史上最強のRTA ~梁山泊入門禁止縛り~   作:(´・ω・`)ガンオン修行僧

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突如思い立ち、深夜に投稿したにも関わらず多くの方に見ていただけたので感謝の初投稿です。
ストックは一切ありませんので、どこまで安定して投稿できるかはわかりませんが気長にお付き合いください。


(幼年期)~(入門編)

 とにもかくにも師匠を探すRTAはーじまーるよー。

 

 まずはホモくんの生まれや家庭環境を確認しましょう。

 ……はい、ホモくんはごくごく普通の両親の元に産まれた一般人ですね。特徴で「武術家系」や「山育ち」等を取っていなければ、基本的に一般家庭出身の一般人になります。

 時折、イレギュラーも報告されていますが再現性に乏しいので今回は考えないものとします。

もう家庭ガチャの再走は許してください! なんでもしますから!

 

 

 この幼少期ですが、やることはそう多くありません。行動範囲の拡張とお小遣いが解禁される小学生までは大人しくしておきましょう。

 基本的には身体能力が上がりやすい「外で遊ぶ」系のコマンドを選択し、倍速放置で時折発生するランダムイベントを待つのみです。

 読書のような知力を上げるコマンドを選択して伸ばし、新島のような軍師プレイもできますが、ホモくんは脳筋になる予定なので選ぶ必要ありません。

 

 四歳になったら、すぐ両親に武術を始めたいと伝えましょう。生家が特殊な環境でなければ希望の通りにしてくれるでしょう。一般家庭の数少ない良いところですね。

 

 ここでの習い先の選択肢はあまり多くありませんが、どうせ習い事レベルの武道教室に達人級はいませんので問題ありません。

 幼年期の目的は基本的な身体作りであり、立ち技系や組み技系など、おおよそのジャンルが一致していればなんでも構いません。

 

 今回は内功を少しでも鍛えられる立ち技系の中国拳法があるとうま味ですが果たして……お! 近所に太極拳教室がありますね!

 早速、両親に頼み込んで太極拳教室に通わせて貰いましょう。

 

 

 通常、こういった武術を教わる場においての修行方針や内容は師匠が決めますが、達人級ではない一般の先生はあまり我が強くなく、こちらが幼児ということもあり、ある程度の希望は聞いてくれます。

 今回もその例に漏れず、技術面よりも基礎や身体作りを中心に指導してくれますね。梁山泊の超効率的修行もとい肉体改造を受けられない分、早期から鍛えていきましょう。

 

 武術教室への入門と同時に基礎筋力トレーニングのコマンドが解禁されましたので、以降は教室と自主トレを繰り返す日々を送ります。

 それでは引き続き倍速で……おや? 等速に戻りましたね。

 

 

 どうやら太極拳教室に向かう途中、ランダムイベントが発生したようです。

 あ、原作主人公こと白浜兼一くんがいじめっ子にいじめられていますね。梁山泊に入門する以前の彼はフヌケのケンイチ、略してフヌケンと呼ばれている根っからのいじめられっ子です。

 そのため、出身地や年代を合わせてキャラを作ると、そこそこの確率でこのようなイベントに出会います。

 

 「助けに入る」か「何もしない」か選択肢が出てきますが、ここは当然助けに入ります。

 ショタに優しいホモの鏡のようなプレイング……ではなく、理由は実戦経験を積むためです。このゲーム、修行で伸びやすいステータスと実戦で伸びやすいステータスが別々なので、修行と実戦を両輪で回していかないと強くなれません。

 実戦の代わりに組手でも良いのですが、やはり実戦の経験値効率には敵いませんからね。

 加えて、ランダムイベントや実戦では新たな特徴を身に付けることもあるので、ここは多少のタイムロス覚悟で助けに入る方がうま味なんですねぇ~。

 

 

 ……はい。助けに入りましたが、泥仕合の果てに敗北しました。ちょっと身体を鍛え始めたばかりのちびっこが年上三人に勝てるわけないだろ! いい加減にしろ!

 今回のイベント報酬は……多少の経験値が入りましたが、ランダム特徴はありませんでした。人生こんなもんです。

 また、ケンイチくんを庇ったことで顔見知りとなり、アライメントも善寄りに上昇しましたね。

 

 そうそう、アライメントシステムについて説明し忘れていました。これはキャラクターの善悪を数値化したもので、高いと善、低いと悪に寄っていきます。

 今はまだあまり重要ではないステータスですが、これが低すぎると活人拳ルートを選択できなくなったり、通常プレイでは梁山泊への入門を断られたりしますので気をつけましょう(1敗)

 

 それから、怪我をしている(HPが減少している)と武術教室の先生や両親から理由を聞かれます。

 ここで正直に話すとケンちゃんへのいじめが緩くなることもありますが、今回は嘘をついて誤魔化しましょう。

 ホモくんの低い知力では誤魔化しきれませんが、まだ初回なので大した追求もありません。

 

 

 ここでいじめを止めてあげるのも優しさですが、そうすると彼の精神力ステータスの伸びが悪くなってしまいます。今回のように突発的に止めに入るだけならさほど影響はありませんが、根本的解決をしてしまわないよう注意しましょう(1敗)

 これから先、ケンイチくんには熾烈な戦いと修行が待っていますからね……僅かなステータス不足が彼の命取りになりかねません。

 

 

 

 ……はい、そんなこんなで小学生に上がりました。ランダムイベントがほとんど発生しなかったのでタイムは良好ですが、ホモくんの成長が遅れていますね。今後挽回してイきましょう。

 

 ここからは行動範囲が広がり、お小遣いという形で所持金も解禁されます。

 では早速、この太極拳教室に別れを告げ、目当ての武術道場がないか探していきましょう。

 

 まずは空手、これは個人的に好きですが今回は不採用ですね。空手は剛体法をはじめとしたお役立ち技能を多く取得できますので、通常プレイではお世話になる方も多いのではないでしょうか。

 次に柔道を見つけました。畳やマット上以外での投げ技の威力は凶悪ですが、今回は立ち技系の育成をしていくので柔道のような組み技系の道場はパスですね。

 次はムエタイですね。搦手や小手先の技能が少ない流派ですが、その分単発火力に優れた武術です。ホモくんの先手必殺スタイルと相性が良い武術なので、お目当ての武術道場が無ければお世話になりましょう。

 

 そして次が……おっ、ありました。截拳道(ジークンドー)道場です。

 ここでジークンドーの概要とゲーム的な特徴を説明します。ジークンドーとは、「実戦は6秒以内に終わらせる」というブルース・リーの思想の元に創設された武術で、金的やサミング(※1)などの通常は禁じ手とされる技術も取り込んでいます。

 中国拳法の詠春拳をベースに、様々な武術の良いところを取り込んできた武術ですが、本作ではその分、各武術の秘伝や細やかな技法が取りこぼされているため、技を見切られやすい強者との長期戦を不得手としています。

 要するに、本作では短期決戦に特化した武術として登場しており、RTAとの相性が抜群に良いんですねぇ~。

 

 ジークンドーは打撃、投げ、極め(関節技)の全てを用いる総合格闘技ですが、今回のホモくんは特徴で選んだ通り、立ち技系の打撃を中心に鍛えていきます。

 序盤のストリートファイトで凶悪な火力を発揮する投げ技も決して弱くはありませんが、本作の序盤戦は多数の雑魚を捌かなければならない局面によく当たります。

そのため、左右別々の腕で同時に雑魚を処理できる打撃技の方が圧倒的に処理速度が早いです。

 ただし、投げ技を完全に捨てて良いわけでもなく、強敵戦を見据えてそれなりに鍛えておきましょう。

 

 

 とまあ、しばらくはそんな感じで截拳道の基本的な技術を学びつつ、截拳道の達人も探していきましょう。

 とは言っても、梁山泊や破壊神シバのような、住居の定まったネームドキャラ以外の達人級に出会うのはランダムイベント頼りです。ここで活きてくるのが冒頭で取得した「豪運」となるわけですね。

 達人級と遭遇するイベントが早期に発生することを祈りつつ、引き続き倍速で進めていきましょう。

 

 

 さて、倍速で半年ほど経過したわけですが、ホモくんの育成は順調ですね。四歳から六歳まで身体作りをしっかりしてきた成果が少しづつですが現れて……

ど う し て 等 速 に 戻 す 必 要 が あ る ん で す か !

 

 

 どうやらランダムイベントが発生したようですね。達人級との遭遇だったら飛び跳ねて喜んだとこですが、どうやら違うようです。

 このイベントはえーっと……「朝宮 龍斗が入門してきた」ようですね。

 

 

 ……おファファのファッ!?

 

 

 長くなりそうですので今回はここまで。ご視聴ありがとうございました。

 

 

 

※1:サミング

握力によって眼球や喉などの人体の急所を潰す行為を指す。実際危険。

 

 

―――――――

―――――

―――

 

「おい! やめろよお前ら!」

 

 

 鉾崎 基樹くんは変な人だった。

 

 最初に出会ったのは、公園でいじめっ子達にいじめられていた時だった。

それまで何の面識もなかった僕を庇い、年上の、それも三人もいるいじめっ子に食ってかかったのだ。

 どう贔屓目に見ても、身体が大きいわけでも、喧嘩慣れしているわけでもなさそうな鉾崎くんに勝ち目はなかった。

 

 結果はもちろん惨敗。

いじめっ子が立ち去ったあと、鼻血を出して横たわる鉾崎くんに恐る恐る近づくと、彼はゆっくりと立ち上がった。

 

「……鍛えてるから、なんともない」

 

 彼は鼻血を拭うと、バツの悪そうな顔で視線を逸らし、それだけを吐き捨てるように言った。

そして、お礼を求めるわけでもなく、見返りを要求するわけでもなく、僕に背を向けてさっさと走り去ってしまった。

 その背中に慌ててお礼を言うと、一瞬だけ立ち止まり、少し照れくさそうに片手を挙げて、何事もなかったかのようにまた走っていった。

 

 この時はまだ名前を聞くこともできなかったけど、この出会いだけはよく覚えている。

 

 ……僕もなれるだろうか。

 何の見返りも、勝ち目もない戦いに、誰かの為に迷わず飛び込んでいけるようなヒーローに。

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