実力至上主義の学校で平穏を求めてみる   作:さっきのピラニア

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物理的にありえないって?知らん!(責任放棄)


体育祭②

引き続きまして体育祭、3つ目の競技は団体競技の棒倒しである。棒倒しって…なんかエッチな響きですよね(腐女子的危険思考)

俺は練習の攻撃側で無双をキメすぎた為、Bクラスが守りの場合も攻撃側に参加することになった。理由は俺の突破力が高すぎる為である。身体の使い方と経験、そして馬力が違いますよ。ぶるんぶるん。あと攻撃は最大の防御って言うしね。

競技開始の雷管な校庭に鳴り響く。相手方もクラスで攻守を分けた戦略の様だ。

絶賛守備中のB クラスに攻め入ってるのはDクラスの様で、そちらも激しい戦いが繰り広げられている様子。あっちの方が面白そうだったね失敗しました。自分の仕事に集中しませう。

攻撃側のCクラス+俺はというと、アルベルトさんが豪腕を唸らせていた。分かりやすく目立ってくれていたので、動きやすくて助かります。

ナイスアシスト、と親指を立てるとアルベルトが僅かに笑った気がした。トゥンク…格好いい…でも恋は始まりません。

 

棒の周りの人間がある程度減り、防御が薄くなったため、勝負に出る。少し距離を取り、爆速ダッシュ&ジャンプ&レッツ&ゴー。止めに入る為に向かってくる相手は躱し、捌き、時には力づくで振り払う。

加速の付いた所で俺は地面を踏みしめ跳躍する。奇怪かつ大胆な行動に、観客達から、驚きの声が上がる。相手クラスは茫然と下から見上げているだけとなる。

狙うは棒の先端。右腕でむんずと掴み、運動エネルギーとてこの原理で力任せになぎ倒す。まずは一勝である。

 

棒倒し2戦目はDクラスが守りの様だ。

 

今回は本丸に切り込まずにCクラス主力に任せ、サイドからの攻撃に徹する。一戦目に目立ったせいか、守備側で俺に向かってくる人数が多い。幾ら威勢が良かろうが、人数が増えようが、俺にとっては捌くのは問題ない。荒事は大の得意分野である。あと良いんですかね?Cクラスの攻撃から守り切れませんよ。

やはり俺へ人数を割きすぎている為か、防御側のDクラスは劣勢へと傾いていく。B・C側が僅かに優勢である。

アルベルト含むCクラスの本陣が、棒を倒すべく切り込んでいく。俺もサポートすべく、先程同様に動き、注意をこちらに反らす。Dクラスは2か所の攻撃に警戒しなければならない為、戦局はよりB・Cクラスへと傾いていく。

棒の中央で守備の要となっている男、須藤は体勢を崩され、表情を歪めながらも棒の守りに専念している。流石の根性である。

こちらの守備側もAクラスに崩され始めているが、何とかこちらの攻撃が間に合いそうだ。

混戦になる中央だから仕方が無いが、須藤に攻撃が集中する。あの中にいるのは大変そうですねぇ…

そして須藤が片膝を着いた瞬間に放たれる、龍園の背中へ向けた躊躇いの無い踏み込み、俺でなきゃ見逃しちゃうね。

須藤が倒され、同時にDクラスが守っていた棒も倒れた。少し不満もあるが、こちらの勝利である。

「龍園さ〜ん、反則ギリギリのプレーは止めてくれませんかねぇ…肝が冷えまする。あんな事しなくても勝てたでしょうに。」

「…何の話だ?」

龍園は何事も無かったようにお惚けていらっしゃる。とんだタヌキですね。

龍なんとかさん、今後の競技でも何かやらかしそうなんせうよね。あまりチーム不和を起こす行動は止めて欲しいんですけどねぇ。

 

さて、始まりました2クラス対抗綱引き、現状は一勝一敗で五分、2戦目はこっちが取っているので流れとしてはこっちが有利でありまする。

 

3戦目が始まる。やはり情勢としてはこちらが僅かに優勢。勝ったな、風呂入ってくる、とか

考えていると、突然、後ろからの引きが弱くなる。あ、これ龍なんとかさん何かしましたね。こちらも負けられないんで、奥の手を使わせてもらいますよ。

俺は脚を強く振り下ろす。ドギャア、と校内で鳴ってはいけない音が鳴り響き、俺の脚は15センチ程地面にめり込んでいた。

「そんなのありかよ…」

相手チームの誰かがそう呟く。俺は単純に脚を強く踏み込んで引っ張っているだけである。

 

さてここで柔道において寝技が成立する理由を考えてみよう。結論だけ言うと、地面は破壊出来ない剛体であるという前提があるからである。もし、地面がゼリーの様に柔らかい場合は簡単に逃げられて寝技は成立しない。何が言いたいかというと、俺にとってこのグラウンドは皆が定義する剛体ではない、と言うことである。

脚で地面に杭を打ち込み縄を引っ張っていく。人数差は二倍。そう言えば一般的に技術で補える体重差は二倍までと言われていた様な気がする。ただ脚を地面に埋めるのが技術なのかは甚だ疑問である。

縄を自陣まで引き込み、競技終了を知らせるホイッスルが鳴る。B クラス対A+Dクラスという圧倒的に不利な状況だったが、なんとか辛勝である。Cクラスは後で糾弾するとして、勝利を喜びましょう。相手チームが審判に抗議しているが、脚を地面に突き刺してはいけないというルールは書いて無かったのでセーフである。というか出来る人間の方が絶滅危惧種である。勝てばよかろうなのだ!と俺の頭の中のハム太郎が言っている。大分過激派なハム太郎である。ヘケッ♪

 

競技が終わったので、Cクラス内で王様気取りの龍園の下へ向かう。

「龍園さ~ん。さっきのはどういう事か説明してもらえませんかねぇ…Bクラスに実害がでる行為なんで説明を求めまする。」

「チッ…面倒クセェのが来たな…偶然だ。偶然、手が滑っただけだ。」

「Cクラス全員が?」

「あぁ。」

「ほぉん…」

確かにCクラスの行為は違反というわけでは無い。Bクラスにも実害がない訳ではないがこれ以上糾弾する材料も無い。

「これ以上のオイタはご勘弁願いますよ。警告しとくが、次Bクラスに実害が出たら容赦しませんぜ。」

「ケッ、ご忠告感謝するよ。」

コイツ全然話になりませんね。どっかのスノーボードのオリンピック選手の顔がよぎりましたよ。

 

Bクラスの休憩場所に戻ると一之瀬が駆け寄ってきた。何言われるんでしょうかね。

「赤羽君、龍園君と何か話してた?」

遠目に俺と龍園のやり取りを見ていた様である。

「綱引きの件でちょいと注意をね。あれは反省してませんよ。どうしたもんかねぇ…」

「あとさ、綱引きの最後のやつなんだけど…あれはちょっと人間業じゃないというか…」

「結果勝ったから見逃してくれませんかねぇ…」

「えぇ…」

 

一之瀬との絡みはさておきまして、ネクスト競技は二人三脚である。俺のペアは運動神経の良い神崎である。要するに負けるのが許されないペアでもある。全ての競技のノルマが1位なのは結構大変ですね。

こちらも特に問題なく一位をとれたので、ホッとしている。誰かと組む競技は苦手なもので。そのあとの障害物競走は問題なく一位を頂きました。

 

 

続いての騎馬戦は4人一組となり8対8の形で行われる。一騎馬につき50点、大将騎は100点を保持しており、相手のハチマキを取ると、その分のポイントが貰える。他種目と比べ、ポイントが多いので大変です。

俺を大将騎にし、下には神崎、柴田、水泳部で固めた、動いて良し、当たって良し、ハチマキもブン取れるという、ぶっちぎりのエース騎である。事前の練習では1対3でも敗北しないまで鍛え上げたので、相手のエース騎であろうが負ける気はしない。

競技が開始する。DクラスがCクラスへと突っ込んで行くのが見えた。ってことは俺らBクラスはAクラスの相手ってことですかね。俺は事前に立てていた作戦を皆に通達する。各々がAクラスの騎馬に向かい、1対1の勝負となる。この作戦の為に簡単にやられない様に守りの練習はみっちりしているので、簡単には負けない筈だ。お膳立てしていただいた所で、俺達は大将騎である、葛城の前に立つ。

「…やはりお前が相手か。正々堂々、遠慮なくやらせてもらう。」

「御託は良いんでさっさと始めましょうや。後ろが詰まってるんで。」

 

両軍の大将騎同士がぶつかり合う。俺が伸ばした腕を葛城が弾こうとしてくる。が、その前に俺の腕は葛城の手を避け、逆に掴み返す。そんでもって力を下方向にかけて騎馬のバランスを崩しササッとハチマキを奪い取る。強引過ぎるが力こそパワーである。

大将騎の戦いは終了しましたので、残りの騎馬達へのフォローに入る。こちらの騎馬が一騎崩され、現状は3対3の膠着状態。と、言いたい所だがAクラスの大将騎は既に落ちているので、状況的にはこちらが有利。作戦はこのままタイマン勝負続行である。俺達がAクラスの騎馬を一つ倒すと、こっちも一つ落とされ未だに絶対優位は取れていない。

おそらく、Aクラスはバランス重視での騎馬の配分を行っていたか、もしくは単なる自力の高さの違いか。葛城にうまくしてやられたようである。さすら城さんです。結局、Bクラスは大将騎でAクラスを全て討ち取る事になり、思ったより時間がかかってしまった。

B クラスの騎馬達よ。何か時間稼ぎみたいな役割させちゃってすいませんねぇ…。あと…エース騎にしてたとはいえ、大将騎の負担大きすぎませんかねぇ…

こっちの戦いは勝てたので、Cクラスへの援護に向かう。状況はCクラスが龍なんとかさん、アルベルト含む大将騎馬で、Dクラスが大将騎含む二騎。俺は龍なんとかさんに向けて問いかける。

「別に、あれを倒してしまっても構わんのだろう…?」

立派な死亡フラグを立てながら、Dクラスの大将騎の方を指さす。先程の綱引きのパワープレイを見ていたせいか、その騎馬の生徒達は狼狽えている。正々堂々と戦っているはずなのに悪役気分になるのは何ででしょうかねぇ…多分龍なんとかさんが味方にいるせいだそういう事にしよう。

「好きにしろ、残りカスは譲ってやる。」

「は〜い了解で〜す!」

と、言うわけで龍なんとかさん曰く残りカスと言われてしまった方々にとの一騎討ちとなる。結果は瞬殺だったので特に言うことも無し。余裕の勝利だ、馬力が違いますよ。

龍園なんとかさん騎の方も勝てたみたいでございます。彼の鉢巻がヌルヌルしている様に見えたが、また抗議するのも面倒なので今回は見逃させてもらいますよ。

 

騎馬戦が終了し、悶着もありながら午前中の競技は終了である。

「午前中お疲れ〜!いや!びっくりびっくり!赤羽君が想像以上に活躍してくれてクラスの雰囲気も良いし、午後も頑張ろうね!」

俺がクラスの雰囲気の向上に役立っているかは甚だ疑問である。

 

「隣良いかな?」

俺がモシャモシャと弁当を咀嚼していると、柴田が話しかけてくる。俺はジェスチャーで了承の意を示す。食べてる時に話すのはマナー違反だからね。

クラスでも目立つ男子と一緒にいるのは何となく気まずいものがある。生来のぼっちの宿命か…

「いや~綱引きの時本当に危なかったよね!赤羽君がいなかったら多分負けてたと思うよ。」

「あれは奥の手だったんで追求しないでクレメンス。黒歴史になりそう…」

「活躍したのに黒歴史なんだ…」

「陰キャなもんで変な目立ち方はしたくないのですよ。」

「あの走り方をして目立たないって言うのは無理があると思うよ…」

十傑周走りの事ですね!そういえば既に悪目立ちしていました本当にありがとうございました!

「じゃ、午後もよろしく!本当はこういう場で直接対決してみたいって気持ちはあるけどね!」

柴田は最後に一言残して去って行った。人当たりの良いさわやかボーイである。

 

弁当をモシャリ終わったところで、ぼちぼち午後の競技も始まりますね。

苦手競技というか運ゲーの競技もあるんでどうなることやら。




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