ガンダムビルドダイバーズー衝撃のZakuー   作:陰猫(改)

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第2話【再来】

 ──フォースバトル当日。

 

 その日、クジョウ・キョウヤのガンプラの姿はなかった。

 

「どう言う事!?なんで、チャンプの姿がないの!?」

 

 他のフォースが困惑する中、サクラがオープンチャンネルで叫ぶ。

 

「狼狽えるな!チャンプにも考えがある筈だ!

 我々は前日に聞いた作戦通り、実行するのみ!──今回の作戦指揮が出来る者が存在しない、または自信がないのであれば、私が指揮を取らせて貰う!」

「他のフォースに指揮なんて冗談じゃない!」

「それならそれで構わない!ただし、我々の敵はあくまでも同じである事を忘れるな!」

 

 サクラはそう締めるとオープンチャンネルの回線をオフにする。

 

「サクラさんの統率力凄いですね?

 お仕事か何かでやっていたんですか?」

「ネットには色んな人がいるのよ、ティッシュさん」

 

 サクラはモニターに映るティッシュにウィンクしながら、そう濁して返すと敵の数をレーダーで確認する。

 

「敵の数は想定よりも少ないわね」

「問題は数よりも情報が本当なのか、ですか?」

 

 サクラの言葉にゲンが質問し、スパーダが次のように述べる。

 

「もしも、本当にマスダイバーの再来なら狙うのならばコックピットだ。それが難しいなら高威力な火力で粉砕するしかない」

 

 そう述べた途端、緊急警報が発生する。

 そして──太陽が二つに増える。

 

「いまの輝きはまさか、アトミックバズーカ!?

 先行していたフォースは!?」

「・・・ほぼ壊滅です!」

 

 更に緊急警報が発生し、流石のサクラも焦る。

 

「敵味方の入り交じった状態でアトミックバズーカを連続で使用するつもりか!?

 どう言う神経してやがるんだ、このダイバー!?」

「・・・いえ、ただの考えなしと言う訳でもなさそうですわね?」

 

 焦るサクラに対して静かに怒りを込め、パトリシアがモニターを拡大し、損壊しながらも起動する覇軍に参加したガンプラの映像を送る。

 黒いオーラこそ、発してないが、アトミックバズーカの火力に耐えたのだ。

 それは明らかなチート行為であった。

 

「・・・確信しましたわ。覇軍は私の敵ですわ。全力でぶっ潰しますわよ」

「で、でも、アトミックバズーカにも耐える防御力のガンプラにどう立ち向かえば、良いのか・・・」

 

 戸惑う他のフォースのダイバーにパトリシアは「んなもん!知った事じゃねえですわ!」と檄を飛ばす。

 

「マスダイバーは徹底的にぶっ潰しますわよ!

 違法な改造をしたガンプラに私達のガンプラが負けるものですか!

 そもそも、気持ちで負けていたら勝てるものも勝てねえでしょうが!」

 

 そう叫ぶや否や、パトリシアは対マスダイバー用のガンプラであるウォーターシップ・ダウンで先行する。

 そんな中、ティッシュはアトミックバズーカを放ったダイバーに心当たりがあった。

 

「敵味方関係ない・・・まさか、ポーさん?」

「そうだよ、私さ」

 

 ティッシュの言葉にポーが応じるとオープンチャンネルでポーが叫ぶ。

 

「皇帝と戦いたくば、この皆殺しのポーの屍を越えてみせな!

 最もアンタらがこのアトミックデストロイヤーの核攻撃を恐れないのだがだけれどね!」

「核攻撃の連発にチート行為・・・貴様らはGBNを壊す気か!」

 

 それがダイバー達の逆鱗に触れたのか、指揮系統に乱れが産まれる。

 それに気付き、サクラが叫ぶ。

 

「──っ!?相手の挑発に乗って陣形を乱すな!さっきのアトミックバズーカの惨状を見てなかったのか!!」

 

 その言葉に制止する者も入れば、パトリシアのように無視する者もいた。

 

「撃たれる前にぶっ潰せば問題ありませんわ!」

「敵は一体じゃないんだぞ!」

「なら、このまま放置するんですの!?」

 

 互いに食い違う意見の中、ティッシュが動く。

 

「パトリシアさん!」

「あなたはゼロストの時の・・・ペーペーは下がりなさい!」

「いえ!俺も連れて行って下さい!ポーさんを説得します!」

「はあっ!?あなたは何を言っているの!?」

「知り合いなんです!だから、俺が説得します!」

「正気ですの!?相手は敵味方関係なしに核を撃ち込むお馬鹿さんなのよ!?」

 

 そんな事を言っている間に再び緊急警報が発生する。

 そのもどかしさにパトリシアは「どうなっても知りませんわよ!」と叫ぶとティッシュと共にアトミックデストロイヤーへ向かって飛んで行く。

 

「・・・止まりな、ティッシュ。あんたを撃ちたくない」

「ポーさん。こんな事はやめましょう」

「皇帝から聞いているんだろ?──私等はもう止まれないんだよ。それが皇帝の命令なのだから尚更ね?」

「それでも俺はポーさん達を──」

 

 そんな話をしている間にもウォーターシップ・ダウンがアトミックデストロイヤーに急接近し、ジュリアンブレードを振るう。

 そんなウォーターシップ・ダウンに対応する為にポーのアトミックデストロイヤーはバズーカを捨て、ビームサーベルで応戦する。

 

「ティッシュとのお話に夢中で私をお忘れだったかしら?」

「忘れちゃいないさ!ウォーターシップ・ダウンだろ!

 懐かしいガンプラじゃないか!」

 

 アトミックデストロイヤーのザクⅢベースの口からビームを放たれ、パトリシアは距離を取るとお互いに一歩も動かず、睨み合う。

 

「私の前世をご存知な方が敵とはやり難いですわね?」

「その化け物じみた機動力なら重武装のアトミックデストロイヤーじゃあ、分が悪いねえ──とは言え、あんたの方も攻め方に困るだろう。

 なにせ、此方は核武装なんだから。下手に攻撃したら核弾頭に誘爆しちまうかも知れないね?」

「──ったく、これだからチート行為とかするあなた方が大嫌いなんですわ!」

「そうだよ!もっと私達を嫌悪し、憎悪を滾らせな!

 その力こそが皇帝の力となる!」

 

 悪態をつくパトリシアにポーは吼えるとウォーターシップ・ダウンに近接戦闘を仕掛ける。

 

「・・・行きな、ティッシュ」

「え?」

「あんたは皇帝の真意を知っていて尚、敵として、この場に立っている──いや、あんたが敵か味方かなんて、どうでも良い。

 あんたの思いを皇帝に聞かせてやりな。

 結果は変わらないにせよ。あんたらの姉弟の関係に関わるだろうからよ」

「・・・ポーさん」

「もっと別の形で会いたかったもんだ」

 

 ポーがそう呟くとティッシュは二人に背を向けて、一足先にコロニーへと向かう。

 そんなティッシュのザクに覇軍側のダイバー達が砲撃を開始しようとするが、ポーがそれをオープンチャンネルで止める。

 

「そのザクに手を出すんじゃないよ!そのザクのダイバーは皇帝の弟なんだからね!」

 

 その一声に敵からも味方からも困惑の声が上がる。

 それはパトリシアも変わらない。

 

「ティッシュが首謀者の弟?──それは本当ですの?」

「ああ。本当さ。だが、あんたが多分、思っているようなスパイ的な理由で敵対関係の位置にあるんじゃないよ。

 まあ、その時が来たら全部話すよ──もっとも、それはいまじゃないけれどね!」

 

 そう叫んでポーとパトリシアの戦いの幕が切って落とされるのであった。

かなり前に投稿したものをサルベージ。いまからでも読者参加型にするか悩みまする。

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