嬉しくてグルグルパンチです…
無人島での試験も終わり早数日。学校側から新たな試験をぶっこまれる事もなく、平穏な日常を過ごしています、どうも赤羽です。
僕ちんは相も変わらずトレーニングルームに入り浸る日々です。やりたい事をやりたいだけやれる環境って最高っすね。後は実戦だけです。学校戻ったら堀北パイセンにでも話をしよう。あの人、クラスとか生徒会とかでストレス溜まってそうだし。
そんな事を考えていると、携帯のバイブレーションが鳴る。この携帯ほぼ誰とも連絡先を交換してないのに鳴るのは珍しいっすね。自分で言ってて悲しくなってきたわ…
メールを見ると、学校側の連絡である。指定された時間に指定場所に集まれとの事。うん、試験の嫌な予感がする。嫌な予感に限って必ず当たるのって何故なんでしょうね。名瀬の兄貴、教えて欲しい…でも彼はダインスレイヴで既に帰らぬ人に…兄貴…
と、言うわけで彼の死への悲しみを乗り越え、時間通りに集合、部屋に入ると、Bクラスのメンバーが既に集まっていた。
俺も席につき教師の説明を受ける。ひっじょーに分かりにくい説明だが、ざっくり言うとこんな感じだと理解した。
毎日2回1時間の話し合いが合計3日で1日のお休み。
結果1はグループ内で優待者情報を共有し、裏切り者を出さずに全員ポイントを得る。
結果2は優待者グループが優待者を守り切り、優待者がポイントを得る。
結果3は裏切り者に優待者を見抜かれ、見抜いた側はポイントを得、見抜かれた側はポイントを失う。
結果4は裏切り者が優待者を外し、優待者がポイントを得、裏切り者がポイントを失う。
こーゆー駆け引きとか頭使うタイプの試験は専門外なのよねぇ…一之瀬とか頭の良い人たちにお任せしましょうず。
特に動きはなくネクストデイの朝。もはや根城としつつあるトレーニングルームで無限ランニング中である。先程、優待者か知らせるメールが来ていましたが、違いましたよ。何の基準で選ばれているのかしらん。
唐突に扉がガラっと乱暴に開かれる。公共施設は大切に使いましょうね。見覚えが無きにしもあらずの龍なんとかさんと伊吹ご一行である。朝早くから何の用かしら。
「よう。こんな朝っぱらからランニングとは随分ご熱心だねぇ。」
「あらあら、これは有名人の龍園さんじゃないですかぁ。試験以外の時間って結構暇なもんで。」
メーターを見たのか、龍園は少し引いている様に見えた。メーターには走ったのは3時間程、走行距離は60キロを超えた位を示している。随分遠くまで来たもんだ。
「…無人島で俺らのスパイに仕掛けたのはお前だな。」
「ほえ~。で、証拠は?」
「闇夜の中、奇襲できる身体能力があるのはお前しかいねぇ。」
「そりゃあ優秀な推理なこって。」
どうせ伊吹が話したか、Bクラスのスッパイさんとは落ち会えなかったんでしょうねぇ。
そんな情報無くても龍園は結局この結論にたどり付いたでしょうに。わざわざ確認に来るのは律儀というか何というか。
と、伊吹が唐突に踏み込み、蹴りを放ってくる。俺は片腕で軽く受け止めておく。…今日は元気そうですね、良かった良かった。
「…う〜ん95点。龍園さん?せめて犬の首輪位しっかり握っておいてくれませんかねぇ…」
「そいつが勝手にやった事だ。で、一つ気になる事がある。俺の存在に気付きながらどうして直接仕掛けに来なかった?」
「そっこのお嬢さんとの約束だったもんで。彼女の頑張りに免じてアンタを抑えに行かなかっただけ。で、Aクラスと差が縮まったので結果オーライ♪って感じよ。」
龍園が伊吹を睨みつけ、彼女は目を逸らす。…そこんとこは話して無かったのね…そこは伊吹の報連相が出来ていなかったってことで。ボクワルクナイモン!グレイモン!
思考を無限大の彼方へスッ飛ばしているにも関わらず、龍園は話を続ける。ちなみに俺の頭の中はご機嫌な蝶である。
「…食えねえ奴だな。」
「まー他クラスに関しては手出しする気はないけどねぇ、Bクラスに関わる様なら俺も動容赦はしないつもりよ。スパイへの攻撃は警告ってことで。一応自分もポイントかかってるもんで。あとプロテインのグレード落としたく無い。」
「ケッ、お前の出来る事なんて、たかがしれてるんだよ。退学したく無ければ大人しくしておくんだな。」
「あ、ちなみにAクラスの妨害なら大歓迎です!坂柳って奴に目ぇ付けられちゃったんで、なんか今後やりにくそうなんっすねぇ〜」
「…人の話聞かねぇなコイツ…」
「元々こんな奴よ。行きましょ。コイツといると頭がおかしくなりそうになんのよ。」
「違ぇねぇ。」
そう言って二人はトレーニングルームから出て行く。
っていうかぁ!ナチュラルに頭おかしい奴扱いしませんでした!?僕泣いちゃいそうよ。涙ちょちょぎれちゃうよ。
軽い運動も終わらせ朝飯に丁度良い時間なので、お片づけを済ませ移動を開始する。場所どうしましょうかねぇ…甲板の方にオシャンティーなカフェがあった筈だから偶にはそっちにでも行ってみますか。
カフェにとあるアベックらしき二人組が丁度退店する所だった。そういえばカフェってそういうお店でしたね。何か悲しくなってきたから引き返そうかしら。そういえばアベックって日本語、もう使われなくなりましたねぇ。
で、そのアベックはというと、無人島試験で一躍時の人となったDクラスの堀北…ってひとだったかなぁ。龍なんとかさんを出し抜いたんだから相当な人物なんでしょうねぇ。こちらが見ているのがお気に召さなかったのか、つんけんどんな口調で言葉を放ってくる。
「…何か用かしら?黙ってジロジロと見られるのは不快なのだけれども。」
「こりゃこりゃ失礼しました。Dクラスの有名人が朝早くに珍しいなぁと思ってねぇ。あ~申し遅れましたBクラスの赤羽巧です~お見知りおきを~。で、そちらの旦那さん。お名前は?」
「…綾小路清隆だ。というか旦那でも何でもないぞ。只のクラスメイトだ。」
「こんな冗談は会話の綾でしょうに。そう真剣に取りなさんなって。一応Bクラスとは同盟関係って事になってるでせう?」
「…まぁ、それはそうだな。」
「とは言いながらも、個人的には今一番殺り合いたいのはアンタなんだけどねぇ…そっちのお嬢さんもやり手のように見えるけれどさ。」
「…どういう意味だ?」
「あ~強さ的な意味でね。アンタみたいに真ん中に一本芯が通ってる人間なんてそうそう居ないもんでね。そっちがやる気の機会にいずれやりましょうや。」
「…」
そう言い俺はカフェへと入っていく。まずは腹ごしらえして、優待者の試験に臨みますかぁ…面倒臭いっすねぇ。
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