
<シューーッリケンジャー!>
<ゴーーッレンジャー!>
「アバレブラック!」
「レッドホーク!」
「シュリケンジャー!」
「モモレンジャー!」
「姿を変えようと同じ事!くらえ!」
アベコンべは胸から火球を放つ。
総一扮するアバレブラックが前に出て、剣を構える。
「スプラッシュインフェルノ!」
炎が相殺され、周囲を水蒸気が覆った。
「ダクネス!」
「ああ!ウイングパンチ!」
2人を飛び越え背後を取ったダクネスの右ストレートがアベコンべの後頭部を陥没させながら吹っ飛ばした。
その先には、当然アバレブラックが!
「とどめ!クレセントムーン!」
至近距離で放たれた半月状のエネルギーがアベコンべを真っ二つに切り裂いた。
中から排出されたシンケンイエローキーをキャッチする。
瞬間、ダクネスと総一の体が…
「オイ戻んねえぞ!なんで!?
いつもは大抵敵倒すと元に戻るのに!」
「な、なんだと!?このままじゃ…
このままじゃ私は一生ツインテール地雷系私服のお嬢様でいる羽目に!」
「心配するのそこかい!
てか人の女の趣味を好き放題こき下ろすんじゃねえ!
こうなったら!」
総一はダクネスの腕を掴むとモモレンジャーの爆弾攻撃と、シュリケンジャーの剛速球にひるんでやけくそで触手を伸ばしてきたレガエルの前に飛び出した。
「ちょ!ちょっと二人とも何を!?」
触手から解放され変身が解除された二人が起き上がる。
「やった!戻れたぜ!」
「よし!こうなればこっちのものだ!」
ポニーテールを結い直しながらダクネスはゴーカイサーベルを構える。
「はいはいあんまり二人ばっか活躍しないでください!」
「…はっ!戻ってる!?リアちょっと待って!」
ハート爆弾が再びレガエルを襲う。
その勢いのまま懐に飛び込み
「ゴーカイチェンジ!」
<デーーッカレンジャー!>
「デカブライト!インパルスフィスト!」
火のついたレガエルに高圧水流を見舞う。
ブスブスと、黒煙を上げるレガエル。もう動けはしないだろう。
「トドメ行きましょう!ゴセイジャー!」
「よ、よし来た!」
「「「「ゴーカイチェンジ!」」」」
<<<<ゴーーッセイジャー!>>>>
「フェニックスヘッダーカード!
スカイックブラザーズカード!天装!」
召喚した四個のヘッダーをそれぞれの銃に取りつけ、
レガエルに標準を合わせる。
「スカイックバレット!」
フェニックス、タカ、カラス、プテラノドンを模したエネルギーがレガエルを粉々に撃ち砕く。
今回はレンジャーキーが排出されず終わった。
するとすぐさまゴセイブラック、和真は変身を解除して通話を始めた。
「もしもしルカさん!やっぱ戻ってますよね!?」
『カズマ!?なんなのよ一体!?なんで変異種スライムなんているのよ!?』
「「「変異種スライム!?」」」
通話を聞いていた三人は一斉に驚愕の声を上げて別動隊が向かった山の方を見た。
上の方の木々が倒れて、内側から茶色いぶよぶよした塊が盛り上がってくる。
「なんだあのでっかいスライム!?」
「変異しすぎでしょ…」
スライム、ハンスは完全に理性を失った雄叫びを上げながら山を下り始めた。
2
「もしもしカズマ!?カズマ聞いてる!?」
急に人格が元に戻り、困惑しながらもルカは全力でスライムから逃げていた。
勿論、それ以外のメンバーも全員。
「どうするんですかあんなの!
あんなサイズ私の爆裂魔法でも吹き飛ばせません!?」
「ポイズンスライムなんて吹き飛ばしたら二次災害で街一個滅ぶわよ!
リッチー!アンタはどうにかできないの!?
あの化け物にお似合いのお友達でしょ!?」
「私にも無理ですあんなの!
せめてあれの半分くらいのサイズなら凍らせることも出来ますけど!」
「ゴーカイオーで斬るか、スーパーライブロボのビックバーストは!?」
「合体ロボなんて隙間だらけの物ぶつけてどうするのよ!?
内側から溶かされて終わりよ!」
『珍しく頭使ったじゃねえかアクア。
つまり、ほぼ詰みなんだな?』
電話越しに和真の沈痛な声がする。
だが重々しい口調のまま続けた。
『誰でもいいけど、さっきあのスライムが落としたキーあったよな?
あれ何かわかるか?』
「ゴーゴーファイブ!
奇しくもこれで5本コンプリートだ!」
ジョーの声を聞き、しばらく黙っていた和真。
『めちゃめちゃ分の悪い賭けを思いついた。お前ら乗るか?』
「乗る!乗るからどうすればいい!?」
「お願いします!」
「あるんですね!?策が!」
「早く話せ!」
「博打上等!アンタにかけるわ!」
言葉は違えど全く同じ意味の返答が帰って来た。
和真はすぐに指示を飛ばす。
『ジョーさんとルカさんは最速でゴーゴーファイブキー持ってこっち戻ってください!
残りは待機!こっちが合図したら全員最強技をぶちかましてもらう!
残りはガレオンで出撃!総一さん直ぐ呼べますか!?』
『いつでも彼女はご機嫌さ!信じるぞ我らが参謀!』
3
本能のままに山を喰らいながら進んでくるハンス凶暴態。
迎え撃つはゴーカイオー。
だがさっきアクアがいた通り、下手に肉弾戦を仕掛ければ隙間から中に入られ腐食させられ終わりだ。
コックピットに乗り込む総一、ジョー、ルカ、ダクネス、リアの五人は操縦桿を強く握りしめ、迫りくる敵を睨み続けている。
『まだ引き付けて…』
唯一ブラックコンドルにチェンジして距離を測る和真が通信でタイミングを知らせる。
仮面やスーツの下の皮膚に汗が伝う。
『まだ…まだ………今だ!』
「レンジャーキー!」
「「「「「セット!レッツゴー!」」」」」
スロットに刺さったキーを一斉に回す。
ゴーカイオーの武装が介抱され、胸と両手足から赤いホースが飛び出た。
「「「「「ゴーカイ!ビクトリースプラッシュ!」」」」」
発射される高圧水流に洗い流され、徐々に小さくなり始めるハンス。
『今だめぐみん!とっておきをくれてやれ!』
「刮目せよ!今立ち上がる勇者の放つ陽をも超す魂の爆発!
叫べ風!唸れ雷!悪しき祈りを折る極光!『エクスプロージョン』っ!」
ビクトリースプラッシュを受けるのとは反対側に巨大な業火が炸裂する。
恐らくダイナマンキーもすべて使って行ったんだろう。
山の一部諸共ハンスの背中を持って行った。
『よし!ゴーカイオーは下がって!ウィズ!頼むぞ!』
「はい!カースドクリスタルプリズン!」
ウィズの発した強烈な冷気がビクトリースプラッシュ、すなわち消火用の水をたっぷり浴びて吸ったハンスをがちがちに凍らせていく。
『とどめだアクア!女神の底力!本気も本気で魅せてくれ!』
「ええ!最高の演出よカズマ!
なんたってこの私がトリなんだからね!」
かつてアクセルの街で、ベルディアと対峙した際に見せた水球と同じように神々しい光がアクアのもとに集まって行く。
「『セイクリッド・エクソシズム』っ!」
街全てを塗りつぶさんばかりの光が、浄化のパワーが町中を包んだ。
3
「なんでよぉおおおおおお!
どうして信者の子たちから石を投げられて街から押し出されなきゃいけないのよぉおおお!」
結果、一行は街から追い出された。
あんまりにもアクアが本気で浄化したもんだから、
街の温泉の水質を完全にただの水にしてしまったため、
魔王軍幹部とその手下の討伐と相殺してやるから金輪際街に近づくな。と、いう事にされてしまったのだ。
「レンジャーキー七本に釣り合わない大博打だったな。」
剣の手入れをしながらジョーがつぶやく。
「ほんっと散々なめにあった!しばらく面倒は勘弁ね。」
ソファーに寝っ転がったルカも同調する。
総一も自分の椅子から立ち上がると窓の外から小さくなっていく街を見る。
(帰り際に教主が行ってた『もしや本物の…』ってつぶやきがどうか聞き間違いでありますように。)
少なくともアクアではない何かに祈ると総一は操縦席に戻った。
次ーーッ回!第二十三話!
総一「気分はどうだい?ララティーナちゃん?」
ダクネス「やめろぉ!」
ゆんゆん「カズマさんの子供が欲しい!」
和真「ぶっ―!」
アクア「……!?!?!?!?!??」
ルカ「アンタ気は確か!?」
めぐみん「行かなければならないようですね。紅魔の里に!」
魔法使いの里
ジョー「派手過ぎてついていけん…」