( *・ω・)ゞ
「すみません、アタリメさん。負けちゃいました」
「気にするな、坊主。相手が悪かっただけだ」
「確かに相手に負けて悔しいです。でも、まだ終わりじゃないですよね?」
「ああ。坊主の言う通りだ・・・そうだよ。まだ終わりじゃねえ」
「アタリメさん、俺達の思いを託させて下さい」
それを最後にティッシュとの通信が途切れる。
「勝負はついたも同然、俺を倒してもムメイさんが残っている。ここまで不利なら降参するのを勧めますけれど?」
「・・・俺もそうするつもりだったんだが、気が変わったよ」
アタリメは静かに呟くとコントローラーを強く握った。
「今まで色んな奴から俺のガンプラはやれ欠陥機だの、まともに戦えないだの言われ続けて来た。けれどな、そんな事を言われても男ってのは夢を見ちまうもんだ」
「・・・」
「そんな俺によぉ。あの坊主は託してくれたんだぜ?・・・欠陥機だとか、そんな事を言うでもなく、俺がバトルで勝つ事を託して来やがった」
その言葉に応じるようにアタリメのZプラスの顔がナーナのスターブ・ジェガンを見据える。
「降参なんて出来るかよ。最後まで足掻いて戦った坊主やサクラの嬢ちゃんが俺の勝ちを信じているのによ。
いや、サクラの嬢ちゃんは分からねえ。だが、こんな俺に坊主は託してくれたんだぜ?」
そう告げるとZプラスの2基の土星エンジンが火を吹く。
「結果が問題じゃねえ。普段なら呆れられる俺のガンプラに託してくれる奴がいる。
そんな奴がいるのに不利だからって降参する奴がいるかよ」
「・・・やっぱり、アタリメのおっさんも漢だな」
そう言ってアタリメとナーナは高速機動でのバトルを繰り広げるのであった。
───
──
─
(やっぱり、アタリメさんは凄いな・・・必ず勝って下さいよ。信じてます)
「嘘・・・アタリメさんのガンプラがまともに戦っている?」
信じて待つティッシュとは違い、普段のアタリメのガンプラ戦を知る者はそのガンプラバトルに驚き、魅了された。
まともに戦えないと笑う者もいた。欠陥機だと言う者もいた。
そんなアタリメのガンプラがたった一人の初心者に思いを託され、いま羽ばたいている。
ある意味、それは奇跡のような光景であった。
そんなアタリメのZプラス・ハードライダーに対し、ナーナも底力を見せる。
備えていたアーマーオプションをパージし、アーマーオプションを機雷代わりに爆発させるが、アタリメのZプラス・ハードライダーはそれが爆発するよりも早く通過する。
その他、用いれるオプションパーツを使い、迫り来るZプラスから距離を取ろうとするが、差は寧ろ、縮まる一方であった。
そんなハイスピードバトルも終わりを迎えようとしていた。
追加オプションパーツをパージした事でナーナのスターブ・ジェガンは明らかに減速していた。
そんなナーナのジェガンにアタリメのZプラスのビームライフルが照準を合わせる。
(勝った!)
ティッシュはアタリメの勝利を確信し、ソロモンガンダムの事を忘れてそう叫びそうになった。
次の瞬間、土星エンジンが分解し、アタリメのZプラスは火の玉となって墜落して爆散する。
【-battle end-】
そんな電子表示が無情にも表示され、ティッシュはショックを受ける。
だが、それも一瞬の事で自分達が敗北した事よりも予想外のアクシデントでアタリメがショックを受けていないかの方が気掛かりになり、アタリメに会いに向かう。
「・・・アタリメさん」
「わりぃな、坊主。折角、託してくれたのにこんな終わり方になっちまってよぉ」
アタリメは後ろを向いたまま天を仰ぎ、そんなアタリメに対し、ティッシュは告げた。
「アタリメさん。ありがとうございます。
マギーさんの次に声を掛けてくれたのが貴方で良かったです」
「まあ、出来れば、坊主の為に勝ち星上げてやりたがったがな」
アタリメは「ガハハハ」と笑うとティッシュに「すまねえ」と謝る。
「ちょっとガンプラで次のアイディア浮かびそうなんだわ。
少し独りにしてくれねえか?」
その言葉にティッシュは何か言葉を返そうとしたが、結局は何も言えずにその場を後にするのであった。
そんなアタリメは泣いていた。
年甲斐もなく、負けた事が心底悔しかった。
そして、最後まで自分の勝利を信じてくれたティッシュの気持ちが嬉しかった。ティッシュの為にも勝ち星を上げたかった。
それと同時に自分の気持ちに答えてくれたガンプラと心が通ったような気がして嬉しかった。
そして、あのような結末で終わった事が悔しかった。
アタリメはそんなぐしゃぐしゃになった感情を胸に独り、男泣きした。
──こうして、ティッシュの初めてのチームバトルは幕を閉じたのであった。
かなり前に投稿したものをサルベージ。いまからでも読者参加型にするか悩みまする。
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いまからでも参加するよ
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今更、更新されても