「そのカリスマで私を救ってよ、お姉様」   作:小鈴ともえ

25 / 48
この進行ペースでは完結が二百話以降になりそうなうえ、原作キャラ三人だけでここから三百年以上を回すのはどうかと思うのでアンケ取らせてください
プロットを組んだ段階でもう少し考えられたはずでした。私の過失ですがご協力いただければと思います


久遠の夢

数多の幻が私を惑わせる。

あらゆる運命に彼女らは現れる。

全ての未来でフランは泣いている。

 

 

 いちいち出てくる彼女らは誰だろうか。どうすればフランを笑顔にする運命に変えられるだろうか。今の私は何をすべきなのだろうか。

 

 

 

 数日前に見た夢。その内容があまりにも理解不能な物だった。私が意識して行使する能力においては、精々半年やそこら先までの運命だけを弄ることができる程度だ。

 しかし夢の中では時々あり得ないほど遠くまで見えることがある。昔もそうだった。

 

 予知夢と言えば聞こえは良い。だが実際には私の見る物と人間の書に記録されている物とは全く性質が異なる。人間の見る夢は、その多くは差し迫った危機を知らせるための物であるという。

 対して私の見る夢は危機を伝える物だけではなく、日常的なことまでがかなり詳細に出てくる。急を要するような事ならば連日見る事になる点も相違点だろう。今回の夢に関してはあの日一度きりしか見ていないので相当遠い未来である可能性が高い。

 確か以前は数年も先の未来となる夢を連日見せられたし。まあ能力の練度が向上したから数年後でも連日見なくなった、と言う可能性は無きにしも非ずなのだが内容からしてそれは考えづらい。

 

 

 その最たるものが全く知らない二人の女性。見て呉れは十代半ばくらいの人間の少女。美鈴よりは少し小柄になるのだろうか。下から見ているのでいまいち身長の違いが分からない。

 白を基調とした一人と紫を基調としたもう一人。白の方はメイドのような恰好だが、現在この館ではメイドではなく執事を雇っている。紫の方はもう全く見当もつかない。片手に本を抱えているだけの人間のようにも見える。

 

 その私の知らない少女たちが、泣いているフランの方を見て慰めているようにも見えた……気がする。館は何故かボロボロだったし、そこにいた者たちも皆どこか傷があったように思う。

 もう一度見られれば分かるのかもしれないが、今のところは全く理解できないことばかりだった。これが現実となるのはいったい何時なのだろうか。この惨状とフランの悲しみの原因を取り除くことはできるのだろうか。

 

 

「お、ようやく来たか…………顔色が優れないようだけど何かあったのかい?」

「いえ特に、何も無いから気にしなくても良いわ。早速今夜も始めましょう」

 

 上手く取り繕えていると思っていたが、やはり美鈴にはすぐに気づかれてしまうか。こういう時に察しの良い者は面倒なのよ。変に気を遣われてしまうし。

 美鈴が何も気にしなくても私は大丈夫なのに。自分の事が自分でできなくて何が当主だろうか。従者に養われているだけの主人などまっぴらごめんだ。

 

「うーん……いや、今夜は休みにしようか。レミリアは気づいていないだろうけど、そんな状態で鍛錬をしても毛ほども身に付きはしないだろうからね」

 

 

 

 

 

 

 

 レミリア本人は気づいていないのか、それとも無視しているだけなのかは知らないが、彼女の気の乱れは尋常ではない。今日だけではなくここ最近ずっとそんな調子だ。

 何か悩んでいることや相談すべきことがあるのは明白だが、こういう時にこちらから相談を強要するのはあまりよくない。()()()()()()立場ではなく()()()()()()()立場で話を聞かなければ、話し手も話す気が失せるし本質が見えてこない。

 

 ただいつも通り接すれば良いのかというとそうでもない。無駄な事はさせない方が良い。こちらが気づいていることを明らかにしておけばレミリアも話を切り出しやすいはずだ。

 私の能力は気を使うものであって気を遣うものではないのだが、多少長く生きているとこちらの方も自然と身に付いてしまうらしい。

 

 レミリアが私の主人であるわけではないが一応は主人の姉。少しの気遣いができなくて誰かの従者などやっていられない。

 ……まあフランちゃんとの関係は主従と言うよりは、良き話し相手の側面が強いのだが。

 

 

「そんなに言うほどでもないでしょう? だってほら、身体は存分に動くわ」

 

 レミリアはこういうが無理をしているのは明白だ。休憩も時には重要。他の事が気にかかっているのに集中などできようはずもない。

 

「何度言っても今夜は休憩だ……ん? も、もしかしてレミリア、好きな男でもできたのかい?」

「は…………はぁぁぁぁ?! き、急に何を言っているのよ貴方は! 私が男を好きになる? あり得ないに決まっているでしょ!」

 

おぉ、凄い剣幕だ。

 

 しかし本当だろうか。昔から多くの人間を見てきたが、気が乱れている時は恋に思い悩んでいることが多かった気がする。人間と妖怪ではまた違うのかもしれないが……うーむ怪しい。

 

「いやだけど気が乱れている時は大抵恋煩いだったから…………」

「だからあり得ないって言っているでしょ? そもそも私が男と会う時なんてほとんどないわ。執事たちも別に好きなわけではないし……ああ勿論嫌ってはいないわよ」

 

 確かに関わりのある男などエカルラート家の当主か近隣の町の長たちばかりであるし、いずれもレミリアと直接会うわけではない。本当に思い違いだったか。

 となるとレミリアはいったい何に悩んでいるというのだろうか。私の経験上これ程までに心を煩わせる事など恋以外なかったのだが……人間が単純だっただけだろうか。

 

「す、すまないね。まあ今日はもうフランちゃんのところに行こうか。先に降りていていいよ」

「本当に手合わせをしてくれる気はないのね…………まあ良いわ。それよりも、ねぇ、美鈴っていつも昼はここの門番をして、夜はいつもフランの部屋で過ごしているでしょう? 寝る時間が無いのならばフランにも言ってあげるけど」

 

 

 館に戻っている間にレミリアから質問される。あぁ、この問題は何時か言われるだろうなとは思っていた。意外に遅かったが。

 

 本当の事を言えば寝る時間がないわけではないし、むしろ毎日十分な時間寝ている。でもそれを馬鹿正直にレミリアに言うわけにはいかない。

 

 

 

 だって、ねぇ……門番として門の前に立っていながら寝ているなんてそんなこと言えるはずないではないか。いやいや、これは別に私だけが悪いのではない。

 別に寝ていても何者かが近づいてくる気配がすれば起きるし、これはきちんとフランちゃん公認なのだ。

 

 主人を盾にするのは従者としていかがなものかと思わないでもないが、この昼寝に関しては本当にフランちゃんが私の事を考えて提案してくれたものだ。

 妖怪だから多少は寝なくても問題ないとはいえ、ずっと寝ないままなのは流石に身体に悪い。だから昼間レミリアが寝ている時間を私の睡眠時間に充てるようにしたのだ。確かに昼間ならばレミリアは勿論、他の使用人たちも門まで来ることは無い。後はレミリアが来るより前に起きて立っていれば良いだけだ。難しいことは無い。

 

 

 だがこれを言えるはずはない。私が非難されるのは当然だが、フランちゃんもまたレミリアに何か言われるだろう。

 

「大丈夫だよ。フランちゃんが寝た後に少しばかり寝ているからね。私はそれくらいで十分だよ」

 

 うん。嘘は言っていない。実際にフランちゃんが寝たあとレミリアも寝るのを待って寝ているし。それが門の前で、だから問題なんだけどレミリアはそれを知らないから無問題。

 

「フランちゃんにもそれは言ってあるし、今からでも先に聞きに行けば良いんじゃないかい? 食事はいつも通り運んで行くから」

 

 聡いあの子ならば私の言わんとしていることも分かってくれるだろう。上手く伝わらなかったらまた適当にごまかさないといけなくなるが……言い訳は苦手なんだけど。




・読みやすさも考えると個人的には百話以内に完結させたい(初めの方の伏線が謎要素のまま長く続くせいで忘れてしまうなど。回収された伏線を探すときにも読み返しづらい)
・原作キャラが少ないと進行にはその分オリキャラを増やさなければならなくなる(あまり多いとご都合主義的展開がやはり多くなりがち。かつ原作キャラをフルボッコにするようなキャラはなるべく作りたくない)
・需要が無いグダグダな話が増える可能性が高い(私の技量の問題)

あくまでもこれは私個人の見解です
なお「是」の票数が「非」の票数の半分以上(「是」3票「非」5票など)、またはその逆の場合には間を取ったうえで票数の多い方に傾斜をかけます(この場合なら二、三十年単位、逆なら六、七十年単位)。わかりにくくて申し訳ないですが

時間を百年単位で一気に進めるのは是か非か

  • 是 (ごくまれに百年くらい飛ぶ)
  • 非 (数年~十年ほどをコンスタントに)
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。