異世界狂騒曲 ―ハイスクールD×D×D   作:グレン×グレン

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 さて、クロス作品はもうちょっと増やすことにしました。どれぐらい増やすかはもうちょっと考え中ですけどね。

 あと、それによって埋葬連隊と原作でいう英雄派が強化されるということを前もって伝えさせていただきます。








 そして、運命との再会はもうすぐそこに。


第一章 4 来訪する罪人

 その気配を、スピネル・G・マルガムは理解した。

 

 可能性は想定していたが、どうやら本当に使ったらしい。しかもこの感覚からすれば、召喚された存在はかなり特殊な系列らしい。

 

「やってくれたな、コカビエル殿……っ」

 

「何が起きたかわかるのですが、スピネル」

 

 ともに結界を張って周囲をカバーしているソーナが、怪訝な表情を浮かべる。

 

 事情を理解できていないのなら当然ではある。それゆえに、スピネルは簡潔に答える。

 

「敵に増援が追加された。端的に言えばそれだけだが、問題が一つある」

 

「問題!? 問題っていったいなんだよ!?」

 

 ソーナの隣で結界展開を支援していた匙元士郎に、スピネルが噛んで含めるように言った。

 

「その増援が誰かはわからないが、何かしらの切り札を持っており、それの内容次第ではコカビエル殿を超える難敵になりえるということだ」

 

 実際、最悪の場合を想定すれば、実に厄介なことになりかねない。

 

 たとえば―

 

「……禁手に至った神滅具(ロンギヌス)が敵に回る可能性もある。そう考えていいだろう」

 

 そのスピネルの言葉に、誰もが目を見張った。

 

 この状況下でそうなれば、この町はほぼ確実に終わる。

 

 その懸念を多くのものが覚えた時、ナクサは一瞬瞑目してから、スピネルに視線を向ける。

 

「スピネル様。そうなれば現状で対抗可能なのはスピネル様です。主を危険にさらすのは不本意ですが、ここは私に任せてコカビエル殿の迎撃を」

 

「……それも考えるべきか」

 

 スピネルもうなづくと、指を鳴らして一つの物体を具現化させる。

 

 それは二十リットルほどの内容量を持つ金属製のタンク。

 

 そして、スピネルは息を軽く吸い込んでから、それを起動させる。

 

「湧きたて、我が血潮」

 

 その言葉とともに、タンクの蓋が内側からあき、中から液体がひとりでに飛び出した。

 

 それはまるでプラチナのような輝きをもった液体金属。それがまるで意思を持ったスライムのように動くと、スピネルの体にまとわりつく。

 

 それは服の上から白金の鎧にサーコートのような形状で集まり、そして一部液体金属がスピネルを守るかのように形を変え、薙刀に変化。更にそれでも余っている液体金属が、まるで風船のように膨れ上がり、二つの球体

 

 それはまるで、ゲームの女騎士のようなちぐはぐな装いだったが、不思議とマッチするその印象に、誰もが一瞬見とれる。

 

 そしてそれを意識することなく、スピネルはまっすぐに駒王学園を見据える。

 

「……せめてあいつが間に合えばよかったんだが―」

 

「……ぅぉおおおおおおい!」

 

 その声が聞こえた瞬間、スピネルは瞼を閉じて一瞬だけ沈黙した。

 

「……来ましたか」

 

 ナクサは静かにうなづき。

 

「何も知らないと出待ちに思えるこのタイミング。意外と主人公属性あるわね、あいつ」

 

 ミーラは苦笑しながらも喜色を隠さず。

 

「……というより、タッグで市外の警戒とかに回された彼も大変だろうけどね」

 

 ラルドは同行していたもう一人の同僚を思い。

 

 そして、スピネルは声を張り上げてそれを喜ぶ。

 

「―よく間に合わせた。助かったぞ、義弟!」

 

 

 

 

 

 

 

 

「―ああ! 道交法無視して突っ走ってきたからね! 後処理よろしく、義姉さん!」

 

 その声に、答える少年の声が響く。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「違うぅうううううう! 親友を、親友を無視しないで! このカルンウェナンのエースを無視しないでぇええええ!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 本命は別の少女なのだが。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ああくそ! イスカリオテの聖剣が第五剣、麻宮鶴来の人生はここで終わりなのか!

 

 そう言いたくなるぐらいには詰んでるっていうか―

 

「Gaaaaaaaaaaaッ!」

 

「おっと!」

 

 とっさに伏せて、放たれる銃弾を回避。さらにその勢いで前転してから、流れるように走って回避。

 

 そして連射で放たれる銃弾を全部避けながら、俺はとっさに襲い掛かってきた鰐三匹をぶった切り、そのまま縦に積んで盾にする。

 

 クソッタレ。あの野郎が出てきてから面倒なことになってるな、オイ。

 

 現れたのは、見るからにどっかの外国で酒場を経営してそうな男性だった。ただし目は血走っており、明らかに正気じゃない。

 

 こいつはこいつで神の子を見張る者の施設からコカビエルが失敬したっぽい弾丸撃ち放題の銃剣付きオートマチックライフルで攻撃してきてるけど、それ以上にやばいのはあいつが出てきてから現れまくるこの鰐共。

 

 鰐の中にはちゃちなライフル弾ならはじける表皮を持つのもいるが、それにしても結構頑丈というかなんというか。

 

 それこそ対物ライフルに対して数発程度なら盾にできるのは凶悪だろうに。どうなってんだオイ。

 

 しかもぽこじゃかぽこじゃか召喚されるという素敵仕様。そのくせ人肉狙いなのか俺たちだけでなく外に出ようとしてくるので、結界はあるけどコカビエルの興が乗ってぶっ壊されたら大変だから、こっちも始末しないとまずい。

 

 しかも現役信徒のリアとゼノヴィアは動きに精彩を欠いており、聖魔剣を手にした木場祐斗も若干尾を引いている。悪魔になってなお信仰を捨てなかったアーシア・アルジェントに至ってはまだ茫然自失状態だ。

 

 おかげでこっちの負担も大きいが、コカビエル・フリード・バルパーに至っては、完全に観戦ムードだ。野郎ぶちのめしてやる。

 

 つっても伏せ札を使うにもタイミングってもんがある。下手に切ってもエクスカリバー持ちのフリードとコカビエルを同時にやるのは無理があるから、あいつらまで介入させて負担激増でアウトになったら終わりだ。

 

 堕天使側の増援とか、ロザールとかどうなってんだ畜生が!

 

「面白いことになってるな! おい、そのままだと鰐に食い殺されるぞ?」

 

「ボス! 俺っちポップコーン買ってきていいですかい?」

 

「ああ、これはこれで面白そうだからついでに酒を買ってきてくれ……どうせこの町は滅ぼすのだし、殺して奪ってきてもいいぞ?」

 

 ……やっぱりここで開放してやろうか。俺の堪忍袋にも限界があるぞ、コラ。

 

 くそ、あの野郎マジでぶっ飛ばしたい。だけど俺一人では鰐を相手にしながらエクスカリバー(フリード)やコカビエルを相手にするのは―

 

「……てめえら! さっきから聞いてりゃふざけんな!!」

 

 イッセー! お前結構頑張ってるな!

 

 っていうかマジ頑張ってるな。下手したら俺より倒してないか? いや、あのオッサン俺に意識向けてるからってのもあるけど。

 

「俺のハーレム王になる夢と、俺の大事なリアス部長やアーシア達と、俺の住んでるこの街を、なんでお前の都合で滅ぼされなきゃならないんだよ、ふざけんな!」

 

 イッセー、お前根性あるな!

 

 コカビエル相手にそこまで言えるとか、ただのバカじゃなければ大物の素質あるぞ!

 

 コカビエルもちょっとだけ興味が引かれたのか、少しだけ面白そうなものを見る表情だった。

 

「ふむ、夢に関してだけでいいなら、俺についてくればかなえてやるぞ? それなりに美人を見繕ってやる。なにせ神滅具はそこらのおもちゃとは違って優秀な力だからな」

 

 三下の悪党みたいな勧誘するなよ。

 

 お前はこの国が生んだ伝説的ゲーム第一作のラスボスかよ。全く信用できないっての。

 

 なあ?

 

「………マジか」

 

 呆然となるな鰐が口開けてるからぁああああ!

 

「イッセー! 何を惑わされてるのよ!」

 

「状況考えろ! B級映画みたいな状況なんだぞ馬鹿!」

 

 リアス・グレモリーと一緒にツッコミ入れる羽目になったよ! ついでに鰐をぶった切ったよ!

 

「イッセー! あなたはどうしてこういう時にシリアスを持続できないの!」

 

「っていうか周り見て! マジで危なかったんだからな、マジで!!」

 

 またリアス・グレモリーと連携ツッコミを入れる羽目になったじゃねえか。

 

 兵藤は兵藤でちょっと後ろ髪惹かれてるし。

 

「ご、ごめんなさい! どうもハーレムという言葉に弱くて―」

 

「うん。気持ちわかるけど落ち着け。今は一瞬の油断が命取りだからな? B級パニック映画じみた状況だからな」

 

 なんで俺は、男として共感しつつも敵対しているはずの勢力の男に対する説教を、鰐をぶった切りながらしなけりゃいけないんだよ。

 

 リアス・グレモリーも鰐を消し飛ばしながら額に手を当てていた。

 

「もう。そんなに言うなら、コカビエルをどうにかできたら何でもしてあげるわよ」

 

 その瞬間、兵藤は固まった。

 

「だから状況考えろぉおおおおおお!!」

 

 なんで俺はカバーする相手をこんなくだらない理由で増やされなきゃいけないんだ!

 

「……なんでも? なんでもって……吸っても?」

 

 今そこ!? 今そこじゃないよ!?

 

 俺頑張ってるよ!? 一生懸命鰐を切ったり射抜いたり突き刺したりしてるよ!?

 

 お願い、すぐにこっちに戻ってこい!!

 

「コカビエルをそれで倒せるなら、安いものね」

 

 グレモリーさぁあああああん!?

 

 そっち!? 今怒るところじゃないでしょうかねぇ!?

 

 くそ、こうなったらちょっと無謀だが切り札を―

 

「ぃいいいいいいっよっしゃあああああああああっ!」

 

 ―なんかすごいオーラ出たぁあああああ!?

 

 兵藤から出てきたオーラで、鰐の大群が吹き飛んだぁああああ!?

 

 俺はかろうじて耐えれたよ! この位置だと吹き飛んだら校舎に直撃して大けがだよ!

 

 え、何この展開。

 

 おっぱいちゅーちゅーできるから覚醒って、ここなんてエロゲぇ!?

 

 はっ! いや冷静に考えろ。

 

 これなら、俺が切り札を使えば、フリードとコカビエルまでならなんとかできる!

 

「乳を吸えるかもしれんというだけでこの力。……貴様、何者だ?」

 

「あーボス? たぶんそれ、聞いたら頭痛しかしない返答が来るパターンな気がするんですがねぇ?」

 

 よし、コカビエルたちの注意の兵藤が(意図せず)引き付けてくれている。

 

 今のうちに―

 

「覚えとけ、俺はおっぱい大好きハーレム王になる男、兵藤一誠!」

 

「……抜刀(セット)

 

 剣を鞘から引き抜くイメージを―

 

「エロと熱血で生きる、今代の赤龍帝でリアス・グレモリー様の兵士(ポーン)だぁあああああ!」

 

 ―もうちょっとシリアスになってくれない?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 そしてその時、声が響いた。

 

「いい感じだねぇ! その意気や、よし!」

 

「まあ確かに。理由は少々困ったものだが、まっすぐで気持ちのいい馬鹿は嫌いにはなれんな」

 

 スピネルの声に堕天使側の増援と思い、リアス・グレモリーはとっさに声のしたほうを振り返る。

 

 ……そして、その格好にちょっと面食らった。

 

「リリカルマジカル悪党退治! ふと見た露店で魔力残滓。そのまま買って修理して、なつかれたので相棒に!」

 

『わん!』

 

 緑色の髪を背中にまで伸ばした少女が、そこにいた。

 

 ちなみになんかかっこつけたポーズをとっており、微妙に痛い。

 

 そして肩には十数センチ程度の小犬のぬいぐるみが、なぜか少女のポーズを真似しながら乗っかっていた。

 

 普通に落ちそうなのだが落ちないあたり、魔法か何かを使っているのだろうか。無駄な技術を使っている気がする。

 

「西にマフィアの悪事があれば、助走をつけてぶちのめし! 東で魔術で生贄かるなら、走って殴ってぶちのめす! 悪党退治の道中に、命落とすと覚悟をしてれば、会えぬと思った親友が!」

 

「……兵藤一誠、ちょっとそこを動くな」

 

 誰もがあきれ半分で見ていると、いつの間にかスピネルがイッセーの近くにまで来ていた。

 

 なぜか彼女は白金の装備を身に着けておりそこからつながっているかのように白金の液体金属が動き、イッセーの足元に魔方陣らしきものを作り出す。

 

 そこに宝石と見まごう樹脂の塊を規則的に置きながらスピネルはイッセーに告げる。

 

「兵藤一誠。貴殿は禁手には目覚めているか?」

 

「へ? いや、代価を払えば十秒程度だけど―」

 

「では勝てんな、時間が足りん」

 

 そうバッサリと切り捨てながら、然しスピネルはにやりと笑う。

 

「だから少し待て。こちらで対価の変わりとなる術式を用意すれば、十分程度は持続できるはずだ」

 

「だ、堕天使の技術はそんなことまで!?」

 

 思わずリアスが目を見張るが、スピネルは作業をしつつも器用に胸を張る。

 

 リアスには大きく劣るが割とある胸に、イッセーが見とれるがそれは余談。

 

 スピネルの表情には、明確な勝機を見出した者が持つ独自の雰囲気があった。

 

 そして同時に、それは自分がすごいことをしていると思ったもの特有の得意げというものもあった。

 

「いや、これは私の半固有技能とでもいうべきものだ。堕天使の技術では莫大なコストと時間を必要とする道具が必要となるのでな」

 

「な、なんかわかりませんけど、どれぐらい待てばいいんでしょうか!?」

 

「そうだな、例えば―」

 

 そうスピネルが語る中、ポーズをとっていた少女が大きき声を張り上げる。

 

「……きれいな世界を汚さぬために! 汚泥が泥を新たにかぶろう! イルマ・クリミナーレの贖罪街道、止めれるものなら止めてみよ!!」

 

『ワン!』

 

 決めポーズを、いつの間にか頭の上に登っていた小犬のぬいぐるみとともにびしっと決めた、イルマ・クリミナーレといった少女を見て、コカビエルは半目を向ける。

 

「……これで強いから始末に負えん。フリード、そいつは聖魔剣やデュランダルのガキ共より手ごわいから本気で行け」

 

「え、まじで? こんなおふざけお姉さんが……って俺もでしたー! ならモヤッとしないですっきりデース!」

 

 コカビエルにそう答えるなり、フリードはエクスカリバーを構えると下をだらりと揺らす。

 

「ねえねえ? 結構出るとこで切るし、俺とあとでしっぽりしな~い? ……死姦だけどね!」

 

「う~ん。イルマさんは自分も気持ちよく相手も気持ちよくお互いに存しない鬼畜度ゼロのSE〇しかしないので、パスで!」

 

「そっかー。でもどうせ殺すから返事はいらなかったね、残念!」

 

 その言葉とともに、フリードは拳銃を引き抜くと発砲した。

 

 エクスカリバーという鳴り物をあえておとりにしての射撃。拳銃自体、悪魔祓いが使う悪魔すら殺せる特別性の光の銃だ。

 

 ただの人間なら当たれば頭部が砕け散るその射撃を―

 

「―わん!」

 

 ―小犬のぬいぐるみが前足で弾き飛ばした。

 

 そのシュールな光景に、かなりの人数がぽかんとなる。

 

 数少ないぽかんとしてないコカビエルは、自分に振り返ったフリードに対し、ため息をついた。

 

「だから言ったんだ。そいつはこの場においていうなら、俺たちの敵で一番強いと思え」

 

「その通り! カルンウェナンのエース、イルマさんは強いのだ! そしてセットアップ!」

 

『わおぉおおおおっん!』

 

 イルマに応えるようにぬいぐるみが吠えた瞬間、イルマとぬいぐるみが緑色の光に包まれる。

 

 そして一瞬で変化したその姿に、誰もが一瞬あっけにとられる。

 

 レオタードをインナーに、半そでコートやブーツを中心とするその姿は、まるでSF要素を組み込んだ魔法少女とかにいそうな外見だ。

 

 そして小犬のぬいぐるみはどこかに消えながらも、イルマは空間系統の魔法で異空間から拳銃を二丁取り出すと、素早く回転しながら連射する。

 

 それはすでに増えていた鰐たちをことごとく打ち抜くと、イルマは不敵な笑みを浮かべて宣言する。

 

「ふっふっふ。イルマさん呼んで魔法戦士マジカル☆イルマ! 融合型デバイスとかいうどっかの遺物を調整した、我が相棒グラマがいる限り、悪の好きにはさせないじゃん!」

 

『わん!』

 

 ふざけた態度だが、この一連の動きには隙があるようで見えなかった。

 

 まず間違いなく難敵だと、フリードが嫌そうな顔をする。

 

「えー。せっかく無双タイムだと思ったのにハードモードってまじ萎えるー。すいませーん、テイク2お願いしまーっす!」

 

「残念! 時代はノーコンクリアが原則のクソゲーなのさ!」

 

 ふざけてるとしか思えない会話だが、双方ともに武装込みで精鋭であることが証明されている。

 

 そしてお互いがふざけた態度でにらみあうなか―

 

「―――いや、悪いがここでお前は終わりだ」

 

 ―そこに、絶大なる輝きが表れる。

 

「――抜刀術式(ブレイドコード)最強幻想(ラスト・ファンタズム)

 

 そこにあるのは、絶大な魔力を輝きとして漏らすことで証明する、一振りの聖剣。

 

 そこに込められた絶大な魔力が、今この場における最強の定義を根底から覆す。

 

 その光、まさに星の輝き。

 

 その力、少なく見積もっても神格クラス。

 

 それを誰もが理解し、唖然となる。

 

「え、ちょ、ちょっと待って!? それ何、それ何ぃ!?」

 

 思いっきりターゲットにされているフリードが狼狽する中、その持ち主である麻宮鶴来は、何を言ってるんだという表情を浮かべる。

 

「おいおい、ハンムラビ法典にもあるだろう? 目には目を、歯には歯を。すなわちエクスカリバーにはエクスカリバーを」

 

 そして、鶴来ははっきりと告げる。

 

「これぞ約束された勝利の剣(エクスカリバー)。十三議決を五つも開放した、星が作り上げし人々の想念の結晶。こうであってほしいという願いによる、勝利の道を切り開く聖剣だよ」

 

 ともに戦うものは勇者であり、

 

 己より強大な者との戦いであり、

 

 人道に背かぬ戦いであり、

 

 精霊と戦うわけではなく、

 

 邪悪との戦いで振るおうとしている。

 

 ゆえに、その力はまさに絶大。

 

 その場にいる全員が瞠目するその力を前に、フリードは頬を引きつらせていた。

 

「ちょ、ちょっとちょっとバルパーのおっさん! こんなの聞いてねえよ!? エクスカリバーってこんなことできるの!?」

 

「あり得ん! エクスカリバーにそのような力などない、あるわけが……っ!?」

 

 その時、バルパーは真実に気づいた。

 

 そもそもエクスカリバーを本物抜きに具現化する術は、今のところ自分にしかできない。

 

 そしてその技術の一部は―

 

「貴様、異世界のエクスカリバーを………っ」

 

「さて、俺は詳しく知らねえんだよ!! グレイバー猊下はそんなこと言ってたがなぁ!!」

 

 そして、鶴来は遠慮なくその力を解放する。

 

約束された(エクス)―」

 

 星々を滅ぼすものにすら通用する、絶大の極みともいえるその一撃を―

 

勝利の剣(カリバー)!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ―空で唖然としているコカビエルに。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「な……ぁあああああああああ!?」

 

 

 

 

 

 

 

 当然だが、想定外のターゲット修正にコカビエルは回避が遅れ―

 

 

 

 

 

 

 

 

 思いっきり呑み込まれた。

 




 バーサーカーの詳細ステータスはまた後程説明することになると思いますが、概要だけ説明するなら、半ば伝承と化しているけど実在している殺人鬼です。

 殺した女の死体を鰐に食わせるという方法で死体処理を行っており、警察が捜査の手を伸ばしたことで自殺しているため、詳細な人数を把握することができずじまいになった殺人鬼です。それゆえに信仰が若干強化され、かろうじてサーヴァントとして呼べる程度の信仰を得たといっておきましょう。

 宝具としては伝承に由来して人を食べる鰐の動物霊を、サーヴァントのような実体化状態で連続召喚。さらに「意外と鰐は小食」という豆知識も流れで知り、こいつが飲食店経営者である情報も知ったので、そこを利用して「食欲歩進」の神器を持っているという設定にしました。原作では異能バトルに使える者ばっかり出てますけど、神器って本当は人間世界で通用するものが多いそうですから、こういうのもいけるかと判断しました。







 そして満を持して、真の主人公イルマ登場! 今作ではFate系列キャラであると同時に、新たなるクロス作品の要素まで得て参上です。

 ちなみに当初の段階でのクロス作品は、エクスカリバー編のエピローグ的な話でざっと出すのでそこで一気に追加する予定。新規追加作品はいろいろ出てきますが、これも順次出していく予定であります。

 だからまあ、わかってると思うけど直接名前は出さないでね? 明言するまでそれとなく……ね?

 あと基本的にグレンさん作品のこれまでのクロスの流れと同じなので、クロス作品の原作キャラとか原作に出てきた能力とかは期待しないように! Fateは仕様上出すこともあり得るけど、たぶん原作キャラが出てくるクロス作品はあと一つだから!







 そしてイルマの活躍を食らうメイン主人公。

 エタった前作とは異なり、こいつFate世界のも使える……と言えば、やばさが違うと判断していただけるでしょうか?

 しかもハンムラビ法典をたとえに出してフリードを狙うかと思いきや、コカビエルを不意打ちかましてぶちのめすという強引なやり口で叩きのめしました!

 なお、当人は「だってフリードにぶっ放したら駒王町の人や建物がごっそり吹き飛ぶし……」などと供述しております!
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