女子更衣室でスクールアイドル達が着替えている。
遥「かすみんさんその髪飾り可愛いね!」
かすみ「えへへへへ〜そんな事ありますよ〜。なんたって今日は最終日ですからね!気合い入れていかないとですよ!」
歩夢「うん!」
彼方「あっと言う間だねぇ〜。」
ジェニファー「ライブは12時からだからまだ時間あるね。」
エマ「先に文化祭皆で回ろうよ。」
遥「オープニングアクトはランジュさんなんですね?」
せつ菜「はい!この短期間で人気もうなぎ登りですしガツンと勢いを付けていただこうと思いまして!」
すると更衣室のドアが開いた。
ランジュ「任せておきなさい!いよいよね。」
歩夢「うん。」
ランジュ「あなた達のこれまでのライブ見せて貰ったわ。どれも良かった。でも今日の主役はあなた達じゃない。この鐘嵐珠よ。最初に約束した通り、このスクールアイドルフェスティバルで最高のソロアイドルの姿を見せてあげるわ!」
果林「それは楽しみね。」
かすみ「かすみんだって負けませんよ〜!」
璃奈「お互い頑張ろう!璃奈ちゃんボードオン!」
エマ「私達も合同文化祭に参加してくれた人達も、皆が最高の1日だったって思えるようなステージにしようね!」
咲良「ん?」
壁に貼られてるプログラムを見る。最後だけ空白になってる。
咲良「最後の曲、空白ですけど・・・」
歩夢「実はまだ決まってないんだ・・・」
咲良「え?」
しずく「同好会皆で歌える曲を侑先輩に作って頂いているんですが・・・」
彼方「行き詰まっているみたいなんだよねぇ。」
ランジュ「・・・そう言えば居ないわね。あの子。」
そんな侑は今、部室に居た。
侑「う〜ん・・・・・」
果たして、曲は完成するのか。
虹ヶ咲学園に美里もやって来た。
美里「・・・・」
愛「お姉ちゃーん!」
美里「愛ちゃん!」
そこに愛が駆け寄って、美里の腕を抱いた。
愛「えへへ!何処行きたい?」
美里「愛ちゃんのクラスの出し物。」
愛「オッケー!そうかい了解!じゃあ行こうかい!」
副会長『皆様ご注目ください!ただいまより校内レインボージェットスライダーを始めます!流しそうめん同好会監修のもと構内に設置されたレーンをニジガク号が1周する午前の目玉イベントです!それではスタートです!』
生徒達「行っけー!!」
ニジガク号がスライダーを駆ける。
副会長《まずは中央エントランスを抜け、西棟エリアを進んで行きます。次に進路を変え東棟へと向かいます。》
2年生のクラス。
果林「随分大掛かりね。」
結羽介「費用結構嵩んでるな。」
彼方「あの船がゴールするのに合わせてランジュちゃんのステージが始まるんだよ~。」
エマ「ちゃんと応援しにいかないとね。ケーキおかわりー!」
歩夢「はーい!」
ウェイトレスの歩夢がケーキのおかわりを持って来た。
歩夢「ふふっ。はいどうぞ。」
彼方・エマ「歩夢ちゃん可愛い〜!」
歩夢「そう?ありがとう。ねぇ侑ちゃんから連絡あった?」
彼方「ううん。」
結羽介「あれから連絡ないしな。」
歩夢「まだ悩んでるのかな?」
果林「歩夢はまだ抜けられないんでしょ?」
エマ「私達が様子見て来るよ。」
歩夢「お願い。」
彼方「りょうか〜い。」
4人が部室へ向かうと。
彼方「おや?栞子ちゃん。」
栞子とバッタリ会った。
結羽介「よう。」
果林「どうしたの?。」
栞子「高咲さんが悩まれてると聞いたので。」
エマ「優しいね~。」
栞子「そんな・・・」
部室のドアを開けた。
彼方「侑ちゃ〜ん。」
果林「もうすぐランジュのステージ始まるわよ?」
侑「トキメキは何処ー!」
突然声を荒げた。
侑「トキメキ・・・トキメキ・・・」
ゾンビのように歩く。
侑「ううぅぅ・・・全然出て来ない・・・」
今度は床に転がる。
侑「どんだけ考えてもぉ・・・」
次はブリッジした。
侑「トキメカナイヨーーーー!!!」
最後は逆立ちになって大声で叫んだ。
彼方「こりゃあ思った以上に重症だぁ・・・」
結羽介「デカレンジャーのセンちゃんか君は・・・」
栞子「これは、気分転換が必要ですね。」
一方1年生組は、ミアとハンバーガーを食べてる。
しずく「美味しい!」
ミア「何で僕まで一緒に?」
かすみ「美味しいものは皆でシェアするもんなんだよ。」
ミア「そんなもん?」
璃奈「そんなもんだよ。」
ミア「見るなよ・・・」
かすみ・しずく「あはははは。」
しずく「ん?先輩?」
行き詰まってる侑を連れて来た結羽介達。
侑を座らせ落ち着かせる。
かすみ「これ飲んで落ち着いて下さい。」
侑「ありがとう。」
結羽介「思い詰め過ぎると体に毒だぞ?」
侑「そうだね。気を付けるよ。」
歩夢「侑ちゃん!大丈夫!」
2年生組がやって来た。
侑「別に体調悪いって訳じゃないから。ごめんね。皆には何度も相談乗って貰ってるのに。」
せつ菜「相談くらい幾らでも乗りますよ。」
エマ「話して。」
侑「折角開催出来る事になった大事なフェスの曲だから最高のものにしたくてさ。でも、皆の素敵の所はどうやって表現出来るかとか、どうしたらファンの人達に喜んで貰えるかとか。それに、この曲がランジュちゃんと約束した私が同好会にいる事の答えに相応しいのかとか。そう言うの全部叶えられるものになってるのかなって思うと自信なくなっちゃって。考えれば考える程頭がグルグルしちゃってさ・・・あ。」
横からしずくに頬を突かれた。
しずく「力入り過ぎですよ。」
愛「それに色々考え過ぎ。」
彼方「侑ちゃんらしいけどね。」
結羽介「困ったら相談に乗れって言うのに、そうやって1人で抱え込んじゃうんだから。」
栞子「私が言うのは可笑しいかも知れませんが、深く考える必要はないのではないですか?」
侑「え?」
歩夢「そうだよ!侑ちゃんの曲を私達で歌うなんて、それだけですっごく素敵な事なんだからさ!」
璃奈「侑さんが作ってくれた曲を歌えるなんて凄く嬉しい。」
かすみ「かすみん達は自信を持ってステージで歌います!」
侑「そっか・・・だったらやっぱり同好会やファン、皆の中のトキメキに応えられるそんな曲になれば・・・皆本当にありがとう!もう少しで出来ると思うから待ってて!」
悩みが吹っ切れた侑に元気が出た。
果林「あ。もうすぐライブが始まるわ。」
結羽介「そろそろか。行こう!」
ステージ裏。
エマ「ランジュちゃーん!」
愛「応援に来たよ!」
結羽介「最高のパフォーマンス楽しみにしてるぜ!」
ランジュ「フッ。」
一方ニジガク号は、順調に進んでいる。
副会長『ジェットスライダーも遂にクライマックスを迎えようとしています!見事ゴールすればスクールアイドルフェスティバルのメインステージが鮮やかにライトアップされライブがスタートします!』
生徒「後ちょっとでゴールだよ!」
生徒「頑張れ~!」
ニジガク号がゴールへ一直線。
副会長『順調に校内を巡り最後のレーンに入ったニジガク号!いよいよゴール寸前!』
だが、最後のカーブでニジガク号がレーンに衝突して止まってしまった。
副会長『え!?』
生徒「そんな~!」
生徒「リハーサルでは上手く行ってたのに!」
恵美「急カーブで座礁しちゃったわ!」
麗奈「これじゃあスタートしないわね・・・」
その様子を皆がモニタリングしてる。
かすみ「あ、止まっちゃった。」
歩夢「ランジュちゃん・・・」
ランジュ「フフッ。お膳立てなんて最初から期待してないわ。前に言ったでしょ。私は与えるだけでいいって。私は私を知らしめる為に、ステージに上がるんだから。私にはそのやり方しかないの。」
ステージに立ったランジュがアカペラで歌う。皆が注目する中、はんぺんで座礁したニジガク号の近くで体を掻いた。するとニジガク号が動き出し、遂にゴール。ステージにライトアップされた。
『Queendom』
歌い切ったランジュがステージ裏に戻った。
栞子「凄かったですランジュ!」
ランジュ「ありがとう。あなたもスクールアイドルをやりたがってたなんて知らなかった。」
栞子「あ、それは・・・」
ランジュ「別に良いわよ。こう言うのは慣れてるから。」
栞子「・・・・」
ランジュ「次はあなた達の番よ。楽しみにしているわ。」
彼女は去って行った。
ジェニファー「正に孤高。」
かさね「ソロアイドルだね。」
璃奈「ランジュさんのパフォーマンス。前に見た時よりもっと凄くなってた。」
果林「プレッシャー掛けられちゃったわね。」
結羽介「これまで以上に素晴らしいステージにしないとだな。」
生徒会書記「皆さん!」
生徒会書記「そろそろ準備された方が・・・」
せつ菜「そうですね。」
皆が準備に向かう中。侑は1人何処かへ行った。結羽介とミアがそれを見た。
階段で落ち込んでる侑に。
結羽介「侑。」
侑「結羽介さん・・・」
結羽介「また悩み事か?俺が相談に乗るぜ?」
侑「・・・・」
ミア「どうしたんだよ?」
結羽介「ん?」
侑「あ。ミアちゃん。」
ミア「ミア先輩だろ?」
侑「あはは・・・さっきのランジュちゃんのライブ、私凄いトキメいたよ。上手く言えないけど、私はこうなんだって気持ちが歌や踊り全部から伝わって来て・・・あの瞬間ランジュちゃんで心の中がいっぱいになった・・・」
ミア「・・・ランジュは最高のプレイヤーだから。」
侑「え?」
ミア「ランジュだけじゃない。他のスクールアイドルだってきっとそうだ。自分の存在全てをステージに懸ける。そう言うものなんだ。でも僕たちはそんな事をする必要はない。求められる曲を作って評価して貰えるんならそれでいいじゃないか。同好会のアイドルの為に作るっていうベイビーちゃんの判断は絶対に間違ってない。皆喜んでくれるさ。」
侑「そう・・・なのかな?」
結羽介「君は結構優しいんだな。」
ミア「僕はただアドバイスしてあげただけさ。」
結羽介「はいはい。」
衣装に着替え終えた皆。
しずく「侑先輩大丈夫でしょうか?」
歩夢「きっと大丈夫だよ。私達は私達にやれる事をやろう。」
全員「はい!」
侑「確かに、今のままでも皆に喜んで貰えるかも知れないけど・・・今、私が感じているこのトキメキはもっとなんて言うか・・・」
するとステージからライブの曲が流れた。
侑「あ・・・そっか。私は・・・ファンの私はスクールアイドルのパフォーマンスや音楽だけにときめいてたんじゃなくって。歩夢、せつ菜ちゃん、しずくちゃん、愛ちゃん、果林さん、かすみちゃん、璃奈ちゃん、彼方さん、エマさん。自分を目一杯伝えようとしている、皆の姿にトキメいていたんだ。私も皆に近付きたい。皆と一緒に今ここにいる私を伝えたい!そうなんだ!これが私のトキメキ!」
全てが吹っ切れた侑に活気が溢れた。
結羽介「見付けれたみたいだな。侑。」
侑「うん!来て!」
ミア「ちょっ・・・!」
結羽介「何処行くんだ!?」
ミアを引っ張って部室へ走る。結羽介が追う。
部室。
結羽介「なぬ!?」
ミア「Are you serious!?本気で言ってるのか!?」
侑「うん。それに合わせてアレンジを変えたいんだ。ミアちゃん、手伝ってくれる?」
一方のランジュは、1人教室で寂しそうにしている。
侑(これが同好会の中で私のやりたい事。スクールアイドルが皆と一緒に叶えたい夢!)
2人が曲を作る。そして、遂に完成した。
侑「出来た!」
完成した曲をメンバー達に聴かせた。
侑「どうかな?」
歩夢「すっごく良いよ!」
侑「ありがとう!もう1つやりたい事あるんだ。」
全員「ん?」
そして夜になり、虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会のステージに皆が集まった。
彼方「5日間に渡った合同文化祭、スクールアイドルフェスティバルも最後のステージとなりました。」
果林「参加していただいた沢山の学校、スクールアイドル、ご来場の皆さんにこの場を借りてお礼を言わせて下さい。」
虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会「ありがとうございました!」
かすみ「次が最後の曲になります。私達の大切な仲間が作ってくれた曲です。」
愛「これから歌う曲、そしてこのステージは今日まで出会って来た皆のおお陰出来たものです!」
しずく「沢山の出会いが私達に力をくれました!」
璃奈「ある人が助けてくれたから新しい歌は生まれました。」
せつ菜「ある人が提案してくれたから今回のフェスティバルは実現しました!」
エマ「ある人が素敵なライブを見せてくれたから、私達はもっと成長する事が出来ました!」
歩夢「ある人が私達を見守り悩みや相談事を受けてくれました!そしてここに集まってくれたスクールアイドルを愛してくれる皆さんがいてくれたから、このフェスティバルは無事フィナーレを迎えることが出来ました!そしてまたここから次の夢は始まります。私達と一緒に走り出していきましょう!それでは聞いて下さい!」
集まってくれた皆の後ろにスポットライトが照らされた。そこには・・・
ピアノの前に立つ侑の姿が。
侑がピアノを弾いた。皆はサイリウムを掲げて虹の形を描いた。
『TOKIMEKI Runners』
皆と一緒に走り出すライブは成功を収めた。拍手喝采が沸き起こった。
スクールアイドルフェスティバルの打ち上げ会。
結羽介「それでは、スクールアイドルフェスティバル大成功を祝して乾杯!」
全員「かんぱーい!」
副会長「皆さん最高でしたー!」
侑「ありがとう!」
ランジュ「辛苦了。」
歩夢「あ。ランジュちゃん。」
ランジュ「良かったわよ。」
侑「ランジュちゃんのお陰だよ!」
ランジュ「あなたの覚悟伝わったわ。あなた達も見事に正しさを証明してみせた。私は100%やりきったけど同好会はそれ以上だった。」
全員「え?」
ランジュ「ここに来た価値は十分あった。後悔はないわ。」
結羽介「なぁ、打ち上げに参加しないのか?」
ランジュ「気持ちは貰っておくわ。」
そう言うとランジュは去って行った。
栞子「・・・・・」
ランジュ「バイバイ。」
『END』
キャスト
比良坂結羽介:島崎信長
高咲侑:矢野妃菜喜
上原歩夢:大西亜玖璃
中須かすみ:相良茉優
桜坂しずく:前田佳織里
朝香果林:久保田未夢
宮下愛:村上奈津実
近江彼方:鬼頭明里
優木せつ菜:林鼓子
エマ・ヴェルデ:指出毬亜
天王寺璃奈:田中ちえ美
三船栞子:小泉萌香
ミア・テイラー:内田秀
鐘嵐珠:法元明菜
近江遥:本渡楓
支倉かさね:千本木彩花
ジェニファー:愛美
黒羽咲良:大森日雅
色葉:若井友希
今日子:桑原由気
浅希:川井田夏海
川本美里:石川由依
生徒会副会長:杉山里穂
生徒会書記:佐々木李子
市ノ瀬加那
演劇部部長:小山百代
比良坂恵美:小林ゆう
比良坂麗奈:豊島真千子
結羽介「無事にフィナーレを迎えた第2回スクールアイドルフェスティバル。そんな矢先、ランジュからスクールアイドルを辞めて帰国すると言う連絡が入る。理由を問い詰めるミアだったが、全てをやりきったと言うランジュはどこか冷めた表情で軽く聞き流すだけだった。自分の目的の為、ランジュに歌い続けさせたいミアは最高の曲を作ると啖呵を切る。同好会メンバーが見守る中、完成した曲を手に走り出すミア。曲の完成度に勝利を確信するが、ランジュはその曲に納得しなかった。渾身の一曲を否定されたと感じたミアは腹を立て、その場を立ち去ってしまう。」
次回・The Sky I Can't Reach
結羽介「ウルトラ止めるぜ。」
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