ドラえもん のび太のSTARWARS   作:断空我

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ナブーの戦い(前編)

 銀河共和国の首都、コルサント。

 

 宇宙の中心ともいわれる都市は今まで様々な大冒険をしてきたのび太が目を見開くほどの巨大都市だった。

 

 立ち並ぶ超高層ビル。

 

 行きかう乗り物。

 

 様々な種族たち。

 

 どれもがのび太とアナキンにとって衝撃なものだった。

 

 大冒険で様々な場所を見てきたのび太だが、22世紀の日本と同じくらいもしくはそれ以上の発展をしている都市に目を輝かせている。

 

 ナブーの宇宙船が着陸してハッチが開く。

 

 アミダラ女王達の後に続いて、クワイ=ガン、オビ=ワンの二人に続いてのび太とアナキンも二人も降りる。

 

 外へ出ると様々な種族の人達を引き連れた初老の男性が現れる。

 

「えっと、オビ=ワンさん、あの偉そうな人は誰?」

 

 のび太は近くにいたオビ=ワンへ尋ねる。

 

 オビ=ワンはちらりと一瞥してから小さな声でのび太、そして、アナキンへ聞こえるように話す。

 

「あの人が元老院最高議長のヴァローラム。もう一人はナブー選出のパルパティーン議員だ」

 

「えっと、どういうこと?」

 

「つまり、とても偉い人という事だ」

 

 困惑するのび太へ今度はクワイ=ガンが補足した。

 

 その説明で納得するのび太。

 

 アナキンは説明を聞きながら去っていくパドメを見つめていた。

 

 パドメはアナキンへ優しく手を振る。

 

「二人はこっちだ」

 

 クワイ=ガン達へ言われて二人は別の場所。

 

 ジェダイ聖堂へ向かう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ねぇ、ノビタ」

 

「なに?」

 

 ジェダイ聖堂へやってきたのび太とアナキンだが、会議があるため外で二人は待たされている。

 

「ノビタは好きな人っている?」

 

「好きな人……うん、しずかちゃんっていって、とってもかわいい子」

 

「その子と一緒にいるとドキドキする?」

 

「う、うん」

 

 急なアナキンの言葉に戸惑いながらのび太は話す。

 

「もしかして、アニー、あのパドメって人の事」

 

「しっ!」

 

 続けて言おうとしたのび太をアナキンは止める。

 

「お願い、黙っていて……その、恥ずかしいから」

 

「いいよ」

 

 アナキンのお願いをのび太は了承する。

 

「いいの?」

 

「うん!友達のお願いだもん!」

 

「ありがとう、のび太」

 

「二人とも、きなさい」

 

 クワイ=ガンに言われて二人は奥の部屋に入る。

 

 部屋の中は複数の椅子が並んでおり、そこへ様々な種族の者達が並んでいた。

 

「のび太、アナキン、彼らはジェダイマスターだ」

 

 クワイ=ガンはそういうと部屋の外へ出る。

 

 見知らぬ人達と一緒ということで不安になるアナキンだが、親友であるのび太が一緒であることから不安は多少和らぐ。

 

「はじめまして、僕、野比のび太です」

 

「あ、アナキン・スカイウォーカーです」

 

「儂はヨーダ、これから二人にいくつか質問をする。応えてくれるかの?」

 

「はい」

 

「……わかりました」

 

 次々と言われる質問へ答えていく二人。

 

 真剣な表情になっていくマスター達だが、アナキンは何故、こんな質問をするのだろうかと疑問を浮かべる。

 

 それはのび太も同じ気持ちだったのだろう。

 

「あの、この質問は何か意味があるんですか?」

 

「意味ならあるとも」

 

「キミは家族に会いたいと思っているね?」

 

「そっちのキミはお母さんに会いたいと思っている」

 

「はい、でも、それって、何か問題が?」

 

 アナキンは尋ねる。

 

 母に会いたいと思うことの何がいけないのだろう?

 

「問題ならあるとも、怒り、悲しみはフォースの暗黒面へ繋がっている」

 

「フォースの暗黒面、それって、あの暗い嫌な?」

 

 ぽつりと呟いたのび太の言葉にヨーダは興味を持ったように椅子から立ち上がる。

 

「お主はフォースの暗黒面へ触れたことがあるようじゃの、触れて、どう感じた?」

 

「最初は寒くて、怖いと感じた……けど」

 

「けど?何か思ったのかの?」

 

 のび太は思い出す。

 

 たった一瞬だったけれど、忘れることができないあの感情を。

 

「その奥に、暗くて冷たいものとは別のものを」

 

「ほう、フォースの暗黒面に触れただけでなくその奥の何かを感じ取ったというのかの?うん?」

 

「うーん、よくわかんないけど」

 

 ヨーダは小さく頷きながら椅子へ戻る。

 

「テストはこれで終了じゃ……外で待っていてくれるかの?あと、クワイ=ガン達を呼んでほしい」

 

「わかりました」

 

「はい」

 

 外に出たところで緊張の糸がきれたようにぺたんとのび太は座り込んでしまう。

 

「ノビタ、大丈夫?」

 

「う、うん、よくわかんないけど、すっごい緊張した」

 

「テスト、どうなるのかな?」

 

「うーん。わかんないや、筆記テストとかだったら僕は0点だろうけど」

 

「どうだろう、僕も自信ないや」

 

 首を振りながらアナキンとのび太は空いている椅子へ腰かける。

 

 不安そうな表情を浮かべるアナキンをみて、のび太は思い出したように腹部の四次元ポケットへ手を入れる。

 

「普通のどら焼き!」

 

「あ、それ」

 

 アナキンは思い出す。

 

 二人が親友となった日、お祝いとしてのび太がポケットの中から取り出したお菓子だ。

 

 どら焼きをみて、アナキンは目を輝かせる。

 

「これからどうなるかってことは僕もわからないけど、不思議とアニーと一緒ならなんとかなると思う!」

 

「僕も、ノビタと一緒なら不思議と安心する。頑張ろう。ジェダイの騎士になっていつか、母さんのところへいくんだ」

 

「うん!」

 

 どら焼きで乾杯して二人は約束を交わす。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 その頃、ジェダイ評議会の場でクワイ=ガンはアナキンとのび太を弟子にしたいということを伝える。

 

「マスタークワイ=ガン、お主は既に弟子を取っておる」

 

「オビ=ワンは一人前です」

 

「一人でやっていきます」

 

 クワイ=ガンの横へ並び立つオビ=ワン。

 

「弟子として教えられるべきことはすべて教えています」

 

「それを決めるのは評議会なのじゃ」

 

「あの子達は修業を受けるにしては歳がとりすぎている……修業を受けさせられない」

 

 二人へマスターウィンドウが修業を受けさせないことを伝える。

 

「何故ですか、彼らのフォースはとても強い。どちらかが予言にある選ばれし者の可能性も」

 

「確かに二人の素質は認めよう。だが、精神面で不安の部分もある」

 

「評議会としてはそこを懸念しておるのじゃ」

 

「育て方を間違えれば、暗黒面へ落ちてしまう」

 

「強いフォースを持つ者ほど、慎重にならなければならない」

 

 各々のマスターの言葉にクワイ=ガンは納得していない。

 

「じゃが、儂らも答えを急ぎすぎているかもしれん」

 

 意見しようとしたクワイ=ガンに待ったをかけるヨーダ。

 

「アミダラ女王の方で何やら動きがあるようじゃ、あの二人を連れて護衛を行うのじゃ……お主達を襲った暗黒面の戦士も現れるはずじゃ」

 

「わかりました」

 

「はい」

 

「フォースと共にあらんことを」

 

 

 

 惑星ナブーを封鎖した通商連合の総督ヌート・ガンレイはシスの暗黒卿と密かに手を結び利益を得ようとしていた。

 

 しかし、ジェダイの介入、ナブーの女王の逃走を許してしまった事で徐々に追い詰められている。

 

 そんな彼の傍にはシスの暗黒卿が遣わした弟子のダース・モールが控えている。

 

 言葉を発しないモールに不気味さを感じながらもアミダラ女王が戻ってくるというチャンスにガンレイは歓喜しつつも今度失敗すれば自分の命はないと怯える。

 

「(…………)」

 

 沈黙して彼らの後ろを歩くモール。

 

 ガンレイの考えていることなど既に察している

 

 だが、師の指示がない限り動いてはならない。

 

 ならないのだが。

 

 モールは自分の手をみる。

 

 砂の惑星で戦ったジェダイの騎士。

 

 そして、変な武器を持った子供。

 

 そうあの子供だ。

 

 モールの中に奇妙な感覚が湧き上がる。

 

 怒りや憎しみと違う別の何か。

 

 その何かがモールをひどく苛立たせる。

 

 眉間へしわを寄せながらモールは誓う。

 

 あの子供は何があっても自分が倒すと。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「驚いたね。パドメさんが女王様だったなんて」

 

「うん」

 

 コルサントからナブーへ密かに戻ったアミダラ女王達だが、通商連合のドロイド達と戦う為に圧倒的に戦力が足りない

 

 そこで、同行していたジャージャーの案内でグンガンの民に協力を申し出る運びとなる。

 

 のび太とアナキンはそこで親しくしていたパドメこそが本物のアミダラ女王であるという事を知った。

 

 今まで接していたアミダラ女王は影武者だったという。

 

 その事をクワイ=ガンやオビ=ワン達もわかっていなかった。

 

「これから、戦闘が始まるんだね」

 

「うん……あ、そうだ!」

 

 のび太は四次元ポケットへ手を入れる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ノビタ、これは?」

 

 クワイ=ガンはのび太が差し出したシールをみて尋ねる。

 

「それはやくよけシールという秘密道具です。えっと、おへそに貼ることで危険なことから身を守ってくれます」

 

 これからはじまる戦闘で多くの人が死ぬかもしれない。

 

 少しでも救うことが出来ればとのび太が思いついたのがやくよけシール。

 

 フエルミラーで沢山のやくよけシールを作り出してそれを全員へ配る。

 

「そんなシールが役に立つのか?」

 

「オウ!ミー、使ってみたけどすごかったよ!オビーも貼ることを勧めるね!」

 

 首を傾げるオビ=ワンへ既にやくよけシールを貼って、効果を実感したジャージャーが促す。

 

 ジャージャーが嘘をついていないことをわかったクワイ=ガンは頷いた。

 

 師匠が貼るのであれば、と同じようにオビ=ワンも貼る。

 

「ノビタは凄い力を持っているのね」

 

 やくよけシールに触れながらパドメが驚く。

 

「これは僕の力じゃないよ。ドラえもんっていう猫型ロボットの道具さ。それにたくさん、増やすっていう案はアニーのおかげだし」

 

 のび太だけではやくよけシールを一枚だけしか思いつかなかった。

 

 だが、フエルミラーの事を思い出したアナキンの案で沢山のやくよけシールの生産に成功したのだ。

 

 準備を終えて、グンガンの民がドロイド軍を引き付けて、その間にパドメ達が王都へ攻め込み総督を確保すると共に宇宙へ出てドロイドを操作している制御艦を撃退する。

 

 撃退するのだが……。

 

「ここどこぉ!?」

 

 ナブーの王都へ侵入してスターファイターの格納庫へやってきたクワイ=ガン達。

 

 あっという間にドロイドを撃退して格納庫から飛び立っていくスターファイター。

 

 のび太はドロイドの戦闘中に道に迷ってしまい、気付けばパワー発生装置が並ぶエリアに迷い込んでいた。

 

「アニーと連絡を取る方法もないし、やくよけシールを渡しているからみんな大丈夫だと思うけど……そうだ!」

 

 のび太は四次元ポケットから通り抜けフープを取り出す。

 

「これで一回、外にでてしまえばいいんだ!」

 

 適当な壁に設置して潜り抜けるのび太。

 

 潜り抜けた先で緑のライトセーバーを振るうクワイ=ガン・ジンと赤い両端から赤い刃を放つライトセーバーを振るうダース・モールの姿がそこにあった。

 

「え?」

 

「ノビタ!?」

 

 モールと対峙していたクワイ=ガンは驚いた表情でのび太をみる。

 

 振り返ったモールが不気味に笑う。

 

「え、あ、わわ!め、名刀電光丸!」

 

 クワイ=ガンからのび太へ標的を変えて近づいてくるダース・モールにのび太は慌てながら名刀電光丸を取り出す。

 

 ブン!と本来なら起動するはずの名刀電光丸だが、バチン!と嫌な音を立てて光が消えた。

 

「え、壊れたぁ!?」

 

 何度やっても起動しない電光丸。

 

 何か出そうとポケットへ手を入れようとするもライトセーバーの刃が振り下ろされる。

 

 赤い刃がのび太を捉える瞬間、横からクワイ=ガンがのび太を抱きかかえる。

 

 振り下ろした刃はクワイ=ガンのわき腹を掠め、大きな音を立てて床に倒れるクワイ=ガン。

 

「マスター!!」

 

 いくつかのエネルギーの壁に阻まれた先にいるオビ=ワンの叫びが響く中、のび太は呆然とした表情で倒れているクワイ=ガンを見ていた。

 

「く、クワイ=ガンさん!」

 

 のび太は慌ててクワイ=ガンの容態をみる。

 

 といってものび太に医療の知識はない。

 

 お医者さんカバンを取り出して診察を開始する。

 

 だが、ダース・モールは待ってくれない。

 

 ライトセーバーを構えてゆっくりとのび太へ近づいてくる。

 

 まるでのび太を怯えさせようとするかのように。

 

「あ、あぁ、ど、どうしょう!?」

 

 名刀電光丸は使えない。

 

 他に役立つ道具を選ぼうにも何をすればいいのかわからない。

 

 涙を零しながら困惑するのび太の足元で小さな音がした。

 

「これ……」

 

 のび太の足元にあったのはクワイ=ガンのライトセーバー。

 

「っ!」

 

 地面に落ちているライトセーバーを手に取って握りしめるのび太。

 

「震えているぞ?」

 

 ダース・モールの指摘の通り、のび太の足は震えている。

 

 フォースの暗黒面を操るダース・モールにとってのび太の恐怖など手に取るように分かった。

 

 威圧するように凶悪な笑みを浮かべ名ながらライトセーバーを回転させて地面を焦がす。

 

 のび太はぶるぶる震えてライトセーバーを落としてしまいそうになる。

 

 

――無理だ、僕なんかに。

 

 

『ノビタ?』

 

 

 震えて今にも泣きだしそうになっていたのび太の脳裏にアナキンの声が響いた。

 

 

――アニー!?

 

 

『不思議だ。宇宙にいるはずなのにノビタの声が聞こえる』

 

 

 アナキンの声と共にのび太の視界は宇宙空間でドロイド軍と激しい戦闘を繰り広げるナブーのスターファイター部隊の戦いが広がっていく。

 

 

『ノビタ、もしかして、アイツと戦っているの!?』

 

 

――怖いよ!すぐにでも逃げたい、でも。

 

 

『傷ついたクワイ=ガンさんを放っておけないんだね?』

 

 

 アナキンの言葉にのび太は頷く。

 

 

――どうすればいいのかな?使える道具もない。こんな僕じゃ。

 

 

『ノビタは強いよ!』

 

 

――そんなことないよ、今にも泣きそうだし。

 

 

『そんなことないよ』

 

 

 アナキンは語る。

 

 自分達が本当の意味で親友となったあの日。

 

 セブルバの言葉に激怒したのび太。

 

 相手がどれだけ強くて、ボロボロになりながらも何度も立ち上がっていたのび太。

 

 あの姿と言葉を知っているからこそ、アナキン・スカイウォーカーは自信を持って言える。

 

『ノビタは強い!大丈夫!よくわからないけれど、そんな気がするんだ!ノビタだってそう思うでしょ?』

 

 否定できなかった。

 

 アナキンの言葉通り、さっきまで怖かったのが嘘のように恐怖が消えた。

 

――僕、頑張るよ!

 

『負けるな!僕もこいつらを蹴散らしてやる!』

 

 傍にいないのに、傍にいるように感じる。

 

 のび太とアナキンは自然と拳をぶつけあう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「……あれは」

 

 エネルギーシールドの壁に阻まれているオビ=ワンはのび太から放たれるフォースに息を飲む。

 

 今までに感じたことのない強いフォースを発しているのが幼い少年であることにオビ=ワンは動揺を隠せない。

 

 そして、対峙しているダース・モールも体から冷や汗が止まらなかった。

 

 フォースの暗黒面を極めた自分が怯えている?

 

 手がわずかに震えていることに気付いたダース・モールはライトセーバーを握る手に力を込めて振り上げる。

 

 赤い刃がのび太を切り裂こうとする瞬間。

 

 軽快な音と共に射出した緑の刃が赤い刃を押しとめる。

 

 目を見開くダース・モール。

 

「僕が」

 

 ライトセーバーを握りしめながらのび太はゆっくりと顔を上げる。

 

 先ほどまでの泣きそうだった顔じゃない。

 

 力強い覚悟を宿した瞳でダース・モールを見据えながらクワイ=ガンのライトセーバーを構える。

 

「僕が、相手だ!」

 

 

 

クローン・ウォーズをする場合、のび太にパダワンは必要か?(期限は次話投稿まで)

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