原作ではほぼ描写の無かった四方綱引き。ようつべで見てみましたが、駆け引きもあり奥の深そうな競技でしたね。
それでは、本日もお楽しみいただければ幸いです。
さて始まりました、高度育成高等学校名物体育祭!実況はわたくし、赤羽巧がお送りしております!
うら若き学生たちが汗を迸らせ!熱き魂をぶつけ合い!青春を謳歌しております!先程まで行われていた午前の競技の結果をご報告させていただきます!
現在のポイントですがB・Cクラス連合、負けております!俺の活躍は関係ないみたいです!泣きそう!
で、午後最初の競技は200メートル走。100メートルがあるのに、200メートル走があるのは甚だ疑問である。結果はこれまで通りである。
全員参加の種目は終わり、続いては推薦参加種目。各クラスの選りすぐりの相手が出てくるため。全員参加種目の様に簡単にはいかないんでしょうね。
最初の競技は借り物競争。この競技は足の速さというより運ゲー要素が強い。確かに運も実力のうちとは言うけどねぇ…騎馬戦の方が推薦種目っぽいなと思ったが学校側の思惑など分からないので、目の前の競技に集中しませう。
ここ位しか走力が生かせない所が辛い所である。
箱の中の紙を取り出して開く。どんな無茶振りが書いてあるのやら。
『担任』
比較的辺りの部類の借り物?である。先日近くの神社で御神籤引いてlack値上げておいたので助かりましたよ。というか担任って借り物なのか…
教員席に我がBクラスの星乃宮先生がいたのでダッシュ&ゴー。
「あら、赤羽君どうしたの?」
先生に紙を見せて、借り物である旨を説明して了承してもらう。
「担ぎ方どうします?」
「お姫様抱っこなんてどうかしら?もっとロマンチックな場面でしてもらいけど、そこは許しちゃうわ♪」
リクエストがありましたので、先生をお姫様抱っこする。
「先生、軽いっスね。」
意外に、という言葉は言わないでおく。正直な言葉は時に人を傷つけるからしょうがないね。
「あら~お世辞でも嬉しいわよ♪でも、オイタはダメよ。」
えっほえっほと星乃宮先生を連れゴールへ向かう。他クラスはまだ、借り物探しに苦戦している様で、一位でゴールできた。ラッキーでしたね。
生徒達から何故かブーイングがあがっているが気にしない事にする。先生可愛いからねしょうがないね。役得…かは微妙だなぁ…年齢がなぁ…
続きまして四方綱引きである。
意外な事にDクラスのエースかと思っていた須藤は参加していなかった。温存するような競技では無かったはずだが、何か意図があるんでせうか。
一年の全クラスが時計回りに並べられ、スタートの合図を待つ。
「アルベルトさん、よろしく頼んますね。」
「…」
僅かに彼の口角が上がった気がした。
スタートを示す雷管が鳴る。
「左!」
俺が一言叫び、Bクラス寄りに縄を引く。戦略としては先にA・Dクラスを先に不利な状態にし、あとはB・Cクラスで1・2位を分け合う。
アルベルト率いるCクラスも意図を汲み取り、Bクラス寄りに縄を引く。これで疑似的に2対1対1の形を作る。咄嗟に思いついた作戦でしたが上手くいきましたね。
Dクラスは須藤が居ないせいか早々に縄を持つ選手達の体制が崩れる。これで縄をB・Cクラス側へと引き込みながらほぼ一騎打ちの状態を作る。
結果としてBクラスが勝利した。勝因は各クラスの立ち位置である。総崩れしたDクラスはさておき、Bクラスの隣はAクラス。再度2対1の形を作り出して勝ち切った形でございまする。意外と力だけの勝負じゃなくて面白かったですね。
3つ目の競技は男女混合二人三脚である。実はこの競技、既に俺は一位は諦めていたりする。何故かと言うと、俺のペアの予定だった女子が午前の競技で怪我で離脱してしまっているためだ。
俺のベアは急遽一之瀬になった。人選として彼女はクラスの中で早くも無く遅くも無く、という感じなのでどうしたもんでしょうか。
「ちょっとそこで10メートル位走ってみてくれ。なるべく全力で。」
「え…うん…」
一之瀬の走りを一度見せてもらう。走り出しのタイミング、加速期から最高速に到達するまでの時間、定速、そして減速。一度見た動きの流れを何度か頭の中で反芻する。
「よし、覚えた。本番はさっきと同じ感じで走ってくれ。合わせる。」
「本当?大丈夫かな…。」
「なんとかなる。というか俺が何とかする。と、いうわけで頼んまする。」
「うん!分かった!」
紐を結んでスタート地点に立つ。
「さっきの感じで、ゴール以外は気にするな。」
「うん…」
一之瀬は緊張した声色で答える。あとは一之瀬が予定通りに走れるか、そして俺がそれに合わせられるか。ぶっつけ本番の緊張はあるが、ぶっつけ本番だからこそ興奮が昂る、と俺は思っている。
競技開始を合図する雷管が鳴る。全クラス一斉にスタートし、こちらの出だしは悪くない。彼女動きに合わせ、加速、最高速に到達。そして維持。当然ではあるが、混合二人三脚は女子の走力以上では走れない。なら俺が彼女の全力に合わせればいい。
二人でグランドの風を切り走る。隣に彼女の走る吐息が聞こえる。ただ彼女に合わせる事に集中する。
レースはやはり彼女の速さの関係で接戦となる。が、僅差ではあるが何とか1位でゴールする事が出来た。
「やったね!赤羽君!初めて一位取れたよ!」
彼女は一位を取れた事がよほど嬉しかったのか。こちらに抱きついてきた。あの~ふくよかなモノが当たるので早く解放していただきたい…
「良かった良かった。恥ずかしいんで離れてもらえないですかねぇ…」
「あ!ゴメン!」
にゃはは~、と一之瀬は照れ臭そうに笑っている。まぁ勝てたんでクラスとしては良しですね。
さてさて最終競技、全学年対抗1200メートルリレーでございます!
で、何でここだけ俺アンカーなんですかね?接戦になるか読めないのでやり辛い事この上ないんですが…
「そりゃあ赤羽君が一番速いからね!期待してるぞっ!」
近くにいた一之瀬が俺の心の声を読んだのか答えて俺の背中を叩く。もしかして心の声漏れてました?
「…接戦なら頑張らせてもらいますよ。」
雷管が鳴り響き、各クラス一斉にスタート。一番手に男子に据えているクラス群が一歩リードする。先程まで居なかった須藤が一番手で走っている。このリレーの為に温存してたんすかね。
我がBクラスは抜きつ抜かれつ奮闘し、何とか2位でバトンを受け取る。先頭は2年Aクラスの南雲パイセンである。お膳立ては十分。脱兎の如くダッシュ&ゴー。さほど時間もかからずに彼に追いつく。
「まさか君と最後に勝負になるとはね。」
走りながら南雲パイセンは話しかけてくる。結構余裕あるんですねぇ…生徒会副会長かつ運動神経万能でイケメンとか完全に勝ち組スペックですね。運動能力ブッパの俺とは大違いである。
「…そうですね。こっちもアンカーなんで負けられないんですよね。これが全力なら勝たせてもらいますよ。」
「それはどうかな。」
彼はさらに加速し、俺と距離を離そうとする、がピッタリ俺はついていく。
「これが南雲パイセンの本気ですかね?」
彼の表情がこわばる。
「じゃ、失礼します。」
俺は更に加速し、彼との距離を離す。そのまま追いつかれることは無く。最初にゴールテープを切った。
ゴールテープを切り、後ろのアンカーの生徒達を確認する。堀北先輩、そして綾小路が中々の速さで他クラスをごぼう抜きしていた。やはり綾小路は実力を隠してたみたいですねぇ…
「はぁ…はぁ…、まさか僕が負けるとはね…今まで目立たなかったのが不思議な位だ。」
南雲パイセンが額の汗を拭い話しかけてくる。
「運動だけは得意なもんで。他は普通なんで地味なのは実力ですよ。」
「今日は完敗だったけど、次はそうはいかないよ。」
「多分、運動以外だったら先輩が圧勝しそうですけどね。」
「お世辞でも嬉しいね。んじゃ、また。」
んでんで、全競技が終了しまして、結果発表~!(CV浜田雅功)
B・Cクラス連合チームは僅差で敗北です。午前の競技の差が響いたのか巻き返しきれませんでしたトホホ…
全競技と学年での一番高得点だったのは、そう私でございます。最初に言った通り、ポイントはクラスに還元しているので俺の物にはならないんですけどね。多いに越したことは無いらしいが現時点でも余っているので要らん。
体育祭も無事?終わり帰り際、下駄箱をパカリと開けると手紙が入っていた。書かれていたのは、時間と場所のみ。残念ながら公園では無い。
イタズラかと思い無視しようかと思ったが暇なので行くことにした。果たし状っぽい。行ったら強敵待ち構えていたら面白いんだけどなぁ…
お気に入り登録・しおり登録ありがとうございます。増えるとプレッシャーにもなるんですがモチベーションにもなってます!
感想・評価もお待ちしています!
作者の趣味で今後R18表現が入る場合があります。その場合の対応についてアンケートを取らせていただきます。
-
R18作品に切り替え
-
R18部分のみ説明を書いて別に投稿
-
R17.9を攻める
-
わたしは一向にかまわんッッ