比良坂結羽介物語〜虹ヶ咲学園〜   作:naogran

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近江彼方。彼女は何時も全力だった。週5日のスーパーでのアルバイトも、料理を作るのも、世界一大好きな妹の遥の笑顔を見られるならと。




近江家。

遥「美味しい!」

作った肉じゃがを美味しいと褒めてくれた。

遥「お母さんは?」

彼方「夜勤だから、もう出たみたい。」

遥「そうなんだぁ・・・あのねお姉ちゃん!今度の日曜日、ライブに出る事になったんだよ!」

彼方「本当!?凄〜い!何処で何処で!?」

遥「お台場のヴィーナスフォート・・・私センターに選ばれて・・・」

すると彼方が立ち上がり、遥の手を握った。

彼方「遥ちゃん!最前列で観るよ!!凄いなぁ〜!東雲学院のスクールアイドル部のセンターなんてぇ〜!頑張ってたもんね〜!」

遥「えへへ♪私もお姉ちゃんのライブ、早く観てみたいなぁ〜!」

彼方「彼方ちゃんも早く遥ちゃんに見せたいよぉ〜!」




夜。2人の部屋。彼方は夜遅くまでデザインを描いている。遥は2段ベッドの上から彼方の事を何か感じていた。




翌朝。彼方が卵焼きを作っていると。

遥「おはよう!お姉ちゃん!」

彼方「おはよ〜!今朝は随分早いねぇ〜。」

遥「うん!手伝おうと思って。」

彼方「いいよいいよ。遥ちゃんはゆっくりしてて?」

遥「でも・・・」

彼方「もうすぐだから、待っててね?」

遥「・・・お姉ちゃん!あのね!今日お姉ちゃんの同好会、見学しても良い?」

彼方「?・・・!!大歓迎〜!」


第7話「ハルカカナタ」

ある日の放課後。遥が見学に来た。

 

彼方「じゃ〜ん!遥ちゃんで〜す!」

 

遥「き、今日は宜しくお願いします!」

 

侑「凄い凄ーい!あの東雲学院で注目度No.1の近江遥ちゃんに会えるなんて!ときめいちゃう〜!」

 

遥「いえ、そんな・・・」

 

歩夢「侑ちゃん、他校のスクールアイドルもチェックしてるんだね。」

 

侑「だって!あの東雲学院だよ!?」

 

結羽介「そう言えば、都内で有名なスクールアイドル部に期待の1年生現る!ってネットでもバズりにバズってたな。」

 

彼方「そうなんだよ〜!侑ちゃんに結羽介さん分かってる〜!」

 

遥「急なお願いだったのに、ありがとうございます・・・」

 

せつ菜「いえ。お越し頂いて光栄です!」

 

遥「あ、あの・・・結羽介さん・・・」

 

結羽介「ん?何?」

 

スクールバッグから色紙を出した。

 

遥「サイン、お願いします!」

 

結羽介「およよ?」

 

彼方「遥ちゃん、結羽介さんのファンなんだよ〜?」

 

結羽介「喜んで!」

 

色紙を貰ってサインをしてあげた。

 

結羽介「はいどうぞ。」

 

遥「わぁ〜!ありがとうございます!去年主演した映画、とても面白かったです!」

 

結羽介「おぉ!ありがとうございます!光栄です!」

 

頭を何度も下げて遥にお礼を言った。

 

侑「可愛い上に礼儀正しくて、天使!」

 

結羽介「更にその上を昇って女神!」

 

彼方「でしょ〜!何かね、最近の彼方ちゃんがと〜っても楽しそうだから。同好会に興味津々なんだって〜!」

 

侑「うんうん!彼方さん、どんな練習でも楽しそうだもんね!」

 

結羽介「まぁ楽してる部分はあるけど。」

 

彼方「フフフ〜♪今日の彼方ちゃんは一味違うよ〜!」

 

歩夢「妹さんも彼方さんの様子が見たいって、素敵な関係だよね〜。」

 

侑「うん!」

 

結羽介「流石姉妹!仲が良い証拠だ!」

 

侑「よぉ〜し!遥ちゃんにニジガクのスクールアイドルの良い所、い〜っぱい見て貰おう!」

 

 

 

 

 

 

部室では。

 

かすみ「彼方先輩の妹とは言え、敵情視察に来た事に変わりありません!!ここは如何に我々が圧倒的ダークホースのスクールアイドルであるか、見せ付けてやりましょう!!」

 

ホワイトボードにデカく『先手必勝!!』と書かれてある。

 

しずく「あのぉ〜。スクールアイドルはライバルであっても、敵ではないのでは?」

 

かすみ「いいえ!敵です!!しかも相手は同じ1年生なのに!!ネットでちやほや・・・じゃなくて!注目されてて羨ましい!!いや悔しい!!そう思うでしょ!?しずこ!!」

 

しずく「えぇ?私は別に・・・」

 

かすみ「そこは悔しがって!!!」

 

愛「おぉ!かすみん燃えてる〜!」

 

かすみ「我々が東雲学院のスクールアイドル部に負けてないって事を、部長のかすみん自ら証明してみせます!!」

 

愛「あれ?かすみんって部長だったの?」

 

しずく「自称ですけど・・・」

 

果林「でも実際、知名度に関してはウチと東雲学院じゃ天と地程の差があるわよ?」

 

かすみ「うぐっ!!それを言われると・・・」

 

愛「校内では、割と有名になって来たんだけどねぇ〜。」

 

そこにエマと璃奈が戻って来た。四角い持ってる。

 

エマ「ティーセット借りて来たよ〜!遥ちゃんに会うの、とっても楽しみだねぇ〜!」

 

璃奈「うん。天使みたいで可愛いって、彼方さんよく言ってるし。」

 

かすみ「可愛さでは負けませんよ!!」

 

愛「よぉ〜し!愛さんも気合入れちゃおうかな!愛だけに!なんてね!あはははは!」

 

 

 

 

その後。遥を部室に招いた。

 

結羽介「皆揃ってるな?今日このスクールアイドル同好会の見学に来てくれた近江遥さんだ。」

 

遥「近江遥です!宜しくお願いします!」

 

しずく「此方こそ宜しくお願い致します。」

 

愛「楽しんでってね〜!」

 

果林「宜しくね。」

 

エマ「待ってたよ〜!」

 

璃奈「宜しく。璃奈ちゃんボード『にっこりん!』。」

 

遥「あ、ありがとうございます!」

 

結羽介「ん?かすみ?後ろ向いてどったの?」

 

かすみ「初めまして〜!あなたの可愛いはここに居るスペシャルスクールアイドルかすみんこと、中須かすみです♡今日はかすみんに会いに来てくれてありがと〜!」

 

しかし、誰も居なかった。

 

かすみ「ええ!?」

 

 

 

 

廊下。

 

かすみ「ちょっとー!置いてかないで下さいよーーーー!!」

 

結羽介(さっきの自己紹介、にこを思い出すなぁ・・・)

 

 

 

 

 

 

構内でランニング。

 

彼方「うおおおおおおおーーーーーー!!」

 

今日の彼方は全力ダッシュ。

 

彼方「遥ちゃーーーーん!」

 

遥「お姉ちゃんが、あんなに速く走れるなんて・・・!」

 

侑「うん!同好会の活動が再開してから、彼方さん凄く頑張ってるんだよ!」

 

結羽介「それに、遥さんに良い所を見せたくて頑張ってるんだよ。」

 

遥「そうなんですね・・・」

 

侑「ん?」

 

結羽介「?」

 

2人は、遥が何かを抱えていると疑問に思ってる。

 

 

 

 

 

 

屋上で前屈。

 

彼方「うおおおおお〜〜〜〜〜〜!」

 

歩夢「彼方さん!良い感じです!」

 

結羽介「良いぞ!昨日より出来てるぞ!」

 

 

 

次は腕立て伏せ。

 

彼方「うおおおおお〜〜〜〜〜〜!」

 

侑「凄い彼方さん!!今までで1番低い!」

 

結羽介「頑張れ!」

 

遥「頑張れお姉ちゃん!!」

 

彼方「ぐはっ!」

 

限界が来て倒れた。

 

侑「彼方さん!?」

 

結羽介「大丈夫か!?」

 

 

 

次はバランスボールでプランク。

 

せつ菜「良いですね彼方さん!良い調子!」

 

結羽介「頑張れ!もう少し!」

 

かすみ「ぐはっ!!」

 

足が滑ってしまい、バランスボールがかすみの顔にジャストミート。

 

結羽介「かすみ!大丈夫か!?」

 

かすみ「だ、大丈夫です・・・」

 

せつ菜「では、今日の練習はここまでにしましょう。」

 

 

 

 

部室に戻ると、ティータイムが準備されていた。

 

侑「改めまして〜。」

 

部員達「ようこそ!虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会へ!!」

 

遥「凄い・・・!本格的・・・!」

 

結羽介「何故ティータイム?ここは貴族の憩いの場か?」

 

せつ菜「喜んで頂いて嬉しいです!」

 

侑「ほら。座って座って?」

 

遥「あ、はい。」

 

椅子に座った。

 

エマ「急いで準備してたから、お菓子はクッキーしかなくて。」

 

かすみ「かすみんは特製コッペパンを用意しました!」

 

結羽介「前々から準備がどうのこうのとか言ってたけど、これかよ。」

 

遥「可愛い〜!」

 

かすみ「フフ〜ン。それ程でもありますよ〜!」

 

結羽介「お前じゃねえよ。」

 

全員「あはははは。」

 

 

 

 

ティータイムが始まった。彼方が特製コッペパンを食べる。

 

彼方「お!遥ちゃん!これ、彼方ちゃんイチオシ!」

 

遥「じゃあ!」

 

特製コッペパンを食べてみる。

 

遥「美味しい〜!」

 

かすみ「ニシシ!」

 

結羽介「このクリーム、ブルーベリーか。かすみ、今度レシピ教えてくれ。」

 

かすみ「喜んで〜!」

 

エマ「クッキーも沢山食べてね?」

 

果林「そうね。エマが食べ過ぎる前に。」

 

エマ「果林ちゃ〜ん!」

 

全員「あははははは!」

 

侑「今日、見てみてどうだった?」

 

結羽介「どんな感じだったか?」

 

遥「は、はい!お姉ちゃんも皆さんも楽しそうでした!それぞれに個性が合った練習もあって、素敵な同好会ですね!」

 

侑「本当!?嬉しいなぁ〜!」

 

”ガタッ!”

 

突然彼方がテーブルに倒れてしまった。

 

遥「え?お姉ちゃん・・・?」

 

結羽介「あぁ、寝ちゃったか。」

 

寝てしまった彼方に、しずくが枕を差し出し、エマがブランケットを掛けた。

 

しずく「大丈夫ですよ。枕はちゃんとありますから。」

 

遥「ええ!?」

 

エマ「この枕、彼方ちゃんのお気に入りなの。寝心地良いんだって。」

 

遥「あの!お姉ちゃんはよく寝ちゃうんですか?」

 

しずく「はい。私の知る限り、彼方さんは寝るのが大好きだと思いますよ?」

 

エマ「特に膝枕で寝るのが好きだよね。」

 

遥「膝枕!?」

 

愛「そうそう!愛さんもしてあげたよ?」

 

遥「お姉ちゃん・・・皆さんに膝枕をしてあげる程頻繁に寝ているんですね・・・って事はまさか結羽介さんも・・・?」

 

結羽介「止めてくれ。俺はやってない。」

 

しずく「そう言われると、最近何時にも増してよく寝ているような・・・」

 

璃奈「確かに。練習しながら寝てた。」

 

しずく「この前も、全然起きない位熟睡してて・・・」

 

エマ「彼方ちゃん?」

 

 

 

 

外は夕方になり、部室で遥ちゃんとの会話が続いている。

 

侑「私は、皆の応援団みたいな感じかな?」

 

遥「へぇ〜。そうなんですね。」

 

結羽介「俺は、顧問を依頼されて赴任したんだ。」

 

遥「顧問ですか?」

 

結羽介「そう。正式にオファーされててね。一時期はどうなるかと思ったけど、こうして顧問として精を出してる。そうだ遥さん、今度俺が出演したアニメや舞台や映画のDVDを貸してあげようか?」

 

遥「良いんですか!?ありがとうございます!!」

 

彼方「・・・?あれ?」

 

寝ていた彼方が起きた。

 

遥「目、覚めた?」

 

彼方「・・・はっ!くぅ〜・・・遥ちゃんにお姉ちゃんの恥ずかしい所を見られてしまった・・・!」

 

遥「恥ずかしくなんかないよ?お姉ちゃん。疲れて当然だよ?いっぱい無理してるんだから。」

 

彼方「ん?無理してるって、何を?」

 

遥「やっぱり・・・」

 

彼方「遥ちゃん?」

 

遥「お姉ちゃん、同好会が再開してからあんまり寝てないでしょ?」

 

彼方「うん。つい楽しくて〜。」

 

遥「私、お姉ちゃんが忙し過ぎて倒れちゃうんじゃないかって心配で・・・それで、今日見学に来たの。」

 

彼方「そうだったの?」

 

遥「でも、今日のお姉ちゃんは疲れを感じさせない位元気で楽しそうで、凄く嬉しかった!何時も私を優先してくれたお姉ちゃんが、やっとやりたい事に出会えたんだ!って。」

 

彼方「遥ちゃん・・・」

 

遥「今のお姉ちゃんには、同好会がとても大事な場所だってよく分かったの。だから私、決めたよ!」

 

彼方「ん?何を?」

 

遥「私・・・」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「スクールアイドル辞める!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

彼方「・・・・ん!?」

 

侑・彼方「えええええーーーー!?」

 

結羽介「や、辞める・・・だと・・・!?」

 

彼方「や・・・やめ・・・やめ・・・?」

 

侑「どうして!?」

 

結羽介「スクールアイドルを辞めるって、遥さん!?」

 

遥「このままじゃ・・・お姉ちゃんが身体壊しちゃうから・・・」

 

彼方「彼方ちゃんが寝ちゃったせいで、遥ちゃんの事を心配させちゃったの!?大丈夫だよ〜!」

 

遥「全然大丈夫じゃないよ!!お姉ちゃんはお母さんが忙しいからってお家の事を全部して!家計を助けたいからってアルバイト掛け持ちして!奨学金貰ってるからって勉強も頑張って!その上スクールアイドルもなんて、誰だって倒れちゃうよ!!」

 

彼方「・・・・・・」

 

遥「もういいの・・・」

 

彼方「え?」

 

遥「私の事より、お姉ちゃんにはやりたい事を全力でやって欲しいの!」

 

彼方「遥ちゃん・・・」

 

しずく「あの・・・その為に遥さんはスクールアイドルを辞めるんですか?」

 

遥「はい!」

 

結羽介「全ては、お姉ちゃんの為に?」

 

遥「そうです!」

 

彼方「ダ、ダメ!そんな!遥ちゃんは夢を諦めちゃダメ!!」

 

遥「お姉ちゃんが苦労してるのは分かってる!!夢を追い掛けるなんて出来ないよ!!」

 

彼方「そ、そんなの気にしなくて良いんだよ・・・だって、遥ちゃんは大事な妹なんだもん・・・」

 

遥「・・・どうして?妹だったら、気にしちゃいけないの?」

 

彼方「心配させちゃってごめんね?彼方ちゃん、もっと頑張るから・・・」

 

遥「・・・っ!!お姉ちゃんの分からず屋!!!!!」

 

侑「遥ちゃん!!」

 

激怒した遥は部室を飛び出した。

 

結羽介「遥さん!!俺、行って来る!!」

 

侑「私も見て来る!!」

 

2人は飛び出した遥を追った。

 

彼方「は・・・遥ちゃんが・・・怒った・・・」

 

 

 

 

 

 

外。飛び出した遥を発見した。

 

侑「遥ちゃーーーーん!!」

 

遥「?」

 

結羽介「遥さん、教えてくれ。スクールアイドルを本気で辞めるのか?」

 

遥「はい!」

 

侑「本当に、それで良いの?」

 

結羽介「突然辞めるなんて・・・君のファン達が悲しむんじゃないの・・・?」

 

遥「もう決めたんです。お姉ちゃんが背負って来た物は、今度は私が背負うべきなんです!」

 

結羽介・侑「・・・・」

 

遥「お姉ちゃんの事、宜しくお願いします。」

 

彼女は虹ヶ咲学園を去った。

 

 

 

 

その後。彼方はスーパーでアルバイト。

 

彼方「はぁ・・・遥ちゃん・・・」

 

妹に怒られて、かなりのショックを受けてしまっている。

 

 

 

 

 

 

翌日。構内の中庭。

 

結羽介「・・・」

 

侑「・・・あの。」

 

彼方「昨日の夜ね。」

 

侑「ん?」

 

彼方「遥ちゃんと、話そうとしたの。」

 

結羽介「どうだったんだ?」

 

 

 

 

 

 

昨夜。彼方と遥が夕飯のカレーを食べていると。

 

遥『ごちそうさま。』

 

彼方『あの、スクールアイドルは・・・』

 

遥『その話題は、もうお終いにしよ?お姉ちゃんと喧嘩したくて、辞める訳じゃないから。今度のライブ、絶対来てね!』

 

 

 

 

 

 

現在。

 

彼方「って言われたら、何も言えなくなっちゃって・・・遥ちゃん、折角スクールアイドルになれたのに・・・心配掛けちゃって・・・遥ちゃんが辞める位なら、一層彼方ちゃんが・・・」

 

侑「それはダメ!!」

 

結羽介「そんな事したら、遥さんが悲しんじゃう!」

 

彼方「え?」

 

エマ「彼方ちゃん。それは本当に、彼方ちゃんが望んでいる事なの?」

 

彼方「・・・違う。彼方ちゃんの望みは・・・ずっと探してた夢は・・・ここにある。同好会が再開してから、ずっと楽しかったんだ。やりたい事がどんどん増えて行って、それを一緒に目指す仲間が居るのが凄く幸せで・・・皆との同好会は、彼方ちゃんにとっても、大事な失いたくない場所だよ。」

 

全員「っ!」

 

彼方「でも、遥ちゃんの幸せも守りたいの・・・そんなの、我儘だよね?」

 

果林「そうかしら?それって我儘じゃなくて、自分に正直って言うんじゃない?」

 

エマ「うん!自分に嘘吐いてるより、ずっと良いと思うよ?」

 

歩夢「きっと遥ちゃんも、彼方さんの幸せを守りたいんだと思います!」

 

結羽介「姉は妹を守り、妹は姉を守る。良い姉妹だと俺は思うぞ?」

 

璃奈「似た者姉妹だと思う。」

 

彼方「似た者姉妹?」

 

愛「だって、2人共言ってる事一緒だよ?」

 

菜々「そうですね。お2人共全部1人で解決しようとしてます。」

 

彼方「でも遥ちゃんは、彼方ちゃんが守らないと!」

 

結羽介「遥さんはもう、彼方に守られるだけの人じゃないと思うぞ?」

 

彼方「え?」

 

結羽介「そうじゃなかったら、大好きなお姉さんを助けたいって、あんなに真剣にならないぞ?」

 

彼方「・・・あ!」

 

今までの遥の笑顔や言葉を思い返した。

 

彼方「・・・何となく、分かったような気がする・・・」

 

結羽介「彼方。お前はこのままで良いのか?遥さんに何か言いたい事があったら、言うべきだと思うぞ?」

 

彼方「・・・うん!遥ちゃんに伝えなきゃ!!」

 

結羽介「その意気だ!」

 

 

 

 

 

 

放課後。ヴィーナスフォート。

 

遥「・・・」

 

裏から遥が、沢山来てくれてる観客達を見て不安を抱えていると、同じメンバーのクリスティーナが。

 

クリスティーナ「遥さん!お客様ですよ!」

 

遥「あ!」

 

結羽介「ヤッホー!遥さん!」

 

遥「来て下さってありがとうございます!あの、お姉ちゃんは一緒じゃないんですか?今日はどうしても観て欲しいんです。だって・・・」

 

侑「遥ちゃん!彼方さんが待ってるよ!来て!」

 

結羽介「ゴーゴー!」

 

遥「え!?」

 

 

 

 

2階から歩夢達がライブステージを見ている。

 

 

 

 

1階。

 

遥「あ、あの。何なんですか?」

 

結羽介「すぐに分かるよ。」

 

すると照明が消え、ステージにライトが照らされた。そのステージに紫の踊り子衣装姿の彼方が立っていた。彼女は遥にウインクした。

 

遥「!!」

 

 

 

 

 

 

『Butterfly』

 

 

 

 

 

 

歌が終わり、観客達から歓声が響いた。

 

 

 

 

ステージ裏。

 

遥「お姉ちゃーーーーん!!素敵なライブだった!!!」

 

感動して彼方に抱き付いた。侑、せつ菜、結羽介が様子を見に来ている。

 

彼方「遥ちゃん!ごめんね?遥ちゃんの事、分かってなくて。遥ちゃん、彼方ちゃんの事、とっても大事に思ってくれていたんだね?ありがとう。」

 

遥「!!」

 

彼方「あのね?2人共同じ思いなら、お互いを支え合って行けると思うの。」

 

遥「支え合って・・・?」

 

彼方「これからはウチの事をいっぱい手伝ってね?お互い助け合って、スクールアイドル続けて行こ?2人で夢を叶えようよ!」

 

遥「お姉ちゃんはそれで良いの?アルバイトしながらスクールアイドルって、やっぱり大変だよ?」

 

彼方「平気平気〜!だって、遥ちゃんがスクールアイドルをするのも、彼方ちゃんの夢なんだもん!」

 

遥「お姉ちゃん・・・」

 

彼方「あれ〜?遥ちゃんは〜、彼方ちゃんがこんな素敵なライブをしたのに、今日で辞めるなんて悔しいって思わないの?」

 

遥「それは・・・思う・・・」

 

すると彼方が手を差し出した。

 

彼方「スクールアイドルではライバルだよ?お互い頑張ろう?」

 

遥「・・・うん!!」

 

2人は手を繋ぎ、笑顔でピョンピョンした。

 

 

 

 

クリスティーナ「続ける決心をしたようですね?」

 

せつ菜「急なお願いだったのに、ステージを貸して下さり、ありがとうございます。」

 

かさね「お陰でメンバーの危機が救われたよ〜!それに、とっても素敵なライブで!やる気貰っちゃった!!」

 

結羽介「そっか!お互い頑張ろうぜ!」

 

かさね「うん!」

 

 

 

 

 

 

翌朝の近江家。テーブルの上に『かな、はるへ 次のライブは絶対に教えてね!!行ってきます。母』と、母親からの置き手紙があった。

 

遥「あっちゃぁ・・・」

 

頑張って卵焼きを作ろうとしたが、形が崩れて失敗してしまった。

 

彼方「それ彼方ちゃんが食べる〜!」

 

遥「お姉ちゃんは、もっと上手に出来た方を食べて!」

 

彼方「気にしないのに〜。」

 

遥「私が気にするの!やっぱり私がアルバイトして、お姉ちゃんが料理した方が・・・」

 

彼方「遥ちゃんのアルバイトはダ〜メ!」

 

遥「むぅ!過保護!」

 

彼方「いいんだも〜ん!遥ちゃんのお料理食べられて幸せなんだも〜ん!」

 

遥「もぉ〜!・・・夕飯の時、作り方教えて・・・?」

 

彼方「・・・!勿論!!」

 

こうして、遥のスクールアイドル脱退は回避され、彼方との絆がより深まって行った。

 

 

 

 

 

 

その日の夕方。しずくは部室で演劇部の台本を見詰めていた。

 

しずく「・・・・」

 

『END』




         キャスト

    比良坂結羽介:島崎信長

       高咲侑:矢野妃菜喜
      上原歩夢:大西亜玖璃
     中須かすみ:相良茉優
     桜坂しずく:前田佳織里
      朝香果林:久保田未夢
       宮下愛:村上奈津実
      近江彼方:鬼頭明里
     優木せつ菜:楠木ともり
   エマ・ヴェルデ:指出毬亜
     天王寺璃奈:田中ちえ美

       近江遥:本渡楓
   クリスティーナ:石見舞菜香
     支倉かさね:千本木彩花

結羽介「校内での知名度も上がり、新聞部から取材を受ける事になったスクールアイドル同好会。盛り上がる中、演劇祭の主役を降ろされてしまうしずく。そのことを隠すように、いつも通りに振舞って演じていた。かすみと璃奈はクラスメイトから、しずくが主役を降ろされたことを聞くと、元気づけようとしずくを連れ出す。しかし、そんな2人にも自分を演じて偽ってしまう。作り笑顔で去っていくしずくだったが、自分をさらけ出せない自分が受け入れられず、更に塞ぎ込んでしまう。」

次回・しずく、モノクローム

結羽介「ウルトラ受けるぜ!」

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