ガンダムビルドダイバーズー衝撃のZakuー   作:陰猫(改)

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第15話【マルチバトル・2】

「これがみんなのガンプラか・・・凄いなあ」

「おっさん。ティッシュがまた・・・」

「それだけ、ガンプラが好きなんだ。

 いまはそっとしておいてやれ」

 

 アタリメはそう言うとサクラ達に顔を向ける。

 だが、その顔は今一つ浮かない。

 

「本当にティッシュさんはマスダイバーのいたフォースに入ろうとしているの?・・・全然、違法デカール使う人には見えないけれど」

「そうだな、サクラ。俺もこの道は長い方だが、坊主みたいな奴は本当にガンプラを愛している奴だ。これは間違っちゃいねえだろう」

「だが、ブレイクデカール使っていたマスダイバーのいたフォースに入ろうとしているんだろ?・・・本当に信じて良いのか?」

 

 アタリメとサクラの会話にスパーダが割って入ると険しい顔でティッシュの後ろ姿を観察する。

 

「悪いけれど、さっきの話が本当にそうならバトルを辞退させて貰いたいんだが」

「・・・スパーダ」

「バグがどれだけ深刻だったかはおっさん達だって知っているだろう?・・・そんな事をして来た奴に背中なんて任せられない」

「スパーダくん。ティッシュくんがマスダイバーって訳じゃないんだよ」

「でも、今更、違法したフォースに加わる気でいるんだろ?

 また何か企んでいるんじゃないのか?」

「ちょっとスパーダくん、言い過ぎだよ」

「みんなが危惧している事を言っているだけだよ。

 それに俺はティッシュって奴の事は解らないけれど、マスダイバーだった奴の事は何人も見てきたからな」

「・・・そう、だったな。お前は有志連合でマスダイバーと戦った事のあるダイバーだったものな」

 

 アタリメは思い出したように呟くとしばし、考え込んでから頷く。

 

「お前の気持ちはわかった」

「ちょっ──アタリメさん!?」

「だからよ。本当にこいつがどんな奴が実際にバトってみろよ」

 

 その言葉にスパーダはしばし考え込む。

 

「成る程。語るのなら拳で語れって事か・・・悪くないな」

「まあ、そう言う事だ。ナーナもそれで良いだろう?」

「勿論」

 

 スパーダに共感されたのか、ナーナも頷くとサクラは疲れたように肩を落とし、「男って本当にバカなんだから」と呟いてアタリメを見据える。

 

「わかったわよ。けれども、私はティッシュさんを信じるからね」

「随分と肩を持つじゃねえか、サクラ?」

「まあ、真っ直ぐ過ぎて、ほっとけないからね。

 昔の自分を思い出しちゃうわよ」

「・・・坊主もいつか、ネカマになるのか。想像したくもねえな」

「もう!私はこれでも真剣なのよ!」

 

 ──周りの会話や笑い声を聞きながら、ティッシュはアタリメ達が作ったガンプラを真剣に見詰めた。

 

(本当にみんな、凄い技術だな。アタリメさんのZプラスの改造とか改めて見るとただ凄いだけじゃなくてロマンも感じる。

 サクラさんのザクキャノンは──見た事ないキットだな。

 多分、かなり昔の模型キットを使っているんだろうな。

 こんな昔のキットを使う辺り、サクラさんもなかなかのベテランなんだろうな、きっと・・・これがどんな動きするのか、早く見てみたいな。

 スパーダさんのソードストライクの改造とかも凄い完成度に感じる。

 多分、見た感じ、近接特化なんだろうな。これの間合いに入ったらと思うとゾッとする。

 ナーナさんのガンプラも凄い。

 追加装甲が多すぎて原型をほとんど留めてないけれど、なんだろう?・・・凄い気になるな。

 凄いと言えば、ムメイさんのガンプラもよく解らないけれど、多分、サザビーを使っているのかな?

 あとのベースはなんだろう?・・・気になる)

 

「そんなに見詰められると照れるね」

 

 そう言ってティッシュに話し掛けたのは現場ネコのムメイであった。

 

「皆さん、時間と手間暇掛けているのが解ります。ガンプラの愛がここまで伝わる位です」

「ガンプラへの愛か・・・そう言われると悪い気はしないな」

 

 現場ネコのムメイはそう言うと顔を上げ、ティッシュのガンプラを眺める。

 

「ティッシュくんのガンプラも愛を感じるよ。

 初めて作ったガンプラを動かしたい。戦ってみたい。

 勝ち負けを経験して、もっと成長したい──そんな気持ちが籠められているのだろう?」

 

 ムメイはそう言うと被っていたヘルメットを目深く被る。

 

「だからこそ、知りたいんだ。ティッシュくんがどんな気持ちで覇軍に入るのか・・・我々の脅威をまた持ち出すサイドの人間なのかを・・・」

「ムメイさん?」

「・・・すまない。忘れてくれ」

「・・・いきなり心理戦とはやる事がえげつないな、ムメイよ?」

 

 二人の会話に割って入ったのはアタリメであった。

 アタリメは続ける。

 

「坊主の弱みに漬け込んで躊躇わせるのが目的か?

 既にバトルは始まっているってか?」

「おっと、厄介な相手が来てしまった。では、また会おう、ティッシュくん」

 

 アタリメの登場でムメイが退散するとアタリメはティッシュを見据える。

 

「次の対戦だが、坊主と俺、サクラがチームだ。宜しくな」

「はい。こちらこそ」

「こいつが終わったら、またゆっくり話そうじゃねえか・・・今度はそうだな。また、最初にあった頃の組み合わせで楽しむのもありかもな。

 まあ、あの時の嬢ちゃんはあれから色々と飛び回っているみたいで音信不通だから何時になるかわからないけれどよ」

「・・・アタリメさん」

「おっさんで良いつったろう?──まあ、いまは楽しめや、坊主!」

「はい!」

 

 アタリメの激励にティッシュは頷くと楽しむ事だけを考え、出撃準備を開始するのであった。




バトルチームはティッシュ・アタリメ・サクラVSムメイ・スパーダ・ナーナの組合わせです。
どうなるかお楽しみに。

かなり前に投稿したものをサルベージ。いまからでも読者参加型にするか悩みまする。

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