砂漠の惑星
―――俺が最期に見た記憶は車にぶつかり血が地面に伝う記憶だけだ。俺は、死んでもう一度生き返った。今いる世界とは全く別の世界の話だ。
言いたいことは分かる。普通は頭がどうかしたんじゃないかって思うだろう?だが全て事実だ。
そして、あの大人気SF映画のスターウォーズの世界の住民として生まれ変わった。スターウォーズが大好きだった俺にとっては本当に喜ばしい出来事だった。だが、それも本当に一瞬だった。
なにせ、生まれたのが、最悪な惑星であるタトゥイーンだった。信じられるか?ギャングや犯罪者が集まる惑星で、二つの太陽の影響でとても熱く、逆に夜は凍えるように寒い。砂漠には腹をすかした獣、暴力的な砂漠の民、空気も大地も乾燥した危険度MAXの惑星だぞ?
すぐに気分は落胆するさ。
しかも娯楽なんて一切無し!有るのは女!酒!スパイス!食べ物!ギャンブル!
······途中で思ったんだが···何コレ?世紀末にも程があるだろ!?
しかも、この世界の父親はあの戦闘民族マンダロリアンの元戦士とまできた····なんでさ······
こんな世紀末みたいな世界で生き残る為に、様々な事を教えられ身体に叩きこまれた。
この星での生き方、ブラスターの使い方、マンダロリアンの戦い方、歴史、生き延びる為の知識をひたすら反復した。
この世界の母親はフォース感応者だったらしいが、俺を産むときに死んだらしい。俺が成長してフォースを感じる頃に父親が教えてくれた。
そのおかげかも知れないが、俺もフォースの加護を受け継ぐことができた。パダワンかそれ以下のフォース程度だったが、この惑星でもそれなりに暮らすことができるようになり、だいぶ楽になった。
―――それでも父親は俺が14歳の時に死んだ。ある戦闘で受けた傷が悪化しそれが元で死んでしまったのである。
それから俺はたった一人でこの惑星で生きてきた。ある時はガラクタを漁りジャワ族に売ったり、ある時は宇宙港で整備士を、ある時はフォースの使い方学び、ある時は獣を獲ることさえ出来るようにもなった。
そんな最中ギャンブルにハマり、見事大破産······
そして賞金稼ぎという仕事に就き借金を返したのであった。
―――俺はカンティーナの酒場で次の標的を探していた。
タトゥイーンのカンティーナには賞金稼ぎギルドの協力もあり多くの賞金首が表示されている。
───前回の仕事で、借金は返済できたがやはり金は多く稼ぎたい。この世界で物を言うのは権力と金だ。
賞金稼ぎなら他の仕事に比べて大金を得る事が簡単だと判断した。無論危険は承知の上だ。そういう理由で、手頃な標的がいないか探してみるが、タトウィーン以外の惑星にいる標的が多くいる。
しかし、ここである問題が浮上した。
―――俺は宇宙船を持っていないのである。そう!借金を返す為に親から受け継いだ宇宙船とマンダロリアンのヘルメット、ジェットパックを売ってしまっていたのだ!······なんて開き直ってる場合じゃないよな······タトゥイーンの砂漠で人知れずに骨を埋めるなんて冗談じゃない。
どうしようかと悩みながら、バーテンダーから貰った酒を飲むと、アルコールによって素晴らしいアイデアが閃いた。
―――ギャンブルで手に入れれば良いのだ!
カンティーナには多くの人間が来る、中には他の惑星から来る者も少なくはない。
―――我ながらなんて素敵なアイデアなんだ······やっぱり俺って天才だな!え?破産して懲りたんじゃないかって?大丈夫!反省して成長したから!今度はフォースを使うから無問題!
そう考えると、俺はギャンブルをやっている奴らのテーブルに近づく。
「おい、俺も混ぜてくれないか?」
「いいぜ!お前も入れよ!」
俺が許可を求めるとサバックをしている小汚ない姿をしたゴロツキ達が歓迎してくる。
俺は空いていた席に座り、俺は金目の物を置いた。
「よし、始めるか!」
次は21日に投稿予定です。