機動戦士ガンダム 宇宙の彼方へ   作:単眼駄猪介

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マジギレ禍月です。

穏やかな人ほど、キレると怖いよね!




21 EXAM

……こんなに短期間でブチギレたのは宇宙世紀ではなかった。

俺は今、コイツを殺したい。

いや、絶対に殺す。

倒す!!

 

「起きろ、EXAM……ッ!」

 

怒りで握力で操縦桿が軋む。

これは戦いだ。

だから、例え大切な人でも戦死したなら恨まない訳ではないがそれでも受け止めることはできる。

だが、戦場にもルールがある。

それを破ればそれは最早、人の形をしたクソ野郎だ。

屑である。

あの宇宙世紀で、俺はそれを心底感じた。

ヤザンの卑劣な戦い方でも、ちゃんと人としての戦い方をしていた。

まあ、あの遊んでいるような戦い方は嫌いだが。

だが、この目の前のコイツはどうだろう?

あちらから一騎討ちを申し出た癖にあちらから破り、殺そうとした。

透火を。

戦争は何でもありだが、だからといって人の命を弄ぶような事はただの犯罪で屑だ。

こう言う奴ほど、生きててはいけないやつだ。

俺のエゴだと言われれば、それはそうだろう。

これは、俺の我儘なのだから。

だが、それは人としての最低限の戦士としての誇りのような物ではないだろうか?

戦場に立つ人間として、アイツは戦意のない相手を殺そうとした。

…………いやもう、何も言うまい。

ただ、この怒りを目の前の敵に叩きつけるだけだ。

 

「フッフッフッ………ハッハッハッハッハァッ!!」

 

俺様はライフルを捨て、ソニックブレイドを抜き放つ。

二刀流のソニックブレイドは、蒼い閃光を雪の上で瞬かせる。

そして、俺様の楽しい愉快な惨劇を始めた。

まずは、先頭にいたクルーガー。

 

「ちっ!またこの感触っ!!」

 

「戦いにもやって良いことと悪いことがあるだろぉがあぁー!!」

 

クルーガーのバスターソードを、ソニックブレイドで受け止め、刃をぶった切る。

 

「んなぁっ!?」

 

「最初から……テメェに遭遇したときからぁっ!不愉快なんだよぉ!テメェはぁっ!!」

 

「戯れ言をぉぉーーっ!!」

 

半ば切れたバスターソードを片手に、攻撃を繰り出すクルーガー。

だが、俺は右腕のガトリングを展開して撃つ。

 

「ナニィッ!?」ガガガガガガ

 

「死ねや!ゴミクズ!まだあのお飾りのお嬢様の方がマシだったぜぇっ!?」

 

ガトリングの弾が、何個かがコクピットに貫通する。

中のクルーガーは、瀕死になるがまだ生きている。

だが、動かなくなったクルーガー機を見て、この時の俺様は死亡したと勘違いした。

 

「はあっ!呆気ねぇな!」

 

「クルーガー!………チィッ!!」

 

「おっそいんだよ!」

 

ライフルを放ってくるルーギスだが、俺様の操縦テクで全て回避される。

そして、シールドでメインカメラを殴る。

 

「グウゥッ!?」ガゴォンッ

 

「テメェはぁ…………アイツの動きに似ててウザいんだよぉっ!!」

 

「何を……ッ!?言っている!?ガハァッ!?」

 

激しくコクピットが揺れるルーギスのグレイズ。

既に頭はグレイズの形を失いつつあった。

 

「プラズマを浴びせてやるぜぇっ!」

 

ソニックブレイドをコクピットの間近にぶっ刺した。

 

「ガアァァァァァァーーーーーッッ!?」

 

「死ねぇ!死ねぇ!」

 

俺様がこんなことをしている間に、バルバトスは他の雑魚を叩き潰し、アジーさんと昭弘も攻撃を開始している。

動かなくなった二機を放り出し、俺様は雑魚を倒し始める。

 

「そらぁっ!!」

 

ソニックブレイドが、グレイズの頭を切り飛ばし胴体を切り裂く。

頭の中には、透火の死にかけた場面がこびりついている。

 

「全てぇ………ぶっ殺す!」

 

体にのし掛かるGを無視して、高速で移動する。

 

「ひ、ヒイッ!?」

 

「た、助けてくれぇ!?」

 

かつて、ジオンの兵士たちはこの敵に遭遇したとき、己の不幸を呪っていた。

エースパイロットでさえ、大地の復讐鬼のプレッシャーにおののき、自分の運のなさを嘆いた。

何故なら、アイツは部隊を全滅するだけではない。

戦ったやつの精神を病ませるのだ。

あの禍々しい気配を感じさせ、そして圧倒的な強さで翻弄される恐怖に、大地の復讐鬼をトラウマにするジオン兵士は多かった。

歩兵、パイロット、指揮官問わず。

そして、そのほとんどはどこかの戦場で散っていったが。

だからこそ、ギャラルホルンの兵士たちは恐怖で動けなくなっていた。

動けても、攻撃なぞできなかった。

当たりもしない、かすりもしない。

こんな相手に、どうやって戦えばいいのだろうと。

 

「ハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハ!!!!!」

 

狂ったように笑う俺様。

いや、既に戦場に恐怖という感情を薄れつつある俺様はもう少し狂ってるのかもしれない。

きっと、この様子を見ているオルガたちは引いているだろうな。

一応、EXAMシステムの話はつけてあるのだが、それでもこの性格の変わり様には引くだろう。

 

「ギャアッ!?」ゴシュッ

 

最後の雑魚をコクピットをソニックブレイドで焼き潰して、最後の雑魚に向かう。

確か………お嬢様だっけな?あの機体は?

 

「く、来るなっ!」

 

「フヒャハハハハハハハハハハハハハハハ!!落ちろぉぉーー!!」

 

シールドをコクピットに叩き付ける。

が、先端が折れたのでソニックブレイドを取り出すが既にエネルギーが切れている。

となると、最後に残るのは………

 

「オラァッ!w」

 

「ガアッ!?」ガゴンッ

 

マニピュレーターによるパンチだ。

カルタ・イシューは既に、この意味のわからない存在に恐怖し、恐慌状態に陥っていた。

 

「グウッ!?………み、見るなぁっ!?私をっ!?ヒィッ!?グッ!?」

 

殴られる度にコクピットが揺れ、コクピットの中が歪み始める。

 

「や、やめろぉ!そんな目で……私を見るなあっ!?」

 

カルタはもう、錯乱状態である。

 

「いやぁっ……いやぁっ!?」

 

最早、駄々っ子のように怯え、恐怖し、泣き始める。

モニターは既に死んでいる。

計器類も、半壊して使い物にならない。

脱出装置も、出入口が壊れて使えない。

ジリジリと死の恐怖が来るのを待つしかなかった。

 

「ガフッ……!?」

 

遂に、破片の一つがカルタの足に突き刺さる。

腹にも、手で引き抜けるサイズの破片が刺さる。

 

「た……すけ……て………」

 

この状況でも、まだ外ではアベンジャーに殴られつつある。

誰も助けがなければ、彼女は死ぬ。

しかし、既に誰もいない。

絶望したその時だ。

 

「カルタァァーーー!!」

 

ガンダム・キマリストルーパーの体当たりをアベンジャーは諸にくらう。

 

「カハッ!?………………止めてくれて……ありがとうな……」

 

「っ!?………カルタ!まだ生きているか!?」

 

キマリストルーパーのパイロット、ガエリオはカルタに聞く。

そして、帰ってきた言葉は……

 

「ガエリオ……」

 

その一言のみ。

しかし、まだ生きているとわかったガエリオはもうボロボロのグレイズリッターを抱えて、この場を離脱する。

 

「オルガ、どうする?アイツ追いかける?」

 

「いや、今は透火の手当てと禍月の救助だ!アベンジャーを持ってきてくれ!」

 

「わかった」

 

三日月は先程の蹂躙を見て、思う。

鳥肌が立っていると。

初めて感じる感情に、ただそのように表現したがそれは恐怖だった。

アベンジャーのプレッシャーに、少しばかり恐れたのだ。

本能的な部分で。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

side???

 

とあるモビルスーツが、既にこの場を立ち去った鉄華団のいた場所を歩いていた。

彼は、残っていた赤と青のグレイズを見て、中を覗く。

そこには、かろうじて生きているクルーガーとルーギス。

クルーガーは殺してやると呻き、ルーギスは痛みで身をよじらせる。

クルーガーは体の一部が無くなり、ルーギスは半分ほど焼け焦げていた。

普通の人が見れば、凄惨すぎて吐き出すだろうがこの男は違った。

 

「これは…………私の目的のためにも役に立つな」

 

彼は二機の機体を引きずりながら、とある場所へと向かう。

そこで、彼らは人ならざる者に変貌を遂げるのだった…………

 

 

 

side out

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

あの戦闘が終わり、次に目が覚めたのはエドモントンの廃駅到着直後だった。

今回は嫌にスッキリと目覚めた。

そして、あの時の記憶がフラッシュバックのように巻き戻り、体感する。

 

「ううっ………」

 

頭が痛い。

手も痛い。

だがしかし、とあることに俺は気付く。

ブチギレたあの時、俺は何でブチキレた??

 

「……俺は……彼女に惚れたのか……!?」

 

睦月透火。

セファー。

何にせよ、この気持ちに気付いてしまった以上、俺はそれと付き合わなければならない。

だかやはり…………どうすりゃいいんだよ!

 

 

 

 




……………違和感がありそうでなくて怖い。
ともかく、彼は極度の鈍感系でもないのです。

あと少しで第一期が終わるで………そろそろ、このコラボが終わったらどのガンダム世界に行かせるか、考えようか……
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