他の票もじりじり近づいているけど。
「ご苦労だったの、ケノービ、ノビ、スカイウォーカー」
一機のトランスポートから降りてくるマスターヨーダにのび太達は頭を下げる。
「苦戦しましたが、無事に勝利を収めました」
「うむ」
頷いたヨーダはちらりとのび太とアナキンへ視線を向ける。
「パダワンの件じゃが、オビ=ワンから報告を受けておる。どうするかの?スカイウォーカー、ノビよ」
アナキンはちらりとオビ=ワンをみる。
「報告はしておいたぞ、苦労しているようだったからな」
「僕は大丈夫です。どこまで僕が教えてあげられるかわかりませんけど」
カルをみて、のび太は答える。
一時的なパダワンだが、教えられることは教えてあげよう。
決意しているのび太にヨーダは頷いた。
アナキンはちらりとアソーカをみる。
先ほどまでの自信に満ちていた表情が揺れていた。
「オビ=ワンに彼女は荷が重すぎる」
アナキンの言葉に目を伏せるアソーカ。
「僕のパダワンならなんとかやっていけるでしょう」
彼の言葉に不安から一転して喜びの表情を浮かべるアソーカ。
「よろしい。アソーカをスカイウォーカーへ任せる」
「やったね」
のび太とアナキンはハイタッチする。
「早速じゃが、三人に緊急のオーダーを受けてもらう」
「緊急ですか?」
「そうじゃ、テス星系へ向かってほしい」
「テス星系?あそこは何もない。分離主義勢力がいるわけでもない場所だ」
アナキンが不思議そうな表情を浮かべる。
「ハットの息子が誘拐されて、テスへ運び込まれたという報告を受けておる」
「まさか、引き受けたわけじゃないですよね?」
嫌そうにアナキンは顔を歪める。
タトゥイーンを支配していたハット族。
その中で特に強い力を持っているジャバ・ザ・ハット。
金と権力にまみれたハットを嫌うアナキンは共和国が引き受けたことに衝撃を受けている。
「外縁部の通行はハットが抑えている。戦争に勝つためにハットの協力が必要なのだ。アナキン」
「そうかもしれませんが」
「アニー、ハットの事は僕も好きじゃないけれど、子供に罪はないと思うよ?」
「……そう、だな」
のび太の言葉にアナキンは悩みながら頷いた。
「マスターヨーダ、居場所の目星はついているんですか?」
「先行しているトルーパーが怪しい寺院を発見しておる。まずはそこを調べるのじゃ」
「寺院の調査はお前達に任せる。私はタトゥイーンへ向かってジャバと交渉する」
「急ぐのじゃ、この件は何やら嫌な予感がする。くれぐれも油断せぬことじゃ」
ジャバ・ザ・ハットの息子救出任務を引き受けたのび太達。
クリストシフスから宇宙へ出る。
オビ=ワンはスターファイターでタトゥイーンへ。
のび太やアナキン達を載せたクルーザーはテス星系にハイパースペースでジャンプした。
「しかし、ハットの子供か、そんなものを誘拐するもの好きがいることに驚きを隠せない」
「戦争のどさくさにハットへ恨みがある人が行動したのかな?」
クルーザーの格納庫内でアナキンとのび太は話をしていた。
「だとしても、僕達を巻き込んでほしくなかった」
「同感だよ」
話をしながら格納庫を歩いていると小さな人だかりができていることに気付く。
中心にいるのはアソーカとカル。
彼らはシールドジェネレーターを如何に破壊したのか語っている。
ふと、のび太はアレについて尋ねることにした。
「そういえば、アレについて、ヨーダからは何も言われなかったね」
「あぁ」
ニヤリとアナキンが笑う。
「みられていなかったのかも」
「それだと助かるね」
シールドジェネレーターをネンドロンでぐにゃぐにゃにして丸めた後。少し手を加えて出来上がったのはマスターヨーダの顔をしたシールドジェネレーターだった。
お遊びでやったがまさか、マスターヨーダが来ると思っていなかったのでのび太はひやひやしたものだ。
人だかりへ向かうとトルーパー達やアソーカの会話が聞こえてくる。
「マスターが粉をふりかけるとジェネレーターがぐにゃぐにゃになったんだ」
「瓦礫でドロイドをスパイダードロイドを叩き潰した後はジェネレーターをこねて、マスターヨーダの顔を作ったの。それで無効化。マスターは無事」
アソーカの説明に笑うトルーパー達。
レックスはやってきたアナキンへ尋ねる。
「本当ですか?将軍」
「まぁ、大体はあっている。なぁ?ノビタ」
「ま、まぁ、大体はね?」
ノリノリでヨーダの顔にしたのはアナキンとアソーカであったことは黙っていようとのび太は心の中で呟く。
「さぁ、諸君、任務だ」
「イェッサー!さぁ、みんな聞いたな?解散!」
レックスの合図でそれぞれの持ち場へ戻るトルーパー達。
アソーカとカルは何人かのトルーパー達とハイタッチしていた。
「ところで、マスター、あの不思議な道具は一体なんなの?」
「それは俺も気になっていました」
興奮冷めぬ空気の中で気になっていた疑問とぶつけてくるアソーカとカル。
質問をぶつけられたのび太は少し悩みながら自分は別の星系からやってきて、その道具は友人の恩恵だということを伝える。
「あんまり大っぴらに使わないようにしているんだ。これは一歩間違えたら危険なものだから」
それ故に共和国へひみつ道具を提供していない。
あれば兵士達の命が沢山救われるかもしれない。
でも、一歩間違えればひみつ道具はとんでもない事態を引き起こす。
成長したのび太はその危険性の面も理解しており、使用する道具も制限を決めていた。
但し、傲慢かもしれないが自分の手の届く範囲の人達は必ず助けよう。
心にそう決めていた。
「あまり気にするな。戦争を早く終わらせればいいだけだ」
悩んでいるのび太に気付いたアナキンが肩へ手を置く。
「ありがとう、アニー」
彼の言葉に感謝する。
ジャバの息子が惑星テスの寺院にいる可能性があり。
寺院は要塞化しており、ドロイド軍二個大隊に守られているという。
輸送用ガンシップ内でオビ=ワンから通信が入る。
『アナキン。ジャバと話を付けた。息子を惑星が一周する時間内に助け出せということだ』
「簡単にいってくれますね」
『私も交渉が済み次第、すぐに援軍を率いて後を追う。派手に暴れて構わないぞ。なんなら私の出番がなくてもいい』
「マスターの増援が必要にならないことを祈っています」
オビ=ワンと通信を終えたタイミングで寺院側に発見されて輸送機が砲撃を受ける。
「近くの森林へ着陸するんだ!」
アナキンの指示で次々と寺院がみえる森林へ着陸する輸送機。
輸送機から降り立つトルーパー達。
運んできたAT-TEも地面へ降り立つ。
AT-TEが山頂の寺院へ砲撃を行う。
「うわぁ、これを上るの?」
「競争する?」
「僕から離れるんじゃないぞ」
アナキン達はアンカーガンを使って崖を上っていく。
「マスター、俺達も」
「あー、これを使おう」
のび太は残っているカルやレックスへある道具を渡す。
「どこでもローラースケート!」
「なんです?ブーツに車輪がついていますが」
「これはどこでもローラースケートといって、川でも崖でも滑ることができるんだ。フエルミラーで用意していた分をみんなに配って……こうやるんだ!」
のび太はスケートを装着すると崖に向かって踏み込む。
すると、車輪が回転して崖をすいすい上っていく。
「えぇ!?」
「将軍の道具には驚かされるばかりだ」
目を見開くカルとレックスもスケートを装着して後を追いかけていく。
「おっさきにぃ~」
「あ!ずるい!パイロット急いで!」
すいすい上っていくのび太にアソーカは叫び、AT-TEのパイロットを急かす。
アナキンは横から奇襲を仕掛けようとしたドロイドの乗り物を奪取して寺院の入口を目指す。
二人はアイコンタクトすると上空へ舞い上がり、ライトセーバーを起動。
トルーパーへ攻撃していたバトルドロイドを両断していく。
「これで全部?」
「そうらしいな」
のび太は周りを見る。
「バトルドロイドとスパイダードロイドだけって、戦力として不足していない?」
「罠だな」
ライトセーバーを戻しながらのび太は周囲を見渡す。
新たな敵影がでてくる気配もない。
少し遅れてAT-TEの上部に乗っていたアソーカがやってくる。
「ずるい!マスター!」
「いや、アソーカもかなり無茶をやっている」
慣れないローラースケートを使用してふらふらした様子のカルが遅れてやってきた。
ふらふらなのはカルだけでなくレックスも同じらしい。
「か、壁にぶつかるところだった」
ぽつりと聞き取れないほど小さな言葉を零しながらレックスは上がってきたトルーパー達へ周囲の警戒を促す。
のび太とアナキンは一部のトルーパーを連れて寺院内へ入ろうとする。
トルーパー達はヘルメットのライトを点灯する。
「この寺院、ジェダイの寺院とどこか似ている」
「元はジェダイとかかわりがある寺院だろう」
「でも、今は犯罪集団に占拠されて犯罪拠点の一つとして利用されているんだろうね」
「……そこにハットの息子を運び込んだということは、犯罪集団がハットに恨みを抱いて?」
「結論をだすのは早いぞ」
カルをたしなめるアナキンが動きを止める。
奥からゆっくりと一体のドロイドが現れた。
「何者だ!」
警戒するレックスが叫ぶ。
「私はこの寺院を管理するドロイドです。バトルドロイドに脅されていて、助かりました」
「(なんか、嘘くさいなぁ)」
ドロイドの言葉をのび太は怪しむ。
「ここにハットの子供が運び込まれているはずだ。どこにいる?」
「地下でしょうか?囚人を閉じ込める地下牢があります」
「よし、僕とアソーカで地下へ向かう。ノビタ、カルとレックスと共に寺院内を調べてほしい」
「わかった」
頷いたのび太へアナキンが顔を近づける。
「もしかしたら罠の可能性もある。警戒は怠らないように」
「うん、そっちも」
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