それらを一度圧倒した禍月(狂気)。
それらがどうこれから交わるのかは、まだまだ作者たちにも解らない……
俺はアベンジャーをフライングアーマーの上に乗せながら、考える。
今回、彼らにとっては初めての大気圏突入。
ある意味一発勝負だ。
念には念を入れないと、オルガたちが早期に死ぬなんていうこともありえる。
いや、それを抜きにしても大気圏突入にはそれなりにリスクがある。
既に入念な確認を済ませているが、いつ不調を起こすか解らない。
宇宙世紀でもたまに不慮の事故で、大気圏突入の際に爆散しているシャトルも多い。
色々不安は尽きないが、既にここまで来たので迎撃の準備を進める。
オルガと話していたが、やはり長くは続かず敵さんがやって来た。
最大望遠で見える限り、前の赤いのと青いの。
後はッ!?
「っぶね!」
間一髪、キマリスの突撃を避ける。
バルバトスを狙っていたようだが、流れ弾みたいな感じで俺も巻き込まれた。
「フジャケルナ!」
透火とシノたちに指示を出し終えてからは、ほとんど原作と同じだが、青いグレイズは前より性能が少し向上しており、チューンアップしてきたのだろう。
「ネズミはネズミでも、化けネズミだよ!こっちは!」
「フ……戯れ言を!」
かつてのアベンジャーで大気圏突入中に戦闘を行ったことはないが、覚えている限り大気圏突入中でもある程度戦闘可能だったはず。
「反応も射撃技術も高い………手強いな…!」
「クッ……的確な射撃に不規則すぎる動き…本当に子供なのか………!?」
相手とはほぼ互角の戦いを繰り広げる。
だが、若干俺が押している。
「腹いせだァァーー!!」
「そのまま言うことかっ……!?」
シールドで青いグレイズの頭を殴る。
もちろん、壊れず吹き飛んだだけだがキマリスの件でやっぱり不完全燃焼なので殴りたかったのだ。
で、それに突っ込む相手。
あざーす。
直ぐ様体勢を立て直されて、射撃をしてくるがスラスターを全開にして避ける。
しかし、そろそろ高度が限界だ。
俺はライフルを撃ちながら、フライングアーマーの元へと戻る。
近付こうとしてきた青いグレイズだが、牽制によって近づけず高度の問題もあって離脱する。
俺は各機の状態を確認する。
すると、どうやら透火のフラッグのスラスターの火が消えていた。
理由はフライングアーマーをバルバトスに貸し与えたからだろう。
そして、離脱しようとして大気摩擦による機体の不調を起こしたようだ。
「あんのバカ………!」
この時、脳裏に思い浮かべたのはグリプス戦役で相手を焼き殺した大気圏突入時の戦い。
俺は容赦なくバリュートを破壊して殺した。
そして、味方も何機かはバリュートシステムの不調で死んだ。
安全性、信頼性は高いにも関わらず宇宙世紀でのバリュートシステムは戦闘になれば不調を起こすのが多々ある。
透火のやつはフラッグのスラスターで離脱しようとしたみたいだが…………ぶっちゃけあの装甲が薄い機体では、そりゃああなる可能性が高い。
ともかくとして、俺はフライングアーマーを動かして透火のフラッグの元へ移動させて、サンドイッチのように挟む。
思わず愚痴がドンドン飛び出て、何だか感情が押さえきれていないのを感じながらも、俺は地球の重力を感じていた。
次はビスケットの死亡フラグ破壊……これは簡単なのではないのだろうか?
戦力は充分。いや、原作よりも全然余裕だ。
海があるから海を泳ぐのだろうか?
まあ、わからんけどどちらにせよビスケットに原作のような悩みがあれば、俺が彼の相談に乗るしかない。
まあ、それはそれでいいんだけどね。
「……………魚かぁ」
……刺身、めっちゃ食いたい。
閃光のハサウェイが楽しみですなぁ~