史上最強のRTA ~梁山泊入門禁止縛り~ 作:(´・ω・`)ガンオン修行僧
誤字報告をくださった皆様もありがとうございます。
達人級の洗礼を受けるRTAはーじまーるよー。
前回は龍斗と激突し、彼が道場を辞めたところまで進みましたね。現状のホモくんではこの先生きのこることはできないため、早急に
そのためには出身地のこの町だけでなく、電車や自転車を利用して隣町近辺まで行動範囲を広げたいところです。
さて、電車ですが、利用するためには当然お金が必要です。自転車も同様で、ミ○クルサイクルのように無料で自転車をくれる店舗がない以上、それなりの額を稼ぐ必要があります。
お小遣いだけで貯まるのを待っていると何年かかるとわかりませんので、ここはやはりホモくんに稼いでもらいましょう。
なぁに、やることは至ってシンプルです。
ここケンイチの世界は非常に治安が悪く、不良グループやら何やらが跋扈する物騒な世界です。
それは小学生の間でも変わらず、いじめやカツアゲなんでもござれです。ホモくんもその流儀に則るとしましょう。
しかし、ただ単にカツアゲを繰り返すとアライメントが悪寄りに傾き、肝心の活人拳ルートに入れなくなってしまいます(1敗)
そのため、まずはカツアゲやらいじめをしている悪ガキを探し出し、可哀想ないじめられっ子を助けつつ、両者から金をぶん取っていきましょう。
もちろん悪ガキどもとの戦闘になるので、ホモくんにもそれなりの強さが求められます。このために今まで鍛えてきたんですねぇ~。
この方法なら、いじめられっ子の救出と金銭の強奪もとい取得を同時にできるので、アライメントに悪影響を与えずに経験値とお金を取得でき、うま味です。
ちなみに、殺人拳ルートに進む場合はアライメントを気にする必要がありませんので、腕っ節さえあれば稼ぎ放題です。やっぱり略奪は最高なんじゃあ。
ではさっそく悪さをしている小学生キッズを探し―――あ、いました。治安悪すぎィ!
どうやらいじめっ子らしき三人組が同年代のちびっこからカツアゲしているようですね。パパパッと助けて金銭をぶん取りましょう。いざ鎌倉!
ケンカ百段逆鬼師匠も言っていましたが、喧嘩で大事なのはとにもかくにも先手です。なのでここは一番ガタイが大きいボス格を背後からぶん殴り、戦闘不能にした後に雑魚を倒しましょう。
これは"逆鬼式ケンカ大原則"第二章「竜の巻」第三項ケッヘル番号551「一番強えヤツからしとめろ!!」にも則った完璧な戦術ですね間違いない。
ホモくんは未だ耐久寄りの性能で攻撃力は少し物足りませんが、それでも「先の先」バフが乗った状態なら、そこいらの悪ガキくらい楽勝ですね。
不意打ちバフも乗ったホモくんの一撃を受けたボス格は戦闘不能になり、突然の事態に慌てふためく手下もぶん殴って終わりっ!
ね? 簡単でしょう?
やはり先手必殺構成は手早く片付いて良いですね。問題は実戦で防御を使う機会に乏しく、伸びづらいことですが……まあ未来の私がなんとかしてくれるでしょう。
さて、それでは楽しい楽しい戦後処理です。まずは平和的な話し合いにより、カツアゲされていたちびっこの所持金を半分ほど頂いてから追っ払います。
そして次にいじめっ子三人組の有り金を全部頂きましょう。
このゲーム、いじめっ子や不良、反社会勢力から巻き上げるのはアライメントに影響しないんですよね。
子供の教育上よろしくないと思うんですが、梁山泊の師匠達も似たようなことしてたのでセーフ。何もやましいことはありません。本当です。
ひーふーみーよー……一人頭数百円の稼ぎですが、塵も積もればなんとやらです。
しばらくはこんな感じで金策しつつ、達人級に繋がりそうな情報を探していきましょう。
走り込みも兼ねて町を走り回り、悪ガキを見つけては悪・即・殴。時折、いじめられっ子の用心棒の真似事も引き受けては、当事者全員から金品を巻き上げ私腹を肥やす。まったくヒーローは最高だぜガハハ!
ちなみに、この時期に隣町まで行くと、ケンちゃんと妹のほのかちゃんが悪ガキに絡まれているというランダムイベントに出くわすことがあります。
本RTAではガバの元になるので行きません。危機管理意識に優れたRTA走者の鏡のようなプレイングですね。ケンちゃんの親友ルートを進みたい兄貴は忘れずに行くと良いでしょう。
さぁて、金策を始めてから三ヶ月ほど経ちましたが、いい感じでお金と経験値を稼げています。やっぱり梁山泊式金策術は優秀ですね。
この分ならそろそろ達人級探しを本格的に始めても―――
「なんだい、活きのいいガキがいるじゃないか」
―――おファッ!? なんだこのおば……お姉さん!
悪ガキどもの財布を漁っている最中、突如ホモくんの後上方から女性の声が聞こえてきました。その声に反応するよりも先に、身体中舐めまわすようにまさぐられます。いやらしい。
「日本人の甘ったれたガキにしちゃあ……歳の割に功夫も積んでるねぇ」
これは……間違いありません! この事案も恐れず見知らぬショタを撫で回すお姉さんのような、世間とずれた感性を持っているのは大体達人級のキャラです!
ホモくんが振り返ると、長い黒髪を乱雑にヘアバンドで纏めた、人相の悪い東洋系のお姉さんが立っていました。原作にこんなキャラはいませんでしたし、どうやら本作オリジナル登場の達人級みたいですね。
いやぁ、やっぱり「豪運」は最高ですね! こんなに早期に達人級と出会えると、かなりのタイム短縮が期待できます。
達人級との会話パートを連打スキップしつつ、攻略Wikiにこのお姉さんの情報が載っていないか探すとしましょう。
えーっと……ありました! 名は
やりました! 第三部完! 実はこのゲーム、既に主人公の武術技能を成長させている場合、ランダムで出会う師匠候補の達人はそれと同じ武術を極めている確率が高くなります。
しかし、これはソシャゲガチャのピックアップみたいなもので、確率をすり抜けて主人公と全く異なるタイプの武術の達人が出てくることも稀によくあります。これまで何人の走者がこのシステムの前に涙を流したことでしょう。
つまり、今回この師匠候補の武術ガチャに大勝利した時点で、本RTAの勝利は約束されたと言っても過言ではありません。いやぁ、クズ運によるチャート崩壊なんて都市伝説ですよ。
ではウイニングランも兼ねて、
使用武術は先ほども述べたように截拳道。その流派の教えに則って他武術の優れた技法も取り込み、独自の武術スタイルを作り上げている達人のようです。
その戦い方は徹底して先の先を取り猛攻を仕掛け、相手に反撃を許さぬまま沈めることを目的とした、まさに剛拳と呼ぶに相応しい超攻撃型の脳筋思考お姉さんですね。
何人かいるという截拳道の達人の中でも、ホモくんの戦い方とこれほど相性ピッタリの達人は他にいませんね。
そしてどうやら、一影九拳となることを目標としていた闇の達人らしいのですが、戦いに破れた際に負った後遺症が原因で一線を退き、自身の夢を継がせるべく弟子候補を探している最中とのことです。
いやぁ都合良く弟子まで探しているとなると、もはや運命の出会いと言っても差し支え―――
―――は?
一影九拳を目指していた? 闇の??? 達人?????
この人、よりによって殺人拳側最大勢力の人間じゃないですかやだー!!!
やだやだ小生やだ! 闇の達人の弟子になるのやだ!
殺人拳側である闇の達人は総じて倫理観に欠ける傾向があり、(梁山泊ほどではありませんが)過酷な修行が待っています。
その修行を乗り越えたとしても、ちょっとコンビニ行ってくるくらいの感覚で殺人等の犯罪に手を染める彼らと過ごせば、アライメントの低下は避けられません。本郷兄貴やアーガード兄貴のような、弟子思いの達人の弟子になったとしても例外ではありません。
つまり、このお姉さんの弟子になると間違いなく強くなれますが、チャートどころか「梁山泊入門を縛りつつ活人拳側で戦う」という今回の縛り企画すら崩壊しかねないのです。
し、しかし……達人級は色違いポケモン並に希少な存在……。
初期特徴ポイントのほとんどをつぎ込んで「豪運」を取得したホモくんをもってして、出会うためにゲーム内で数年を費やす存在です。
このお姉さんを逃すと今後達人級に出会える保証は無く、しかもその達人級に弟子を取る意思があるかと考えると……。
せ、背に腹は変えられません。ここでオリチャー発動! 殺人拳の弟子になりつつ、神がかったアライメント調整で活人拳側に踏みとどまってみせます!
なぁに、かの逆鬼師匠も、その師匠から闇人となることを望まれつつも活人拳を選んだ漢。同じ漢の中の漢である私とホモくんに同じことができないわけがありません!
ちょうど
弟子入りするという選択肢を選ぶと、
ああ^~ノンケになるぅ^~。
次回はおそらく修行編になるかと思います。原作開始も着々と近づいていますので、しっかりとホモくんを鍛え上げてイきましょう。
それでは今回はこのへんで。ご視聴ありがとうございました。
―――――――
―――――
―――
とんでもないことをするヘンテコなガキ。それがあいつの第一印象だった。
初めてあいつを見かけた時、あの悪ガキはカツアゲの加害者と被害者の双方から金を巻き上げていた。
ぶん取った小銭を数える姿は恐ろしく小物臭いが、自分より体格が良い数人のガキを瞬く間に制圧してのけたその手並みは、子供の喧嘩にしては悪くなかった。
もちろん、あいつの動きに天賦の才を感じたわけではないが、だからこそこれまでの努力と強さへの執念が感じられた。
考えるよりも先に、身体が動いていたというやつだ。
音もなくあいつの背後を取ったあたしは、まだ成長期も訪れていない身体に触れていた。
その小さな身体は年相応の大きさしかなかったが、純粋に武のためだけに作られ、磨き、鍛えられてきたものであると感じられた。
一体このガキは何のためにここまで武を磨き、何故こんなくだらない小遣い稼ぎにその力を振るっていたのだろうか。
ガキに問いかける。何故こうもくだらないことに拳を振るうのか、と。
するとその答えはあまりにも巫山戯ていて、思わず噴き出してしまった。
曰く、「ねーちゃんと出会うため」だとかなんとか。
よりにもよってこのアタシを、それも初対面で口説こうなんてとんでもないマセガキだった。
久しぶりに大笑いしたあたしは、こいつのことを少し気に入ってしまっていた。
全て失い、落ちぶれたアタシの前にこんな愉快なガキが現れるなんて、世の中案外捨てたものではないのかもしれない。
「ようガキ、もっと強くなりたくないか? アタシと来ればあんたをもっと強くしてやるよ」
「マジでいいのかねーちゃん! やったぜ!!」
あいつは一瞬だけ鳩が豆鉄砲をくらったような顔をしたが、すぐにその顔は喜色満面に溢れてはしゃぎ回っていた。
その様子を目の当たりにして、アタシが辿った修羅道とも呼べる道に何も告げずに引きずり込もうとすることに、若干の抵抗を覚えたことも確かだった。しかし、アタシの夢を叶えられるかもしれない存在が手に入ったという興奮の前には、ひどくどうでも良いことだった。
師弟日常編のような番外短編集の需要は……
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ありますあります!
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あれば読む
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(需要は)ないです
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そんなもん書いてる暇があったら本編を書け