ミレニアム・ファルコン号はレイアの指示を受けてヤヴィン第四衛星へ来ていた。
この衛星に反乱軍の秘密基地があるのだ。
ファルコン号は誘導に従って基地へ着陸する。
基地内は多くの兵士がおり、整備士が格納庫に置かれているXウイングやYウイングが置かれていた。
「うへぇ、戦闘機がいっぱい」
「カッコイイデザインだなぁ」
「……随分と小型機が多いな」
ジャイアンとスネ夫が感嘆とした声を漏らす横でのび太はずれた事を呟いていた。
司令官と合流したレイアはR2に隠したデス・スターの設計図解析を依頼する。
手持無沙汰になったのび太達。
ソロとチューバッカは礼金を受け取るために離れている。
「反乱軍ってことは帝国と戦っているってことだよね?」
「帝国は多くの惑星に圧制を強いているからそれに抗う為に結成しているんだ」
「……これも、僕達が負けたから、か」
ぽつりとのび太が呟いた直後。
大きな音を鳴らしながら一体のアストロメク・ドロイドが近づいてくる。
「なんだ?このちっさいの」
「R2ちゃんにそっくりだわ」
「同じタイプのドロイドじゃないかな?」
「いたぁ!」
近付いてきたドロイドはドラえもんを突き飛ばすと嬉しそうにのび太へ駆け寄ってくる。
「もしかして、R3……R3なの!?」
喜びの声を上げるドロイドR3。
「おい、R3、どこへ……!?」
どこかトルーパーのアーマーと似たようなものを纏った男性がのび太をみて目を見開く。
「まさか、ノビ将軍、将軍ですか!?」
「……え?」
「「「将軍!?」」」
驚くドラえもん達をおいて、彼は涙を零して駆け寄ってくる。
「ノビ将軍!あぁ、またお会いできるなんて」
「キミ、もしかして、ファイヴス!?」
「はい!貴方に命を救われた、元ARCトルーパー、ファイヴスです!」
敬礼をとるファイヴス。
笑顔を浮かべる彼の姿がかつての戦友の面影があることにのび太は気づく。
「いやぁ、老けたね?」
「あれから長い年月が過ぎました。でも、嬉しいです!再び将軍と会えるなんて!」
「あのぉ、ちょっとすいません」
「のび太さんが将軍って、どういうこと?」
「将軍、彼らは?」
「あぁ、えっと、僕が別の銀河から来たってことは話したよね?そこからきた、僕の親友だよ」
「あぁ、これは失礼。自分はかつて共和国で戦っていたクローン・トルーパーのファイヴス。こちらの将軍と共に多くの戦場を駆け抜けたのです」
「もしかして、クローン戦争?」
ルークの言葉にのび太は頷く。
「共和国と分離主義勢力の戦いでジェダイはクローン・トルーパーを率いて多くの戦場を駆け抜けたから、ね」
昔を懐かしむのび太とファイヴス。
二人を見て、ドラえもんとしずかは長い時間の差というものを嫌でも理解してしまう。
「じゃあ、ベンも?」
「ベン?」
「ファイヴス、実は」
のび太はオビ=ワンが死んだことを伝える。
ファイヴスはオビ=ワンが死んだことに涙を零す。
「そうですか、ケノービ将軍は先に逝ってしまわれたのですか、お会いしたかったです」
「僕も、直接会ったわけじゃないけど、そうだね」
のび太とファイヴスはしばらく沈黙する。
沈んだ表情ののび太へドラえもんが声をかけようとした瞬間、押しのけてR3が音を鳴らしながらすり寄った。
「大丈夫だよ。R3。別れは辛いけれど……」
のび太はそういいながらR3を撫でる。
「そうですな。別れは辛いですが、まずはこの戦いに生き残ることを考えないといけませんね!」
両拳をぶつけながらやる気を見せるファイヴスにのび太は苦笑する。
「クローン戦争の時みたいにとはいえないけれど、僕も協力する」
「最高ですね!将軍がいれば百人力だ」
「僕だけじゃない。ルークだって」
そこでのび太はルークをみる。
見られたルークは何かを感じながらも言葉にできないもどかしさを覚えた。
そうしていると、ブリーフィングの呼び出しが入る。
「将軍もぜひ」
「うん。ルーク、ドラえもん達も」
反乱軍のブリーフィング。
デス・スターの設計図から弱点を調べたところ、反応炉へプロトン魚雷を撃ち込むことによる連鎖反応によってデス・スターを破壊可能というもの。
大型戦闘機は入れない事からXウイングとYウイングによる奇襲作戦になる。
デス・スターもヤヴィン第四衛星へ接近してきている。時間は限られている。
「諸君らの健闘を祈る。フォースと共にあらんことを」
司令官の言葉を合図に全員が出撃の準備に入る。
今回、ルークもパイロットの一人としてXウイングに搭乗することが決まった。
そして。
「ドラえもん!俺達もやろうぜ!このまま見るだけなんて我慢できねぇぜ!」
「で、でも、これは戦争なんだよ!?気を付けないと死ぬかも」
「だからといって、放っておくことはできないわ!あんな風に星を破壊されるなんて、酷すぎる」
怯えるスネ夫に対してジャイアンとしずかは戦う覚悟を抱いている。
「わかっている……だから、これを使おう!」
ドラえもんが取り出したのはかつて銀河漂流船団の戦いで使用したスタークラッシュゲームの箱。
「この中に三機の戦闘機が残っている。僕達はこれで戦おう!」
「おうって、三機だけかよ?」
「前の戦いで二機、失っているからね。僕とジャイアン、後は」
「私――」
「ぼ、僕が行くよ!」
戦闘機に乗ることを志願しようとしたしずかを遮ってスネ夫が大きな声を上げる。
「ぼ、僕も怖いけど、しずかちゃんを戦いに行かせることなんて、できないよ!だ、だったら僕が」
「覚悟あるじゃねぇか、スネ夫!」
ジャイアンがバシンとスネ夫の背中を叩く。
せき込みながら笑顔を浮かべるスネ夫。
「ありがとう、みんな」
ドラえもんへ声をかけたのはスターファイターのパイロットスーツを纏ったのび太だ。
「のび太君」
「お前も行くのか?」
「うん。ファイヴスのXウイングを借りてね。だから、この格好」
「のび太なんかに操縦できるのか?」
「おいおい、小僧達、将軍はクローン戦争時に優秀なパイロットでもあったんだ」
ファイヴスに同意するように威嚇音を鳴らすR3。
「お前達が将軍の言っていた通りの小僧なら問題ないと思うが、無茶はするなよ」
くぎを刺してきたファイヴスにジャイアンは歯向かう様に「ジャイアン様に任せな!」と力強く答える。
ふと、のび太は礼金を受け取り、この基地から出ようとしているソロと怒鳴っているルークの姿がみえた。
「R3、発進の準備を」
敬礼するように音を鳴らすR3と別れて、のび太は礼金を積み込んでいるソロへ声をかける。
「行くんだね?」
「アンタも俺に小言か?」
「そういうつもりはないよ。人それぞれにやらなければならないことがある。キミは借金を返さないといけないんでしょ?それで命が危うくなるなら優先しないと」
「アンタは話がわかるみたいだな。どうだ?俺とついてくるか?」
のび太は首を横に振る。
「僕は僕のやることがあるから……でも」
ソロはのび太をみる。
「キミは根っからの悪人じゃない。もし、戻ってこようと少しでも思ったらその気持ちに蓋をしないことをお勧めするよ」
「まぁ、一応、頭の片隅にとどめておくよ。あんなものをみたら少しは信じないとな」
肩を竦めながらファルコンへ向かうソロ。
チューバッカは小さく唸って後を追いかける。
「みんな、気を付けて」
作戦室でしずか一人、皆の無事を祈る。
「大丈夫よ……シズカ」
不安に揺れるしずかの肩をレイアが優しく抱きしめる。
ヤヴィン第四衛星の秘密基地から次々と発進するYウイングとXウイングの編隊。
その少し後ろにのび太の操縦するXウイング、そしてスタークラッシュゲームの三機の戦闘機が続く。
『みんな、聞こえるかい?』
ドラえもんが通信機を通して四人へ呼びかける。
『聞こえているぜ!』
『も、もちろん!』
『大丈夫』
『これはゲームじゃない!』
『わかっているぜ!』
『こ、怖いけど、でも、あんなの放って置いたら地球がとんでもないことになる!』
『よくいったぜ!スネ夫!』
『さぁ、行こう!』
反乱軍に続く堅いでドラえもん、のび太、スネ夫、ジャイアンの四人は戦闘区域へ突入する。