前の話を見ていない方は前からみてください。
ナブーの王都にあった格納庫から発進したスターファイター。
その中にアナキン・スカイウォーカーがいた。
彼はR2-D2と共に戦火の中を潜り抜けていた。
オートパイロットを解除して操縦桿を握りしめるアナキン。
「行け!のび太!」
彼は自然と友の名前を叫びながら戦いの中へ突入する。
「怖いけど、アニーだって戦っているんだ!僕だってぇ!」
同じころ、ナブーのパワー発生装置のエリアの一角でクワイ=ガンのライトセーバーを起動させてのび太はダース・モールと対峙していた。
のび太の放つフォースにダース・モールは目を見開きながらもライトセーバーを強く握りしめて走り出す。
「う、わわ!?」
ダース・モールが振り下ろす一撃にのび太は戸惑いながらライトセーバーで防ぐ。
続けて繰り出される一撃も尻もちをつきながら回避して地面を転がりながら剣先を向けていた。
「お前は一体、なんなんだ」
のび太をみながらダース・モールが初めて言葉を発する。
「お前からは敵意や殺意が感じられない。先ほどまでは恐怖でいっぱいだったというのに、今は違う、貴様はジェダイでもない、一体、何故、ここにいる」
本当にわからないという表情でダース・モールは問いかける。
のび太はゆっくりと立ち上がる。
「今も、怖いよ」
怯えた表情は変わらないままだが、その目は力強い決意を浮かべていた。
震える足に喝を入れるようにしながらのび太はダース・モールと目を合わせた。
「でも、僕の後ろには傷ついたクワイ=ガンさんがいる。ここで僕がなにもしなかったらクワイ=ガンさんは死んじゃう……誰かが死ぬのは嫌だ。そんなことになるくらいなら、僕は、僕が戦う!」
「ならば、貴様から死ね!」
叫びと共に振るわれるダース・モールの一撃を受け止める。
次撃をのび太はライトセーバーを思いっきり背中へ振り上げることで防ぎながら。
「えい!」
がむしゃらに振り回した一撃がダース・モールのセーバーの片側を破壊した。
片方の刃が破壊された事に驚きを隠せないダース・モールは怒りに顔を歪めながら次々と攻撃を繰り出す。
「わわ、わ、わぁああ!」
怯えた声を上げながら怒涛の攻撃を次々と受け流していく。
しかし、のび太とダース・モールの体格差、今までの修業経験、年齢など、様々な理由で不利なのび太は体力を失い、ボロボロになっていた。
有利な立場でいるはずのダース・モールも最初のころの冷静な姿は見られず感情的な面が強くでている。
「なんなんだ、お前は一体……」
「はぁ、はぁ」
フラフラになりながらライトセーバーを握りしめるのび太だが、ブルブルと手が震えていた。
もうすぐセーバーを満足に振り回すこともできなくなるだろう。
勝利が目前であるというのにダース・モールは焦燥感が増していく。
フォースの暗黒面を鍛えてジェダイなど圧倒できるはずの自分がたかだか強いフォースを放つことが出来る小僧に手こずっている。
「そういう、貴方は、何を怯えているの?」
「なんだと?」
のび太の問いかけにダース・モールは困惑した声で尋ねる。
「さっきから貴方は怯えているようにみえる。最初は怖くて、怒っているようにみえたのに、今はひどく怯えているみたいだ」
「黙れ!」
フォースプッシュでのび太を突き飛ばす。
フラフラなのび太は地面に倒れる。
その際にライトセーバーも彼の手から離れた。
「俺は最強だ!フォースの暗黒面で自らを鍛えた!俺にはそれしかないのだ!お前のような小僧に……小僧に何がわかる!」
叫びながらのび太の首を掴んで持ち上げる。
怒りながらフォースを放つダース・モールとのび太の弱弱しいフォースが交差した。
その時、のび太は気づいた。
ナブーの宇宙船でのび太が感じたもの。
感じた正体が何なのか。
「そっか、あれは、貴方だったんだ」
「貴様ぁ!」
苛立ちの声を上げながらのび太にとどめを刺そうとした時。
「やめろぉお!」
叫びと共にシールドが解除された事で駆け付けたオビ=ワンのライトセーバーがダース・モールの片手を切り落とす。
腕を切り落とされて、苦痛に顔を歪めるダース・モールはバランスを崩して最下層へ落ちていく。
はずだった。
「なに」
「ノビタ!?」
オビ=ワンの驚愕の声。
ダース・モールが顔を上げると残された手を必死に掴んでいるのび太の姿がそこにあった。
「お前、なぜ」
「ノビタ!彼はシスだぞ!」
「シスとか、知らないよ!死にそうになっている人を助けちゃ、助けちゃダメなんて、僕は思わない!」
必死にダース・モールを引き上げようとしているのび太をみて、オビ=ワンものび太へ手を貸そうとする。
だが、それよりも早くダース・モールが乱暴にのび太の手を振り払う。
「あ!」
「小僧、貴様は甘い。その甘さを捨てなければ、この先、生きていけん」
最後に、ダース・モールは不敵な笑みを浮かべながら最下層へ真っ逆さまに落ちていった。
のび太が慌てて手を伸ばすもその手は何も掴むことはなかった。
ナブーと通商連合の戦いはナブーの勝利に終わる。
ドロイドを操作している制御艦をアナキン・スカイウォーカーがスターファイターで内部から破壊したことによって轟沈。
地上のドロイド部隊がすべて機能停止を起こし、アミダラ女王をはじめとした突撃部隊によって通商連合の総督ヌート・ガンレイを確保に成功。
その結果、通商連合が推し進めていた契約は破棄となる。
ナブーに平和が戻ったのだ。
一隻の船がナブーへ着陸する。
ハッチから降りてくるのは共和国の最高議長となったパルパティーンがジェダイマスター達を伴ってやってきた。
「アミダラ女王、驚きましたぞ」
「最高議長就任おめでとうございます」
互いに挨拶を返す二人。
これからやることが沢山ある。
傍で様子を見ていたアナキンとのび太をパルパティーンがみた。
「キミがスカイウォーカーとノビか、これからが楽しみだな」
二人の肩へ手を置いてパルパティーンは去っていく。
ナブーの一室にて、オビ=ワン・ケノービとヨーダが向き合っている。
クワイ=ガン・ジンはダース・モールとの戦いによる治療の為、眠りについている事からこの場にいない。
「今回の騒動の解決の功績を認めて、お主をパダワンからナイト昇格を認めよう……じゃが、あの子達にジェダイの訓練を受けさせることは反対じゃ」
「……私はノビタの強いフォースをみました。クワイ=ガンが言う様に彼らのどちらかが選ばれし者かもしれません」
「だとしても、危険が多い。報告によればシスの暗黒卿を助けようとしたという。あの子達は優しすぎる。それが暗黒面へ繋がる危険も」
「私とクワイ=ガンが必ず一人前のジェダイにしてみせます」
「……師が師なら弟子も弟子じゃな」
ヨーダはため息を零して少し思案する。
「二人の修業についてはわしから評議会へ掛け合おう」
「ありがとうございます」
「但し、ノビタ・ノビについてはシスの暗黒卿を助けた事実を伏せたうえで複数のマスターに修業をつけてもらうことにする」
「それは」
「どちらかが選ばれし者だとしても、あの子の優しさが心配じゃ」
ヨーダの言葉にオビ=ワンは言葉を噤むしかなかった。
話を終えたオビ=ワンはヨーダと別れてナブーの一室へ向かう。
そこは医療室として使われており、今回の戦闘で負傷した者達が休んでいた。
事前にのび太からやくよけシールを持っていた者達は重傷でなかったがシールを貼っていなかった者の中に何人かの重傷、軽傷がいた為にこの一室が医療エリアにされている。
部屋のベッドの一角でクワイ=ガン・ジンが眠っていた。
ダース・モールとの戦いに負傷したもののやくよけシールのおかげで致命傷は避けられている。
麻酔で眠りについている彼の傍にアナキンとのび太の姿があった。
今回の功労者のアナキンとシスの暗黒卿を追い込んだのび太。
心配そうにみている二人をみてオビ=ワンは思う。
二人のどちらかがフォースにバランスをもたらす者なのだろう。オビ=ワンは評議会の指示でアナキンを指導することになる。
だが、のび太は――。
「アナキン、ノビタ」
まだわからない先の事を考えても意味がないとして、オビ=ワンは二人へ声をかける。
「オビ=ワン、さん」
「僕達は、どうなるの?」
のび太とアナキンは不安に揺れる表情でオビ=ワンをみる。
オビ=ワンは視線を落として二人へ目線を合わせた。
「お前達はジェダイになるんだ。マスターも望んだ事で私達が必ず二人をジェダイにする」
二人へ優しくフォースを流しながら言葉を伝える。
不安に揺れていた二人の表情が穏やかなものになっていく。
オビ=ワンは眠っているクワイ=ガンをみた。
「(厄介ごとを本当に持ち込んでくれましたね。マスター)」
心の中でマスターへ愚痴をこぼすオビ=ワン。
こうしてナブーの戦いは終わりを告げた。
しかし、ジェダイとシス。
光と闇の戦いは長い年月を経て再び開始したのである。
戦いに巻き込まれていく野比のび太とアナキン・スカイウォーカー。
どちらがフォースに選ばれし者なのか。
彼らは後に銀河をまたにかける英雄と呼ばれることになるのは、まだ、誰も知らない。
今回でEP1は終了です。
EP2の前に断章と一話~二話ほど挟みます。
クローン・ウォーズをする場合、のび太にパダワンは必要か?(期限は次話投稿まで)
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いる
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いらない