最強国家 大日本皇国召喚   作:鬼武者

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序章クワ・トイネ公国邂逅篇
第一話今流行りの異世界転移


2056年5月19日、大日本皇国統合参謀本部前

 

「閣下、お帰りですか?」

 

「ん?あぁ。お帰りはお帰りなんだが、今日は寄る所があるんだ。帝国ホテルへ頼む」

 

「ハッ‼︎」

 

 

 

神谷 浩三

年齢 29歳(独身)

階級 大将

役職 大日本皇国統合軍総司令長官

大日本皇国の事実上の総指揮官であり、戦闘時は陣頭指揮を執る。刀の名手で、皇国唯一の「剣聖」称号を持っている。その腕前は銃弾を斬る程であり、ルパン三世の五右衛門と同程度の実力。一応、本作での主人公的ポジション。

 

 

 

帝国ホテルの大ホールに、「何曜中学同窓会」と書かれた看板が立っていた。そう。神谷の母校であり、今日はその同窓会なのである。

「お‼︎神谷、久しぶりだな‼︎」

 

「よお、お前は.......誰だっけ?」

 

「おいおい、忘れんなよな」

 

「冗談だって。久しぶりだな、一色」

 

「おうよ‼︎にしてもまあ、よく帝国ホテルで同窓会とかできたよなぁ」

 

「それな。ウチの中学、別に私立とかの名門校じゃないしな」

 

「なんでも、アイツが手を回したらしいぜ?」

 

「あー、うん。今の一言で全て察した」

 

後ろのドアが開き、いかにも成金という風貌のデブが入ってきた。(見た目が完全にワンピースのチャルロス聖)

 

「おぉ、下々の者共。楽しんでおるかぇ?」

 

「うわぁ」

「出た。何曜中名物、醜い豚」

「なんか前より酷くなってね?」

「クズな大人の代名詞化してるしw」

 

一部からヒソヒソとボロクソに言われているが、豚には聞こえていない。元取り巻きの連中は、おべっかを使って媚びを売ってる。

 

「うーん?貴様は愚か者の、神谷とかいうアホでねぇかぇ?」

 

神谷がロックオンされる。というのも、中学時代に神谷はこの豚に虐められていた。尤も精神的、身体的ダメージも皆無で、一応地面を向いていたが内心は「コイツ、いつか殺したろ」とか思ってた。

 

「一色、お前今、仕事何してんだ?」

 

「お、おぉ。俺はしがない営業マンだ。一応、大企業と言われてる会社のな」

 

「へぇー。お前、昔から語彙力とかコミュ力がズバ抜けて高かったもんな」

 

「無視するんでねぇ‼︎」

 

「おやおや。これはこれは、何曜中学のクソ野郎にして、社会の粗大ゴミに育った変態馬糞野郎じゃないですか。こんな所で会うとは、中々奇遇ですな」

 

「お前、俺を愚弄するかぇ⁉︎」

 

ここでまさかの、拳銃を出しやがる。

 

「きゃーー⁉︎」

「嘘だろ⁉︎」

「コイツマジか‼︎」

「犯罪だろ普通に‼︎」

 

「俺はパパのコネで、何をしても許されるんだぇ‼︎だから今ここで、お前を殺しても問題無いんだぇ⁉︎」

 

「やめといた方がいいぜ?」

 

「命乞いとは醜いんだぇ‼︎お前それでも、皇国臣民かぇ⁉︎」

 

「警告はしたぜ?」

 

突如、四人の歩兵が何も無い所から現れ、銃を豚に構える。

 

「銃を下ろせ」

 

「お、お前ら何だぇ⁉︎」

 

「貴様さっき、あの方を「愚か者」とほざいたな?どっちが愚か者だ。クソ野郎」

 

「この方をどなたと心得る?この方こそ大日本皇国統合軍総司令長官、神谷浩三大将閣下で有らせられるぞ‼︎」

 

「えぇ⁉︎」

「神谷、お前軍人だったのか⁉︎」

「その年で司令官とか、どんなエリートだよ」

 

「神谷、お前マジか?」

 

「いやー、隠す気はなかったんだけどなぁ。まぁ、いいや。で、何をしても許されるんだっけ?悪いけど、こっちは合法的にお前を殺せるけど?」

 

「ひ、ヒィィィィィ‼︎」ジョォォォォ

 

まさかの恐怖で失禁して、黄色の小池が豚の股間に広がる。

 

「うわ汚な‼︎バッチいから連れて行け。取り敢えず、その辺のポリスメンに頼めば署に連れて行かれるだろ。厳罰を頼んどくから、感謝してくれよクソ野郎?」

 

そのまま兵士四人に引き摺られ、クソ野郎は連行された。一波乱あったものの、同窓会は続きお開きになった所で今度は制服の兵士が血相を変えて入ってきた。

 

「閣下‼︎神谷閣下‼︎」

 

「うおっ‼︎向上少佐か。どした?」

 

 

 

向上 六郎

年齢 27歳

階級 少佐

役職 大日本皇国統合軍総司令長官秘書官

神谷の秘書で、雑務やスケジュール管理をしている。軍内でもイケメンで広告塔でもあるが、実は重度のドルオタでファンクラブ会長をしてたりする。

 

 

 

「はー、はー」

 

「と、取り敢えず水飲め水」

 

「あ、ありがとうございます。.......ふぅ。閣下、各国との回線が途絶えました」

 

「ハ?」

 

「各国との連絡が途絶えたんです」

 

「EMPか?」

 

「いえ、電話や車は使えるので考えにくいです。しかし通信衛星、海底ケーブルどちらとも他国との連絡がつかなくなりまして。宇宙センターやケーブル会社にも連絡を取り、確認してもらったのですがケーブルの方は「異常はどこにも見当たらない」と連絡が来ました。しかし衛星の方は反応が目視、レーダー上でも消えました」

 

「消えた?破壊されたではなく?」

 

「えぇ。ご指示を」

 

「取り敢えず、健太ろ、いや総理にこの事を伝えよう。ヘリをこっちに回してくれ。それから各軍のレベル4に」

 

 

「既に私が乗ってきたのが待機しています。レベル4の件は伝達しておきます」

 

「頼んだ」

 

「ハッ‼︎」

 

レベル4とは、統合軍にて使われる警戒レベルである。5は平時、4は出動準備もしくは警戒配置、3は即時出動待機(災害派遣もここに含まれる)、2は臨戦態勢、1は敵の侵攻が確認された状態、0は戦争状態となっている。

 

 

帝国ホテル屋上ヘリポート

「閣下、こちらです‼︎」

 

「おう‼︎」

 

「閣下、どちらに向かわれますか?」

 

「首相官邸だ‼︎急いでくれ‼︎」

 

「へい‼︎」

 

UH73天神が離陸した直後、神谷と制服の兵士の携帯が同時に鳴り響く。

 

『ブイブイブイ、地震です‼︎ブイブイブイ、地震です‼︎ブイブイブイ、地震です‼︎』

 

「各国との通信は途絶えるわ、衛星が消えるわ、地震は起きるわ忙しいな」

 

「閣下、もしかしたら何か関係があるかもしれませんよ?」

 

「どういう事だ?」

 

「見てください。地震大国日本と言えど、こんな起き方しますか?」

 

向上が神谷にスマホを見せる。画面には地震の震度が書かれているのだが、明らかにおかしい。普通地震は一部の地域しか起こる事は無いのだが、どういう訳か日本全土で一律震度3の地震が同時発生したのである。

 

「こんな起こり方聞いた事ないぞ」

 

「もしかしたら、他国が新兵器でも開発したのでしょうか?」

 

「の割には戦略的価値が薄いぞ。せいぜい国民が少し混乱したり、軍が災害派遣に備えるぐらいだ」

 

「確かに」

 

「閣下、そろそろ官邸ですぜ」

 

「了解した」

 

 

首相官邸総理自室

「健太郎‼︎」

 

「浩三、どうしたんだ?」

 

 

 

一色 健太郎

年齢 29歳

役職 内閣総理大臣

史上最年少の総理大臣で、神谷とは幼馴染。政治のスペシャリストで、考えついた法案は全て通しており、野党との政治戦争は国民からの評価も高い。国民の思っている事をズバッと切り捨てる辛口総理である。反面、外交と軍事に関してはダメダメであり、外交はもう一人の幼馴染が、軍事は神谷がアドバイザーとなってサポートしている。

 

 

 

「お前、さっきの地震は知ってるな?各国との通信も途絶えて、衛星が消えたのは知ってるか?」

 

「いや、初耳だ」

 

「何でもケーブルに問題はないが通信は出来ず、衛星は消滅したそうだ。破片は今のところ発見されていない」

 

「てことは、えーと、何だっけ?い、いー、あ‼︎APC攻撃じゃないんだな?」

 

「アホ。APCじゃなくてEMPだ‼︎APCは装甲兵員輸送車の頭文字‼︎」

 

「あはは。で、なんでここに来たんだ?電話は通じるんでしょ?」

 

「攻撃の可能性もあるからな。念の為、口頭で伝えようと思ったんだ。本題なんだが、俺に指揮権の事実的な委譲をしてくれないか?」

 

「わかった。何かあったら責任とってやる」

 

「恩に着る‼︎」

 

 

「閣下、ご指示を‼︎」

 

「各地のRF2は状況偵察。E787、E3は上空警戒にあたらせろ。戦闘機隊は即時待機状態へ移行。海軍は防衛艦隊に警戒態勢、主力艦隊に出撃待機を指示。陸軍は配備地域のパトロールを開始せよ」

 

「了解しました‼︎直ちに伝達します‼︎」

 

 

数時間後、統合参謀本部司令室には神谷以下、軍の幹部達がTV電話で集合していた。その陣容は以下の通りである。

・空軍総参謀長

・海軍総参謀長

・陸軍総参謀長

・海軍陸戦隊総隊長

・特殊戦術打撃隊総隊長

 

「諸君、現在の状況を精査したい。報告を‼︎」

 

『では私から』

 

空軍総参謀長が声を上げる。

 

『偵察隊からの報告ですが、現在領空、領海内に敵影は発見されず。海域の異常も発見されなかったそうです。警戒機からも同様の報告が上がっています。唯、どちらとも不可解な報告をしています』

 

「不可解な報告?それは何だ?」

 

『水平線が遠くなったという報告が相次いでいます』

 

「何?水平線が遠くなったって事は、それは日本が転移したこ、あ‼︎」

 

「閣下?」

 

「そうだ‼︎転移だ‼︎至急、宇宙センターに連絡を取り偵察衛星を打ち上げさせろ‼︎」

 

「りょ、了解‼︎」

向上が出て行ったのと入れ違いに、士官が入室する。

 

「閣下、会議中失礼します。機動空中要塞大鳥と連絡がつきました。報告によると、地球ではない惑星に日本列島があると言っています」

 

「やっぱりか‼︎」

 

『か、閣下?』

 

「諸君、まだ検証してないから分からんが、多分我が大日本皇国は異世界転移したと思われる‼︎」

 

『『『『『.......』』』』』

 

 

『『『『『えぇぇぇぇぇ⁉︎』』』』』

 

 

『え、ちょ、閣下?何故に異世界転移なのでしょう⁉︎」

 

「いやだってさ水平線は遠くになり、地球ではない惑星に日本列島があって、日本全土で同時に地震が起き、衛星が消え、他国との通信が途絶えたんだから、もう異世界転移しかなくね?」

 

『いやまあ、そりゃそうですけど』

 

「航空総参謀長、夜明けを待って長距離の偵察を行え。士官、お前は大鳥に連絡を取り近くの大陸を報告させろ」

 

「『了解‼︎』」

 

「これにて会議は終了とする。解散‼︎」

 

 

執務室

「にしてもまぁ、今流行りの異世界転移するとはね。「事実は小説より奇なり」と言うが、奇怪すぎんだろ」

 

なんて独り言を呟いていると、突然人が降ってきた。

 

「あだ⁉︎」

 

「うおっ⁉︎だ、誰だ‼︎」

 

「いってぇ。って、アレ?浩三?」

 

「は?いや、え?なんでお前がいるんだ⁉︎」

 

そこに居たのは、出張でワシントンに居る筈の幼馴染、川山慎太郎であった。

 

 

 

川山 慎太郎

年齢 30歳

役職 外務省欧米部部長

神谷と一色の幼馴染で、外交のスペシャリスト。主に欧米での外交を担当しているが、よく新規の国交開設時に交渉に行っている。重度の中世ヨーロッパのオタクで、毎年欧州の中世時代の建物を巡ってる。本作での外交時は主人公役になる。

 

 

 

「えーと、ここって何処?」

 

「統合参謀本部、総司令長官執務室だ」

 

「俺ってワシントンに居たよな」

 

「そう連絡が来てたぞ?」

 

「で、ここは?」

 

「俺達の祖国」

 

「普通はどうやって帰る?」

 

「飛行機に揺られて、1日ぐらい掛かるよな」

 

「そんな時間ないし、飛行場や飛行機に居た記憶はない。つまり?」

 

「お前が転移魔法を使った」

 

「嘘やん。俺、いつから賢者になったの?童貞じゃないのに」

 

「サラッと下ネタを吐くな‼︎」

 

「俺、どうしたらいいんだよ」

 

「外務省に帰ったら?ってか、それ以外どうしろと?」

 

「それもそうか。とりま帰るわ」

 

「ばいなら〜」

 

 

翌日、朝 0800。大鳥からの情報で日本海側に大陸がある事がわかり、そこへRF2がE3を援護に付けて離陸した。その模様は首相官邸、統合参謀本部司令室にTV中継されていた。

 

「こちら、オスカー01(RF2のコールサイン)トレボー(E3のコールサイン)応答せよ」

 

『こちらトレボー。感度良好』

 

「そろそろ例の大陸に入る」

 

『了解。現在、敵影は発見されず』

 

 

「こちらオスカー01、大陸に突入した。文明があるようで、畑や風車小屋が確認できる。植えてあるのは、おそらく麦だな。お、人影も見える。恐らく、中世ヨーロッパ程度の技術力はあるだろう」

 

『トレボー了解。他に何かあるか?』

 

「他には、城壁?いや、砦があるな」

 

『オスカー01、所属不明機捕捉‼︎直ちに対処されたし‼︎速度は遅い。恐らく、レシプロ機だな』

 

「オスカー01了解した」

 

しかしオスカー01のパイロットの悪い癖が発動し、偶然を装って所属不明機に接近した。その結果、有り得ない物を見つけたのである。

 

「こちらオスカー01。所属不明機を目視にて捉えたが、ありゃ竜騎士だ」

 

『竜騎士?竜騎士って、モンハンとかのか?』

 

「あぁ。ドラゴンの上に、騎馬兵みたく騎士が乗ってやがる。もしかしたら火を吹いてくるかも知れんから、このまま撤退する」

 

『了解』

 

この映像は官邸でも司令室でも確認され、その場の全員がビックリした。そりゃドラゴンなんて架空の存在であり、まして竜騎士なんているとは誰も思わなかったのである。

 

 

首相官邸

「総理、今の映像のドラゴン、何か国籍章のような物を確認しました。もしかしなくても領空侵犯と見て良いでしょう。直ちに相手国の元首へ、謝罪を行うべきと進言します」

 

「わかりました。外務大臣、すぐに外交官を選定してください。防衛大臣は外交官を運ぶ軍艦の用意を」

 

「「ハッ‼︎」」

 

その日の夕方、総理自ら会見で「日本が異世界に転移した」と発表した。勿論、会見を聞いた人は驚き、多少のパニックになった。そこですかさず総理が「無論、私達政府関係者全員がこんな事は初めてであり、どう転ぶかもわかりません。単刀直入に言って、最早お手上げ状態です。しかし、新たに発見された大陸に中世ヨーロッパ程度の文明がある事が判明しております。現在、その国家との国交樹立に向け動いております。何かしら進展がありましたら、必ずお伝えしますので今は落ち着いてください」と言った事で、混乱は収束した。翌日、天皇陛下も国民に向けエールを送った事で国民が纏まり、歴史上初の前代未聞すぎる事件に立ち向かう準備が整ったのである。

 

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