ガンダムビルドダイバーズー衝撃のZakuー   作:陰猫(改)

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第6話【平穏の崩壊】

 ──数日後、ティッシュは大空アカリとフライトする為に格納庫で出撃態勢にあった。

 

「準備は良いですか、ティッシュさん?」

「大丈夫です。問題ありません」

 

 大空アカリに訊ねられ、ティッシュは頷きながら答えると二人して格納庫から出撃する。

 今回は大空アカリのアナザースカイに付き合い、飛行すると言った内容であった。

 ゲンの方は所属フォースでレイドボスバトルに向けて準備をしている最中である。

 

 故に今回はティッシュとアカリの二人によるフライトとなった。

 

「こうして、ただ空を飛行するって言うのも良いですね。

 フィールドを改めて観察する機会とか滅多にありませんから。こういうのフィールドワークって言うんですっけ?」

「そうですね。特に空を飛んでいると色々な発見がありますからオススメですよ」

 

 ティッシュと大空アカリはそんな当たり障りのない会話をしながら、空を漂うように飛行する。

 

「アカリさんは空が好きって事はいつかはリアルの空を飛ぶ事とかも考えていたりするんですか?」

「そうですね。いつかはそんな時が機会があれば、実際の空を目指すのも悪くなさそうですわ」

「夢が叶うと良いですね」

「そう言うティッシュさんはどんな夢を持っているんですか?」

「そうですね。俺はリアルだとデザイナーのたまごですので自分のデザインした作品が広まってくれれば・・・このザクもそんな思いを込めて、デザインしました」

「ああ。だから、市販で売られていた本物のドズル専用ザクとデッサンが若干、異なっているんですね?

 そうなるとティッシュのザクの仕様って本当に普通のザクからデザインしたんですか?」

「ええ。通常のザクⅡF型に墨を入れて、過去のゲームで使用されていたドズル・ザビ専用ザクのデザインを見よう見真似でペイントしました。

 だから、このザク自体も性能面では普通のザクとそんなに違いはありませんよ」

「そんなザクでいままで戦って来たんですね?」

「やっぱり、ザクが好きなのもありますが、初めて自分で作ったガンプラであり、作品ですから思い入れも強くて・・・いまのところ、このガンプラでバトルしてのは勝ち星はありませんが、俺は勝ち負けよりも全力出し切れるかどうかの方が重要かも知れません。

 そりゃあ、このガンプラで勝てた方が嬉しさも違うかも知れませんし、負ければ、やっぱり悔しいです。

 けれども、だからこそ、俺はこのガンプラで一緒に成長して行きたいって思うんですよ」

 

 そんな風に自身のガンプラに対する思いを打ち明けるティッシュに対して、大空アカリは羨ましく思う。

 

「本当にティッシュさんは真っ直ぐな人なんですね。

 そんなティッシュさんだからこそ、色々な人が支えてくれるんでしょうね」

「たまたま、巡り合ったGBNの人達が皆さん、良い人だったってだけですよ。

 もしも、アカリさんがそう思うのなら、そんなGBNのダイバーの人達のお蔭で俺も成長出来ているのかも知れません」

 

 二人はそんな会話を楽しみつつ、フライトを心行くまで楽しんだ。

 

 エネルギー残量が残り僅かになり、格納庫に戻ると大空アカリはティッシュに頭を下げる。

 

「今日はフライトに付き合わせてしまって、すみません。

 お蔭で普段とは違う体験が出来ました。

 また機会があれば、一緒に空を飛びながら、お話しましょう」

「はい。その時は是非。今度はゲンさんとも一緒に飛びましょうね」

 

 ティッシュはそう応じるとログアウトする。

 

「・・・ふぅ」

 

 ティッシュこと岩戸は一呼吸置いてから専用ゴーグルを置いて背伸びをする。

 

「岩戸。ご飯が出来たわよ」

「わかったよ、姉さん。いま向かうね」

 

 岩戸はドアを開き、居間へと向かうと姉の作った料理を見て喜ぶ。

 

「今日はハンバーグなんだね?」

「ええ。今日は粗挽き肉が特売セールで安かったの」

「そうなんだね。それにしても姉さんの手作りハンバーグなんて久し振りだなあ」

 

 そう言いながら岩戸は食事の準備をはじめる。

 ご飯をよそり、お互いに席に座ると「いただきます」と言って、二人きりのささやかな食事の時間を楽しむ。

 

「──ねえ、岩戸。こんな時に言うのもなんだけれど、姉さんもGBNを再開しようと思うの」

「え?じゃあ、姉さんと一緒にGBNで楽しめるの?」

「そう言うのとは少し違うの・・・もしかすると私は岩戸に嫌われてしまうかも知れない」

「それって、どう言う──」

「岩戸にだけは伝えておくわね」

 

 次の姉であるテラスが口にした言葉に岩戸は言葉を失い、手にしていた箸を落とす。

 

 

 

 ──次の日、GBNで大々的に進撃の覇軍による宣戦布告が公にされる。

 

「我々はブレイクデカール以上の改造ツールを手に入れる事に成功した。

 GBN内で虐げられ、敗北で苦しんで来たダイバー達よ。

 我が軍門へと下るならば、今一度、かの栄光を約束しよう」

 

 このニュースにより、運営側に批判が殺到する。

 そんな中、GBNのトップであるクジョウ・キョウヤもまた公に進撃の覇軍へ宣戦布告する。

 

「これは過去からの挑戦状であり、我々が一致団結して乗り越えなくてはならない試練だ。

 ブレイクデカール以上の脅威がどれ程のものかは皆も知っての通りだろう。

 これは運営側だけの問題ではない。我々は今一度、有志連合を結成する次第だ。故に皆の力を貸して欲しい。

 全てはGBNに生きる全ての為に・・・」




種も仕掛けも用意しておりますが、人によっては次回から不快に感じるかも知れません。ご注意下さい。

かなり前に投稿したものをサルベージ。いまからでも読者参加型にするか悩みまする。

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