アベンジャーガンダム登場はまだ先ですかね…
一年戦争 転生と全ての始まり
視界が朧気だ。
霞んで、何がなんだか解らない。
だが、車に体を揺らされていることは解る。
「…っ!く……伍長!」
何だ、この記憶は……ああ、俺の………前世………!?
「クガヤ・アルファラ伍長!聞いているのか!?」
「も、申し訳ありません中尉殿。頭が痛くて……」
「ムッ?体調管理は大切だと言われているだろう!?」
「す、すみません…」
状況が理解できない。
この記憶は確かに俺の記憶で、俺の前世だ。
つまり俺は………
あの時、俺は彼女と別れたあと電車に乗って………脱線事故で俺は死んだ。
そのあとは何があったかは思い出せない……………が、何となく俺は今記憶を取り戻した瞬間、再び俺としての人生が再開されたような感覚だ。
頭痛は治ったので、改めて中尉殿の元へ向かうとこう言われる。
「さっさとモビルスーツに乗れ!アルファラ伍長!」
モビルスーツ……!?
俺は視界がはっきりしている目で、目の前にある人型の巨人を見上げる。
それは、俺がよく知っている物だった。
RGM-79【ジム】。
標準装備にビームスプレーガン、ビームサーベル、頭部バルカン砲を二門備え、いかにも原型機であるガンダムの量産型である。
しかし、これがあるということは…………いや、まだ決まったわけではない。
スパロボの可能性も有り得るし、Gジェネである可能性もあるのだ。
「とっとと乗らんか!動作確認と模擬戦はすぐに始めるんだ!さっさとしろ!」
と、急かされたので乗り込む。
だが、俺は転生………つまり、ラノベである転生をした人間なのだが……南無三!
「っ!」
操縦桿を握ると、何故か体が動かし方を解っていた。
そして、パニックで混乱していた頭が冷静になる。
今いる場所は、連邦が勢力下に置いている場所だ。
先行量産されたジムの運用のため、モビルスーツ適性のある人員を集めて今ここで機体の動作確認と模擬戦をすることになっている。
動作確認ぐらい、とは思うがそんな余裕がないのが戦争なのだろう。
すんなりと、その事実を受け入れている自分自身にも驚きであるが。
「ジェネレーター起動。システムオールグリーン。後は動作確認………」
ドゴン!と派手な音がする。
ここは倉庫内のため、モビルスーツを倒したりしたら大変なのだが…………どうやら奥のジムが足首が外れて倒れたようだ。
不良品でないことを、俺は願うしかない。
にしても、何で俺はガンダム……モビルスーツが存在する世界に来たのだろうか?
俺は神様に会ってないし、特に特典を貰うとかそういうのもなかった。
ロマンがないな…とは思いつつ、ぶっちゃけ、いや正直自分の記憶を統合したり整理したりで大変なのだ。
今の俺はクガヤ・アルファラ。
階級は伍長で、14の少年兵。
モビルスーツに適性があったので、こうしてこの場にいるのだが今の俺になる前は、随分と大変な目にあってきたようだ。
コロニー落としで家族や親友その他を亡くし、暴力的な親戚の元へ。
そして、家族の復讐のために連邦軍に志願する…………という、ガンダムシリーズを通して脇役や主人公に深く関わる人物が持っていそうな経歴を持っている。
俺は……俺は…どう生きればいいんだ?
ガノタだから、宇宙世紀やらモビルスーツがある世界に来れたのは素直に嬉しい。
だが、彼女を………たった数時間の恋人を置いて死ぬとか理不尽すぎやしないか………?
彼女から告白され、俺は承諾して恋人となった幼馴染。
元々、家が隣同士だったのでそこから付き合いが始まり、自然に彼女とも仲良くなった。
しかし、才能が違う。
俺は手先が器用なだけのオタク向けな性格。そして、特に突出した才能も力もない。
それに反して彼女は、可愛く綺麗に育ち、天然な所はあるが成績も身体能力もとてもいい人物だ。
男子から自然にモテまくり、女子からも妹のように扱われた。
本人は嫌みたいだが。
だからこそ、俺が一番彼女の近くにいる存在だということに、嫉妬してくるやつが多かった。
本気で恋していた奴等の中には、俺が恋路の邪魔になっていると考え、排除しようとしてきた。
あらゆる手で。
その度に、俺は虐められたりしたが大抵の輩は喧嘩で終わりにした。
そのおかげで俺はその町で有名な不良扱い。
自然に俺から彼女から離れたのだが………高校生になって二年目。
彼女から告白された時は耳を疑った。
だが、彼女の意地の悪い言葉のお陰で本気だということがわかった。
その時間もほんの少しだけ。
……………何故、ガンダムシリーズ定番の鬱な展開になっているんだろう。
結局の所、俺は報われず人生を終了させたというところか。
だからなのだろうか?大好きな作品の世界に転生させて、やり直しをと………やり直し以前にこの世界、モブに厳しい世界だぜ?
ぶっちゃけ、ニュータイプでもないとやれる気がせん。
しかも、今の俺は軍人。
金は多めに貰えるだろうが、この戦時下で何か娯楽用品買えるか?って話だ。
何にせよ、難儀な世界だ。
「自分は、クガヤ・アルファラ伍長であります!よろしくお願い致します!」
ここはオデッサの戦線が近い、連邦軍の基地である。
時期的には、既に各地で連邦のモビルスーツの存在は確認されているだろう。
オデッサ作戦の数週間前。
俺は、この宇宙世紀を生き残ることができるのだろうか?
それとも、俺はまた死ぬのか…………それは、運命という糸が握っているのだろう。
とりあえず、始まりです。
クガヤ・アルファラ………いや、この作品の主人公の長い年月をかけて、紡ぐガンダム世界の冒険が。
時間ややる気、後はインスピレーションがあればドンドン書いていくつもりです。
Zと同じくです。