ガンダムビルドダイバーズー衝撃のZakuー   作:陰猫(改)

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第3話【大乱闘バトル】

 先にコロニー内部へと入ったティッシュが見たのは砂塵の舞う砂漠の世界であった。

 その遥か彼方でエルピーが作った素組みのザクⅡ改が12体ほど用意され、その後方に他のダイバーのガンプラが整列しているのをモニターで確認しながらティッシュはその頭上を飛行する。

 

 そんなティッシュにエルピーから通信が送られる。

 

「・・・エルピーさん」

「ティッシュさん。行きたいなら行くと良い。あなたの選択はあなたのもの」

「退いてはくれないんですね?」

「それが私達のフォースだから・・・それが私達が自分で選んだ道」

「・・・そうですか」

「それと一つだけ言っておく」

 

 エルピーはそう告げると恥ずかしそうにモジモジと身をよじる。

 

「その・・・私は何もしない──と言うか、役目は終わっている。あとは皇帝の判断だけ」

「それはどう言う──」

「全ては皇帝の為であり、私達自身の為・・・そして、マリアを忘れない為──その為に私達の道は私達が記す。ティッシュさん、あなたはあなたで皇帝と話し合うべき・・・過去に何があったかを全てを聞いて、ティッシュさんが自分で選択して。願わくば、私達を糧にして自分の道を歩んでいって下さい」

 

 それを最後にエルピーからの通信が途絶える。

 ティッシュはエルピーの言う全ての真相を知るべく、機動型ザクのバーニアを加速させた。

 

 砂漠を越えた次元の歪みの果てでそれは鎮座していた。

 

「・・・来たのね、岩戸──いえ、いまはティッシュだったわね?」

「姉さん。こんな事はもう、やめよう」

「それは出来ないわ」

 

 そう告げると黒衣の復讐者は立ち上がる。

 その背後には黒いオーラを放つ魔殺駆が佇んでいた。

 

「あなたには解る?──このGBNに巣食う負の連鎖のオーラが・・・この力を断つ為にも誰かが人柱にならなくてはならないの」

「・・・どうして、そこまで」

「まだ、あなた以外が来るには時間も余裕もあるし、少し昔話でもしましょうか・・・オープンチャンネルにしてね?」

 

 ───

 

 ──

 

 ─

『私達は元々、GBMからやっていた古参だった。その為、GBMとGBNのあまりの違いに元からいたメンバーは離れていった私達もGBNから早々に離れようとした。

 そんな時だった。あの子に──マリアに出会ったのは』

 

「・・・皇帝。そうか。全部話すんだね。

 あんたがそのつもりなら、私達は皇帝の意のままに」

「こちらを撹乱しようとしても無駄ですわ!

 マスダイバーは徹底的にぶっ潰しますわよ!」

「・・・ああ。そうだ。それでいい。マスダイバーなんてあったらいけないんだ」

 

 憤慨するパトリシアに対して、ポーは独り呟くと突っ込んでいく。

 

 ──核武装をパージしながら。

 

「・・・なんのつもりですの?」

「ねえ。あんた、いまはなんて名前だい?」

「・・・パトリシアですわ」

「・・・そうかい。じゃあ、パトリシア・・・あとは頼んだよ」

 

 そう言って自ら特攻したポーのアトミックデストロイヤーは撃沈する。

 

 ───

 

 ──

 

 ─

 

『・・・マリアとの出会いがあったからこそ、私達は変わった。

 GBNという新たな世界で私達は時間を共に過ごし、私達自身もいつしか、この世界での楽しみ方を彼女から教わった。

 マリアがいたからこそ、私達自身が変わるきっかけを彼女から与えられた』

 

 スパーダはビームブーメランを飛ばし、戻ってきたブーメランを射出したアンカーで再度、投擲しながら周囲の状況を他のダイバーに伝える。

 

「こいつらはただの一撃で撃破しないだけの通常ガンプラだ!繰り返す!こいつらはただのガンプラだ!

 落ち着いて撃破すれば、倒せない敵ではない!」

 

 その背後から迫るガンプラにゲンのペイルライダー・シュテルンが割り込んで防ぎつつ、いまの会話について訊ねる。

 

「通常のガンプラって、どう言う事だ?──こいつら、マスダイバーって奴じゃないのか?」

「能力も性能も通常のガンプラだ。ただ、一撃死を回避するなんらかの細工が仕組まれているのは確かだが、マスダイバーのそれじゃあない」

 

 そんな話をしていると所属不明の何かが乱入し、敵味方関係なく、攻撃を開始する。

 

「うふふ。チャンプも面白い事を考えるのね」

「ナインボール?・・・公式のレイドボスがなんで──どわあああぁぁぁーーっっ!?」

「それはね。これが答えよ」

 

 ガンダム・ナインボール・ルシファーに乗るルシフがそう言って回線を運営のチャンネルへとセッティングする。

 

「現在、有志連合とマスダイバーとして公にしている進撃の覇軍で交戦しているバトルが公開されていると思うが、有志連合のリーダーであるクジョウ・キョウヤが訳あって不在であった為、このゲームを途中参加有りに設定し直した。

 無論、これに対しては両陣営からの同意の元、設定をこちらで変えさせて貰った次第である」

 

 そう言ってモニターにアップされたのはゲームマスターであるリガズィであった。

 

「戦闘をしながら聞いて欲しい事がある。まず、はじめに我々、運営は此度の一件について謝罪したい事がある。

 今回の一件──裏で画策したのは運営サイドである。

 正確には今回のバトルは改造ツール対策ではない。運営サイドで試験的に仕様した拡張スロットの配備とそれに伴う特殊スキルの試験だ」

 

 そんな会話でマスダイバー側の陣形が乱れ、他のダイバーのガンプラが攻撃を再開する。

 

「一撃で沈まない事を除けば、通常のガンプラか・・・それなら旨味ってもんがある訳だ」

「リオン。幾ら十倍報酬だからって先行し過ぎるなよ?」

「わかっているよ、コルメさん」

 

 逃走しかけたガンプラに追い討ちを描けるべく、途中参加したダイバー達が乱入するかに見えたが、途中参加組のガンプラはスパーダやゲンの前に立ち塞がる。

 

「これより拡張スロット組の撤退支援に入る」

「ログアウトしたいダイバーはお早めに尚、前歴なしにはログアウトしても十倍ボーナスタイムだよ!

 一機でも撃墜してから報酬貰って帰る事をオススメするってさ。まあ、運営の告知そのままだけれどもね!」

 

 その叫びに周囲のガンプラが騒然となり、このバトルは最早、どちらが敵か味方か判別出来ぬ状態となった。

 

「・・・うふふ。会いたかったわよ、あの時のレイドボス・・・さあ、あの時のザクじゃなくて、私だけを魅せてあげる」

「・・・誰?貴女?前に会った事あったかしら?」

「すぐ思い出させて上げるわ。私の新しく生まれ変わったじむかばりーでね!」

 

 ──かくて、運命の歯車は噛み合い、その旋律を奏で始める。

 

かなり前に投稿したものをサルベージ。いまからでも読者参加型にするか悩みまする。

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