比良坂結羽介物語〜虹ヶ咲学園〜   作:naogran

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世界最大のワンダーランド。そんな場所に行けると思ったが・・・




廃部になる数日前。

せつ菜「かすみさん!もっと振りを大きく!熱量が感じられません!」

かすみ「はぁ・・・はぁ・・・」

エマ「せつ菜ちゃん、少し休憩しよ?」

彼方「詰め込み過ぎはいけないよ〜?」

せつ菜「そんな時間はありません!スクールアイドルが大好きなんでしょ!?やりたいんでしょ!?こんなパフォーマンスじゃ・・・ファンの皆に大好きな気持ちは届きませんよ!!!」

かすみ「でも!!こんなの全然可愛くないです!!」






そして。現在虹ヶ咲学園・生徒会長室。

菜々「何のご用です?ライフデザイン学科3年の朝香果林さん。」

果林「フフッ。生徒全員の名前を覚えてるのって本当なのね?じゃあ、優木せつ菜さんの事も知ってる?」

菜々「えぇ。」

果林「スクールアイドルに興味があって。でも、誰に訊いても学科やクラスが分からないのよね。」

菜々「同好会は、優木さんとの話し合いの結果、廃部となりました。スクールアイドルの話なら、彼女は会わないと思いますよ?」

果林「・・・そう。残念。」

一体優木せつ菜は何処に居るのか・・・




一方生徒会長室前の廊下では。

かすみ「作戦開始です!」

何故か猫を抱き抱えたかすみが、サングラスとマスク姿で現れた。




生徒会長室。

菜々「ご用件はそれで・・・」

かすみ『きゃ〜!猫よ〜!』

菜々「・・・猫?」

ドアを開けると。

菜々「うわっ!?」

猫が菜々の顔に飛び込み、菜々が後ろに倒れた。猫は一目散に逃げ出す。

菜々「あっ!待ちなさい!」

逃げた猫を菜々が追う。生徒会長室には果林1人。




誰も居ない生徒会長室を後にした果林。

かすみ(ささっ!)




生徒会長室に潜入した。

かすみ(しめしめ。誰も居ないです。)

潜入したかすみが、机の引き出しを漁る。

かすみ(うひょー!)

スクールアイドル同好会のネームプレートを発見。

菜々「何をしているんですか?」

しかし菜々に見付かってしまった。

かすみ「・・・・・・!!!」

菜々「・・・・・・」

最大のピンチ。

かすみ「キャーーー!!もう戻って来たんですかーーーー!?しかし!目的は果たしました!さらば!!」

菜々「お、お待ちなさい!!」

かすみ「べーーー!!」

超高速で生徒会長室から脱出した。

菜々「全く・・・」




外まで逃げた。

かすみ「はぁ・・・はぁ・・・はぁ・・・」

懐からスクールアイドル同好会のプラカードを出した。

かすみ「ニヒヒ。大成功です♪」


第2話「Cutest♡ガール」

部室棟。

 

かすみ「わ・・・私達の部室が・・・」

 

スクールアイドル同好会の部室が、ワンダーフォーゲル部に変わってしまっていた。

 

かすみ「あ・・・ああ・・・」

 

後ろに菜々が立った。

 

かすみ「ヒィッ!?」

 

菜々「普通科1年。中須かすみさん?何が言いたいかは、分かっていますよね?」

 

かすみ「あわわわわわわ・・・・・ガクッ。」

 

 

 

 

食堂。

 

かすみ「あの意地悪生徒会長・・・!!」

 

しずく「怖かったね。でも、生徒会室に忍び込んだりするからだよ。・・・部室、無くなったんだ・・・」

 

かすみ「こうなったら徹底抗戦だよ!しず子!」

 

しずく「え?」

 

 

 

 

イメージとしては。

 

かすみ『会長の横暴を許すなーーー!!』

 

しずく・彼方・エマ『おーーー!!』

 

 

 

 

しずく「あはは・・・気持ちは分かるよ。」

 

かすみ「でしょ!?」

 

しずく「せつ菜さんには相談した?」

 

かすみ「っ!する訳ないじゃん!!そもそも部室以外会った事なかったし!」

 

そこに演劇部の部長が。

 

演劇部部長「しずく。行こ?」

 

しずく「あ、はい!ごめんなさい。演劇部の稽古に行かなくちゃ。後で連絡するね。」

 

かすみ「あ!ちょっと!」

 

演劇部の稽古へ行ってしまった。

 

かすみ「グヌヌヌヌヌ・・・・・!!!!」

 

 

 

 

 

 

中庭。

 

しずく「しず子の薄情者!!!エマ先輩も彼方先輩も連絡取れないし!こうなったら・・・かすみんが部長になって、同好会を存続させるしか!可愛く溢れるかすみんワンダーランドを作っちゃいますよーー!!!」

 

その後ろでは。

 

侑「でも、スクールアイドルってどうやってなれるんだろう?」

 

かすみ「え!?」

 

歩夢「スクールって言う位だから、部に入らないとダメなんだろうけど・・・」

 

かすみ「先輩〜!」

 

その話を聞いたかすみが割り込んだ。

 

侑・歩夢「うわあっ!!」

 

かすみ「スクールアイドルにご興味あるんですか〜?」

 

侑・歩夢「ん?」

 

 

 

 

早速かすみが2人と話し合う事になった。

 

かすみ「スクールアイドル同好会2代目部長のかすみんこと、中須かすみでーす!」

 

侑「スクールアイドル同好会!?私、高咲侑です!」

 

歩夢「上原歩夢です。でも同好会って廃部になったんじゃ・・・」

 

かすみ「諦めなければ同好会は永遠に続くのです!お近付きの印にどうぞ。」

 

スクールバッグからサンドイッチを出した。

 

侑「良いの?」

 

かすみ「はい!」

 

侑「いただきまーす!」

 

2人はかすみから貰ったサンドイッチを食べる。

 

侑・歩夢「ん!美味しい!」

 

侑「これ、彼処のお店の!?」

 

かすみ「チッチッチ。そのパンはかすみんの手作りですよ?」

 

侑「へぇ〜!流石スクールアイドル!こんなに可愛くて料理まで出来るんだ!」

 

かすみ「え!?か・・・可愛い・・・!?そんなぁ〜!そりゃあ確かにかすみんは可愛いに決まってますけどぉ〜!侑先輩〜、見る目ありますねぇ〜!」

 

侑「え?そうかな?」

 

歩夢「え?」

 

侑「誰が見たって可愛いよ?」

 

歩夢「え!?」

 

かすみ「そうですかぁ〜?じゃあ先輩方〜。そんな可愛いかすみんと、スクールアイドルになりませんか〜?」

 

侑「え?」

 

歩夢「大丈夫かなぁ?」

 

侑「う〜ん・・・」

 

かすみ「大丈夫です!信じて下さい!かすみん、最強に可愛いスクールアイドル同好会にしてみせますから!」

 

歩夢「可愛い?だったら・・・やろうかな?」

 

かすみ「入部決定ですね!」

 

侑「あ。因みに私、アイドル志望って訳じゃないんだ。」

 

かすみ「え!?」

 

侑「歩夢を応援したくて。」

 

かすみ「それって専属マネージャーって事ですか!?」

 

侑「え?そうなのかな〜?」

 

かすみ「ズルいです!それならかすみんのサポートもして下さい!」

 

歩夢「え!?」

 

かすみ「スクールアイドルとしては、かすみんが先輩ですからね。部長には絶対服従ですよ?」

 

侑「分かったよ。中須さん。」

 

かすみ「もっと気軽に呼んで下さいよ!」

 

歩夢「だったらかすかすだね。」

 

かすみ「なっ!かすかすじゃなくてかすみんです!!」

 

歩夢「中須かすみだから、かすかすって。」

 

かすみ「もぉ〜!二度も言わないで下さい!!かすみんって散々アピールしてるんだから、それでお願いしますよ!!」

 

侑「アピールだったんだ・・・」

 

かすみ「早速これから同好会を始めますよ!」

 

侑「あ、待って!その前に結羽介さんを呼ばないと。」

 

かすみ「結羽介さん?」

 

スマホで結羽介を呼ぶ。

 

侑「あ、結羽介さん?」

 

 

 

 

呼ばれた結羽介が到着した。

 

結羽介「え?3人で始めるの?」

 

侑「うん。スクールアイドル同好会を私達で始める事になったんです。」

 

結羽介「そっか。廃部になっても、誰かが始めれば何とかなりそうだ。君は何年生?」

 

かすみ「あ!私、中須かすみです!かすみんとお呼び下さい!」

 

結羽介「中須かすみ・・・かすかす。」

 

かすみ「かすかすじゃないです!!かすみんです!!」

 

結羽介「ごめんごめん。かすみん。」

 

かすみ「はい〜!それで、あなたが結羽介さん?」

 

結羽介「もしかして、俺を知らないの?」

 

かすみ「はい。」

 

結羽介「マジか・・・大活躍の俺を知らない子がここに居るなんて・・・心が腐っちまう・・・」

 

侑「あのね、結羽介さんは俳優をやっているんだよ。」

 

かすみ「そうだったんですか?私、可愛い事しか目が無いんですが。」

 

結羽介「そっか〜。まぁ知らないのは仕方ない。改めまして、俺は比良坂結羽介。元アイドルをやっていて、今は俳優として活動している。そんで、虹ヶ咲学園からスクールアイドル同好会の顧問を依頼されているんだ。」

 

かすみ「え!?スクールアイドル同好会の顧問ですか!?これは期待出来ますね!!」

 

結羽介「あのぉ、グイグイ近付いていますけど?」

 

かすみ「それでは皆さん、付いて来て下さい!」

 

 

 

 

近くの公園でご年配の方達とゲートボール。結羽介がボールをゲートに通した。

 

結羽介「おっしゃ!」

 

ご年配の方々「おぉ〜!」

 

侑「これが同好会?」

 

かすみ「別の場所へ行きましょ・・・」

 

 

 

 

工事現場近く。ドリルの音が煩くて声が聞こえない。

 

 

 

 

次は公園。歩夢がパペットで子供達と遊び、結羽介がブランコに乗ってる子供を押し、侑が子供を背負い、かすみが子供を肩車した。

 

結羽介「なぁなぁ!これも同好会か〜?」

 

かすみ「ここも無理ですね・・・」

 

侑「何でわざわざ学園の外に?」

 

かすみ「かすみんは生徒会に睨まれていますから・・・構内での活動は厳しいのです・・・」

 

結羽介「君は何をしたんだ?」

 

侑「ん〜・・・あ!彼処なら!」

 

 

 

 

東京湾近くの公園。

 

かすみ「おぉ〜!広いです〜!」

 

結羽介「東京湾が綺麗だぜ!」

 

侑「ここなら迷惑にならないでしょ?どうかな?」

 

かすみ「バッチリです!ここにしましょう!」

 

スクールバッグからネームプレートを出して立てる。

 

かすみ「じゃーーん!」

 

ネームプレートには、『かすみんのスクールアイドル同好会』と書かれていた。

 

侑「あれ?このネームプレートって・・・」

 

結羽介「確か生徒会長に没収されたはずじゃ・・・」

 

かすみ「かすみんが生徒会室から取り返して来ました!」

 

結羽介「許可あり?」

 

かすみ「いえ、無断です。」

 

歩夢「だから睨まれてるんだ・・・」

 

結羽介「執念深いなぁ・・・」

 

かすみ「何がともあれ、ここが虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会の部室ですよ〜!ダンスや歌の練習は追い追い始めるとして、まずは部員をゲットです!」

 

侑「何で部員募集からなの?」

 

結羽介「何人から活動を始めるんだ?」

 

かすみ「人がいっぱい居た方が、可愛いかすみんが引き立つからです!」

 

結羽介「それ、私利私欲に使おうとしてない?」

 

かすみ「うっ!兎も角、手っ取り早く部員を集めるならこれでしょ!」

 

スマホを取り出した。

 

結羽介・侑・歩夢「ん?」

 

 

 

 

ライブ配信。

 

かすみ「ヤッホー!皆のアイドル、かすみんだよ〜!かすみん、虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会の部長になったんだけど・・・そんな大役が務まるかとっても不安〜。でもぉ、応援してくれる皆の為に〜、日本一可愛いスクールアイドル目指して頑張るよ♡」

 

配信終了。

 

歩夢「は?」

 

結羽介「・・・・」

 

理解出来ない2人を他所に。

 

侑「うわぁ〜!スクールアイドルの自己紹介初めて生で見たー!!ときめいたよ!かすみちゃん!!」

 

歩夢「え!?」

 

結羽介「はいぃ!?」

 

かすみ「えへへ〜!侑先輩〜、流石分かってますね〜!これを動画サイトに投稿して、部員募集をします。次は歩夢先輩ですよ。今みたいな感じでお願いしますね。」

 

歩夢「え?えぇ!?無理無理!無理だよ!恥ずかしいよ!」

 

かすみ「何が恥ずかしいんですか!?自己紹介はスクールアイドルの第一歩ですよ!」

 

歩夢「目が怖いよかすみちゃん。」

 

かすみ「大丈夫です!かすみん程じゃないですけど、歩夢先輩も十分可愛いですから。張り切って行きましょー!」

 

結羽介(こんな感じで部員が集まるのか不安だ・・・)

 

 

 

 

ライブ配信。

 

歩夢「・・・あ!えっと・・・虹ヶ咲学園普通科2年の上原歩夢です・・・あ、あの私・・・ス、スク・・・」

 

かすみ「声が小さいですよ。」

 

歩夢「ご、ごめん・・・私!スクールアイドルやりたくて!」

 

かすみ「大き過ぎです。ちゃんとファンの皆を思い浮かべて。」

 

歩夢「ファン?・・・はぁ・・・」

 

かすみ「不合格ですね。」

 

侑「あちゃ〜・・・」

 

歩夢「い、いきなりは難しいよ!」

 

かすみ「仕方無いですねぇ。それでは両手を頭の上に。」

 

歩夢「え?こう?」

 

かすみ「語尾にピョンを付けてみましょう!」

 

歩夢「ピョン?」

 

かすみ「ピョン!」

 

侑「うさピョン!」

 

歩夢「ええええ!?」

 

結羽介「うさピョン・・・ブフッ!!」

 

何故か結羽介が吹いた。

 

歩夢「ちょっと!何笑ってるんですか結羽介さん!」

 

結羽介「いや・・・何か笑っちまって・・・」

 

かすみ「さぁ!」

 

歩夢「・・・・・!?」

 

かすみ「さぁ!」

 

歩夢「・・・・・・!!」

 

動画を撮るかすみの横には、侑が期待の眼差しでこっちを見てる。

 

歩夢「あ・・・歩夢だピョン・・・

 

かすみ「声が小さい!もう1回!」

 

歩夢「歩夢だピョン!!

 

かすみ「もっとうさピョンになりきって!!」

 

歩夢「うさピョンだピョン!!

 

かすみ「ピョンに気持ちがこもってない!!」

 

歩夢「ピョーーーーーーン!!

 

 

 

 

 

 

夕方。

 

結羽介「あぁ・・・いっぱい笑わせて頂きました。ごっつぁんです。」

 

かすみ「週末には動画をアップするので、ちゃんと自主練しておいれ下さいね?」

 

歩夢「可愛い。怖い。可愛い。怖い。可愛い。怖い。

 

結羽介「ダメだ。歩夢が自暴自棄になっちまった。」

 

侑「可愛いって大変なんだね。」

 

かすみ「アイドルの基本ですから。」

 

侑「でも、せつ菜ちゃんが可愛いって言うよりは、格好良いって感じだったなぁ〜。」

 

かすみ「え?せつ菜先輩を知っているんですか?」

 

結羽介「あぁ。遠くから彼女のライブを見ただけだけどな。生で会話した事ない。」

 

侑「気になったんだけど、同好会って何で廃部になったの?」

 

結羽介「それだ。知ってる範囲で良いから、廃部の経緯を聞かせてくれ。」

 

かすみ「元はと言えば、せつ菜先輩がいけないんです。」

 

侑「ん?」

 

結羽介「優木せつ菜が?」

 

かすみ「グループで結成した時は、結構良い感じだったのに・・・お披露目ライブの目標を決めた辺りから何かピリピリして来て・・・こんなパフォーマンスじゃ・・・ファンの皆に大好きな気持ちは届きませんよ!!!って!!だから、かすみんもムッキーってなっちゃって!!そのまま、活動休止に・・・」

 

結羽介(そっか。あのライブの裏にそんな事があったんだ。)

 

侑「ん〜・・・かすみちゃんもせつ菜ちゃんも、ファンに届けたいものがあるんだね?」

 

かすみ「当たり前ですよ!スクールアイドルにとって、応援してくれる皆は一番大切なんですから!より一層可愛いアイドルである為に・・・」

 

歩夢「うぅ・・・可愛いって何・・・?可愛いって難しい・・・」

 

結羽介「あぁ、可愛いがトラウマになっちゃったな・・・」

 

かすみ「そんなんじゃ、ファンの皆に可愛いは届きませんよ〜。あっ!」

 

 

 

 

あの時のせつ菜を思い出した。

 

 

 

 

かすみ「・・・・」

 

侑「ん?かすみちゃん?」

 

結羽介「どうした?大丈夫か?」

 

かすみ「もしかして・・・かすみん、同じ事してる・・・?」

 

結羽介「?」

 

 

 

 

 

 

その夜。かすみの部屋。

 

かすみ「・・・・・」

 

 

 

 

あの時。

 

かすみ『こんなの全然可愛くないです!!!!熱いとかじゃなくて!!!かすみんは可愛い感じでやりたいんです!!』

 

せつ菜『っ!?・・・・・』

 

かすみ『っ!・・・・・・』

 

あの時から2人の間に亀裂が生じてしまった。

 

 

 

 

かすみ「うぅぅぅぅ・・・・・」

 

 

 

 

 

 

翌日。放課後の虹ヶ咲学園。

 

恵美「へぇ〜。また新しく活動を始めたんだね。」

 

結羽介「あぁ。姉ちゃん、中須かすみって知ってる?」

 

恵美「知っているわ。自分の可愛らしさを磨き上げてる生徒よ。あの子、自分の可愛さを証明する為にスクールアイドル同好会に入ったって言ってたわ。」

 

結羽介「・・・姉ちゃん、優木せつ菜って生徒さん、会った事ある?」

 

恵美「えぇ。あるわよ。」

 

結羽介「彼女は何年生なんだ?」

 

恵美「ごめんね。私も詳しく知らないの。」

 

結羽介「そっか。」

 

恵美「それじゃ、私そろそろ職員室へ戻らなきゃ。頑張ってね〜。」

 

結羽介「あぁ。またな〜。」

 

恵美が職員室へ向かった。

 

結羽介「さてと。ん?」

 

 

 

 

遠くには、愛と璃奈が何かをしていた。

 

愛「フフッ。美味しいかい?」

 

2人は、猫に餌を与えていた。

 

結羽介「君達。そこで何してるの?」

 

愛「ん?あ!あの時の!」

 

結羽介「ん?あ!あの時の!」

 

愛「今猫にご飯与えてるんだ。」

 

結羽介「何でここに猫が?」

 

璃奈「比良坂結羽介。」

 

結羽介「え?そうだけど。」

 

璃奈「あなたの出演してるドラマや映画、全部観てる。」

 

愛「あ!私も観てるよ!」

 

結羽介「え?マジで!?嬉しい!ねぇ、2人の名前は?」

 

愛「私、宮下愛。こっちはりなりーこと、天王寺璃奈だよ。」

 

結羽介「良かったらサインあげようか?」

 

愛「マジで!?ありがとー!」

 

2人にサインをプレゼントした。

 

璃奈「愛さん、運動部の助っ人はいいの?」

 

愛「この後行くよ?」

 

璃奈「お家の人、どうだった?」

 

愛「やっぱダメだった〜。ウチ飲食店だしね〜。」

 

璃奈「ウチのマンションもペット禁止。」

 

結羽介「この子飼えないの?」

 

愛「そうなの。」

 

結羽介「そっか。俺の母さん、猫アレルギーだしな。」

 

愛・璃奈「はぁ〜・・・ん?」

 

石段に座るかすみを発見した。

 

結羽介「かすみ?」

 

璃奈「昨日はんぺん連れてった人だ。」

 

 

 

 

かすみ「何時でも皆が戻って来られるように頑張ってたのに・・・はぁ〜・・・どうしたら良いんですか〜!!かすみん困っちゃいますーーー!!!」

 

侑「困ってるの?」

 

かすみ「・・・え?」

 

何時の間にか侑が隣に座っていた。

 

かすみ「うわあーーー!何時の間にーーー!?」

 

侑「何か様子可笑しかったから。」

 

かすみ「歩夢先輩は・・・?」

 

侑「もう少し練習してから公園行くって。」

 

かすみ「・・・うぅぅ・・・うわあああああん!!!」

 

突然泣いて侑に抱き付いた。

 

侑「うわあああああ!?」

 

かすみ「侑先輩ーーーーー!!!!」

 

結羽介「お前等何やってんだ?」

 

侑「あ!結羽介さん!」

 

かすみ「結羽介先生ーーーーー!!!」

 

 

 

 

 

 

その頃歩夢は、誰も居ない場所で練習を始めようとしていた。周りを確認し、深呼吸して練習開始。

 

歩夢「新人スクールアイドルの、歩夢だピョン!臆病だから、寂しいと泣いちゃう〜!ピョ〜ン!暖かく・・・」

 

しかし、誰かに見られてしまった。

 

果林「フフッ。」

 

見ていたのは果林だった。

 

歩夢「あわわわわわわ!・・・これは・・・その・・・練習をしてて・・・スス・・・」

 

果林「スクールアイドル?」

 

歩夢「うんうんうんうんうん!!!!」

 

果林「フフッ。そう言う事?ごめんなさいね?取って置きの可愛い所見ちゃって。でも、それはあなたの言葉?」

 

歩夢「え?」

 

果林「もっと伝える相手の事を意識した方が良いわよ?」

 

歩夢「頭では分かってるんですけど、今の私にファンなんて居ませんし・・・あ!」

 

頭の中で侑を思い浮かべた。

 

歩夢「応援してくれる人なら・・・居ます!」

 

果林「ウフフ。お節介終わり。頑張ってね。」

 

彼女は去って行った。

 

 

 

 

 

 

夕方。

 

かすみ「かすみんには、一番大切にしたいものがあって・・・だから、スクールアイドルがやりたくて・・・それはきっと、皆もそうなんですけど・・・やりたい事はやりたいんです。けど、人にやりたい事を押し付けるのは嫌なんですよ。なのに、かすみん、歩夢先輩にそれをしちゃって・・・」

 

結羽介「やっとそこに気付いたのか。私利私欲の為に歩夢を押し付けるのは迷惑だからね〜。」

 

侑「ん〜・・・つまり、それぞれおやりたい事が違ってたって事でしょ?それで喧嘩しちゃうのは仕方無いと思うけどなぁ〜。」

 

かすみ「仕方無いんじゃ困るんです!!このままじゃ、また同好会が上手く行かなくなっちゃうんです!!」

 

侑「悩んでるかすみんも可愛いよ?」

 

結羽介「そうだな。今も十分可愛い。」

 

かすみ「え!?むぅ!先輩!先生!こんな時にからかわないで下さいよ!!」

 

侑「からかってないよ。」

 

結羽介「励ましてあげたんだけどなぁ〜。」

 

そこに歩夢が合流した。

 

歩夢「遅れてごめんなさーい!」

 

侑「歩夢!」

 

結羽介「練習長かったな。」

 

歩夢「・・・あの、自己紹介なんだけど。」

 

かすみ「あ・・・」

 

歩夢「今、撮って貰って良い?」

 

かすみ「え?・・・」

 

侑「フフッ。」

 

結羽介「撮ってやれよ。部長さん。」

 

かすみ「あ、はい!」

 

歩夢「・・・じゃあ行くね!」

 

かすみ「どうぞ。」

 

 

 

 

ライブ配信開始。

 

歩夢「虹ヶ咲学園普通科2年、上原歩夢です!自分の好きな事、やりたい事を表現したくてスクールアイドル同好会に入りました!」

 

かすみ「・・・!」

 

歩夢「まだまだ出来ない事があるけれど、一歩一歩、頑張る私を見守ってくれたら嬉しいです!宜しくね

!えへっ。」

 

配信終了。

 

かすみ「わぁ・・・」

 

歩夢「・・・どうかな?」

 

侑「わぁ〜!すっごく可愛い!ときめいちゃった!」

 

結羽介「今まで以上の自己紹介頂きました!ごっつぁんです!」

 

かすみ「コホンッ!」

 

侑・歩夢「ん?」

 

かすみ「かすみんの考えていた事とはちょっと違いますけど、可愛いから合格です!」

 

結羽介「顧問から一言。素晴らしい!」

 

歩夢「本当!?良かった〜!」

 

かすみ「っ!ん・・・」

 

侑「多分、やりたい事が違っても大丈夫だよ!」

 

かすみ「え?」

 

侑「上手く言えないけどさ、自分なりの一番をそれぞれ叶えるやり方ってきっとあると思うんだよね。」

 

かすみ「そうでしょうか・・・?」

 

結羽介「そうさ。他の誰かの意思が違っても、自分の意思と通じ合えば上手くやって行ける。だろ?」

 

侑「うん!探してみようよ!」

 

かすみ「え?」

 

侑「それに、その方が楽しくない?」

 

かすみ「・・・・」

 

歩夢「うん。」

 

かすみ「楽しいし、可愛いと思います!」

 

侑「でしょ?」

 

結羽介「人生は楽しんだもん勝ち!」

 

かすみ「あはは!先輩!先生!見ていて下さい!」

 

色んな可愛いも格好良いも、一緒に居られる。そんな場所が作れるなら・・・

 

かすみ「でも!歩夢先輩!どんなに素敵な同好会でも、世界で1番可愛いのは・・・かすみんですからね!!」

 

 

 

 

 

「Poppin' Up!」

 

 

 

 

 

 

色んな可愛いも格好良いも、一緒に居られる。そんな場所が本当に作れるなら・・・そこは絶対、世界で一番のワンダーランド。

 

 

 

 

 

 

生徒会室では。果林、しずく、エマ、彼方が菜々と話をしていた。

 

果林「返すわ。生徒名簿。勝手に借りちゃってごめんなさいね。優木せつ菜と言う名前は、何処にも見付けられなかったわ。居ないはずのせつ菜と、どうやって廃部のやり取りが出来たのかしらね?教えてくれる?優木せつ菜さん?」

 

生徒会長・中川菜々の正体は優木せつ菜?一体これは・・・

 

『END』




         キャスト

    比良坂結羽介:島崎信長

       高咲侑:矢野妃菜喜
      上原歩夢:大西亜玖璃
     中須かすみ:相良茉優
     桜坂しずく:前田佳織里
      朝香果林:久保田未夢
       宮下愛:村上奈津実
      近江彼方:鬼頭明里
     優木せつ菜:楠木ともり
   エマ・ヴェルデ:指出毬亜
     天王寺璃奈:田中ちえ美

      はんぺん:麦穂あんな
     演劇部部長:小山百代

     比良坂恵美:小林ゆう



結羽介「生徒会長・中川菜々の正体はスクールアイドル・優木せつ菜だった?! 押しかけた果林達によって正体がばれてしまった菜々。かつてのスクールアイドル同好会のメンバーはせつ菜としての真意を問いただすが、菜々は無言を貫き、「優木せつ菜はもういません」とだけ伝える。自分の気持ちごとせつ菜を封印し、生徒会長として過ごす事で、全てを忘れようとしていた菜々。そこに聞こえてきたのは侑がピアノで弾く『CHASE!』のつたないメロディだった。」

次回・大好きを叫ぶ

結羽介「ウルトラ叫ぶぜ!」

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