機動戦士ガンダム 宇宙の彼方へ   作:単眼駄猪介

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大変申し訳ありません。
Vガンはほとんどゲームでしかストーリーの内容を知らないので、かなり飛ばした最終回です。

それでは、どうぞ!


ザンスカール戦争 エンジェル・ハイロゥ

ビームが目の前を通り過ぎる。

カテジナの駆る、【ゴトラタン】と相対する。

 

「一年戦争の亡霊が!クロノクル様の邪魔をするな!」

 

「俺にも退けん理由がある!人をゴミみたいに押し潰すザンスカールなど、言語道断!!」

 

【ゴトラタン】にはある程度ダメージを与えている。

しかし、戦闘には支障はなくむしろ俺の【NEO・Hi-νガンダム】が不味い状況だ。

一応、チューンアップや武装の改良など、様々な工夫と歴戦の経験を持って今までのザンスカールのパイロットたちを圧倒してきた。

ウッソ君の【V2ガンダム】がエンジェル・ハイロゥを破壊してくれるまで、俺がここを保たねばならない。

しかし、クロノクル・アシャーとカテジナ・ルースの連携攻撃は中々厄介で、左腕を肘から先を持ってかれた。

だが、クロノクルの【コンティオ】はもう器用な動きはできまい。

というか、戦闘能力はほぼない。

と、思考を働かせていると胸に鋭い痛みが。

 

「グッ…!」

 

口の隙間から漏れてきたのは、俺の赤い血。

数年ほど前に病気を患い、治療を受けていたが、ザンスカールのバカ共が病院を占拠したり、潰したりしたせいで治療を断念。

八つ当たり気味にザンスカールを潰してきた。

だが、やはり年のせいか、それとも俺の命の灯火が消えかけなのか。

エンジェル・ハイロゥ戦直前から、度々吐血していた。

肉体的な限界も迎え、体のあちこちが悲鳴をあげる。

 

「…けっ!まだまだぁっ!」

 

「まだやるつもり!?」

 

「気配が…変わっただと!?」

 

フルサイコフレームの光が機体を包む。

もう、俺は死ぬだろう。

娘たちや妻に何も言えず、この世を去ることになるとはな……

二度目の死は、俺という概念を消し、また何処かで俺の生まれ変わりでもできるのだろうか?

まあ、その時はその時だ。

 

「ジェンコ!後ろに下がれ!ゴホッ…お前の機体じゃ対応できない!」

 

「しかし!大佐の体が…!」

 

俺の代わりにと思ったのか、【Vガンダム】に乗っているジュンコ・ジェンコが前に出る。

が、結果は想像するだけでわかる。

だから、俺は止める。

 

「元々、俺の残りの命は短い!若い人間が年老いた人間より先に死んじまったらダメだ!」

 

「ですが!」

 

「もう病気は治りようがない!ここは俺任せろ!死んでも止めるさ!」

 

「……了解…!」

 

これでいい。

良けりゃ終戦後に衰弱死、悪くても戦死か病死だ。

いずれにしろ、俺の命はそう長くない。

ビームライフルで、【ゴトラタン】の右腕を吹っ飛ばす。

お返しにと、【ゴトラタン】がビームライフルを撃ちながらビームサーベルを振り回してくる。

 

「この死に損ないが!!」

 

「こっから先は…………死ぬぜ!」

 

「動きがさらに……!っ!不味い、カテジナッ!」

 

ビームサーベルが左足を斬り飛ばす。

が、組み付いて俺はバルカンで【ゴトラタン】のメインカメラを破壊。

そしてその衝撃で動きが止まったところに、残った二基のフィン・ファンネルで機体を撃ち抜く。

脱出ポッドが【ゴトラタン】から射出され、【ゴトラタン】自身は爆散する。

その爆発でコクピットに亀裂が入り、その隙間から破片が俺の左腕や腹に突き刺さる。

 

「ぐうっ!?」

 

「なんなの、あの化け物は…!」

 

「さすがは……大地の復讐鬼と呼ばれたことはある……」

 

クロノクルの【コンティオ】に機体を近付けさせる。

 

「聞こえるか?クロノクル・アシャー」

 

「っ!なんだ急に?止めを刺すなら今だぞ?」

 

「もう、そんな気力もねぇや……ポンコツお嬢様と一緒に生き延びてこい」

 

「カテジナと?…貴様は何が言いたい?」

 

「もう俺は長くないんでね。まだ先のある若いアホ共が未来を作ってくんだ。それに敵であろうと生かすのも殺すも自由だろ?」

 

「……スラスターの残量がない。このままだと漂流するだけだ」

 

「俺がリガミリティアの方に押し出してやるよ。運が悪けりゃ死ぬだろうが…少なくとも俺の名前を出しときゃ、生かしてくれるぜ」

 

カメラ越しに見た、コクピットの惨状を見たか、クロノクルは一瞬驚きの顔に染まる。

 

「…………なぜそこまでするのか、全くわからない」

 

「当たり前さ。オールドタイプだろうと、ニュータイプだろうと、わからんもんはわからんさ。まあ、とりあえず生きろ。老い先の短い老人から言えるのはここまでだ」

 

「……安らかな眠りになることを願う」

 

思わず吹き出しちまった。

まあ、痛くてすぐに笑えなくなったが。

カテジナの脱出ポッドを【コンティオ】の残ったまともに動かない右腕に掴ませて、【リーンホースJr.】あたりがいるだろう宙域に押し出す。

 

「あばよ」

 

なんとなく口にした。

声は相手には聞こえていまい。

意識が遠ざかる。

さすがに死ぬか……出血量も、もはやどうしようもない所まで流出してしまった。

もう腕から先の感覚もない。

すまない。

強くそう思った。

今見える地球の裏側にいるだろう自分と同じく年老いた最愛の妻と、俺の子供たちを思いながら思った。

やはり、宇宙世紀はハードだ。

だが、これで二週目があったら余裕で生き残れる気がする。

確証はないが。

もう、自分でもわかるほど体の温かさが消えていく。

ははは……次はどうなるんだろうな……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

目の前に、宇宙とその中に浮かぶ青い星、地球が見える。

意思体だけになったクガヤ・アルファラだった男は、今ここにいた。

 

「君もここに来たか、クガヤ」

 

その声は……アムロさん?

 

「…そうであり、そうではない。まあ、かつての名前としかここでは説明できないさ」

 

「いずれ誰もが来る運命さ」

 

これは……シャア…キャスバル・レム・ダイクンか。

 

「君は転生者だとは、あの時は思わなかったよ。君が知っている私たちの世界は、この世界と同じだったかね?」

 

俺が変えたので、若干ながら俺が知っている宇宙世紀とは違いますね。

 

「でも、貴方はここにはいられないわ」

 

まさか……今度はララァ・スンか!?

 

「ララァだったもの、が正しいけどもね」

 

まさか貴方にも会えるとは。

しかし、何かに引っ張られている…?何故です?

 

「まだ君を死なせる訳にはいかないやつがいるんだろう。俺たちにはソイツが何かはわからない」

 

「だけど、諦めず生きて行けば、いずれ貴方の本当の行く先に行けるはずだわ」

 

「私たちとの出会いは、労り程度ものなのかもしれんな」

 

そう…ですか。

 

「彼女が呼んでいる。行ってこい」

 

彼女?

誰なんです?

 

「最悪の未来を変えるために、貴方が必要のようよ」

 

「彼女が誰かは、我々にもわからない。だが、図らずとも彼女が助けを求めている。時空を越えて」

 

…時間切れですね。

 

「君の未来に、幸が多いことを願うよ」

 

「貴方の行く先に、幸せがありますように…」

 

「未来の栄光を、君に」

 

 

三人の激励と共に、俺の意識は穴に落ちるように消えていった。

俺も願おう。

俺の未来に、幸せが満ちているように…




はい!ここで宇宙世紀編は一旦終わりです!
なぜ一旦なのかって?
一年戦争とか外伝系を書いていないからです!
元々移転からこの作品を書いているので……

さて、彼が向かう先は何処でしょう?
まあ、行く場所は決めてますが(笑)

尚、もし出してほしいオリキャラがいたらリクエストしてくれても構わないです!
概要だけでも構わないので!

それでは、良いお年を!

クガヤ「年末年始関わらず働いていた俺に、ついに安らぎが…!いや、死んだだけか。読者のみなさん、良いお年を!コロナにも気を付けてな!」
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