後、タイトルを変更しました。
「タスケンレイダーの襲撃も考えられるけれど、これはやりすぎだ」
オビ=ワンをモス・アイズリー宇宙港へ連れていく道中。
空にもくもくとあがっていく黒煙に気付いたルーク達が向かうと、こと切れているジャワ達と破損して停止していたサンドクローラーがあった。
「じゃあ、誰がこんなひどいことを」
「盗賊の襲撃にみせかけて偽装しているが、この正確な射撃からして帝国のストーム・トルーパーの仕業だろう」
「でも、なぜ、帝国の兵士がそんなことを?」
「何かを探していると考えるべきだろう」
オビ=ワンの言葉にドラえもんはジャワ族、そして、離れた所にいるC-3POとR2-D2をみる。
「もしかして」
ドラえもんの呟きにルークも同じ考えに気付く。
そして、ある予感に至る。
「帝国はもしかして、あのドロイド達を探していたのかもしれない。もし」
震える声でルークはその先を紡ぐ。
「もし、ジャワ族から売り先を聞き出していたら!」
「ルーク、待ちなさい!」
「叔父さん、叔母さん、おばあちゃんが危ない!」
オビ=ワンの止める声を聞かずにルークはスピーダーに飛び乗ってしまう。
「追いかけないと!」
「しかし唯一の乗り物をルーク様が」
「彼が冷静さを戻すまで……彼らを埋葬しよう」
「僕は追いかけます!」
ドラえもんは四次元ポケットからタケコプターを取り出して装着する。
「!!」
「彼、変わったドロイドですね」
電子音を鳴らして3POの言葉に同意するR2。
「間違いない……彼はノビタの言っていた」
その中でオビ=ワンの呟きに気付いた者は誰もいない。
「私達が何をしたというんだ!?」
早朝に農作業をしようとしたオーウェンだったが、彼らをストーム・トルーパーが襲撃してきた。
抵抗しようとしたラーズは利き腕を撃たれて地面に倒れている。
ベルはシミを守ろうと気丈にふるまうも足が震えていた。
「ドロイドをどこにやった?」
部隊長がブラスターの銃口を突きつけながら静かに尋ねる。
「な、何のことだ!?」
「隠し事をするなら命の保障はしない」
「だから、何の」
トルーパーはため息を吐きながら離れた所にいるベルの足を撃ち抜いた。
「あぁああああああああああああああ!」
「なんてことを!」
叫ぶオーウェン。
立ち上がろうとした彼の顔をトルーパーの一人が殴り飛ばす。
「質問に答えろ」
「お前達の言おうとしていることはわからん!ドロイドなど何も」
部隊長はため息を零して部下へ発砲の指示を出そうとした。
「オーウェン叔父さん!」
「ルーク!来るな!」
その時、スピーダーに乗ったルークが駆け付ける。
「捕まえろ!」
「やめろ!」
オーウェンが痛みに顔を歪めながら部隊長へしがみつく。
「邪魔をするな!」
叫びと共にブラスターでオーウェンを殴り飛ばす。
「叔父さんに乱暴するな!」
ルークが近くにいたトルーパーを突き飛ばす。
「こいつめ!」
一人のトルーパーがブラスターでルークを殴った。
「ルーク!」
シミが悲鳴を上げる。
「どっかーん!」
「うわっ!?」
衝撃を受けてのけ反るトルーパー。
彼らが見上げると空気砲を装着したドラえもんがゆっくりと降りてくる。
「ドラえもん!?」
「大丈夫!?こいつらは一体」
「なんだ、この青いタヌキ型ドロイドは」
「僕はタヌキじゃなぁあああああああい!」
トルーパーの一人がタヌキと漏らした言葉に怒るドラえもん。
ドラえもんはネコ型ロボットであり、タヌキと間違えると怒るのである。
「ぐっ、今の、なんだ?」
「帝国に歯向かう者はここで死ね!」
「あれ!?効いていない!?」
空気砲は相手を怯ませるくらいの威力しかなかったらしい。
ドラえもんが続けて攻撃を試みようとしたが接近していた別のトルーパーの一撃でドラえもんは地面に叩きつけられる。
「ドラえもん!」
「この!」
ルークを殴り飛ばすトルーパーはブラスターを構えた。
倒れたルークは向けられた銃口に驚きながらゆっくりと後ろへ下がろうとする。
彼を始末しようとするトルーパーがブラスターのトリガーへ指にかけた瞬間。
ルークの腰にぶら下がっていたライトセーバーが勝手に動き出す。
「え?」
「な、なんだ!?」
突然の事に戸惑うトルーパー達。
ライトセーバーを包むように小さな粒子が集まっていく。
「あれは……!?」
シミは車椅子から体を起こす。
瞳に涙を浮かべながらライトセーバーを“握りしめる人物”をみる。
ライトセーバーから青い刃が伸びた。
「な、なんだ。貴様は!」
戸惑うトルーパー達はブラスターを発砲する。
フードで素顔を隠した人物はライトセーバーを操り、一人、また一人とトルーパー達を倒す。
「き、貴様は一体。帝国に逆らった奴はこの銀河で生きては」
最後まで言い切る前に刃を振るってトルーパーの首を斬り落とす。
ライトセーバーの刃を収納すると、その人物はゆっくりとシミの前に膝をつく。
「貴方は……貴方は、アナキンなの?」
震えるシミの問いかけに彼は答えない。
「アナキンなら、素顔を」
彼は答えずに立ち上がるとシミに背を向ける。
「ルークを育ててくれてありがとう。母さん」
感謝の言葉をシミに告げると呆然としているルークの前に立つ。
「強くなれ」
ルークを見下ろしている彼の目に言葉がでない。
「今のままじゃ誰も救えない。守る事すらできない」
「……誰も」
繰り返すルークは何か思うところがあるのか表情が沈む。
「世界を知るんだ。お前の目で銀河を見て回れ」
厳しい雰囲気から優しい感じに変わり、ごつごつした手がルークの頭にのせられる。
「お前の未来に幸せがあらんことを、そして」
――フォースと共にあらんことを。
「もしかして、貴方は」
強い風が吹いてルークは瞬きをしてしまう。
しばらくして目を開けると、そこに誰もいなかった。
「今の」
――時を待て、いずれ、アイツがやってくる。
頭上に響いた声にルークは戸惑うしかなかった。
オビ=ワンとR2、C-3POはジャワ族の亡骸を集めて火葬の準備をしていた。
そんな彼らのところへスピーダーに乗ってルークとドラえもんが戻ってくる。
二人が戻ってきた事でオビ=ワンは安心した表情を浮かべた。
「無事でよかった。もし、キミに何かあればと思うと」
「……あの、信じてもらえないかもしれないのですが……父に助けてもらいました」
「そうか」
戸惑っているルークだが、オビ=ワンは笑みを浮かべて肩を叩く。
「驚かない、んですね」
「強いフォースの集中を感じた。そして」
オビ=ワンは遠くを見た。
「懐かしいものだった」
そんな彼へルークは強い意志を宿した瞳を向ける。
「僕はジェダイになります。父のようなジェダイに……」
「そうか」
「おじさん達も許してくれています。僕はジェダイになります。貴方についていきます」
「よし、行こう」
ルークへオビ=ワンが微笑む。
離れた所でドラえもん、R2、3POが温かい目を向けていた。
ドラえもんの温かい目は最近、みることのなかったあの温かい目です。
次回、モス・アイズリー宇宙港。