恋獄塔めありーすけるたー きぼうのともしび 作:謎のコーラX
山に行こう!
そう言ってマチは夏休み前に準備を進めた、しかし他の皆は海派、味方になってくれるのはマリアチャイルドや牛若丸くらい、なんで皆海が好きだろう、砂がついて嫌だしナンパもある、山なら近くの湖で泳げるし、人もまず来ない、え?、虫や天気が怖い?、うるせぇそれも楽しんでこその山だろ。
「はーーーーーーくそ」
「長いため息ですね〜、マチさん」
マチは廊下を歩きながら、かぐや姫と話していた。
「お前にはわからんだろうね、インドア派」
「そうですわね〜、わらわは家でごろごろしたいもので」
「……はー、いっそ一人で行ってやろうか」
でも寂しいのよな、それじゃあ山籠りと同じだ、その辺の不良どもは余裕で半殺しにできるしする必要はない、むぅ……。
「考えてらっしゃいますねぇ……おや?」
かぐや姫が何か気づいたように窓のほうを指さす。
「なんだ?、一体何が―」
窓をほうに目を向けた瞬間、窓が割れ、顔に野球のボールが激突する。
「――」
ぼと、と、野球のボールが落ちる。
「ま、マチさん?」
「ふ……ふふふ、ははは!」
マチは割れた窓から3階から飛び降りた。かぐや姫が叫ぶ声が聴こえるが、ふふ、どうせ赤ずきんだろう、ふふふ。
笑顔とは本来攻撃的な(以下略)
○
野球部のグラウンド、今日は部は休みだったので、放課後、僕は赤ずきんに誘われて二人で野球をしていた。
「あー、窓割れちゃったね、赤ずきん」
「あはは!、ジャックの投げたボールが遅かったからね!、さて、もう一回や―――」
赤ずきんがある一点を向いて硬直した、あ、これは、僕もそちらを見る、そこには柵の向こうに笑顔ながら、鬼が見えそうなくらいの気配、オーラを纏ったマチがいた。
「あー、ジャック、ちょっと用事思い出したから、また今度ね!」
赤ずきんは逃げようとするが、マチはあの高い柵をひとっ飛びして、着地、すぐさま赤ずきんに走り寄ってくる。
「マテやコラァァァァ!!、一日で3回も窓割るわ、3回目に人に野球ボールぶつけおってからに!」
「ごめんなさーい!!」
――結果、赤ずきんはマチに捕まり、アイアンクローを顔に受けた、くっきり手の痕が残るくらいに。
「うぅ、いたたた」
「ふぅ……ん?、そういえばジャックもいたんだったな」
「あ、はい、赤ずきんと野球していました」
「………」
マチは急に僕を見て、考えだした、なんだろうか、もしかして僕もあれされるのかな。
「……ジャック、一つ頼みたい」
「な、なんでしょう」
「何、簡単なことだ、お前の知り合い皆を山に誘ってくれ」
「え、えぇ!?」
「ちなみに拒否権はない」
「何で僕が!?」
「お前があいつらと仲が良いのは知ってる、マチもそれなりに良いがお前には負けるからな、お礼はするつもりだ、な?」
「わ、わかりましたよ、それで山に何しに?」
「ふふふ、決まってるだろ……夏といえば!、キャンプ!」
キャンプ……キャンプか、言ったこと無いけど、それも良いかも……強制な点はあれだけど。