来訪者
時空乱流に巻き込まれたのび太。
気付けば、彼は地球ではない遠くの惑星へ来ていた。
助けてくれたスカイウォーカー家に聞いてみるも「地球」は知らないという。
最初は泣いていたのび太だが、アナキンやシミが家に住まわせてくれているおかげで何とか生活できていた。
そして。
「うわぁああ!」
大きな音を立てて崩れる機材。
砂の惑星タトゥイーンにとってはどれも貴重品だ。
付け加えるならワトーの店でしかない。
「小僧!またかぁ!」
「ごめんなさい!」
のび太はただ居候させてもらうのは申し訳ないと思ってアナキンの働いているお店を手伝っていた。
しかし、持ち前のドジを起こして主であるワトーに怒鳴られる日の方が多い。
「あーあ、また、やっちゃったよ」
ため息をこぼしながら砂の道を行くのび太。
ワトーに頼まれてお使いをしているのだ。
のび太がいるのは惑星タトゥイーン。
銀河共和国という国?の端にある惑星で、この惑星はハットと呼ばれる種族が実質的に支配しているらしい。
ハットというものをのび太は目にしたことはないが、友達になったアナキンの話によるとギャングらしい。
その為に治安は最悪で共和国が本来禁止している奴隷制度も当たり前のように存在していた。
当たり前のことだが、多種多様な異星人が存在している。
のび太を助けてくれたスカイウォーカー家も奴隷だときいてとても驚いたのが半年前。
「もう、半年なんだよね」
お使いを済ませた帰り道。
ぽつりと言葉を漏らすのび太。
「(ママやパパはカンカンだろうなぁ、ドラえもん、心配して探してくれているのかな?ジャイアン、スネ夫やしずかちゃんもどうしているんだろう?)」
「キミ」
呼ばれて振り返る。
その時、奇妙な感覚に包まれる。
まるで待ち望んでいたような奇妙な感覚。
「貴方、聞こえているの?」
「あ、はい」
男性の傍にいる少女に呼ばれてハッとのび太は自身がぼーっとしていたことに気付く。
「宇宙船のパーツを探しているんだ。どこか良い店はあるかな?」
「あぁ、それなら僕が働いているところがいいかも」
男性に尋ねられてのび太はワトーの店へ案内することにした。
「ワトーさん、お客様だよ」
「ほぉ、小僧、客を連れてきたか、よくやったぞ」
背中の翼を動かしながらワトーがやってくる。
ワトーを紹介したのび太はカウンターの向こう側へ入る。
作業をしていたアナキンが男性達を見た後にのび太へ声をかけた。
「ノビタがお客さんを連れてきたって?やったじゃないか」
「ありがとう!でも、本当に偶然だよ」
半年という期間だが、のび太とアナキンは親友になっていた。
最初は奴隷という立場のアナキンと自由人なのび太ということでアナキンの方で遠慮があったが、ポッドレーサーのセブルバとのイザコザでのび太が助けに入り、その際にアナキンを奴隷扱いしたセブルバに怒ったのび太。
その出来事から互いの中の気持ちを吐き出したことで親友の間柄になった。
男性とワトーが奥に消えて残された少女をみて、アナキンが尋ねる。
「お姉さん、天使?」
「え?」
「パイロットの人が言っていたんだ。宇宙にはきれいな天使がいるって、お姉さんがそうなのかなって」
「貴方、面白いことを言うのね…………奴隷なの?」
奴隷という言葉にアナキンは顔をしかめる。
「僕は人間だよ。名前はアナキン」
「僕はのび太、奴隷じゃないけれど、この店で働いているんだ」
「ごめんなさい、あまり知らなくて」
失礼なことを言ったと気づいたのだろう、少女は自らをパドメと名乗る。
もう一人はジャージャーらしい。
少し前なら驚いていたのび太だが、半年の間に様々な宇宙人?をみてきて、耐性がついている。
パドメとアナキンが楽しそうに話をしている中でのび太はジャージャーと話をしていた。
「ミー達はナブーから来たのよ!」
「ナブー?」
「自然豊かな星!ミーはそこで優雅に朝食をとろうと思っていたんだけど、ドカン!気づいたらここまできていたのよねん」
「そうなんだ」
「ユーはどうしてここに?」
「えっと」
ジャージャーに問われてのび太が話をしようとした時、奥から男性と青と銀のアストロメク・ドロイドがやってくる。
「帰ろう」
男性がそういうとパドメやジャージャー達も去っていく。
アナキンは寂しそうにパドメの後姿をみていた。
「アニー?どうしたの」
「な、何でもないよ」
誤魔化すように首を振るアナキン。
ワトーは怒っていた。あの男性ともめたのだろうか?
「片付けが終わったら帰っていいぞ!」
「やった!すぐに終わらせよう!ノビタ」
「うん!」
早めに帰るために協力して片付けを終えて、店を出る。
そこそこ明るい時間だったことで二人はどうするか話し合いながら歩いているとある騒ぎを見つけた。
「やめなよ!」
気付いたのび太がジャージャーの胸ぐらをつかんでいるセブルバを止める。
「お前かぁ」
忌々しそうにセブルバがのび太を睨む。
「ここで騒ぎを起こしたらレースに出場できなくなるぞ」
アナキンが警告をセブルバへ飛ばす。
いくらセブルバが人気者のレーサーでも騒ぎを起こせば、参加することもできない。
「そうなれば、アニーの土壇場だね」
「フン、いいか、次のレースは背後に気を付けるんだな」
物騒な警告を飛ばしながらセブルバはジャージャーを開放して酒場へ戻っていく。
手の中にある干物の食材を齧りながらギロリとアナキン達を睨んでいた。
「危うかったね」
「大丈夫?ジャージャーさん」
「サンキュー!ミー、殺されるところだったよ」
「本当に気を付けて、セブルバは容赦しないから」
「私の連れが世話になったみたいだね。助かったよ」
柔和な笑みを浮かべながら男性がのび太とアナキンに感謝する。
「私は、クワイ=ガン・ジンというものだ」
クワイ=ガン・ジンは彼らから感じるフォースに驚いていた。
ジェダイ評議会からの任務の為にナブーの女王、アミダラをコルサントへ連れて行こうとした途中で立ち寄ったタトゥイーン。
壊れた船の修理のためのパーツを見つけたものの共和国通貨が使えないという問題にぶちあたったところで出会った二人。
アナキン・スカイウォーカーとノビタ・ノビという子供。
砂嵐のための一時避難先でスカイウォーカー家へ訪れたクワイ=ガン。
短い時間でアナキンとノビタと触れ合っていたクワイ=ガンはある可能性を考えていた。
予言にあったフォースにバランスをもたらす者。
もしかしたら、彼らのうちどちらかがその子供なのではないだろうか?
船の修理パーツを手に入れるため、ワトーとポッドレースで賭けをする流れになる中でクワイ=ガンは確認するためにアナキンとノビタの血液を採取する。
「オビワン、今から送る二つのデータのミディクロリアンを調べてほしい」
『わかりました』
「送るぞ」
端末に接続してデータをパダワンのところへ送る。
『二つともすごい数値です。マスターヨーダでもこんな数値はでない』
「おそらく、どのジェダイでもありえないだろう」
『どういうことです?』
困惑しながら尋ねるオビワン。
クワイ=ガンは確証が持てないことから先の言葉を飲み込んだ。
だが、あの二人をジェダイの騎士に育てたいという気持ちが生まれつつある。
「いよいよ、我々が姿を見せる時が来たのですね、マスター」
「そうだ、我が弟子よ」
コルサントのどこか。
マスターシディアスと弟子のダースモールは逃げたアミダラ女王をみつけるために活動を始めようとしていた。
彼らの目的のために何としてもアミダラ女王の署名がいる。
生きていようと死んでいようとそれが手に入ればこれからの計画はよりスムーズに行えるだろう。
「……だが、気をつけよ。何か強大なものが我らを阻もうとしている。お前に教えられるすべての技術を授けた。ジェダイなんぞに遅れはとらぬだろうが」
「イエス、マスター」
フードの中でギラギラと瞳を輝かせながらダースモールは頷いた。
クローン・ウォーズをする場合、のび太にパダワンは必要か?(期限は次話投稿まで)
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いる
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いらない