試験は過ぎ去り過ぎ去り、かくもよろしく良くも無く。…はい、5回目終了です。
こっちのグループの状況は相もかわらず、そのまんま東で膠着状態。個人的には早くこの時間終わってくれないかな状態である。何の成果もっ…得られませんでしたっ…!
落ち込んでいるかと言われればそんなことは無く割り切っているので、今日も俺はトレーニングルームで自由にやっている。次回の試験から本気出す。相性良いやつだったらね。
いつもの如く訪問者がやってきたが、今日も今日とて一ノ瀬である。最近は試験の話ばかりですんで今回は肩身が狭いのよね。クラス内では俺はいつも狭いですねスンマセン、反省してまーす(棒)
俺は特に進展なしとの情報を伝えておく、足手まといでスイマセンね本当に。
「あはは…そっちも大変みたいだね。私たちのグループは進展があったよ。」
「ほへ~ん。さっすがですねぇ。」
俺は大きく気にした様子もなく返事をする。
流石の一之瀬さん、略してさす之瀬さんである。こんな言ったら機嫌悪くしそうなので心の中にしまっておく。
「龍園君がB・C・Dグループで協力して、優待者を割り出そうって提案があったよ。Dクラスには即座に却下されて、こっちにより強く協力を求められて、最終的に断ったって流れ。おそらくだけど、龍園君はCクラスの優待者を全員把握してて、もしかすると他のクラスの優待者にも気づいてる素振りを見せてたかな。あと、兎グループで一緒の綾小路君と話をしてね、B・Dクラスで優待者かどうかの情報共有ができた所。」
クラス内の優待者情報入手ずみとか、龍なんとかさんパないっスねぇ…良い意味でも悪い意味でも、クラス内を一番盤石な状態にできてるのはCクラスってことか。
「ヤベぇ奴なのは勿論承知してたけど、龍園やりますねぇ…!…そんでもって綾小路ねぇ…。」
「綾小路君がどうかした?」
「まぁちょっと彼の事は思う所があってね…。とはいえ一之瀬は知らなくても良い情報かねぇ…。」
「赤羽君は私の知らない情報を持っていたりするし、教えてくれると嬉しいかな。」
「有益な情報では無いと思うんだが…まぁ隠しとく必要も無いし良いや。…綾小路は腕っぷしの点ではおそらく相当のやり手だ。一応、気を付けておいた方が良い。頭が切れるかは知らん。」
「う~ん…強者は強者のことが分かる…そんな感じなのかな?」
「まーそんな感じ。野生の勘ってやつ。」
「赤羽君より?」
「それはない。」
「そこは自身満々だね…。その点は凄く頼もしいかな。あまり嬉しくは無いんだけど…。」
「彼の実力は見せてくれなんだが、少し腕に覚えがある位では手を出さない方が良い位とは忠告はしておくよ。あんな高校生いるなんてチビっちゃうよホントに。」
「それ言っちゃうと赤羽君も綾小路君寄りの人なんじゃ…」
「そっち寄りというか俺はそっち側特化な人間なもんで。だから、今回の試験は完全にお荷物なんですよ。ひじょ~に申し訳ない。」
「私もやれる事はやってるけど、手ごたえは感じ取れてないし、むず痒い気持ちかな。」
「一之瀬は俺なんかより十分やってる様に俺は見えますけどねぇ。俺はお荷物にならない様に必死ですよ。」
「赤羽君も出来る事はやってもらってるよ。無人島でも助けてもらっちゃったし。これからの試験で活躍出来そうな時は活躍して欲しいな。クラス内で信頼してもらえれば友達も増えると思うし。」
「そう言ってもらえると助かる。万が一だが、荒事になった時は呼んでくれ。流石にこの試験では無いとは思うが。」
「うん!分かった!いろいろ気を使ってもらっちゃってありがとうね!」
俺の方がよっぽど気を使われてしまっているような気がするが…これが一之瀬の通常運転なのだろう。人間としての徳が高い。
「そ~いえばそ~いえば、髪型がいつもと違うけど、イメチェン?」
一之瀬はいつものストレートではなくお団子頭である。通称しまりん団子である。コンニチハ! 正式な結び方は知らん。
「アハハ…え~っと、この施設の中って何を利用してもポイントかからないでしょ。ケーキとか甘い物食べ過ぎちゃって…ちょっとお腹が…理想のウエストラインが…と、いうわけでちょっとダイエットを…」
「ほ~ん。」
アカバネアイで一之瀬をスキャン。特に体形が変わった様子は感じられない。お年頃の女の子はそこんとこが敏感なのでしょう。知らんけど。
これ以上特に話すことも無いので、各々マシンを使って時間を過ごす。俺はもっぱら走ってばっかりである。陸上部顔負けの速度で走り続けてるせいか横でひょえ~、とか聞こえるけれども気にしないことにする。
一之瀬もえっほ、えっほ、とか、こっちを意識してかうがーとかダッシュして見事スタミナ切れ起こしてたり横目で見ている分には愉快である。危なっかしいけど。
1時間程すると満足したのか一ノ瀬は先に戻るね、との言葉を残し部屋へ戻っていった。一ノ瀬が器具を物色していろいろと試したり、ちゃんと運動したりしている間も一定のペースで爆走していたので、普通に体力お化けとドン引かれた。慣れます。
彼女は少々お疲れの様子ではあったけれども最後の話し合いは大丈夫なのかしら。
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