凍て刺す零氷の刀使   作:レイ1020

1 / 26
今回から新たに刀使ノ巫女関連の小説を書かせてもらいます。前に見た刀使ノ巫女が面白く、なんとなくこんな主人公が絡んだらな〜と言う簡単な気持ちで書いてくつもりですのでどうかよろしくお願いします。

少し原作と違う箇所もありますが、主人公が関わった事によって変わったと思ってください。


それではスタートです!


始まりの編
プロローグ 


荒魂ーーーそれは、人間に被害をもたらす怪物。人々からは怪異、妖怪、悪霊などと呼ばれているが、その正体は”ノロ”と呼ばれる珠鋼(御刀の元となっている鉱石)を精製する際に砂鉄から出る不純物から発生している。その荒魂は、不定期で絶え間なく現れ、人々を長年苦しみ続けて来た。だが、人々には希望があった。その荒魂を唯一祓うことができる存在ーーー”刀使”。

 

 

 

またの名を神薙ぎの巫女と呼ばれ、御刀を持った女性のことを表している。彼女達は刀剣類管理局の元、任務をこなし人々を荒魂から守るべく日々戦っている。これは、一人の少女が様々な荒魂と臨戦し、仲間達と出会い、成長して行く物語である。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ふぅ〜......今日も疲れたな〜」

 

 

 

 

今日の授業が全て終わり、疲れた私は、学院の中庭のベンチに腰掛けていた。ここ、美濃関学院の中庭はまあまあ広く、私の他にも何人か訪れていた。

 

 

 

 

「勉強が嫌いってわけじゃないけど、それでも疲れる事に変わりはないんだよね......」

 

 

 

 

「あ、紫音ちゃんだ!おーい!」

 

 

 

 

「ん?可奈美じゃん。それと...舞衣か」

 

 

 

 

「お疲れ様。紫音ちゃん」

 

 

 

くつろいでいた私に声をかけて来たのは同じクラスの衛藤可奈美と柳瀬舞衣だった。日常的にも2人とはよく話し、どこかに出かけたりもしている。いわゆるお友達というやつだ。

 

 

 

「ん?待てよ?可奈美がここに来たってことは......?」

 

 

 

「うん!紫音ちゃん!今日こそ立ち合いしーーー」

 

 

 

「却下」

 

 

 

「えぇぇ〜〜?またぁぁ〜〜?」

 

 

 

もはやこれはお決まりになってしまっている。可奈美が放課後私のとこに来るってことはそれしか考えられない。これで何度目だろ?

 

 

 

「可奈美ちゃんもめげないね......」

 

 

 

「だって〜、一度でもいいから紫音ちゃんの”我流”受けてみたいんだもん!」

 

 

 

「いや......私の剣なんて大したことないと思うけど?」

 

 

 

「そんなことないよ!この前の荒魂討伐の時だって私よりも多くの荒魂倒してたじゃん?そんな紫音ちゃんの剣がすごくないわけないよ!」

 

 

 

「......」

 

 

 

 

う〜ん。そんな目をキラキラさせられてもな〜。確かに前の荒魂討伐任務の時はその場にいた誰よりも荒魂を討伐した。とは言ってもその荒魂自体そこまで強くなかったし、それに別に私は数を競ってるわけじゃないから特に気にしてなかったんだよね。だから特別すごいことした自覚はないんだけどな?

 

 

 

「あのね〜......いつも言ってるけど、私は荒魂には御刀を向けるけど人に対しては向けない主義なの。だから何度言われてもやらないよ?」

 

 

 

「でも紫音ちゃん。それじゃあ御前試合はどうするの?御刀を向けないんだったら試合に勝てない気がするんだけど?」

 

 

 

「もちろん棄権するよ。出たところで私に意味なんてないから。私は荒魂さえ倒せればそれで十分だし......」

 

 

 

「そうなんだ。でも勿体無いよね?もし紫音ちゃんが出たら良いところまで行くと思うのに......」

 

 

 

2人は歯痒そうな顔でそんなことを言っていた。御前試合というのは年に一回開かれると言われる刀使の頂点を決める催しのことだ。主に参加校は五箇伝ーーー全国に5校設立された中高一貫の特別刀剣類従事者訓練学校で、神奈川県の鎌府女学院、岐阜県の美濃関学院、奈良県の平城学館、京都府の綾小路武芸学舎、岡山県の長船女学園がそれに当てはまる。刀使はほとんどと言って良いくらいこの五箇伝から出ているため、実質この頂点に立つことこそ刀使の頂点に立つと言われている。各学院において優秀な成績を残すことは名誉にもなり、名を轟かせる重要な機会になる。だからこの御前試合はいろんなところに力を入れてるらしいけど、私にとっては名誉なんてどうでもよかった。

 

 

 

人同士で争ってなんになるって言うんだ。御刀は荒魂から人々を守るためにある私たち刀使の相棒。その相棒を荒魂でもないやつに向けるなんて絶対にやだ。

 

 

 

「まぁ、私の代わりに2人が頑張ってよ。私も応援してるかーーー」

 

 

 

応援してるから!そう言おうとしたその時、学院中にサイレンが鳴った。このサイレンが鳴ったと言うことはーーー

 

 

 

『荒魂発生!荒魂発生!刀使の皆さんは直ちに現場に向かってください!繰り返しますーーー』

 

 

 

「話してる場合じゃなくなっちゃったみたいだね!行こう!舞ちゃん!紫音ちゃん!」

 

 

 

「「うん!」」

 

 

 

荒魂発生の報を受けた私たちは直ちにスペクトラムファインダーを使い、目的の荒魂がいる場所まで直行した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ほい、これで最後ね〜」

 

 

 

目的の場所についた私たちは、早急に荒魂達を討伐した。今回は私たちの方が人数が多かったこともあって、苦労なく討伐することができた。

 

 

 

「2人共お疲れ様」

 

 

 

「「お疲れ〜」」

 

 

 

「良ければ......クッキー食べない?疲れた時には甘いものが一番だから」

 

 

 

「わ〜、持って来てたんだ〜!食べる食べる〜!」

 

 

 

「私も1枚もらうかな」

 

 

 

私と可奈美は舞衣が取り出したふくろ鼓の中から1枚だけクッキーを取り出し、口に運んだ。ほのかに香るバターの風味と甘すぎないほどに使われてる砂糖とミルクの味が口いっぱいに広がり、疲れた体を癒していくのが分かった。

 

 

 

「「おいし〜〜!」」

 

 

 

「そ、そう?よかった〜......」

 

 

 

「舞衣、前よりもクッキー作るの上手くなってない?これすっごく美味しかったよ?」

 

 

 

「そうかな?でも、最近はよく作ってたから自然と腕も上がったのかもしれないね」

 

 

 

「絶対うまくなってるよ〜」

 

 

 

やっぱり舞衣のクッキーは最高だな〜。その後も私たちはクッキーを摘みながら学院に戻っていった。御前試合もまじかに迫ったこの時期、周りの刀使たちも熱が入ってるのに対して、私は普段と変わらない調子で帰宅した。

 




次回【紫音の日常】


お楽しみに!
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。