イレギュラーのサーシェス的なやつと叢雲的なやつとの激闘になります(あれ?アインは?)。
尚、ガチギレすると主人公はチート化します(意味深)
戦闘は既に激しいものになっていた。
銃弾が飛び交い、縦横無尽で死というものが伝わってくる。
胸糞悪いが、あの一件以降俺はフィルターこと受け流し方のやり方をマスターした。
そして、出撃前に透火に頭を抱き抱えられて何というか、嬉しいようなありがたいような。
まあ、嫌ではなかったけどあの感触は早々忘れられん………何がとは言わないが柔らかかったです(真面目)。
さてと、今の状況はぶっちゃけ悪い方には向かっていないが良い方にも向かっていない。
平行線だ。
「オラオラァーッ!!」
「この動きは……読めた!」
カウンターでライフルを赤いグレイズの頭部を撃つ。
だが、ギリギリでかわされて頭部の装甲に跳弾するだけだった。
「ちっ!………EXAM、まだだ、まだお前の出番じゃないっ」
出撃前から、EXAMは暴走しかけていたが今は俺の精神力で抑えている。
これがなければ、もう少しいい動きができるのだが抑えなければここらにいる奴等を、原作関係なく滅してしまうかもしれない危険性に、そうはさせてくれない。
だが、一年戦争で俺は不慣れながらもEXAMの制御を何とかやれていた。
まあ、あっちはマリオンがいたからこそ上手く制御できたが、こっちは人の魂ではないただのシステムが俺の意識を乗っ取ろうとしている。
敵対する敵を全て殺すために。
「余所見をされては困る」
「青い方も、中々の射撃技術じゃないか……だが!」
何だろう、経験の差か青いグレイズと赤いグレイズの動きは全く違う。
青いグレイズは今だ成長途中みたいな感じで、赤い方は既にベテランとしての域に入っているような気配がする。
まあ、何となくだから俺の勘も宛にはできんな。
「グエッ!?」ドゴンッ
「何だぁ!?動きが鈍いぜぇ!?」
赤いグレイズは一々目障りだな………アイツがいるだけでアインや青いグレイズの支援攻撃や援護が上手く利用されていると言える。
「なら、アイツを先に倒すっ!!」
スラスターを全開にして急速に近づく。
「何だぁ?やられに来たのかよぉ?」
「EXAM!行くぞぉっ!」
<EXAMsystem Standby>
「何だ!?気配が変わっただとぉっ!?」
アベンジャーの予備パーツは基本的にない。
なので、EXAM対策の一つとしてEXAM発動時の出力を下げて機体が壊れないギリギリまで下げた。
とりあえず、変なやり方をしなければ壊れることはないが、それでも俺がEXAMシステムを使って正しい判断ができるかどうかは解らない。
だが、EXAMの中枢がマリオンであれば俺は俺でいられただろうが、このEXAMは人はいない。
俺の脳みそを塗り潰そうとするが、俺はそれを抑える。
そして、出来上がったのが………
「フッハッハッハッ!良いなぁこの高揚感!この死の叫び声ぇぇー!」
ニムバスとハレルヤ+中二病が混ざったような人格に変わった。
高揚感が止まらない。
俺が、俺様が俺様でなくなっている。
だが、ちゃんとコントロールできている。
できないよりはまだマシだ。
「さぁ、殺ろうぜぇぇ?」
通常のアベンジャーの数倍の動きで俺様は相手の周りを飛び回る。
「鬱陶しいんだよ!」
バスターソードをぶん回して俺様を近づけないようにしているが、無意味だ。
「視えた、俺様の勝利の道筋っ!!」
ニュータイプ能力による、一種の未来予知がイメージとして頭の中で浮かび上がる。
後ろにはアインと青いグレイズ、前には赤いグレイズ。
彼らには不意打ちだろう。
突然、機体の動きが悪くなるなんて。
「な、何だ!?」
「計器類と動作系統に異常が!?」
「な、何をした!?」
……ニュータイプという、人類の革新は定義されるものがあまりない。
例えば、アムロのように戦闘に特化したために勘が鋭くなったり、カミーユのような高い感受性を持ったりする。
それら全てをニュータイプと呼ばれるが、何処からニュータイプで何処までがニュータイプなんて実際のところ解らないのだ。
ガンダムを作った富野監督も、ニュータイプについての定義は曖昧に説明しており、とにかく【新人類】というのがニュータイプと言える。
だからニュータイプは可能性の塊でもある。
俺の場合、戦闘での勘と少し先の未来予知。
そして、新たに発現したのは電波攻撃。
「ヴッ!」
頭が痛くなるが、大丈夫だ。
まだやれる。
「そぉぉら!一本!」
「グオォォーー!?」
赤いグレイズを蹴飛ばして頭部を吹っ飛ばして、プラズマソードで四肢を切り裂く。
だるまになった赤いグレイズを、動作不良を起こした青いグレイズにキックオフする。
「ガッ!?」
「この野郎っ!?」
ライフルで青いグレイズの頭を破壊し、プラズマソードで両腕の肘から先と下半身をぶったぎる。
そしてまた蹴り飛ばす。
雑魚のグレイズが発砲しながら近寄ってくるが、それは意味をなさない。
むしろ、死にに来た。
「はあっ!雑魚なんぞ弾一発で事足りる!」
高速で相手の後ろに回り込み、スラスターユニットにキャノンを発砲。
一撃でグレイズは沈む。
「グワァァァーー!?」
「はあ……心地いい悲鳴じゃねぇか!ハッハッハッ!」
プラズマソードを投げて雑魚グレイズのコクピットにぶっ刺し、沈黙させる。
そして、ついでに近くにいたハーフビーク級をブリッジに何発かライフルの弾を撃ち込み、破壊する。
敵艦の砲口が俺を狙うが、キャノンとライフルで徹底的に潰す。
その度に聞こえる悲鳴が、俺に快感を与えてくる。
「フッハッハッハッ!この俺様に勝てるやつなんぞいねぇのさ!ハッハッハッ!」
…………後から見ればただの悪魔だが、もう既に俺はガンダムという悪魔と契約済みだ。
アベンジャーという、ガンダムに乗ってから。
「ぐっ!化け物が!クランク二尉を殺した罪深き子供め!」
そろそろEXAMシステムの制限時間である五分を切りそうだ。
何故か固いブロックで五分以下にできなかったので、仕方がなく五分だがそれでも機体にかかる負担は大きい方だろう。
出力を抑えているとしても。
「あ?クランクかぁ?アイツは生きてるが?」
「な!?う、嘘を…!」
「まずなぁ、俺達鉄華団は戦うことでしか生きれない状況なんだよ。今を生きるには、ひたすら敵を殺して任務を遂げる!それしか今はないんだよぉ?」
「ざ、戯れ言を!」
機体の駆動系やその他諸々やられている癖に、元気なこった。
……EXAMシステムが停止する。
元の自分に戻る感覚がするが、悪寒が走って気持ち悪い。
そして、頭が痛い。
「………嘘じゃないさ。何なら鉄華団本部に行ってくれば?今は鉄華団の留守番リーダーとして、待ってるが」
「な……」
「撃ったのは彼の意思を尊重してだ。だが、俺はただで死なせるつもりはない。俺だって、あの人がただ死ぬのも嫌だったしな」
俺はオープンチャンネルで話し掛けながら、離れていく。
一旦イサリビに帰還して、機体のチェックと補給をしなければ。
「……っ!本当に生きているのか!?」
アインが問い掛けてくる。
「ああ、生きてる。俺の命にかけて誓おう」
と言って俺はスラスターを噴かしてイサリビに戻る。
途中でグレイズがやって来たが、軽く避けてスラスターに弾をぶちこんで撃墜する。
「ぐっ……へへっ、前の時よりはマシだね、これは」
ときどき痛む頭を抱えながら、俺はイサリビに戻った。
尚、透火に色付きのグレイズを蹴飛ばした脚のショックアブソーバーが派手に壊れていたのを叱られて痛い頭をさらに叩かれて痛みが増えるのは別の話。
一年戦争では、マリオンがいたので本人の頑張りもあり人格がねじ曲げられませんでしたが、この世界でのEXAMシステムはただの機械ですので戦いに適した殺人マシーンに仕立てようとするので、以上のような人格になりました。
……あってるよね。